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No.1822 『ハロウィン(2018年)』
No1822 『ハロウィン(2018年)』
2018年制作 米
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン

≪キャッチコピー≫
『恐怖が、忍び寄る。』

≪ストーリー≫
1978年のハロウィン。精神科病棟を脱走し凄惨な殺人事件を起こしたマイケル・マイヤーズは、「ブギーマン」と呼ばれ恐れられた。唯一生き延びたローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)は、病院に収容された殺人鬼が再び現れることを想定しその時に備えていた。そして事件から40年後のハロウィン前夜、精神科病棟から患者を移送する車が事故を起こし、マイケルは逃亡してしまう。

≪感想≫
ホラー映画の金字塔と言われる前作。
その後色々と続編が発表されていて、2018年に正統な続編である本作が40年ぶりに発表。
金字塔とも言われる作品なので一度は観なきゃなぁと思い、
まずは前作を鑑賞。
流れで完全続編である本作を続けて鑑賞してみましたよ。

さてさて。

なるほど、こりゃホラー映画の皮をかぶった
ターミネーター」を彷彿とさせるバトル映画じゃい。

前作はホラー要素が強くブギーマン目線を多く取り入れた作品でしたが、
本作はちょっとエンタメ的な演出を多めに入れていたような。

前作でブギーマンに襲われて生き残ったヒロイン・ローリー。
それはまるで「ターミネーターターミネーター:ニュー・フェイト」のサラ・コナー。
ブギーマンを殺すために武器を揃え、罠を仕掛け、挙げ句の果てには
自分の娘にサバイバル能力を身につけさせる。

ローリーはサラ・コナーほど強くはなかったですが、佇まいは
とても逞しくカッコ良かったです。
今作はローリーと娘、そして孫の親子3代でブギーマンをぶっ倒す。
欲を言えばもっとアクションドンパチやってもらっても良かったな。

物語の着地について。
ブギーマンの最期は敢えて見せていなくって、本当に死んだのかなぁと迷わせてくれる
あたりも、ホラー映画の王道っぽくて好きです。

演出についてはゴア描写もたっくさんあって目を背けたくなるシーンもたっくさん。
あの医者の顔面をグシャッと踏みつけるシーンとかえぐかったなぁ。
医者といえば、あいつは本当に嫌なやつでしたねぇ・・・。
あいつが人の好さげな警察官を刺し殺すシーンはとても不快で、
ちょっとあのシーンだけは嫌いな展開とストーリーでしたよ。
もっとブギーマンだけの犯行として描いて欲しかったな。
単純にあの医者が暴走するシーンは蛇足的に感じました。

そんな感じで。

前作とはまた違った作風でとても楽しめた本作。
何より2作品併せて観たのが良かったなと。
かつ連続で観れたのも良かったなと。
ブギーマンとの対決2部作!!
十分に堪能させていただきました!!

スピンオフ的作品たちは今度でいいや・・・。

≪点数≫
  8点
                                           (20.06.21鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.1821 『ハロウィン(1978年)』
No1821 『ハロウィン(1978年)』
1978年制作 米
監督:ジョン・カーペンター

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
15年前に実の姉を殺害した少年マイケルが、収容されていた精神病院から脱走して故郷に向かった。万聖節の夜、子守をするはめになった女学生ローリー(カーティス)は白塗りの不気味な仮面をつけた男の姿を目にする。そのころマイケルの担当医ルーミス(プレザンス)もその地ハドンフィールドに到着していた……。

≪感想≫
ホラー映画の金字塔とも言える本作。
40年ぶりに続編が作られたという事で初めて鑑賞いたしました。

さてさて。

なるほど、「怖い」撮り方に特化した素晴らしい作品でした。

作られたのが1978年ですって。
僕が生まれる前だ・・・。
ほぇ〜〜〜。

本作は特にストーリーはなくって、サイコな殺人鬼ブギーマンを
織った作品。
とにかく「怖さ」に特化したブギーマンの撮り方。
ブギーマンは一言もしゃべらずひたすら不気味な存在で。
しかも、本作の被害者たちは特にブギーマンとの関わりもなく
襲われる理由もないんですよね。
なので、お話もあってないようなもの。
ひたすらブギーマンの様々な写り込みに恐れおののく。
これがまためちゃくちゃ怖くってね。
暗い場所にぬっと・・・。
誰もいなかった場所にぬっと。
何もアクションを起こさずひたすら佇んでぼんやりとこちらの様子を伺っている。
こわぁ〜〜・・・。

