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No.2109 『カーゴ』
No2109 『カーゴ』
2017年制作 オーストラリア
監督:ヨランダ・ラムケ/ベン・ハウリング

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
恐ろしい感染症により荒廃したオーストラリアで、幼い愛娘を守るべく見渡す限りの荒野を懸命に歩き続ける男。だが、彼の体もまたウイルスに蝕まれていた。

≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。

今回はオーストラリア映画。
ゾンビもの。

ゾンビが蔓延する世界で3人の親子が安全な場所を求めて
旅をするっつーお話。

さてさて。
全体的に穏やかな世界。
凪のような展開。
なんとなく、ゾンビ映画の印象としてエンタメ的でド派手な
演出がたくさんってな印象でしたが、本作は静かな映画で。

演出でいうと冒頭の描き方が巧み。
多くを語らず、多少の会話と映像だけでこの世界の状況を描き出す。
この家族がどういう状況なのか。
この世界がどうなっているのか。
ぼんやりと浮かび上がる現状。

ゾンビの世界になった人間の醜さもしっかりと描き出す。
ただ、それは広範囲での描き方ではなく、ある一人の人物を使って描く。
ここら辺も無駄を省いたやり方で上手だなぁと。

着地はとても切ない。
終盤になるにつれて、助かる道はどんどん閉ざされていく。
父親は最後の最後まで希望を抱き、娘を守るために戦う。
あの僕的最悪着地映画「ミスト」みたいになるんじゃないかと
ドキドキしていましたが、こちらの父親はそれでも諦めない。
なんとも素敵。

ちょっと韓国ゾンビ映画の傑作「新感染 ファイナル・エクスプレス」を
思い出したり。
あちらは「動」なるゾンビ映画。
こちらは「静」なるゾンビ映画という印象。

そんな感じで。
とても穏やかなゾンビ映画。
これはこれで悪くない。
ただ着地が着地なだけに少しどんより。
全体的に予算が少なかったのかな。
少ない予算で無駄を省いた作品作り、取り組みは素晴らしい。

≪点数≫
  6点
                                           (23.01.12鑑賞)
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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.2108 『トロール』
No2108 『トロール』
2022年制作 ノルウェー
監督:ローアル・ユートハウグ

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
ノルウェーの山間部、ドブレ。千年にわたって眠っていたトロールが目を覚まし、破壊の限りを尽くしながら首都オスロに向かっていく。伝説上の妖精に過ぎないと思われていたトロールの出現とその被害の大きさに成すすべがない首相は、ある古生物学者を科学顧問に任命して対処にあたらせる。古生物学者は、大惨事を阻止する方法を探す。

≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。

今回はノルウェー映画。
何気にノルウェー映画はあまり観たことないかも。

さてさて。
山奥で謎の巨人、化物がでてきててんやわんやっつーお話。

ノルウェー版ゴジラ。
ノルウェー版キングコング。
ってな所でしょうか。

非常に楽しいモンスターパニック映画に仕上がっておりました。

まぁパニック映画って感じはなかったかな。
どちらかというとお伽噺的な。
少し穏やかさも感じた印象。

トロールのルックが良い感じでじいさん感が出ていたからかな。
良い意味であまり「怖さ」を感じませんでした。

アクションについて。
先に書いたキングコング的な演出があったような。
スローを多用している感じとか、ヘリコプターを掴んで投げる感じとか、
オマージュしていたんじゃないかな。
これがまた楽しくって見応えがありました。

そんなこんなで。
ノルウェー版怪獣映画。
アイディアたっぷりでとても楽しい作品でした。
あの終わり方。
いや、恐らく続編は作られないでしょう。

≪点数≫
  7点
                                           (23.01.09鑑賞)
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No.2107 『非常宣言』
No2107 『非常宣言』
2022年制作 韓
監督:ハン・ジェリム

≪キャッチコピー≫
『それぞれの選択が
        運命を決める』

≪ストーリー≫
娘とハワイに向かう飛行機恐怖症のジェイ・ヒョク(イ・ビョンホン)は、空港で自分たちにつきまとっていた若い男性(イム・シワン)が、同じ便に乗っていることに不安を覚える。飛行機が離陸して間もなく乗客の男性が死亡したことをきっかけに、乗客たちが次々と命を落としていく。一方、妻とのハワイ旅行をキャンセルした刑事のク・イノ(ソン・ガンホ)は、妻が乗った飛行機がバイオテロの標的になったことを知る。

