2023-04-28 Fri

2022年制作 米
監督:トミー・ウィルコラ
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
クリスマスイブ、サンタクロース(デヴィッド・ハーバー)は子供たちにプレゼントを届けようと空を駆け回っていた。そのころ、ある豪邸で富豪一家がパーティーを楽しんでいるところへ、スクルージ(ジョン・レグイザモ)率いる武装集団が金庫の3億ドルを狙って押し入り、一家を拘束する。一方、そんな事態とは知らずにこの豪邸に降り立ったサンタは、不運にも武装集団と鉢合わせしてしまう。彼はとっさに近くにあったクリスマスオーナメントを手に取り、悪党たちに反撃する。
≪感想≫
バイオレンス描写、ゴア描写たっぷりのクリスマス映画。
時代の変化に疲れ果てたサンタが今年もプレゼントを配るために
とある大富豪の屋敷へ。
そこで、強盗団による現金強奪立てこもり事件に遭遇。
サンタは、そこにいた「いい子」を助けるために奮闘するっつーお話。
なにこれ!!!!
最高かよ!!!!
グロあり、ゴアあり、バイオレンスたっぷりの楽しい作品に仕上がっておりました。
サンタクロースの強さがちょうど良かった。
ファンタジーにいきすぎず、無敵感もそこまでない。
生身の人間が悪党どもを駆逐する感じがちょうど良くって。
サンタクロースもダメージを食らうしピンチにもなるから
観ているこっちもハラハラドキドキ。
それでも無敵覚醒シーンは音楽に乗って敵をガッツリぶっ殺していくシーンは
テンション上がりまくり!!!!
ずっと観ていたい最高のシーンでした。
大人気クリスマス映画「ホーム・アローン」にもオマージュされていて◎。
終盤のトゥルーディが罠を仕掛けて悪党とバトルするシーンも最高。
「ホーム・アローン」よりも苦みたっぷりゴア描写たっぷり。
意外にあのトゥルーディとのバトルシーンが一番、力が入りましたよ(苦笑)
単純明快なストーリー。
ただそこには普遍の「親子愛」や「信じる事の大切さ」が描かれている。
やっぱり、純粋無垢な子どもがけなげに頑張り信じる姿にはグッときますよねぇ。
とにもかくにも。
最高に楽しめた本作。
欲を言えばクリスマスシーズンに観たかったなぁ。
そういや、以前観た傑作「Mr.ノーバディ」を思い出したりました。
調べてみると両作品ともに87ノース・プロダクションズという制作会社が携わっているようで。
他にも「ブラッド・トレイン」やNetfrixオリジナル映画の「ケイト」とか。
全てアクションが最高の作品ばかり。
今後も楽しみな制作会社さんですね。
要チェックや!!!!
≪点数≫
9点
(23.02.05鑑賞)

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2023-04-26 Wed

2022年制作 英
監督:セバスティアン・レリオ
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
1862年のアイルランド・ミッドランズ地方。イギリス人看護師のリブ・ライト(フローレンス・ピュー)は、ある調査のため信心深い人々が暮らす集落を訪れる。訪問の目的はアナ・オドネル(カイラ・ロード・キャシディ)という11歳の少女を観察することで、彼女は4か月も食事をしていないにもかかわらず、天の恵みにより生きているという。アナに何が起きているのか突き止めようとする中、彼女の健康状態を心配するリブと村人たちの信仰心が相対する。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
凄く変わった始まり方。
映画のセットのような映像からターンするとそこは1980年代。
とある看護士がアイルランドの田舎村で4ヶ月間何も食べていないという
女の子を監視しに行くっつーお話。
穏やかに進んでいくストーリー。
本当にこの少女()は何も食べずに生きているのか。
徐々に明らかになっていく真実。
そこにはとても苦くて辛い物語が隠されていて・・・。
なんとなくぼんやりと眺めていたら・・・。
クライマックスの展開にあっと驚かされる。
そして胸がスッと軽くなる。
辛い過去を抱える人間たちの救いの物語。
最終的には互いが互いを支えあう関係に。
良いですねぇ。
そしてあのラストカット。
冒頭のナレーション、セットの意味を知る。
なるほどねぇ・・・。
とにもかくにも。
重厚な作品。
大好きフローレンス・ピューの存在感も素晴らしかったけど、
アナを演じたカイラ・ロード・キャシディの佇まいも素晴らしかったですね。
終盤の二人のやり取りは見応えたっぷりでした。
良作でした。
≪点数≫
7点
(23.02.04鑑賞)

