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No.2086 『ある男』
No2086 『ある男』
2021年制作 邦
監督:石川 慶

≪キャッチコピー≫
『愛したはずの夫は、
     まったくの別人でした――』

≪ストーリー≫
弁護士の城戸章良(妻夫木聡)は、かつての依頼者である谷口里枝(安藤サクラ)から亡き夫・大祐(窪田正孝)の身元調査を依頼される。離婚歴のある彼女は子供と共に戻った故郷で大祐と出会い、彼と再婚して幸せな家庭を築いていたが、大祐が不慮の事故で急死。その法要で、疎遠になっていた大祐の兄・恭一(眞島秀和)が遺影を見て大祐ではないと告げたことで、夫が全くの別人であることが判明したのだった。章良は大祐と称していた男の素性を追う中、他人として生きた男への複雑な思いを募らせていく。

≪感想≫
本作は俳優さんたちが素晴らしかった。
「ある男」となる窪田正孝さんの佇まいはとても素晴らしかったし、
在日の苦悩を感じさせる妻夫木さんも流石。
僕的MVPは柄本明さんの怪演っぷり。
すっげぇ不気味で嫌なやつでしたよ。
あと、城戸弁護士(妻夫木)さんの奥さんを演じた真木よう子さんもベストキャスティングだったな。
あの最後の件がとても似合っていたというか。
それまでの佇まいが最後のひと件にぐっと真実味を増加させて、
もやもや具合が倍増した感じ。

最後のあのひとくだり。
あれがあったせいでめちゃくちゃざわっとした気持ちに・・・。

ただでさえ明確なメッセージみたいなものはなかったものの、
何となく清んだ気持ちになっていたところ、あの仕打ち・・・。

いやぁ・・・何が良き事で何が悪き事なのか。

本作のメッセージって恐らく人の過去や血脈は現在の生活にどこまで
影響するのか的なお話なのかなって。
例えば本作で言うと「ある男」となった誠は死刑囚の息子であっても
現在の里枝や息子・娘と過ごした時間はとてもかけがえないものであって。
それこそ、「環境」が「血」を凌駕したんじゃないでしょうか。
在日3世である城戸弁護士もその「血」のせいで周りの雑音に不快な
気持ちにさせられていて。
そういうことを全部、フラットにして目の前の事実と出来事を受け入れてみれば
また違ったクリアな世界が広がっていたりもすんじゃないかって思ったりもしたんですよね。

そんなこんなで。
苦みのあるミステリ作品。
とても大満足。
監督は「愚行録」「蜜蜂と遠雷」の石川慶監督。
あぁ・・・っぽいなぁ。
とても素晴らしかったです。

原作も人気のようですね。
読んでみよっと。

≪点数≫
  8点
                                           (22.11.23鑑賞)
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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)