≪感想≫
韓国映画。

ハワイ行きの飛行機でバイオテロが起こって右往左往するっつーお話。

ジャンルは航空パニックもの。
しかもテロの内容がウイルス的な。

まさに新型コロナが流行している現代社会に通ずるお話に仕上がっておりました。

飛行機内でウイルスに感染している人と感染していない人をすみ分けする。
感染の可能性がある人を端へ追いやり自らの身を守ろうとする人たち。
そして、終盤、飛行機が空港に着陸しようとすると、今度は空港付近の住民たちが
受け入れを拒否する。
今まで、飛行機内で起こってた区別が社会全体での区別となり国家間の区別をすることになって。
モラルや倫理観なんてないない。
観ていて絶望的になりましたよ。

現実社会でも起こっていましたね。
新型コロナウイルスが蔓延したダイアモンド・プリンセス号。
あの船内でもこのような事が起こっていたのでしょうか。

本作では、飛行機内の乗客が全員感染してしまい、全員一致で
もう着陸をしないという決断をします。
自らを犠牲にする気持ちはとても逞しくグッときたのは確かなんですが、
ただ、やっぱり周りの行動、国や社会の行動に納得がいかなかったので
ピンとこなかったんですよね。

最後の着地は本当に良かった。
お話自体は結構、粗びきで無理矢理感も否めませんでしたが、
文字通りしっかりと着陸できたのではないでしょうか。

そうそう。
嫌な部分をもう一つ。
日本の対応の最悪っぷり。
あの日本含む各国の受け入れ拒否の部分はまぁわかるんです。
ただ、いざ無理やり着陸しようとしたときの自衛隊の威嚇行為と
神風特効的な体当たり。
あれはないんじゃないか??
いくら何でもあの対応はありえないような気がするんですよねぇ・・・。
ちょっとだけ嫌な気分になりましたよ。

そんなこんなで。
とてもタイムリーな話題。
観るならやっぱり今でしょう。
そしてデカいスクリーンで観るべきでしょう。

しっかし韓国映画の凄まじさたるや。
このスケールの邦画はなかなか観れないぞ。

≪点数≫
  6点
                                           (23.01.09鑑賞)
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No.2106 『ナイブズ・アウト グラス・オニオン』
No2106 『ナイブズ・アウト グラス・オニオン』
2022年制作 米
監督:ライアン・ジョンソン

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
IT業界の大富豪マイルズ・ブロン(エドワード・ノートン)は地中海のプライベートアイランドに友人たちを招き、ミステリーゲームをしようと提案する。しかし、島で実際に殺人事件が起きたことで状況は一変し、参加者たちは事件の容疑者となってしまう。不穏な空気に包まれる中、名探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)は友人同士の間に渦巻く思惑と、事件の真相を解き明かすべく捜査を開始する。

≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。

シリーズ2作目。
前作も鑑賞。
大まかにしか覚えていませんが楽しめた印象。

さてさて。
一癖、二癖ある、一味、二味違うミステリ映画。
本作もとても楽しめました。

展開や演出がフレッシュ。
最初に大まかな事件を見せて、そこから少しずつ時系列を
混ぜこぜにしてタネをあかしていく。
そこから浮かび上がる犯人像。
さらに犯人への制裁へと繋げる展開。
いやぁ・・・気持ち良かったです。

お金もかかっているからか、クライマックスの演出もド派手。
大爆発シーンはスカッと気持ち良かったですよ。

そうそう。
キャストで言うと。
ふと思ったのですが、あの島にいるメンバーで一人だけまったく関係ない
男性がいたんですがあの方は結局何だったんだ??
物語にもまったく関わらないし。
カメオ的な出演だったのかな。
カメオと言えばヒュー・グラントが出演していましたね。
まぁまぁまぁ。

とにもかくにも。
前作よりも楽しめました!!
これはシリーズ化するんでしょうね。
ジェームズ・ボンド=ダニエル・クレイブの新たなるシリーズの誕生です。

≪点数≫
  8点
                                           (23.01.08鑑賞)
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No.2105 『グレイマン』
No2105 『グレイマン』
2022年制作 米
監督:アンソニー・ルッソ/ジョー・ルッソ

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
グレイマンの名で呼ばれる、正体不明の工作員コート・ジェントリー(ライアン・ゴズリング)。CIAからの仕事を請け負ってきた彼だったが、所属する組織の重要な機密を知ってしまったことから追われる立場になる。

≪感想≫
Netfrixオリジナル映画。

ライアン・ゴズリングが主演、クリス・エヴァンスをヴィラン。
アベンジャーズ/エンドゲーム」のルッソ兄弟を監督に据えた大型アクション映画。

バッチバチの楽しい作品に仕上がっておりました!!