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2023-04-24 Mon

2022年制作 韓
監督:チョン・ビョンギル
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
韓国と北朝鮮の軍事境界線で発生したというウイルスの感染が広がる中、カーター(チュウォン)は目覚めると記憶をなくしていた。さらに、カーターの頭にはデバイスが埋め込まれ、口の中には爆弾が仕掛けられていた。カーターは命令に従い、アメリカのCIAと北朝鮮の反政府勢力に追われながらウイルスの抗体を持つ少女を救出しようとする。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
韓国産超絶アクション映画。
とにかくアクションに全振りした本作。
ワンカット風に撮ったり、スローや早送りを多用したり、
CGを多用したりととにかくアクションをビジュアル的に魅せる事に特化した作品。
いやぁ・・・・。
とにかく凄かった・・・。
カメラワークもグラッグラで正直、何が起こっているのか分かんない。
勢いのみで進んで有無を言わさない話運びとビジュアル。
こりゃ映画館で観ていたら確実に酔っていたんじゃないかというぐらい
訳の分からない映像。
ひたすら地続きで進んでいく映像は圧巻の一言。
ただねぇ・・・。
個人的に引っかからなかったんですよね。
確かに、めちゃくちゃカッコいいシーンとかあったりもしたんです。
思わず笑ってしまうほどのありえないアクションシーンもあったんです。
ただ僕的には、ただただ勢いだけを垂れ流しているような気がして、
流れにうまく乗ることができなくって。
「勢い」という点で思い出したのが、「マッドマックス 怒りのデスロード」。
全体的な構図としては本作ととても似ているんですが、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に
関しては最後の最後まで勢いがあって、しかもその勢いに観ているこっちも
乗ることができたんですよね。
本作に関しては途中途中で勢いが止まっちゃった印象でした。
もひとつ思い出したと言えば「ハードコア」という作品。
あの作品も一人称視点でひたすら続く画期的な作品でしたが、
ちょっとその作品に似ていましたよ。
お話に関してはあってないようなもの。
ゾンビ物で北朝鮮と韓国の分断物。
アクションがあまりにも凄かったため正直、覚えていません(苦笑)
まぁまぁまぁ。
とにもかくにも。
アイディアたっぷりの実験的作品。
とにかく映像酔いしてしまいそうな大バカアクション映画。
個人的には残念無念な作品でした。
≪点数≫
3点
(23.02.01鑑賞)

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2023-04-21 Fri

2022年制作 邦
監督:三浦 大輔
≪キャッチコピー≫
『人生を賭けた逃避劇。
行き着く先は、天国か地獄か!?』
≪ストーリー≫
自堕落な生活を送るフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、長年共に暮らしている恋人・鈴木里美(前田敦子)とふとしたことで口論になり、話し合うこともせず家を飛び出してしまう。それ以来親友、学生時代の先輩や後輩、姉、母のもとを渡り歩く彼は、気まずくなるとそこから逃げ出し、あらゆる人間関係から逃げ続けていく。行き場をなくして途方に暮れる裕一は、かつて家族から逃げた父・浩二(豊川悦司)と10年ぶりに再会する。
≪感想≫
嫌なことからひたすら逃げ続ける主人公の裕一。
序盤、自らの浮気がバレて彼女に問い詰められての逃走シーン。
笑っちゃった。
次に親友の家に居候して、自らの怠惰っぷりを指摘されての逃走シーン。
笑っちゃった。
次に先輩んちからの逃走シーン。
ここら辺から呆れに代わる。
成長しているかと思いきや、またおなじことの繰り返し。
ひたすら逃げ続ける裕一。
終盤の裕一の感情の吐露。
何かわかんないんだけど、ごめんなさい。
何かわかんないんだけど、変わりたいと思っている。
漠然な彼の心情・・・分かるなぁ・・・。
結局は、まだまだ雛のまんまなんですよね。
あの父親ですらあの年になってやっと頑張れたんだから(苦笑)
父親と言えば・・・。
裕一との件は最高でしたね。
裕一がそのままオジサンになったような立ち振る舞い。
まさにこの親にしてこの息子ありってな感じ。
物語は素敵な着地になるわけもなく。
最後の最後でもうひと展開。
僕的にはとてもしっくりくる着地。
まさに「面白くなってきやがった・・・。」
そしてあのラストカットの裕一の表情。
切れ味抜群で最高でしたよ!!
とは言え、まだまだ解決できていない部分もちらほら。
例えば、父親の借金問題だったり。
例えば、母親の変な宗教問題だったり。
色々ありますねぇ・・・。
そんなこんなで。
苦みのある作品でしたが、ちょっと自分のこれまでを振り返っては
反省したりできた良き作品。
そうそう。
僕にとって「そして僕は途方に暮れる」と言えば大沢誉志幸さんの同名曲。
何か関係があるのかなと思っていたら、エンディングテーマがまさにこの曲でした。
久しぶりに聴き直そう。
≪点数≫
7点
(23.01.29鑑賞)

