2022-11-28 Mon

2022年制作 米
監督:ジョーダン・ピール
≪キャッチコピー≫
『最悪の奇跡が起こる。』
≪ストーリー≫
田舎町に暮らし、広大な牧場を経営する一家。家業を放って町に繰り出す妹にあきれる長男が父親と会話をしていると、突然空から異物が降り注ぎ、止んだときには父親は亡くなっていた。死の直前、父親が雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目にしていたと兄は妹に話し、彼らはその飛行物体の動画を公開しようと思いつく。撮影技術者に声を掛けてカメラに収めようとするが、想像もしていなかった事態が彼らに降りかかる。
≪感想≫
「ゲット・アウト」「アス」のジョーダン・ピール監督最新作。
前2作品は大好き。
ホラー映画なんだけど、超常現象的な感じではなくって、しっかりと理由のあるホラーでね。
しっかりと怖いし、理由もあるので見応えもたっぷり。
そして鑑賞後も色々と考察を読んでお勉強のできる作品。
良いですねぇ。
さて、そんなジョーダン・ピール監督の最新作は・・・。
おぉ・・・また違った毛色の作品だ。
本作についてはちょっと理由がないホラー作品。
UFO的なものと戦うお話で。
とにかく展開が面白かった。
最初の謎々しい展開。
予告等でもネタバレ厳禁的な煽りをしていましたが、
ふたを開けてみると、予告編通りのお話でしたね(苦笑)
飛行物体(バケモノ)が出てくるまでは、その謎の存在に対してワクワクさせられたし、
発生してからの兄妹たちの七転八倒はドキドキさせられた。
最後のバトル的展開もこれぞエンタメ的で楽しかったですよ。
化け物?のルックも楽しかった。
最初は単純なアンパンみたいなルックだったのが、最後は覚醒してクラゲみたいな
ルックにトランスフォーム。
ただね。
色々、わからない部分もちらほら。
猿の件とか。
ジュープのガールフレンドの件とか。
最後に現れれたマスコミの鏡メットに意味があるのかとか。
色々、メタファーが盛り込まれているんだろうなぁと頭の中がぐーるぐる。
それらがしっかりと演出されていて、最後までだれることなく鑑賞。
もちろん最初はよくわかんないまま進んでいったので、ぼんやり眺めていましたが、
最後はどんどん興味がグンとアガって前のめりに。
クライマックスの展開も見応えたっぷり。
着地もなんだかカッコ良かった。
西部劇風というかね。
あの主人公が光の靄の中に現れるラストカットとか最高にカッコ良かった。
とにもかくにも。
ある意味スケールをどかんと広げてきた印象。
エンタメ的にもとても見応えがあったし、考察のしがいもある作品。
ただ、頭空っぽな僕には少し「??」な部分もちらほら。
ジョーダン・ピール監督の作品はどんどんお金がかかってきているような気がします。
次回作も楽しみですねぇ・・・。
≪点数≫
7点
(22.09.06鑑賞)

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2022-11-24 Thu

2021年制作 韓
監督:ピョン・ソンヒョン
≪キャッチコピー≫
『世界を変えるため
大統領を目指した男には、
存在も名前も知られていない「影」として生きた選挙参謀がいた――』
≪ストーリー≫
1961年、韓国。独裁政権を倒し世の中を変えたいと願うソ・チャンデ(イ・ソンギュン)は、野党・新民党のキム・ウンボム(ソル・ギョング)の選挙事務所を訪ね、選挙に勝つための戦略を提案する。その結果ウンボムは補欠選挙で初当選を果たし、1963年の国会議員選挙では対立候補を破り、気鋭の議員として注目を浴びるようになる。その裏でチャンデは影の参謀として奔走するが、勝つためには手段を選ばない彼のやり方に、理想を追い求めるウンボムは違和感を抱き二人の間に溝が生じていく。
≪感想≫
史実を基にした作品。
金大中大統領とその補佐だった厳昌録という凄腕補佐のお話。
選挙、政治の裏側を描いたお話で、光(金大中)と影(厳昌録)。
演出が素晴らしかった。
先にも書いた通り光と影の演出がとても印象的。
ソ・チャンデがひたすら影としてしか生きられない感じ。
一方のキム・ウンボムは煌々と光り輝く対象に。
彼ら二人の生きざまがまざまざと描き出される。
実際の選挙や政治もこういう事なんでしょうね。
汚れたことをしなければのし上がれない世界。
うっすら、そういう事なんだろうなぁと思いつつももやもや。
キム・ウンボムのひたむきさ、誠実さだけではやはり社会を変えることはできない訳で。
社会を変えるために、汚いこともやらなければいけないという
本末転倒なこの世界。
やっぱりもやっとしますよね。
役者が素晴らしかった。
ソ・チャンデを演じたイ・ソンギュン
キム・ウンボムを演じたソル・ギョング
この二人の演技合戦がまぁ見応えたっぷり。
二人だけのシーンが多々あるんですが、緊張感たっぷり。
どちらも素晴らしかったです。
史実に基づいた本作。
以前観た「モガディシュ 脱出までの14日間」でも書いたかもしれませんが、
この手の作品ではいつも韓国映画の太さを見せつけられる。
さらに以前観た「KCIA 南山の部長たち」も素晴らしかったしなぁ。
社会、歴史の違いなのかもしれませんが、やっぱり日本では
こんな作品なかなか観れていない気がします。
そんな感じで。
見応えたっぷりな史実に基づいた作品。
韓国の近代史はなかなかうとい私。
もう少し歴史の勉強をしなければ・・・。
≪点数≫
7点
(22.09.05鑑賞)