ちょっとこう、「13日の金曜日」のジェイソンや、「エルム街の悪夢」のフレディを
思い出しました。

そんな感じで。
これ、リアルタイムの劇場で観ていたらめちゃくちゃ怖かったろうなぁ。
真っ暗で静かな場所でブギーマンの現れるシーンを観るのは勇気がいるっつーの。
テクニカルな部分で巧さを感じた作品。

さぁさぁ。
新作となる次回作をいざ!!
なんて思って調べてみると、何と本作の続編はめちゃくちゃ作られているみたいで
全部で11作品、出ているみたい!!
むむむ・・・どうしよう。
さらに調べてみると、最新作である作品が正統な続編的に謳われているので、
とりあえず最新作を観るか・・・。

≪点数≫
  9点
                                           (20.06.21鑑賞)

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No.1820 『ブラインド』
No1820 『ブラインド』
2011年制作 韓
監督:アン・サンフン

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
警察学校に通うスア(キム・ハヌル)は、弟をダンスクラブから無理やり帰らせようとした途中で交通事故に遭い、弟が亡くなった上に自身の視覚を失ってしまう。3年後、彼女は警察官への夢を断念し、視覚障害者として日々を過ごしていた。ある晩、乗っていたタクシーが何かに当たったのを感じたスアが問いただすと、運転手は犬をひいたと答えるが……。

≪感想≫※ネタばれ大いにあり
韓国映画。

本作は中国と日本でリメイクされているようで。
しかも日本版がすこぶる評判が良いんです。
そんなわけで、まずは原作をということでレンタルしてまいりました。

さてさて・・・。

盲目の女性がひき逃げに遭遇して、犯人を追うっつーお話。

本作の見どころは何といっても不快指数MAXの悪役。
あいつ、マジで怖いわぁ~・・・。
見た目もそうですが挙動や表情がまた凄まじく恐ろしい。
ちょっとホラー的な演出もあってすっごいスリリングでした。
暗闇の中からヌッと出てくる感じとか最悪。
演じている役者さんも初めて見たお方。
ヤン・ヨンジョさんという俳優さんなんだけど、とにかく
良い「顔」してるなぁ・・・。
サイコっぷりがいききっていて本当に恐ろしかったです。

良い「顔」で言えば、スアの相棒的な存在となるチョ刑事も
良かったなぁ・・・。
三枚目感がたっぷりでひょうきんながらも熱い男でね。
彼が、死んじゃう件は本当に悔しかったです!!

そうそう。
あとは、盲導犬のスルギ!!
なんてお前は賢くて従順なんだ!!
スアを犯人から守って最期を迎える件はこれまた本当に悔しかったです!!

もうねぇ・・・、このチョ刑事とスルギの事があって、
めちゃくちゃ嫌な気分になりっぱなしだったんですよね。

あと、これは設定の妙なんですがスアが盲目というハンデを抱えている分、
行動に制限がかかって観ているこっちより自由が利かなくて、とっても
歯がゆいんですよね。
それだけに、スアを取り巻く周りの仲間たちの行動にもちょっとだけイラっとしたりね。
特に中盤ぐらいから行動を共にするギソプ青年が意外に機転の利かない
男の子で。
ちょっと頼りなかったなぁ・・・。

盲目演出も見応えありました。
時折、スアの視点というか感覚映像は暗闇の中にモヤっと犯人が映し出されたり
周りの景色が映像化される演出はフレッシュで素晴らしかったです。

そんな感じで。
設定と演出、そして何より悪党描写がとても素晴らしかった印象。
悪党がやらかした悪事の数々を思い出すと、二度と観たくない不快度MAXな作品でしたが、
観て良かったです。
全体的に嫌な気分の方が強い印象ですが、ちょっとドロリな雰囲気や演出は
これぞ韓国映画っぽくて◎。

さぁ、次は中国版リメイクを観ているかな。
楽しみなり。

≪点数≫
  7点
                                           (20.06.20鑑賞)