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2023-04-19 Wed

2022年制作 英/米/アイルランド
監督:マーティン・マクドナー
≪キャッチコピー≫
『すべてがうまく行っていた、
昨日までは。』
≪ストーリー≫
本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島・イニシェリン島。島民全員が知り合いである平和な島で、パードリック(コリン・ファレル)は長年の友人であるはずのコルム(ブレンダン・グリーソン)から突然絶縁されてしまう。理由も分からず動揺を隠せないパードリックは、妹のシボーンや隣人ドミニクの助けも借りて何とかしようとするも、コルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と言い渡される。やがて島には、死を知らせると伝承される精霊が降り立つ。
≪感想≫
「スリー・ビルボード」のフランシス・マクドナー監督の最新作。
アカデミー作品賞の候補にもなっている本作。
いざ劇場にて鑑賞してまいりました。
さてさて。
小さな島の二人の男。
一方から告げられる急な絶交宣告。
徐々に明らかになる絶交の理由。
そこからだんだんと二人の歯車が狂っていく。
島の向こうでは内戦が起こっているようで。
二人にとっては対岸の火事なんてどうでもよく足元のささいないざこざ。
そこから負の連鎖は止まらない。
歯止めの利かない争いは「許す」ことはできなくなって。
なるほどねぇ・・・。
やっぱり監督の前作「スリー・ビルボード」を彷彿とさせる。
序盤、中盤まではどうやって仲直りまでたどり着くんだろうと眺めていると
中盤以降の怒涛の展開。
コルムが起こした不測の事態に一気に物語が展開していく。
取り戻せない時間、取り戻せない二人の仲。
コルムが求めていた関係なのに、どこか後悔の念が残る。
いやはやこういう事ってありうるよなぁ・・・。
サブキャラのドミニクの存在も良いスパイスでした。
コルムにとってのパードリック。
パードリックにとってのドミニク。
友達の関係、イニシュリン島にはびこる人間関係、
もっと言うと、観ている僕たちの社会や世界の人間関係にも
通ずる人付き合い。
なるほどねぇ・・・。
本作でコルムは「音楽」は何年たっても残り続ける的な事を言っていたが、
本作はまさにそういう存在になるんじゃないかな。
恐らく100年後に観てもあるある的な。
他にもパードリックの妹であるシボーンの自立のお話。
島の閉塞感に嫌気がさし本島へと旅立つ。
ここら辺も普遍的なテーマで素晴らしかったです。
色々な側面から描かれた本作。
なるほど、アカデミー作品賞に名を連ねるだけある見応えのある作品。
とても見応えのある傑作でした。
そうそう。
本作は上映2日目に観に行ったのですがまさかの観客2人という少なさ・・・。
えぇ・・・。
めちゃくちゃ悲しい。
≪点数≫
9点
(23.01.28鑑賞)