キャラクターがまずカッコいい。
主役のライアン・ゴズリングが最高にクールでイカしていて。
どんなにピンチに陥っても、冷静に対処する。
こいつに任せておけば間違いない絶対的なオーラは観ていて
気持ち良かったです。
敵のサイコ野郎を演じたクリス・エヴァンスも最高。
いききったサイコキャラはとても気持ち良かったですよ。
あと影のMVPともいえる女性エージェントのアナ・デ・アルマスも
良かったなぁ。
彼女の戦闘力も半端なくってね。
めちゃくちゃ有能すぎるでしょ(苦笑)

少しだけ不満点。
先に書いたキャラクターがめちゃくちゃ立っていたのもあって
最後の着地がなんだかスッキリしなかった。
だってさぁ・・・。
クライマックスのシックス(ライアン・ゴズリング)とロイド(クリス・エヴァンス)のバトル。
めちゃくちゃ見応えあって最高だったんです。
それが、あの決着の付け方。
外野がロイドをぶっぱなしての終了・・・。
いやいや、そりゃあないよ。
もっとスカッとさせてほしかったなぁ。
最後の終わり方も、全体的に解決していない感じがしてね。
ちょっともやもやが残った印象。
まぁまぁまぁ。

アクションは最高。
シックスの超絶無敵感を堪能できるアクションの数々。
カーアクション、電車アクションのあたりはフレッシュで気持ち良かったですよ。
地下に閉じ込められてからの脱出からのバッタバタとなぎ倒していく
テンポも良かった。
とにかく楽しく鑑賞することができました。

そんなこんなで。
このもやっとした終わり方。
こりゃシリーズ化するぞ。
調べてみると本作は原作があって、やっぱりシリーズ物みたい。
トム・クルーズの「ジャック・リーチャー」シリーズみたいなものかな。
いやぁ・・・楽しみ。

≪点数≫
  8点
                                           (23.01.08鑑賞)
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No.2104 『かがみの孤城』
No2104 『かがみの孤城』
2022年制作 邦
監督:原 恵一

≪キャッチコピー≫
『君を、ひとりにはしない。』

≪ストーリー≫
中学生のこころは学校に居場所がなく、部屋に閉じこもる日々を送っていた。ある日突然、部屋の鏡が光を放ち、吸い込まれるように中へ入ると城のような建物があり、そこには見知らぬ6人の中学生がいた。さらに「オオカミさま」と呼ばれるオオカミの仮面をかぶった少女が現れ、城のどこかに隠された鍵を見つけたらどんな願いでもかなえると告げる。7人は戸惑いながらも協力して鍵を探すうちに、互いの抱える事情が明らかになり、徐々に心を通わせていく。

≪感想≫
とても評判の良い本作。
噂に違わぬ良作でした。

お話がすこぶる良かった。
どの時代にもいじめを受ける子はいたり不登校になる子どもが
いたりと考えると萎えてしまったのは事実ですが、
きっと彼ら彼女たちにも立ち上がるきっかけやチャンスは
転がっていて、もっと言うと誰しも一人じゃないんだなぁって
思わせてくれて。
子どもたちに観てほしいのもあるんですが、どちらかというと
周りにいる大人たちや社会へと向けられたお話でもあるような気がして。

そこに映っている残酷な真実は確かに存在しているんですよね。
例えば、主人公のこころに取り巻くいじめっ子たちの存在。
いじめっ子のあの描写は本当にきつかった・・・。
彼女の中の間違った正義で本当に悪い奴を決めきれない感じが
とっても嫌な気分に。
けど、現実もこういう事ばかりなんだろうなぁって。