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No.1819 『オーバードライヴ』
No1819 『オーバードライヴ』
2013年制作 米
監督:リック・ローマン・ウォー

≪キャッチコピー≫
『息子を救うためにどこまでやれるか。
止まらない、暴走!』

≪ストーリー≫
何も知らずに友人から麻薬を手渡されたばかりに、逮捕されてしまった18歳の少年。その父親ジョン(ドウェイン・ジョンソン)は、無実の罪を着せられている息子を少しでも早く刑務所から出所できるようにと検事に掛け合う。そんな彼に検事は、捜査に貢献することで刑期が軽減されるシステムがあることを告げる。ほかに手立てはないと感じたジョンは、息子の減刑と彼が巻き込まれた事件の真相をつかむためにも麻薬組織に潜入することに。やがて、組織の中枢へと近づき、大物密売人と対峙(たいじ)するジョンだが……。

≪感想≫
大好きロック様(ドウェイン・ジョンソン)主演作。

僕的にロック様といえばバッキバキのアクション爆発作品や、
エンタメコメディチックなアクション作品。
例えば「ワイルド・スピード」シリーズとか。
例えば「ジュマンジ」シリーズとか。
どれもこれも楽しい作品ばかりでね。

そんなロック様主演の本作は・・・。
おっと、思っていたのと違ったシリアス路線の作風に仕上がっておりました。
これはこれでまた良し!!

ロック様演じる主人公のジョンはハメられて逮捕された息子を助けるために
麻薬組織に潜入していくっつーお話。
子供のために猪突猛進モードで進んでいくジョン。
色々な人を巻き込んで、自らも危険に晒しまくる。
観ているこっちはちょっと無謀すぎやしないかい!?って。
けど、息子を心配してのことなんだから、これはこれでしょうがないのかなぁ的な。
ただ、やっぱり無謀とも言えるその行動と、周りの巻き込まれる奴らは
あまりにも不憫で。
特に、ジョンの相棒的な存在となるダニエル。
彼は元、名のある悪党で今は改心して足を洗っていて。
それをジョンに半ば無理やり引き込まれて再び悪の道に。
彼に関してはすっごい不憫でねぇ・・・。
他にも、ジョンの新しい奥さんや娘さんにしても危ない立場に立たせてしまうし。
もう、みんな幸せになってくれよと願うばかり。

本作って、何が良かったって物語の着地が良かったな。
妙にリアリティがあってね。
純度がどのくらいかは分かんないですが、本作は事実を基に作られた作品らしくって。
アメリカ独特の制度なのかな。
情報を売れば減刑される的な。
ジョンは子供のために悪を売り飛ばす。
そこには妙な政治的な匂いも見え隠れしていて。
正義のはずの検事や警察もちょっと嫌な奴らに見えてきたりね。
特にあの女性検事長はちょっと嫌い寄りかも・・・。
おっと脱線。
着地について。
最後はジョンが自らの手で事件を終わらせる。
自らが撒いたタネを自らで回収する。
そこは偉くって、カッコ良いなぁとちょっとしびれましたよ。
しかもしっかりとダニエルに報いを与えていたのも良かったなぁ。
彼には本当に幸せになってほしいよ。

そんな感じで。
正直な所、見たかったロック様じゃなかったりもしたんです。
バッキバキのアクションもなかったし。
ただね・・・。
シリアスなロック様。
そして骨太な物語を観るのはとても新鮮でね。
十分に堪能させていただきましたよ!!
もう一度書こう。
これはこれでまた良し!!!!

≪点数≫
  8点
                                           (20.06.14鑑賞)

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No.1818 『新喜劇王』
No1818 『新喜劇王』
2019年制作 香港/中国
監督:チャウ・シンチー

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
映画女優を夢見るモン(エ・ジンウェン)に回ってくる仕事は、顔も映らない端役や死体の役ばかり。ある日、役作りのプチ整形顔がスタッフに注目され、かつてのスター俳優マー(ワン・バオチャン)の主演作に出演することになり、モンは今の状況から脱しようと意気込んでいた。しかしマーは、演技は下手で性格は悪い最低な人間だった。