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2023-04-17 Mon

2022年制作 オーストラリア/米
監督:マシュー・ライリー
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
JJ・コリンズ大尉(エルサ・パタキ)は、アメリカ国防総省の任務から外され、太平洋にある孤立した核ミサイル迎撃基地の指揮を執ることになる。あるとき、多数の都市に組織的な攻撃が同時に仕掛けられ、コリンズ大尉率いる基地も危機に陥る。彼女はこれまでの経験をフル活用し、元アメリカ軍情報部員のアレグザンダー・ケッセル(ルーク・ブレイシー)らの計画を阻止しようとする。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
シチュエーションも少なくアイディアだけで乗り切る感じ。
とにかく主人公がカッコいい。
タフで無敵のスーパーウーマンの誕生だ。
主演はエルサ・パタキーというお方。
どこかで見たことあるなぁと思ったら「ワイルド・スピード」シリーズにも
出ていた方ですね。
なるほどねぇ。
しかも、彼女はクリス・ヘムズワースの奥さんだったんですね。
あれ・・・?
本作はクリス・ヘムズワースも製作総指揮に名を連ねているぞ。
なんなら、エルサ・パタキーも製作総指揮だ。
なるほど・・・クリス・ヘムズワースもカメオ出演していたし。
なんなら、テレビの前で主人公を必死で応援していたな。
それを知ったうえで観るとこれはこれで楽しい映画だ。
エルサ・パタキーのPVを観ている感じ。
例えば「トゥーム・レイダー」シリーズのアンジェリーナ・ジョリー的な。
例えば「ミッション・インポッシブル」シリーズのトム・クルーズ的な。
とにかく主人公の主人公感が半端ない作品。
すっごいカッコ良かったです。
アクションについて。
敵がバッタバッタとなぎ倒されていく感じは
もう少しテンポが欲しかった。
勢いがあってとっても良かったんですけど、少しだけ
鈍重なアクションにも見えたりしたんですよね。
ちょっともったいなかったかな。
バイオレンス描写も好印象。
あの首に有刺鉄線を巻き付けてのギロチンシーンは最高でしたよ。
ただね、エルサ・パタキーのPV的映画ともあって脇役たちが可哀そうすぎる。
特にかわいそうだったのがラウル伍長。
ヒーロー的行動に株が爆上がりしたものの、その後、あっさりと退場。
いやいやいや・・・。
それなら、彼も裏切り者とかにして悪役として散ってほしかった。
唯一の見方キャラだっただけに、あの退場はもったいなかったです。
あと、お話については結構、荒っぽい。
テロリストたちの行動は、めちゃくちゃスケールもでかくって成功したら
史上最悪の結果を招くような行為。
結構、緻密な計画にも見えたんですが、細かい部分はすっごい雑。
観ていてちょっと歯がゆくなりましたよ。
まぁまぁまぁ。
とにもかくにも。
めちゃくちゃエルサ・パタキーが無敵でカッコ良い作品!!
エンタメおバカ映画としてもとても楽しめました。
女性版「ダイ・ハード」みたいな印象。
少し時間が余った時にでもおススメできるB級臭の漂う良作でしたとさ。
≪点数≫
7点
(23.01.25鑑賞)

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2023-04-14 Fri

2022年制作 米
監督:フランシス・ローレンス
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
11歳の少女ニモ(マーロウ・バークリー)は小さな島の灯台で大好きな父と共に暮らしていたが、あるとき父が嵐で遭難してしまう。灯台を離れ叔父と暮らし始めるも、新しい学校になじめず父を亡くした孤独を感じていた彼女の前に、なぜか父の昔を知るという奇妙な風体の男フリップ(ジェイソン・モモア)が現れる。ニモは彼にいざなわれ、どんな願いもかなうという夢の世界「スランバーランド」で冒険を繰り広げる。
≪感想≫
ファンタジー映画。
「アクアマン」のジェイソン・モモアが夢の中の住人となって
父親を亡くした少女と宝探しの旅にでるっつーお話。
さてさて。
夢の中という事もあって、ド派手な演出と映像で見応えのあるルック。
キャラクターで一人MVP級のルックのやつが。
それは「リーゼント坊や!!」。
別に物語には関係ないんですが、ちょっとだけ出てきて
トラックを運転しているだけ。
ただ、その風貌がめちゃくちゃ可愛いんですよね。
こいつだけの夢物語を見たいぐらい。
とても印象深いキャラクターでした。
夢の中でのお話。
まさに夢のような景色はとても奇麗で楽しくって、映画館のデカい画面で
観たかったなぁって。
お話についてはまぁまぁまぁ。
少し経ったら忘れてしまいそうな・・・ってな印象。
とにもかくにも。
子供が喜びそうなファンタジー作品。
観たことはないですがジョニー・デップの「チャーリーとチョコレート工場」を
思い出したりしました。
観てみようかな・・・。
ってなわけで短めレビューで失礼します!!
≪点数≫
6点
(23.01.22鑑賞)