ミステリ・ファンタジーとしてもすこぶる良かった。
徐々に明かされる7人の関係。
中盤ぐらいからうっすら気付き始めるんですが、それがとても良い塩梅。

序盤、中盤はとても苦みがあって観ているこっちもとってもイライラ
もやもや苦しい展開。
それが最後のカタルシスに繋がる。
最後はひたすら希望に満ち溢れた爽やかな着地。
脊髄反射的に泣かされる。
いやぁ、良い作品を観れました。

先日観た「すずめの戸締り」よりお話的にはこちらの方が好きでしたよ。

そんな感じで。
とても良い物語。
ただ、確かに少し飛び飛びの印象を受けた部分も。
俄然、原作が気になってきた。
原作を読まなくっちゃ。

追記:原作読ませてもらいました。
    より丁寧に描かれていた印象。
   こちらは大人はもちろんですがたくさんの子どもたちに読んでほしいなぁ。

≪点数≫
  8点
                                           (23.01.07鑑賞)
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No.2103 『MEN 同じ顔の男たち』
No2103 『MEN 同じ顔の男たち』
2022年制作 英
監督:アレックス・ガーランド

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
夫ジェームズ(パーパ・エッシードゥ)の死を目の当たりにしたハーパー(ジェシー・バックリー)。心に負った傷を癒やそうとイギリスの田舎町を訪れた彼女は、豪華なカントリーハウスの管理人を務めるジェフリー(ロリー・キニア)の出迎えを受ける。町を散策するハーパーは、少年、牧師、警察官など出会う男たちの顔が、皆ジェフリーと全く同じであることに気がつく。さらに廃トンネルからつけてくる謎の影をはじめとする怪現象や、夫の死のフラッシュバックによって、彼女は追い詰められていく。

≪感想≫
映画スタジオ「A24」作品。

旦那を目の前で亡くした女性が、リフレッシュのために
田舎の家を借りてお休みをするっつーお話。

ジャンルはホラー映画。
気持ちの悪い演出やホラー演出。
見事にくらわされました。

演出がしつこくって気持ちが悪い。
中盤ぐらいの全裸男が庭にぼんやり立っているシーン。
めちゃくちゃ気持ちが悪かった!!
ドリフの
「志村うしろ、うしろー!!」
的な展開にひたすら握りこぶしをギュッとしながら鑑賞。
間を大切にしてしつこいくらいにぼんやりと全裸男を映し出す。
良い意味でいやぁな演出でしたよ。
演出で言えばトンネルエコーの件も不気味で美しくって良かった。
ちょっと「千と千尋の神隠し」を思い出したり。
ホラー演出で言うと、タイトルにもある通り、出てくる男どもが
みんな違和感のある顔だったのも良かった。
あの協会の少年?的なキャラの顔の違和感も最高でしたね。

最後の展開。
しつこすぎるほどのグロ展開。
気持ちの悪い男が気持ち悪い男を生み出し、
それがまた気持ち悪い男を生み出し、
また生み出す。
ぬめぬめしたルックとエグくてグロい演出は
不快度マックス!!!!

ただ、これが監督が描きたかったことなんでしょうねぇ。
主人公のハーパーが過去のトラウマから脱却する。
旦那の抑圧からの解放。

クライマックスのハーパーが少しづつ逞しくなって
「またかよ」顔になっていくのがとても楽しかったです。

最後の最後。
ハーパーは憑き物が取れたようなさわやかな表情。
あら、意外に鑑賞後の気持ちはスッキリ。

そんな感じで。
本音を言うとよく分かんなかった不思議な映画といった印象。
気持ちの悪い映像とルックなのに鑑賞後はなんだかスッキリ。
変な映画でした。

≪点数≫
  6点
                                           (23.01.03鑑賞)
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No.2102 『白頭山大噴火』
No2102 『白頭山大噴火』
2019年制作 韓
監督:イ・ヘジュン/キム・ビョンソ

≪キャッチコピー≫
『半島が、崩壊する。』

≪ストーリー≫
北朝鮮と中国の国境付近に位置する火山・白頭山で、観測史上最大級の噴火が発生する。噴火によって大地震も誘発され、ソウル市内のビル群が倒壊するなど人々はパニックに陥る。白頭山の地質研究の権威である大学教授カン(マ・ドンソク)がさらなる大噴火の発生を予測したことを受けて、韓国政府は韓国軍大尉チョ・インチャン(ハ・ジョンウ)と彼が率いる爆発物処理班に対し、北朝鮮に潜入して火山沈静化を図る秘密作戦の遂行を命じる。そのためにインチャンたちは、作戦成功の鍵を握るとされる北朝鮮人民武力部の工作員リ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)を見つけようとする。

≪感想≫
韓国映画。

豪華キャストでお送りする超絶エンタメ作品。

出演者は「KCIA 南山の部長たち」等々のイ・ビョンホン。
PMC:ザ・バンカー」等々のハ・ジョンウ。
そして我らがマ・ドンソク兄貴!!!!

