2023-03-20 Mon

2022年制作 邦
監督:原 恵一
≪キャッチコピー≫
『君を、ひとりにはしない。』
≪ストーリー≫
中学生のこころは学校に居場所がなく、部屋に閉じこもる日々を送っていた。ある日突然、部屋の鏡が光を放ち、吸い込まれるように中へ入ると城のような建物があり、そこには見知らぬ6人の中学生がいた。さらに「オオカミさま」と呼ばれるオオカミの仮面をかぶった少女が現れ、城のどこかに隠された鍵を見つけたらどんな願いでもかなえると告げる。7人は戸惑いながらも協力して鍵を探すうちに、互いの抱える事情が明らかになり、徐々に心を通わせていく。
≪感想≫
とても評判の良い本作。
噂に違わぬ良作でした。
お話がすこぶる良かった。
どの時代にもいじめを受ける子はいたり不登校になる子どもが
いたりと考えると萎えてしまったのは事実ですが、
きっと彼ら彼女たちにも立ち上がるきっかけやチャンスは
転がっていて、もっと言うと誰しも一人じゃないんだなぁって
思わせてくれて。
子どもたちに観てほしいのもあるんですが、どちらかというと
周りにいる大人たちや社会へと向けられたお話でもあるような気がして。
そこに映っている残酷な真実は確かに存在しているんですよね。
例えば、主人公のこころに取り巻くいじめっ子たちの存在。
いじめっ子のあの描写は本当にきつかった・・・。
彼女の中の間違った正義で本当に悪い奴を決めきれない感じが
とっても嫌な気分に。
けど、現実もこういう事ばかりなんだろうなぁって。
ミステリ・ファンタジーとしてもすこぶる良かった。
徐々に明かされる7人の関係。
中盤ぐらいからうっすら気付き始めるんですが、それがとても良い塩梅。
序盤、中盤はとても苦みがあって観ているこっちもとってもイライラ
もやもや苦しい展開。
それが最後のカタルシスに繋がる。
最後はひたすら希望に満ち溢れた爽やかな着地。
脊髄反射的に泣かされる。
いやぁ、良い作品を観れました。
先日観た「すずめの戸締り」よりお話的にはこちらの方が好きでしたよ。
そんな感じで。
とても良い物語。
ただ、確かに少し飛び飛びの印象を受けた部分も。
俄然、原作が気になってきた。
原作を読まなくっちゃ。
追記:原作読ませてもらいました。
より丁寧に描かれていた印象。
こちらは大人はもちろんですがたくさんの子どもたちに読んでほしいなぁ。
≪点数≫
8点
(23.01.07鑑賞)

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