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2023-04-12 Wed

2022年制作 米
監督:マリア・シュラーダー
≪キャッチコピー≫
『世界中の
#MeTooに
火をつけた
1つの記事』
≪ストーリー≫
ニューヨーク・タイムズ紙の記者ミーガン・トゥーイー(キャリー・マリガン)とジョディ・カンター(ゾーイ・カザン)は、映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが数十年にわたり、権力を笠に着た性的暴行を重ねていたという情報を得る。取材を進めるうちに、彼がこれまで何度も記事をもみ消してきたことが分かる。被害女性たちは多額の示談金で口を封じられ、報復を恐れて声を上げることができずにいた。問題の本質は業界の隠ぺい構造にあると気付いた記者たちは、さまざまな妨害行為に遭いながらも真実を求めて奔走する。
≪感想≫
数年前。
敏腕映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏が長年に渡り多くの女優やスタッフたちに
性的暴力を振るっていたという報道。
ここから世間は「#MeToo運動」へと発展。
その報道の立役者となった二人の記者のお話。
報道当時、もちろん僕もその事件は知ることになったし、とても不快な気持ちになりました。
何が不快って、このようなハラスメントって被害者に肉体的なダメージを与えるのは
もちろんですが、一番は心までも殺してしまうということ。
ハラスメントを受けた人は、一時ではなく長年、もっと言うと死ぬまで癒えることのない
傷を負ってしまう。
そんなことは加害者にとってはどこ吹く風。
そこに快感を感じ、当たり前のように次なる獲物を探していく。
自分の地位や性に服従させ相手を蹂躙する。
悔しくって憤りを感じざるを得ない状況にもやもやもやもや。
そんな中、ニューヨークタイムズの記者たちは立ち上がる。
一歩ずつ、一歩ずつ。
丁寧に被害者たちを説得し、守りながら背中を押していく。
その行動がより良い社会に繋がるようにと。
きっかけとなる事件はとても痛々しく辛い事柄なんだけど、
そこから立ち上がって、前へ進もうとする姿はやはり守られるべきで
とても尊い。
グッと腹をくくる。
ただね。
一つだけ気になったことが。
ジョディが証言者を探していく中で、事件について何も知らない被害者の旦那さんに突撃するシーンがあって。
話を聞いた旦那は動揺し、困惑する。
これは本人の口から聞くべき事実だったりするんじゃないのかなぁと思ったり。
本人も誰にも話せずずっと苦しんでいて、それでも生きていて
今の生活を確立している。
それを良い方向だとはいえ、他人(マスコミ)が来て家族に混乱を招く。
正義を貫くことも大切なんだけど、はたしてこのやり方が
本当に間違いないのか・・・。
ここら辺はマスコミの在り方というか、事実を明かすことの
難しさみたいなものがぐらっぐらしましたよ。
この手の問題って確実に悪い奴やシステムが存在していて、ただ、それを暴くため、
是正するためには、また少しだけ誰かが犠牲をこうむらないといけないという少し
矛盾した流れになっちゃって、決してスッキリはしないんですよね。
もやもやもやと。
それでもやっぱり声を上げることは必要だし、少しでも良い方向へと進んでいることには
間違いないので良いのですが。
なんとも歯がゆいですね。
キャストについて。
少し話はそれますが。
本作の主要人物の一人を演じたのはキャリー・マリガン。
以前観た傑作「プロミシング・ヤング・ウーマン」でもクズ男どもに
復讐する役どころでしたが、本作でも、弱者に寄り添うとてもカッコいい
キャラクターでした。
さらに大好きになりましたよ。
そんなこんなで。
恐らく今もどこかでこういったハラスメントははびこっていて。
全てを無くすことは難しいかもしれないけど、一つずつ一つずつ、
一歩ずつ一歩ずつ立場の弱き存在のためにより良い社会に
変えていかなければと強く思う。
地味ながらもとても力強く素晴らしい作品でした。
≪点数≫
8点
(23.01.21鑑賞)