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2022-11-20 Sun

2020年制作 英/米
監督:エメラルド・フェネル
≪キャッチコピー≫
『私も彼女も“前途有望”なはずだった――』
≪ストーリー≫
明るい未来が約束されていると思われていたものの、理解しがたい事件によってその道を絶たれてしまったキャシー(キャリー・マリガン)。以来、平凡な生活を送っているように思えた彼女だったが、夜になるといつもどこかへと出かけていた。彼女の謎めいた行動の裏側には、外見からは想像のできない別の顔が見え隠れしていた。
≪感想≫
超ド級のエンタメサイコスリラー作品。
親友が大学時代に受けた性被害で本人の人生までも止まってしまった女性が
復讐に走るというスリラー作品。
後味は決して良くなかったですが、とても素晴らしい作品でした。
演出が素晴らしい。
徐々に明かされていく真実。
何となく、こんな感じなんだろうなぁがどんどん浮き彫りになってきて、
輪郭がはっきりとしていく。
情報を分かりやすく提示しないところも良かったです。
物語の起伏も激しくとても見応えたっぷり。
キャシーが徐々に復讐を始めてからも、並行して彼女の再生のお話も描かれる。
そして、再生できたと思ったら、最悪の展開に。
そこからのクライマックスも最高。
クライマックスの展開もまさにエンタメ的で。
それでいて痛烈なメッセージを投げかけてくる。
とても後味の悪い物語なんだけど、どこか澄んだ空気も流れていて。
ここら辺の塩梅がとても絶妙。
本作で描いているメッセージについて。
無意識な加害性。
自分の過去を振り返るとあながち似たような状況や似たような対応を
したことがあるんじゃないかと。
社会はどんどん変化していって、昔はOKだったり当たり前だったことが
現在ではダメになっていて。
そもそもダメだったんだけど、黙認されていたというか、よりよい社会にするための
声が上がりやすく拾いやすくなっているのでしょうね。
自分もその社会で生きてきた人間なので、気付いていないだけでどうしてもそういう事に
加担していたんだろうなぁと。
それが発覚した時、どうするのか。
もちろん、今後、そういう事には加担しないように生活はしたいと肝に銘じているのですが。
もやもやもや。
あと、そういう事が発覚した時、当事者になった人間はどうすれば許されるのか。
どうやって償っていくのか。
答えは出ませんがそんなことも考えさせられましたよ。
本作で描いているのは女性に対する性的搾取だったりしたのですが、
例えば、昔、不良だった人が過去の武勇伝を声高に語って、みんなが今のギャップに
素晴らしいと言ったりするシーンを何度も見かけますが、考えると、
その過去には被害者がいて、もしかしたら、本作のように未来を奪われている人たちも
いることもあるんですよね。
無意識にやっていることが加害者の一員になっていることもあるんだよなぁって。
昨今、ワイドショーを賑わせている芸能人の過去の行いや、ユーチューバーの行いなど、
まだまだ、この映画で描かれていることはなくなることはないんだろうなぁと。
なんとなくもやもやとしながらそう思ったり。
とにもかくにも。
お話や後味的には決してスカッとする内容ではありませんでしたが、
映画として、作品としてはとても素晴らしかった。
きっと明日からの自分の心の在り方はきっと変わっているだろうし、
何なら、時折思い出しては自分への戒めともなる。
何より、作品、エンタメとしてもとても優れていたんですよね。
お勧めです!!
≪点数≫
9点
(22.09.04鑑賞)