≪感想≫
大好きチャウ・シンチー監督最新作。

僕はチャウ・シンチー監督作品が大大大好きでね。
「少林サッカー」に始まり「カンフーハッスル」「西遊記〜はじまりのはじまり〜」等々。
とっても楽しい作品ばかり。
ここ何作品かは劇場で鑑賞しております。
あのドリフ的なベッタベタな笑いが安心して楽しめるというか。
一定水準の楽しさは担保できているというか。
とにかく大好きな監督さんの一人です。

そんな大好きチャウ・シンチー監督の新作は・・・。
このコロナ禍の中、劇場にて鑑賞してまいりました。
しかも初日に・・・。

さてさて・・・。

んん〜〜〜・・・毒にも薬にもならない作品でした。
あれ〜〜〜、なんか物足りないかもなんて思ったり。

まずは良かったところ。
まず、映画が訴えるメッセージはとても素敵。
「諦めなければ夢は叶うんです!!」
的など直球なメッセージは夢があって素晴らしいなぁと。
次に、ヒロインのチョイスが素晴らしい!!
僕的にチャウ・シンチー監督作はヒロインがもれなく素敵でね。
ルックも素敵なんですが魅力的に描くのが上手いというかね。
本作の主人公であるモン(エ・ジンウェン)もルックも素敵でしたが、
何よりキャラクターが良かったですね。
純粋無垢で猪突猛進。
僕的には中盤のエキストラ仲間のあいつ(社長)とのやりとりが
とっても微笑ましくって大好きなシーンでした。
他にも、モンの彼氏も良いルックしてたなぁ・・・。
イケメンじゃなくってあのダサい感じがまた最高でね。
それでいて生粋のクズっぷりが何とも。
彼とのやりとりは笑わせてもらいました。
キャラでいうと、モンの親父も良かった。
いかにも昔気質の雷親父で。
ツンデレっぷりが最高で、ラストの娘を眺めるシーンはやっぱり
グッときましたよね。
あと、モンの憧れの役者であるマー。
キャラ的には「ワンス・アポン・アタイム・イン・ハリウッド」の
ディカプリオ演じるリック・ダルトンを思い出したり。
昔スターだったのに今や・・・的なキャラがね。
演じたのはワン・バオチャンというお方。
どこかで見たなぁと思ったら「アイスマン」シリーズの三男坊だ!!
ちょっと嬉しかったですよ。
良きところはこのぐらいかな。

ここからはむむむ。
何でしょう、ストーリー展開が雑だったかなと。
こういう作品だと、最後の最後で夢が叶ってカタルシス大爆発!!ってなのが
理想なんですが、本作はそこまでアガることがなくってね。
確かに、とっても気持ちの良い着地だったりしたんです。
ただ、最後が僕的にとても唐突な展開に見えてちょっとむむむってね。
もう少しモンの夢が叶っていく部分を丁寧に描いて欲しかったなあと。
モンの夢が叶わない部分をあれだけ描いていたのだから、最後はもっと丁寧にね。
あとは、先に書きましたが、モンのクズ彼氏にはもうちょっと制裁を加えて欲しかったなぁとか。
これまでは、楽しく観れていたシンチー印のギャグも今回はそこまで楽しめなかったなとか。
もっといききったベタなギャグをばんばん出して欲しかったとか。

とにもかくにも。
ここが一番大きいのですが最後の展開が物足りなく感じてしまったかなと。
あとはいつものベタ的なお笑いもちょっとだけ抑えられてたかなと。
むむむ・・・物足りない・・・。

なんだろう・・・数日経ったら忘れてしまいそうな・・・。

う~~~ん。
それでも大好きチャウ・シンチー!!
次回作に期待しております!!
もちろんこれからも劇場で鑑賞するんだぃ!!