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2023-04-10 Mon

2022年制作 英/米
監督:マシュー・ウォーチャス
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
想像力豊かなマチルダ・ワームウッド(アリーシャ・ウィアー)は読書好きな賢い少女だが、両親(スティーヴン・グレアム、アンドレア・ライズボロー)は娘に関心がなく、マチルダは家庭に居場所を見いだせずにいた。そんなある日、彼女は冷酷なトランチブル校長(エマ・トンプソン)が支配するクランチェムホール小学校に通い始める。そこで息苦しい日々を過ごす中、マチルダは子供たちの良き理解者である先生ミス・ハニー(ラシャーナ・リンチ)と出会い、心を通わせていく。やがて、彼女は勇気を振り絞って校長に立ち向かう。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
Netfrix生活が続いております。
オリジナル映画がたくさんあってさばききれない。
どれもこれも評判良く、実際に鑑賞しても良作ばかり。
さて、今回はミュージカル映画。
天才少女のマチルダは親にろくに愛されていないが、毎日、読書をして
空想世界を作り上げながら楽しく過ごしていた。
そんな中、マチルダは極悪校長のいる小学校へ通うことになるが・・・。
とにかく子供たちがキュート。
主演のマチルダもそうですが、彼女のクラスメイト達のルックが
まぁ、キュートでね。
マチルダの最初の友達のあの子やアジア系のあの子、
ちょいポチャちびっこのあいつなどなど。
最近、同じくNetfrixオリジナルドラマの「ウェンズデー」を鑑賞しているんですが、
あれも学園物なので、少し思い出したりしましたよ。
物語について。
ネタバレですが、中盤ぐらいにマチルダが超能力的な力を発揮していくあたりから、
何となく映画のジャンルが変わっていく。
これはこれで良し!!
ここからはさらなるファンタジー映画へと様変わりして、クライマックスの
悪校長をやっつけて子供たちが踊り狂うシーンはめちゃくちゃ多幸感が
溢れていて、このシーンだけでも何度でも観たくなる。
最高の着地でした。
そんなこんなで。
とても楽しくって幸せな気分になれた作品。
本作はアメリカの人気ミュージカル舞台を実写化した作品で。
この作品がどんな感じで舞台になっているんだろう。
俄然興味がある。
調べてみると今後、日本にも上陸するみたい。
観に行くことはできないだろうけど、チェックだな。
≪点数≫
8点
(23.01.15鑑賞)

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2023-04-07 Fri

2022年制作 米
監督:スコット・クーパー
≪キャッチコピー≫
『心臓には、秘密が宿る。』
≪ストーリー≫
1830年の冬のある日。アメリカ・ニューヨーク州のウエストポイント陸軍士官学校で、心臓をくり抜かれた士官候補生の死体が発見される。学校の評判が悪くなることを恐れた幹部たちは、引退していた元刑事オーガスタス・ランドー(クリスチャン・ベイル)に内密に捜査を依頼する。調査を開始した彼は、風変わりな士官候補生エドガー・アラン・ポー(ハリー・メリング)に協力を求め、二人で事件の真相を追う。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
時は1800年代アメリカ。
陸軍士官学校で起きた猟奇的な事件の謎を解くことを依頼された
元刑事が事件の真相を追うっつーお話。
元刑事を演じたのはクリスチャン・ベイル。
ちょっと闇を抱えた空気感のキャラクター。
助手的な存在にエドガー・アラン・ポーというキャラクター。
恐らく誰しも名前を聞いたことがある作家である詩人。
まぁ、彼の伝記的な作品ではないんですが。
さてさて。
なるほど古い時代のお話で少し地味目な印象。
この猟奇的殺人の犯人は誰なのか。
どいつもこいつも一癖あるように映し出し、みんな怪しく見えてくる。
最後の着地。
ネタバレしますが悪魔崇拝、超常現象的なオチ。
なるほど、こんな話ねぇ・・・なんて思いきや!?
最後の最後でトランスフォーム。
なんとも見事な人間ドラマへ。
なるほど、これはこれで良し!!
切なさ爆発のエンディングでした。
そんなこんなで。
見応えのある重厚なストーリーと世界観。
堪能いたしました。
主演のクリスチャン・ベイル・・・。
良いですねぇ。
≪点数≫
7点
(23.01.15鑑賞)