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2022-11-16 Wed

2022年制作 米
監督:タイ・ウェスト
≪キャッチコピー≫
『死ぬほど快感。』
≪ストーリー≫
1979年、アメリカ・テキサス州。女優のマキシーン(ミア・ゴス)、マネージャーのウェインをはじめ6人の男女は、映画「農場の娘たち」を撮影するために借りた農場を訪れる。そこで彼らを迎え入れた老人ハワードは、宿泊場所となる納屋へ一同を案内する。一方マキシーンは、母屋の窓から自分たちを凝視する女性に気付く。
≪感想≫
「ミッドサマー」や「へレディタリー/継承」等々を制作した
映画スタジオ「A24」の新作ホラー映画。
A24は他にも「ムーンライト」等々、色々な素敵な作品を輩出しています。
最近で言うと「カモンカモン」もそうですね。
殆どハズレも無く信頼のおける映画スタジオです。
さて本作。
時代背景は1979年。
ポルノ映画を撮りに来た3組のカップル。
ド田舎の廃屋敷を借りた面々だったが隣に住む老夫婦がまさかの・・・ってな内容。
ネタバレですがその老夫婦が殺人マシーンだった訳で。
このじじばばがめちゃくちゃサイコで恐ろしいんですよね。
ただ内容的には心霊的なホラー映画ではなくって、しっかりと理由が語られる系のホラー映画。
しかもその理由がちょっと切なくて。
殺人マシーンのじじばばには当然のごとく若い頃があって、その全盛期の自分を忘れきれず
捨てられず、生きている。
そしてその中の一つに性があってね。
正直、ルック的には不気味で気持ち悪かったりもしたのですが、ちょっとグッときたりもしたんですよね。
演出について。
スプラッタ描写、ゴア描写、グロ描写が盛りだくさん。
本作では一人づつ老夫婦に殺されていくんですが、これがまた
えぐくってね。
一人目の包丁、喉元にグッサグッサシーンはあまりのしつこさに
半目で鑑賞。
二人目の納屋での三つ又の鉾で目玉をグサッシーンもえぐかった。
その後のばばあがもう一発グサッとやるシーンも引いちゃった。
ショットガンぶっぱなして殺すシーンも静から動的な演出に
びっくり。
ワニに殺させるシーンもエグかった。
じじいの死に方もフレッシュだったし。
ばばあの最期もえぐかった。
基本的に本作のグロゴアシーンはもれなくフレッシュな感覚で鑑賞することができました。
驚かし系の演出も盛りだくさん。
じじばばが暗闇からヌッと現れるシーンや、急に出てくるシーンも
やっぱりびっくりさせられまして。
あのシーンも印象的。
序盤のマキシーンが湖みたいなところで泳いでいて背後からワニが
スーッと近づいていくシーン。
真上からの画でめちゃくちゃ緊張感たっぷり。
なんでしょう。
全体的にこうなったら嫌だな、とか、絶対こうなっちゃうよ的な匂いがプンプンで
本当に握りこぶしギュッとしながら薄目で鑑賞するターンが多くってね(苦笑)
あと本作はポルノ映画の撮影という事でエロ要素もシーンもたっぷり。
これもまた一昔前のホラー映画の設定っぽいよねぇ。
時代背景のせいもあって、昔のホラー映画を観ているような感覚に。
これはこれで良し。
そんなこんなで。
思っていたのと違ったテイストの作品。
僕的にはこのテイストのホラーが好きかな。
しっかりと理由がある感じね。
鑑賞後、色々と調べてみると、本作は3部作構想らしくって。
次回作はばばあの若いころを描いた作品なんですって。
楽しみですねぇ・・・。
そうそう。
鑑賞後、本作について色々と調べてみると、なんとびっくり!!
主演のミア・ゴスはあのばばぁも演じていたんですね!!
恥ずかしながら全然、気付きませんでした・・・。
そりゃ、続編も作られるわな。
≪点数≫
8点
(22.08.21鑑賞)