なんて香ばしいキャスティング。
そしてお話の内容が火山が爆発して国の危機を救うために立ち上がる的な内容で。
そりゃあテンション爆上がりに決まってるでしょう・・・。

ってな訳で楽しみにしていざ鑑賞。
さてさて。

・・・・あれ?
あれあれ??

なんだかノリきれないぞ。
なんだかアガらないぞ。

確かにド派手なんです。
確かに豪華キャストなんです。

ただ、なんかピンとこない感じ。

お話が詰め込み過ぎ。
火山の爆発を止めるお話の中に北朝鮮が絡んだり、
アメリカが絡んだり、妊娠している奥さんの危機が絡んだり。
山盛りな上に一個一個が薄っぺらくってノリきれなかったんですよね。

展開も雑で。
冒頭で、北朝鮮に潜入するチームが乗った飛行機が突然の故障。
火山灰が影響なのか分かりませんが、その演出いるかなぁ。
いきなりのアクシデントに思わず笑っちゃいましたよ。
あとは、適当にアクシデントは起こるんですが、全部が全部
突然すぎて。
やっていることは派手なんですが、繋がらないからとほほ・・・。
残念無念。

キャストについて。
先に書いた主役級の方たちには概ね満足なのですが、しいて言うと
マ・ドンソク兄貴のキャラがちょっともったいなかったかな。
兄貴はその体躯で火山なんかとバッチバチのマッスルアクションを
見せてほしかった(笑)
もちろん、今作のようなガリ勉キャラもギャップがあって最高なんですが、
それならそれで、もっと立たせてほしかった。

そんなこんなで。
ルックやキャストはやっぱりド派手。
これは映画館案件だったのかもしれませんね。
お家の小さな画面ではお話や展開を忘れさせてくれるような迫力を味わえなかったので
もったいなかったなぁと反省。
残念無念。

≪点数≫
  4点
                                           (23.01.02鑑賞)
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No.2101 『花束みたいな恋をした』
No2101 『花束みたいな恋をした』
2020年制作 邦
監督:土井 裕泰

≪キャッチコピー≫
『何かがはじまる予感がして、
          心臓が鳴った――。』

≪ストーリー≫
ある晩、終電に乗り遅れた大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、東京・京王線の明大前駅で偶然出会う。お互いに映画や音楽の趣味がよく似ていたこともあり、瞬く間に恋に落ちた二人は大学卒業後、フリーターとして働きながら同居を始める。ずっと一緒にいたいと願う麦と絹は、今の生活を維持することを目標に、就職活動を続ける。

≪感想≫
2023年初めの作品。

良い映画と聞いていましたがこれほどまでとは。
とんでもなく良作でした。

キャスティングの妙。
本作は大学生の二人が出会って別れるまでのお話。
主演の菅田将暉くんと有村架純さん。
この二人がとても瑞々しくって素晴らしかった。
出会ったばかりの頃は二人とも大学生。
野暮ったくてどこにでもいそうな大学生。
とてもおこがましいけど自分が大学生だったころを思い出す。
そして、この二人に自分の若かりし頃を重ね合わせて、
自分もこんな感じだったなぁとか、自分もこんなだったら良かったなぁと
エモーショナルな気分に。
中盤以降は、彼ら彼女らも社会人になっていく。
二人の表情もどんどん大人になっていく。
ここら辺がとても素晴らしく流石役者さんだなぁと。

お話について。
中盤にかけて麦君と絹さんの出会いから恋を育むまでを丁寧に
ドラマチックにそして魔法のように描き出す。
これがまたとても瑞々しくって素敵でまさに「花束」のような恋のお話で。
傍から見てもこの二人の出会いは運命のようで、こんな二人の未来には
幸せしか待ち受けていないと思える。
とにかく、中盤までのやり取りや恋物語は何度でも観たくなるほど
可愛らしくて素敵な物語。
中盤から。
先に書いた素敵な形を持った二人の物語も不穏な空気が醸し出す。
大学生だった二人も「社会」に出なければいけなくって。
そこから変わっていく二人。
変わっていくペースがずれていく二人。
最終的には二人とも大人になっていくんだけど、変わっていく速度が違ったんだろうなぁ。