≪点数≫
  6点
                                           (20.06.13鑑賞)

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No.1817 『バイス』
No1817 『バイス』
2018年制作 米
監督:アダム・マッケイ

≪キャッチコピー≫
『史上最強で最凶なチェイニー副大統領(バイス)』

≪ストーリー≫
1960年代半ば、酒癖の悪い電気工ディック・チェイニー(クリスチャン・ベイル)は、恋人のリン(エイミー・アダムス)に激怒され、彼女を失望させないことを誓う。その後、下院議員のドナルド・ラムズフェルド(スティーヴ・カレル)のもとで働きながら政治のイロハを学んだチェイニーは、権力の中に自分の居場所を見いだす。そして頭角を現し大統領首席補佐官、国防長官になったチェイニーは、ジョージ・W・ブッシュ(サム・ロックウェル)政権で副大統領に就任する。

≪感想≫
実話を基にした作品。

監督はアダム・マッケイというお方。
本作を観ている時、どこかで観たことあるような作風だなぁと思ったら、
マネー・ショート 華麗なる大逆転」と同じ監督さん。
なるほどねぇ。
あれもリーマンショックの裏側を描いた作品でしたね。

本作は歴史上最も権力を持った副大統領ディック・チェイニーを
描いた作品。

ジョージ・W・ブッシュ政権の時代のお話なので最近のお話。
出てくる方々は何となく見た事ある方ばかり。
そして描かれる事件等々はまだまだ記憶に新しいことばかり。
生々しいんですがエンタメチックに描いていて。

演出について。
「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でもそうでしたが、とてもエンタメ的にコメディチックに
歴史を描いていて。
ディック・チェイニーという男を皮肉りながら、そしてその時の大統領であるジョージ・W・ブッシュを
小馬鹿にした感じで描いたり。
政治の裏側を巧みに映し出していて。
例えば、中盤に唐突に話を終わらせエンドロールを流す演出をしてみたり。
例えば、中盤レストランにてウェイターみたいな人が、政治の悪事をメニュー紹介のように語らせてみたり。
例えば、確実にフィクションだとは思いますが、終盤にチェイニーの心臓移植のお話の描き方とか。
演出がとても観やすく作られていて、とても堪能させていただきました。

しっかしまぁ・・・。
政治弱者の私ですが、やっぱり思うところは多々あって。
ただ一部の人間たちのためにたくさんの人たちが戦争に巻き込まれ、死んでいく。
本作で描かれているイラク戦争なんてまさに。
もちろん、真実は藪の中ではあるんですが、少なからず、そういった一つ一つの
陰謀や強欲が大きな犠牲に繋がっちゃう。
今はその欲望の渦、負の連鎖の外側にいる僕に何ができるのか。
まずはやっぱり政治に興味を持つことから心がけなきゃいかん。
そして、その政治が遠からず僕たちの生活に繋がっているということを理解し、意識しなきゃならんよなぁ。

そんな感じで。
ちょっと小難しさも感じなくもなかったですが、僕的にとても楽しめた本作。

他にも、演者さんたちのルックがめちゃくちゃ似ていて(特にサム・ロックウェルのブッシュにはびっくり!!)、
すげぇメイク技術だなぁとか思ったり。
他にも、チェイニーの奥さんであるリンの女帝っぷりもすさまじかったなぁと思ったり。
チェイニーは陰で国を牛耳っているように描いていましたが、それを牛耳っているのはある意味
この奥さん(リン)であったりするのではと・・・。
ちょっと、ノムさん(元ヤクルトスワローズの監督である野村さん)の奥さんである野村佐知代さんを
連想したり。

とまぁ、色々と考えさせられる良作でしたよ。

ふと思ったんですが、こういう作品が作られて上映が許可されるって凄いなぁと。
まだ歴史も新しく、最近のお話でしかも実名で政治家たちを揶揄したりする
作品がこうやって作られるってね。
日本でこういう作品が作られてもいいのになぁ。
イメージ的には美化された作品ばかりで、本当にダメな事や批判的な作品は
作りにくいのでしょうか。
ちょっとこうエンタメ的にであればならイケるんじゃないかなと思ったり。
もちろんイキ過ぎるのは良くないとは思いますが、映画というエンタメに乗せて
世の中を考えるのも良いのかなと。

はたして今後、和製アダム・マッケイは生まれるのか。
期待しております!!!!