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2022-11-12 Sat

2020年制作 香港
監督:谷垣 健治
≪キャッチコピー≫
『太っても、最強。』
≪ストーリー≫
結婚式当日に銀行強盗と出くわした熱血刑事のファーロン(ドニー・イェン)は、強盗を追跡中に警察長官をひきそうになったことから、デスクワーク中心の部署に左遷された上に、婚約者からは別れを切り出されてしまう。ショックのあまりに暴飲暴食に走ること6か月、すっかり太った彼に強盗事件の容疑者を日本へ護送する任務が下るが、日本に到着するやヤクザの麻薬抗争に巻き込まれて容疑者に姿を消される。日本の遠藤警部(竹中直人)と容疑者を追ううちに、彼はある陰謀にたどり着く。
≪感想≫
大好きドニー・イェン兄貴主演作。
昔、サモ・ハン・キンポーを主演に据えて人気シリーズとしてガンガン発表されていた
同名シリーズをリブート。
もちろん、僕も子供のころ観たことがあるような。
ドニー兄貴がデブゴン!?
予告編を観た時、見た目もデブデブで
「こんなのドニー兄貴じゃないやい!!」
なんてことで観てなかったのですが、いざ鑑賞。
ごめんよ、兄貴・・・兄貴はやっぱり兄貴だったよ・・・。
めちゃくちゃカッコいいアクションの連続で。
デブデブだろうが問題ないない。
しっかりと、そしてガッツリと香港アクションが繰り広げられていましたよ。
本作の監督って日本人の方だったんですね。
昔、スタントマンもされていて、その際にドニー兄貴と信頼関係
を築き色々な作品でアクション監督まで任されることに。
その後日本でも「るろうに剣心」シリーズ等々のアクション監督をしていて、
本作ではドニー兄貴を主演に据え、監督まで任されることに。
確かに「るろうに剣心」シリーズのアクションはめちゃくちゃカッコ良かったですもんね。
本作はデブゴンシリーズのリブートという事でテイストはあくまでもシリアスではなくって
コメディタッチ。
時折繰り出されるギャグのオンパレード。
これがまたベタでつまんなくって(苦笑)
凄い変なタイミングで発せられるもんだから逆にザラついちゃって。
ここら辺はセンスの問題なのでちょっともったいなかったです。
そうそう。
これぞ香港映画!!っぽいところが。
中盤の街中大立ち回りシーン。
完璧な見た目セットな世界。
アトラクション感がたっぷりで。
これがハリウッド作品ならバリバリのロケでド迫力に魅せてくれるのに、
今作に関しては良くも悪くもミニマムなセットで、だけど迫力ある
アクションシーン。
これぞ香港映画ってな感じでしたよ。
兄貴のパルクールアクションとか切れ味抜群で素晴らしかったです。
そんなこんなで。
大好きドニー兄貴の作品。
期待していたアクションが堪能できたので大満足。
まだまだ現役バリバリで活躍してほしいな。
≪点数≫
6点
(22.08.20鑑賞)

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2022-11-08 Tue

2021年制作 韓
監督:リュ・スンワン
≪キャッチコピー≫
『国か、命か。』
≪ストーリー≫
1990年、韓国は国連への加盟を目指して多数の投票権があるアフリカ諸国に対しロビー活動を行っていた。ソマリアの首都モガディシュの韓国大使ハン(キム・ユンソク)は、ソマリア政府上層部の支持を取り付けようと飛び回るが、北朝鮮も同様に国連加盟を画策していた。両国間の妨害工作や情報操作が激化する中、ソマリア内戦が勃発する。
≪感想≫
韓国映画。
ソマリアで起こった内戦で韓国と北朝鮮の外交官が国外脱出に奮闘するっつーお話。
時代は1990年代、実際にあったお話を基に作られているんですって。
思い出したのが「アルゴ」。
「ホテルムンバイ」「ホテル・ルワンダ」あたりかな。
そうそう、「工作 黒金星と呼ばれた男」も。
さてさて。
お話、演出、ルック、全てにおいて一級品。
これぞ映画ってな感じ。
こりゃ、日本映画ではなかなか描けないわ。
とにかく太い。
骨太!!
韓国映画の凄みを改めて知ることになりましたよ。
お話的に韓国側だけで逃げるお話でも、それはそれで緊張感があって
良かったものを、そこに北朝鮮という宿敵側も巻き込んで。
中盤のそれぞれの思惑がぶつかるあたりも最高に緊張感たっぷりで。
政治的な思惑も巻き込んでとても見応えがありました。
終盤のカーチェイスシーン。
これまでの重々しい緊張感からこれぞクライマックスな展開。
エンタメ的にも見応えたっぷりのアクションシーンに前のめり&握りこぶしギュッ。
他にも良いところがたくさん。
例えば韓国と北朝鮮のメンバーがみんなで食事をするシーン。
これまでの緊張感から解き放たれたかの如くみんなで皿をつつきあう。
ちょっとした演出が徐々に彼らの距離が縮んでいくのが分かってグッとくる。
ここら辺は巧みだなぁと。
そんな感じで。
ちょっと韓国映画の太さというか凄みを観せていただきました。
しっかしこれが実際にあった話とは。
いまも内戦はやまないし、戦争は続いている国は多々あって。
本作でも出ていましたが、子供たちが無邪気に戦争へ加担している。
よりよい世界をと望むけど、残念ながら悪い方向へ悪い方向へ進んでいるような気がします。
そんな中、本作のようにどんな場面でも隣人と手を取り合って支えあうことが
できるのか・・・。
本作の冒頭。
北朝鮮チームが韓国チームを妨害して争っているのにも関わらず、その後に韓国チームに
助けを求めるシーン。
北朝鮮チームの子供たちを前に韓国大使館に受け入れるか否かで迷っている時。
観客として観ていた僕は早く中に入れてあげなさいという気持ちに・・・。
うん。
この気持ちは忘れずに持っておかなければ。
≪点数≫
8点
(22.08.16鑑賞)