昔の僕なら、どうしてあんなに好き通しだった二人が別れることになったのか
納得いかずに憤っていたと思うけど、年を重ねてそれこそ、大人になってしまった
僕には麦君の気持ちや絹さんの気持ち、そして社会に出て変わらざるを得ない
仕組みがあるという事を、うっすらわかっているからどちらも攻めることは
できないんですよね。

音楽もなんだかほっこりするような柔らかい音楽で
麗らかな世界観を作り出す。
これも素晴らしい。

そんな感じで。
年始からとても素敵な作品に出会いました。
お話自体は苦みもあるんです。
クライマックスはとても切なくて苦しかったりもしたんです。
ただ、ラストシーンに写っている麦君と絹さんの姿はとても前向きで。
きっとこの子達には必要な別れに昇華できたんだなって
とても微笑ましくなってね。
良い終わり方でしたよ。

とても素晴らしい作品でした。

そうだ。
先日観た「ちょっと思い出しただけ」を思い出したり。

そうだ。
自らの学生時代を振り返ってみたり。
ほろり。

うーん・・・僕も年取ったなぁ。

≪点数≫
  9点
                                           (23.01.01鑑賞)
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2022年鑑賞作品総括(ベスト・ワースト発表)
2022年鑑賞本数は120本。
内、劇場鑑賞は41本!!
昨年と同じくらい。
劇場鑑賞は少しだけ増えたかな。
良い感じ。

さてさて。
例年通り、順不同で良かった10作品、悪かった数作品を発表。

まずはベスト部門。

その1
偶然と想像
2022年1発目に観た作品がとても傑作。
オムニバス形式の物語。
会話劇でパンチラインの連続。
ミニシアター系のミニマムな作品でしたがとても良作。

その2
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
MCUファンにはたまらない作品。
旧スパイダーマンたちが集結した瞬間。
劇場では拍手が起こりました。
なんて素敵な映画体験。

その3
THE FIRST SLAM DUNK
SDG(スラムダンクジェネレーション)にはたまらない作品。
あの時、読んでいた作品がまんま映画となってスクリーンに
帰ってきた。
井上先生がちゃんと映画にしてくれた。
万歳!!

その4
ベルファスト
朗らかで健やかで純真な作品。
笑えるシーンもたくさんあるし、最後にはとても考えさせられる傑作。
以前観た「ジョジョ・ラビット」にも通ずる傑作。
僕のアカデミー作品賞はこちら。

その5
tick, tick…BOOM! チック、チック…ブーン!
こちらもNetflixオリジナル映画。
劇場で観たかったミュージカル。
音楽もお話も大好き。

その6
アバター:ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター
お話はトホホでも、映像体験はこれ以上ない。
もちろん3Dで鑑賞。
続編も楽しみ。

その7
プロミシング・ヤング・ウーマン
これも素晴らしかった。
自分の過去やこれからの立ち位置や振る舞いを考えさせられた作品。
無自覚な加害者にならぬよう気を引き締めなきゃ。

その8
RRR
超絶ド級のエンターテイメント作品。
フレッシュなアクション描写。
最後の最後まで熱量が半端なく、鑑賞後、思わず拍手してしまいそうになるぐらい。
何度でも観たくなるスカッとしたエンタメ作品。
ただし、大きなスクリーンとしっかりとした音響設備で。

その9
窓辺にて
お話は苦めなんだけどとても心地よい世界観。
今泉力哉監督の作品を観ているといつもコミュニケーションについて考えさせられる。
そして、誰かと話したくなる、繋がりたくなる。
不思議。

その10
トップガン マーヴェリック
コロナのせいで死ぬほど観てきた本作の予告編。
ハードルがめちゃくちゃ高くなっているのにも関わらずあっさりとそれを乗り越えてきた。
トム・クルーズ力大爆発の本作。
続編映画としても大傑作の作品。

