2021-12-22 Wed

2020年制作 チェコ
監督:バルボラ・ハルポヴァー
≪キャッチコピー≫
『リアルの恐怖とフェイクの快楽』
≪ストーリー≫
2020年。三つの子供部屋が作られた巨大な撮影スタジオで、10日間におよぶリアリティショーが行われる。幼い顔立ちの3人の女優が、18歳以上であることを伏せ、12歳の女子という設定、自分からは連絡しない、12歳であることを明確に告げる、誘惑や挑発はしないといった七つのルールのもと、部屋に置かれたPCを使ってSNSで友人を募集する。彼女たちにコンタクトを取ってきた男性の数は2,458人にも上り、男性たちは全て撮影されているとは知らず性的な欲望をぶつけてくる。
≪感想≫
ドキュメンタリー映画。
どんより・・・というかわなわなと不快な作品。
はぁ・・・何でしょう。
人間の嫌な部分を見せられた感じ。
3人の女優が12歳の少女になりきり、10日間、出会い系サイトに登録し
そこに群がる人間たちを追う内容。
序盤。
登録してすぐに山ほどのコンタクトの数々。
テレビ電話での会話。
男たちは、単刀直入に
「服を脱いでごらん」
だの
「裸の写真を送ってくれ」
だの
「会ってS○Xしよう」
だの、数々の卑猥な言葉の応酬。
そして、最悪なのが自らの自慰行為を見せつけたり、男性器を見せつけたりと
これまた最悪な行為に走る。
それがモザイク越しに生々しく映し出されるものだから、観ているこっちも
とても不快と怒りが入り混じった感情に。
しかもこれは、彼女たちは12歳という設定である事。
これが本当に12歳の少女だったらと考えるととてもゾッとする。
もちろん、こういう事は少女だけでなく少年にもあるだろうし、もっと言うと
女性全般的に多い事柄なんだろうと考えたりすると、また不快感が増してきて。
ほんとこういう奴らには制裁を加えてほしい。
作中でも言っていたが、こういうことをする奴らって、小児性愛者ではなくって
単に、自分より弱い人間を探して征服したいだけなんですよね。
そこに、性的興奮を覚えて自らの欲求を満たしていく。
最悪ですよ、本当に・・・。
そうそう。
演出で良かった点があって。
本作で登場する不埒な男ども。
もれなくモザイクがかかっているんですが、このモザイクのかけ方がとても薄気味悪くって。
目元と口元のみのモザイク演出。
これがまためちゃくちゃ気持ち悪かったんです。
良くも悪くも吐き気が倍増しましたよ(苦笑)
とはいえ、ちょっとだけ不満点も。
まずは、中盤の演出で一人だけめちゃくちゃ良い奴が出てきます。
まぁ、良い奴って言っても、これが普通の感覚なんだよとは思うんですが・・・。
彼に対する演出がなんか胡散臭いんですよねぇ・・・。
ちょっと穿った見方かもしれませんが、少しだけヤラセ臭がしていて。
それを考えると、それまでの最低最悪の男どもも少しだけ演出が
かかっているのかなと・・・。
いやいや、そんな事ないない。
よくよく考えると、この良い奴男も、12歳の少女と暇つぶしに出会い系的な
サイトでお話ししているのも少しだけ「ん??」ってなっちゃいますもんね。
まぁまぁまぁ。
もう一つ。
中盤、演者1名の裸の写真が合成でネットに拡散されることになります。
これって、さすがにまずいんじゃないのか??
本人や周りの人は、合成ってわかっているので屁のカッパなのかは知りませんが、
それを受け取ったり見ている人間にとっては、まさしく彼女の裸体な訳で。
それはそれで、彼女にとってはとても重大な被害だし、
そこらへんに関しては、作り手の不誠実さというか詰めの甘さを感じました。
とにもかくにも。
本作によって、社会も巻き込み良い方向へと変わって言ったみたい。
よしよし。
僕的には、こういう事は国や警察がどんどん動いていって、
どんどん成敗してほしい。
この状況は、習慣も一つの原因だと思うので、こんな簡単に
子供たちとコンタクトを取れて、ある意味洗脳のような形で
抑圧できるような社会はやっぱり正すべきだと思う。
少しでも、そんな社会に制限をかける事で、人間の意識は
変わっていくんじゃないのかなぁと。
少しでも、心が傷つけられる人たちが減ると良いなぁと思ったりしました。
少しずれるかもしれませんが、ネット社会の危うさについて。
僕の甥っ子や姪っ子はネットゲームで簡単にチャットでオンライン対戦をしたりしていて。
そこではやっぱり心無い言葉でのやり取りがなされたりしているんですよね。
そのことについて、話しても彼ら彼女らにとってはあまりピンときていなくって。
その言葉が相手にどういう影響を与えているのかって。
顔が見えないし、深くその人のことを知りもしないし、知りたくもないし、
知ることもないしってな感じでね。
ただ、やっぱりそんな軽いコミュニケーションの中でもくらう事もあるんですよね。
本当に、注意しなければいけない問題ではあるなぁと。
むむむ・・・。
ちょっとズレちゃったか。
しっかし、本当に不快な映像のオンパレード作品だったなぁ・・・。
おぇ〜〜〜・・・。
≪点数≫
6点
(21.09.17鑑賞)
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