fc2ブログ
 
■プロフィール

ゆず豆

Author:ゆず豆
映画のレビューをつらつらと・・・。

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ

■カテゴリ
■カウンター

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

No.2101 『花束みたいな恋をした』
No2101 『花束みたいな恋をした』
2020年制作 邦
監督:土井 裕泰

≪キャッチコピー≫
『何かがはじまる予感がして、
          心臓が鳴った――。』

≪ストーリー≫
ある晩、終電に乗り遅れた大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、東京・京王線の明大前駅で偶然出会う。お互いに映画や音楽の趣味がよく似ていたこともあり、瞬く間に恋に落ちた二人は大学卒業後、フリーターとして働きながら同居を始める。ずっと一緒にいたいと願う麦と絹は、今の生活を維持することを目標に、就職活動を続ける。

≪感想≫
2023年初めの作品。

良い映画と聞いていましたがこれほどまでとは。
とんでもなく良作でした。

キャスティングの妙。
本作は大学生の二人が出会って別れるまでのお話。
主演の菅田将暉くんと有村架純さん。
この二人がとても瑞々しくって素晴らしかった。
出会ったばかりの頃は二人とも大学生。
野暮ったくてどこにでもいそうな大学生。
とてもおこがましいけど自分が大学生だったころを思い出す。
そして、この二人に自分の若かりし頃を重ね合わせて、
自分もこんな感じだったなぁとか、自分もこんなだったら良かったなぁと
エモーショナルな気分に。
中盤以降は、彼ら彼女らも社会人になっていく。
二人の表情もどんどん大人になっていく。
ここら辺がとても素晴らしく流石役者さんだなぁと。

お話について。
中盤にかけて麦君と絹さんの出会いから恋を育むまでを丁寧に
ドラマチックにそして魔法のように描き出す。
これがまたとても瑞々しくって素敵でまさに「花束」のような恋のお話で。
傍から見てもこの二人の出会いは運命のようで、こんな二人の未来には
幸せしか待ち受けていないと思える。
とにかく、中盤までのやり取りや恋物語は何度でも観たくなるほど
可愛らしくて素敵な物語。
中盤から。
先に書いた素敵な形を持った二人の物語も不穏な空気が醸し出す。
大学生だった二人も「社会」に出なければいけなくって。
そこから変わっていく二人。
変わっていくペースがずれていく二人。
最終的には二人とも大人になっていくんだけど、変わっていく速度が違ったんだろうなぁ。

昔の僕なら、どうしてあんなに好き通しだった二人が別れることになったのか
納得いかずに憤っていたと思うけど、年を重ねてそれこそ、大人になってしまった
僕には麦君の気持ちや絹さんの気持ち、そして社会に出て変わらざるを得ない
仕組みがあるという事を、うっすらわかっているからどちらも攻めることは
できないんですよね。

音楽もなんだかほっこりするような柔らかい音楽で
麗らかな世界観を作り出す。
これも素晴らしい。

そんな感じで。
年始からとても素敵な作品に出会いました。
お話自体は苦みもあるんです。
クライマックスはとても切なくて苦しかったりもしたんです。
ただ、ラストシーンに写っている麦君と絹さんの姿はとても前向きで。
きっとこの子達には必要な別れに昇華できたんだなって
とても微笑ましくなってね。
良い終わり方でしたよ。

とても素晴らしい作品でした。

そうだ。
先日観た「ちょっと思い出しただけ」を思い出したり。

そうだ。
自らの学生時代を振り返ってみたり。
ほろり。

うーん・・・僕も年取ったなぁ。

≪点数≫
  9点
                                           (23.01.01鑑賞)
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
満足ならクリック!!

スポンサーサイト



映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)