≪点数≫
  8点
                                           (20.06.12鑑賞)

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No.1816 『ミッドサマー』
No1816 『ミッドサマー』
2019年制作 米/スウェーデン
監督:アリ・アスター

≪キャッチコピー≫
『祝祭
   が
   はじまる』

≪ストーリー≫
思いがけない事故で家族を亡くした大学生のダニー(フローレンス・ピュー)は、人里離れた土地で90年に1度行われる祝祭に参加するため、恋人や友人ら5人でスウェーデンに行く。太陽が沈まない村では色とりどりの花が咲き誇り、明るく歌い踊る村人たちはとても親切でまるで楽園のように見えた。

≪感想≫
先日観た「ヘレディタリー/継承」のアリ・アスター監督最新作。
前作「ヘレディタリー/継承」がめちゃくちゃ怖いホラー映画で、
僕的にもトラウマ級に堪能。
劇場で観るべき作品だったのに、お家でDVD鑑賞という下手をこいてしまって
後悔していたので、本作は絶対に劇場で観なきゃと。
そこで、このコロナ騒動が起こり劇場が休業しちゃってね。
6月から劇場が再開されたということで、恐る恐る劇場にて鑑賞してまいりました。

さてさて。
ホラー映画とうたっていますが、僕的イメージのホラーではなかったな。
ただ、アリ・アスター印満載の不気味で嫌気(良い意味)がさす良作でした。

主人公のダニーは両親と妹を不幸な事件で失ったばかり。
恋人のクリスチャンとその友人であるペレの故郷であるスウェーデンの
故郷に旅行に行くことに。
そこでは90年に一度の夏至祭が行われるところだった・・・。

いやぁ・・・。
凄かった・・・。

事前に予告編等で確認はしていたんですが、宗教ちっくでカルト的な世界観。
序盤はその予告編のような映像はなく、まずはダニーのキャラを立てるところに特化。
ん?ちょっと思っていたお話とは違うかも・・・。

なんて思っていたら、その不気味さ不穏さは増していく。
トリップして行くようなあの感覚。
暗くて陰鬱な出来事の連続。

いざスウェーデンへ向かう一行。
そこでは一転、綺麗で幻想的、牧歌的で癒しすら感じる世界。
ただそれでも拭えない「不穏」感。

そして・・・。

突然訪れる訪れるあの飛び降りシーン。
うっすら結果が予見できる演出。
ひゅ〜〜〜・・・ぐしゃっ!!!!

「ヘレディタリー/継承」の妹のあの衝撃的なシーンを彷彿とさせたり。
しかも本作のそれはそこに追い打ちをかける始末。
本作のゴアシーン、グロシーンはとてつもなかったです。
そもそも、僕的にこの手の映像に慣れていないということもあるのですが、
思わず目を背けてしまいそうになるんだけど、もったいないからうす目を
開けながら鑑賞するの繰り返し。
久しぶりのこの感覚。

本作の魅力の一つ、ダニーを演じたフローレンス・ピューが素晴らしかった。
凄い繊細な役どころで、喜怒哀楽の波が激しく、トリップしている感じも
あったし、難しい役どころを魅力的に演じていたのは凄かったな。
一気にファンになっちゃいましたよ。

そもそも。
本作の舞台はスウェーデンの片田舎。
全体的に美しい景色と画作り。
監督のセンスだと思うんですが画もシンメトリックでそれこそ神話的な
幻想的な世界。
しかも夜が訪れない「白夜」という環境下の中だったので、
そこまで純粋な「怖さ」を感じなかったな。
ただ、その独特な演出は終始「不穏」「不気味」。
絶対に良い方向には進まないんだろうなぁという気持ちを持ちながら
最後まで鑑賞していく。

演出がとにかく不気味でね。
クライマックスのみんなが集まる食卓。
ダニーの花冠に飾られている花や周りの草木のウネウネした演出。
所々で出てくるタペストリーの絵柄とか。
何よりスウェーデンの集落「ハルガ」というコミューンがもうカルト感
満載でね。
今も世界のどこかでこんな事が行われているんじゃないかと思わせてくれる
リアリティで。
これってアリ・アスター監督の創作なんだよねぇ。
すっごい想像力だよなぁ・・・。

アリ・アスター監督の作品って前作もそうだったんですが、なんとなく物事に
理由があって。
もちろん非科学的なお話ではあるんですが、そこに映る人間たちの中には「理」があってね。
それだけに、納得させられるというか、そこに恐ろしさや不気味さを感じさせられるんです。
本作に関してはちょっとジョーダン・ピール監督の「ゲットアウト」を思い出したり。
結局、この「ハルガ」というコミューンはそこでの常識があってその中ではそれが
当たり前の慣習。
もやもやっとする事はするんですが納得させられるんだよなぁ。

総括。
アリ・アスター監督印大爆発の本作。
二度と観たくないシーンはたくさんありましたが、もう一度観たいという気持ちに
なっている不思議。
また作品を追い続けたい監督さんが一人増えましたよ!!