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2023-04-05 Wed

2022年制作 英/米
監督:ハリー・ブラッドビア
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
新米探偵のエノーラ・ホームズ(ミリー・ボビー・ブラウン)に、行方不明の少女を探してほしいという依頼が舞い込む。しかし、捜査は思わぬ展開を見せ、エノーラは恐ろしい陰謀に巻き込まれていく。兄のシャーロック(ヘンリー・カヴィル)や友人たちの協力を得て、エノーラは事件を解決すべく陰謀に立ち向かう。
≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。
「エノーラ・ホームズの事件簿」シリーズ第2弾。
大好きなNetfrixオリジナルドラマ「ストレンジャー・シングス」のエル役の
ミリー・ボビー・ブラウンが主役の本作。
とにかくエノーラ・ホームズがとてもキュートな本シリーズ。
彼女の七転八倒を観ているだけで微笑んでしまいます。
本作の特徴的な演出として「第四の目」があるんですが、基本的に
エノーラが観客(観ている僕ら)に対して語りかけてくるんですよね。
これまたキュートでね。
お話について。
探偵のお話なんですが、謎解きの部分はそんなにしっくりこなくって。
観ているこっちはそこまで考える必要もなく、勢いで何となく
物語が進んでいく。
正直、ツッコミどころも多いし、よくわかんない部分も多いんだけど、
このシリーズにそういったミステリ的な楽しさは求めるなということか。
それでも、謎が解決するシーンは少し気持ち良さはあったし、
ラストの女性たちが立ち上がる件は心が熱くなりましたよ。
キャラクターについて本作では聞いたことのあるあの方がヴィランとして登場。
その名はモリアーティ。
何となく本を読んだときに出てきたような。
あと、最後の最後。
やっとこさワトソンが登場。
こりゃ続編を期待しても良いのかな。
まだまだ地固め的なストーリー展開にも感じました。
そんなこんなで。
楽しさは前作より劣るが次回作への布石はしっかりと積んできた印象。
こりゃあ制作するしかないでしょう。
楽しみにしております!!
≪点数≫
6点
(23.01.14鑑賞)

満足ならクリック!!
2023-04-03 Mon

2021年制作 米
監督:フィル・ティペット
≪キャッチコピー≫
『<裏側の世界>へ扉が開く――』
≪ストーリー≫
人類最後の男の命令により、地底に派遣されたアサシン。そこは荒廃した暗黒世界が広がっており、グロテスクな化け物たちが存在していた。
≪感想≫
伝説のアニメーター、フィル・ティペット監督が
30年間コツコツと作り上げたストップモーションアニメ。
いやぁ凄い。
飽きの来ない世界観の連続。
枯渇しないアイディアの数々。
「どんな思考をしているんだ??」
の連続。
正直、理解できない物語。
理解できないクリーチャーたち。
めちゃくちゃグロくって気持ち悪い演出、ルックの数々。
ただ、観ていてあまり不快にならない。
なんならだんだん慣れてきてもっと観たいと思わせてくれる。
言葉は悪いがこれがトリップというものか・・・。
まさに
「芸術は爆発だ!!!!」
そうそう。
以前観た傑作「JUNK HEAD」
されも一人の監督が長い歳月をかけて作られたストップモーションアニメ。
あれもどんどん深く深く潜っていくお話でしたね。
本作を観ながら鬼才の脳みそってなんとなく同じ思考になるのかなぁと
思っていたら。
本作はさらに才気ばしった世界観。
「どれだけアイディアがあるんだよ!!」
「どんな思考でこんな世界観が考え付くんだよ!!」
観ているこっちはひたすらクラックラしながら鑑賞していました(笑)
そんなこんなで。
巨匠の頭の中を覗いた気分。
ただし、底が見えない・・・。
これを30年間かけて作ったのか・・・。
凄いなぁ。
≪点数≫
9点
(23.01.13鑑賞)

満足ならクリック!!