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No.2100 『窓辺にて』
No2100 『窓辺にて』
2022年制作 邦
監督:今泉 力哉

≪キャッチコピー≫
『たとえ、パーフェクトじゃなくても。』

≪ストーリー≫
フリーライターの市川茂巳(稲垣吾郎)は、編集者の妻・紗衣が売れっ子小説家と浮気していることを知りながら、妻にそれを指摘できずにいた。それだけでなく、彼は浮気を知ったときに芽生えた自身の感情についても悩んでいた。ある日、文学賞を受賞した女子高校生作家・久保留亜の小説に心を動かされた茂巳は、留亜に小説のモデルについて尋ねる。

≪感想≫
今泉力哉監督最新作。
今泉監督の作品は「愛がなんだ」「街の上で」「あの頃。」等々。
いずれも好きな作品ばかり。

さてさて。
とても澄んだ素敵な世界観。
お話自体はとても苦いんです。
だけどとても心地よい印象。
なんでだろう・・・。
そこに映っているのは怒りだったり悲しみだったり切なさだったりするんです。
だけど、観ている間、不快な感じがまったくしない。
感情の揺らぎがとても微細だからなのかな。

キャスティングの妙
稲垣吾郎力大爆発。
キャラクターと見事にマッチしていました。

今泉監督の作品を観た後はいつも他人との「コミュニケーション」について
考えさせられる。
本作の主人公の茂巳(稲垣吾郎)は妻の不倫を知りつつ、その行動に怒りを
感じない自分に戸惑っていた。
茂巳はとにかく感情を爆発させない。
あまり嘘をつかない。
淡々と誠実に語るキャラクター。
その語り口や行動がとても心地よく愛おしかったんですよね。
そのキャラクターと吾郎ちゃんの声や地のキャラクターと見事に融合して
とても見心地も良かったんです。

演出について。
本作は長回し、ワンカットが多かった。
じっくりとそこに映る二人の会話を味わう演出。
行間を読んだり、その間の意味を考えたり、登場人物たちの考えていることや
観ている自分の気持ちを深く掘り下げる感じ。
これまた心地が良い。
先に書きましたが「コミュニケーション」を考える。
人との距離、他人の気持ち、自分の気持ちについてダイブする。
鑑賞後。
人と繋がりたくなるというか。
知りたくなるというか。
分かりたくなるというか。
また誰かと話したくなる感じ。
良いですねぇ・・・。

そんなこんなで。
「観る」小説。
「読む」映画。
とても心地よい作品。
もう一回観たい。
とても良作でした。

そしてなんだか読書をしたくなった。

≪点数≫
  9点
                                           (22.12.30鑑賞)
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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)