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2022-11-04 Fri

2021年制作 邦
監督:江口 カン
≪キャッチコピー≫
『最強の殺し屋、最大のミッション――誰も殺さず、希望を守れ。』
≪ストーリー≫
最強の殺し屋「ファブル」として裏社会で恐れられていたものの、ボス(佐藤浩市)から誰も殺さずに一般社会に溶け込んで生きるよう命じられたアキラ(岡田准一)。相棒ヨウコ(木村文乃)と兄妹を装い、アルバイト先のデザイン会社オクトパスの社長・田高田(佐藤二朗)と社員ミサキ(山本美月)に素性を知られることなく平穏な日々を過ごしていた。そんな中でアキラはNPO団体の代表を務める宇津帆(堤真一)と出会い、やがて彼がターゲットから金をだまし取っては命も奪う危険人物であることを知る。
≪感想≫
シリーズ第二弾。
人気漫画が原作の本作。
現在は、第二章が絶賛連載中で。
これがまた面白いんだよね。
大好きな漫画の一つです。
そんな大好きな漫画の実写版。
主演はこれまた大好き岡田准一くん。
バッキバキのアクション俳優でめちゃくちゃカッコ良いんですよね。
ただ、前作についてはアクションが期待値を超えなくってね。
楽しかったんですが、もっといけただろうってな印象。
そんなシリーズ最新作は。
・・・おぉ!!
アクション、頑張ってんねぇ・・・。
まずはメインどころのアクションについて。
いや、最高かよ!!
前作のアクションってガチャガチャしていて正直、観にくい印象があって。
ファブルが無敵なのはわかるんですが、なんだかいくらなんでもそれはないでしょうって思ったりもしたんです。
なんか引っかかるというかね。
今作ももちろんいくら何でも感はあったんですよ。
ただ、そんなツッコミをも上回る「勢い」があって。
全然、気にならなかったんですよね。
むしろテンション爆上がりだったり。
終盤の原作にはない団地でのアクションシーンは本当に素晴らしかったです!!
このシーンだけでも観て良かったなぁと。
ちょっとここからはダメダメなところ。
契約上なのか平手友梨奈さんにめちゃくちゃスポットがあてられていて。
過剰な彼女向けの演出は少しだけノイズに感じました。
スローモーションとか振り返りてきな映像とか、なんかそれまでの
勢いが止まっちゃうんですよね。
そこらへんはもったいなかったなぁって。
あとね。
全体的に軽かった。
これは前作にも言えるんですが、原作の良さが消えていて。
原作のイメージって基本的には重々しくアングラなイメージなんですよね。
その中にコメディ要素が入っていたり、軽さが入っていてそれが良い塩梅なのですが・・・。
映画版の本シリーズはどこか全体的に軽くって。
もっと大人向けの作品でもいいのになって。
恐らくこれはある程度万人受けの作品を作らないといけないっつー縛りがあるのかなぁ・・・。
これまたもったいないない。
そうそう。
ジャッカルはやっぱり最高でした。
宮川大輔さんのフォルムとかルックとか観ているだけでわらけてくる。
こちらは、原作よりも笑えましたよ。
そんなこんなで。
シリーズ2作目の本作。
しっかりとアクションシーンは盛り盛りでバージョンアップ!!
やっぱり大好き岡田君のカッコ良さは相変わらずだったし。
今後もアクション映画は出続けてトム・クルーズやキアヌ・リーブスのように
なってほしいなぁ。
日本のアクションは彼に任せましょう!!
「ベイビーわるきゅーれ」「ある用務員」の阪元 裕吾監督で
アクション映画を撮ってくれないかなぁ・・・。
≪点数≫
7点
(22.08.14鑑賞)

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