ベストは以上10作品。
今年も良作・傑作ばかり。
ベスト級は他にもたくさん!!
例えば、『Mr.ノーバディ』はアクション映画として素晴らしかったし。
コーダ あいのうた』はそりゃあ良いよなぁと思えるアカデミー作品賞受賞作。
パーフェクト・ケア』はカッコ強くって最悪なヒロイン像の誕生。
さがす』も邦画の中で素晴らしい作品。
パワー・オブ・ザ・ドッグ』は重厚で奥深い大傑作
ウエスト・サイド・ストーリー』はスピルバーグ監督が撮るミュージカル映画で流石の一言。
子供はわかってあげない』も素敵な世界観で心ほっこり。
『ブラックパンサーワカンダ・フォーエバー』はチャドウィック・ボーズマン=ティ・チャラ王子の弔いと継承の作品としてこれ以上ないものに。
ハウス・オブ・グッチ』も面白かったなぁ。
今回も良い作品ばっかり・・・・(苦笑)

ベスト部門は以上。

そして申し訳ないですがワースト部門。
その1
異端の鳥
作品としては素晴らしかったのですが、いかんせん内容が・・・。
ひたすら続く地獄の連鎖にくらっちゃいました。

その2
茜色に焼かれる
こちらもめちゃくちゃくらった作品。
あまりにも続く不条理な数々。
最後は希望の光を!!って思っていてもそうはならず・・・。
もやもやだけが残る作品でした。
すっごい嫌な気分になっちゃいました。

その3
ビルとテッドの大冒険
めちゃくちゃ旧作の本学。
大好きキアヌ・リーブスが出ていて、新作が評判良かったので観たのですが単純に楽しくなかったです。
おかげで新作も未見のまま・・・。
早く観なくっちゃ。

ワーストは以上3作品。
残念無念。

という訳で2022年総括はおしまい!!
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No.2100 『窓辺にて』
No2100 『窓辺にて』
2022年制作 邦
監督:今泉 力哉

≪キャッチコピー≫
『たとえ、パーフェクトじゃなくても。』

≪ストーリー≫
フリーライターの市川茂巳(稲垣吾郎)は、編集者の妻・紗衣が売れっ子小説家と浮気していることを知りながら、妻にそれを指摘できずにいた。それだけでなく、彼は浮気を知ったときに芽生えた自身の感情についても悩んでいた。ある日、文学賞を受賞した女子高校生作家・久保留亜の小説に心を動かされた茂巳は、留亜に小説のモデルについて尋ねる。

≪感想≫
今泉力哉監督最新作。
今泉監督の作品は「愛がなんだ」「街の上で」「あの頃。」等々。
いずれも好きな作品ばかり。

さてさて。
とても澄んだ素敵な世界観。
お話自体はとても苦いんです。
だけどとても心地よい印象。
なんでだろう・・・。
そこに映っているのは怒りだったり悲しみだったり切なさだったりするんです。
だけど、観ている間、不快な感じがまったくしない。
感情の揺らぎがとても微細だからなのかな。

キャスティングの妙
稲垣吾郎力大爆発。
キャラクターと見事にマッチしていました。

今泉監督の作品を観た後はいつも他人との「コミュニケーション」について
考えさせられる。
本作の主人公の茂巳(稲垣吾郎)は妻の不倫を知りつつ、その行動に怒りを
感じない自分に戸惑っていた。
茂巳はとにかく感情を爆発させない。
あまり嘘をつかない。
淡々と誠実に語るキャラクター。
その語り口や行動がとても心地よく愛おしかったんですよね。
そのキャラクターと吾郎ちゃんの声や地のキャラクターと見事に融合して
とても見心地も良かったんです。

演出について。
本作は長回し、ワンカットが多かった。
じっくりとそこに映る二人の会話を味わう演出。
行間を読んだり、その間の意味を考えたり、登場人物たちの考えていることや
観ている自分の気持ちを深く掘り下げる感じ。
これまた心地が良い。
先に書きましたが「コミュニケーション」を考える。
人との距離、他人の気持ち、自分の気持ちについてダイブする。
鑑賞後。
人と繋がりたくなるというか。
知りたくなるというか。
分かりたくなるというか。
また誰かと話したくなる感じ。
良いですねぇ・・・。

そんなこんなで。
「観る」小説。
「読む」映画。
とても心地よい作品。
もう一回観たい。
とても良作でした。

そしてなんだか読書をしたくなった。

≪点数≫
  9点
                                           (22.12.30鑑賞)
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