≪点数≫
  9点
                                           (20.06.07鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.1815 『ガリーボーイ』
No1815 『ガリーボーイ』
2018年制作 インド
監督:ゾーヤー・アクタル

≪キャッチコピー≫
『言葉で気持ちに火を付けろ』

≪ストーリー≫
大学生のムラド(ランヴィール・シン)は、ムンバイのスラム街に生まれた。彼は学費を送ってくれる両親に黙って裕福な家の娘と交際し、地元の悪友とつるんでいた。ある日、大学のキャンパスでフリースタイルのラップパフォーマンスをする学生 MC Sher(シッダーント・チャトゥルヴェーディー)と出会ってラップに魅せられた彼は、フリースタイルのラップ大会での優勝を目指す。

≪感想≫
久しぶりのインド映画。
と言っても僕的にはこれで3作目かな。

インド映画といえば長尺でミュージカル調といったイメージ。
ただ、近年ではめちゃくちゃ評判の良い作品をたくさん輩出。
僕的に、以前観た「バーフバリ」シリーズは最高に楽しめて。
超ド級のエンタメ作品に心鷲掴みにされました。
インド映画恐るべしと思っていましたが、その後、なかなかタイミングが
合わなくって鑑賞できておらず。

そんなこんなでお久しぶりなインド映画。

内容は貧困にあえぐ下町の若造ヒップホップと出会って、
ラップに目覚めるっつーお話。

インド版負け犬映画の誕生!!
クライマックスはボロボロ泣いちゃいました。

劣悪な環境にもへこたれず夢を追いかける若者を描いた物語。
何となく観たことあるようなスタンダードな展開。
例えば「8 Mile
例えば「パティ・ケイク$
ヒップホップをテーマにした作品といえば傑作シリーズの
SR サイタマノラッパー」なんてのもありましたね。
全て良作でした。
特に「パティ・ケイク$」は最高の負け犬映画!!

本作の主人公もこれまた劣悪な環境で。
インドも貧富の差が激しく大きなビル群の横にはズタボロのスラム街。
しかも家父長制が色濃い家庭で育つ主人公のムラドは父親の言うことは絶対で
そこにも抑圧を感じながら生きていて。
これまたムラドの父親がめっちゃくちゃ最悪な親でね。
家庭にいきなり第二夫人を連れてきては、ムラドの母親(第1夫人)を無下に
扱う始末。
自分は貧乏人で、どうせ息子のお前もそれなりの人生を送るしかないんだから
叶わない夢は捨てちまえ的精神。
むむむ、確かにそういう環境に育っちゃえばそうなるのかもしれないけど、
やっぱりやるせない気持ちになっちゃってね。
親父との絡みはもれなく嫌な気持ちになっちゃいましたよ。
ムラドの周りももちろん劣悪な環境。
気の良い仲間も、車泥棒で生計を立てていたり、スラムの子供達を集めては
ヤクを用意させていたりとダメダメな友達もいたり。
けどねぇ・・・。
ムラドの友達たちは基本的にいい奴らだったんですよねぇ。
環境が生んだアウトロー的奴らでね。
バカなんだけど憎めない的な。
ちょっと、違うかもしれませんが「グッドウィルハンティング」の
マット・デイモン演じる主人公の兄貴たちを思い出したな。
本作のキャラは魅力的な方、多数。
先に書いたムラドのバカ友達たちも最高でしたが、ラッパー仲間のMCシェールが
カッコ良かったな。
彼も決して裕福とは言えない環境で生きているんだけど、熱い「漢」でね。
ムラドの背中を押し続ける姿勢は素敵でした。
ヒロインが二人とも良かったな。
ムラドの彼女であるサフィナは裕福な家庭に育ちながらも、親から抑圧されている
箱入り娘で。
彼女は彼女なりに戦っていてね。
ムラドに対する愛情表現とか、意外に攻撃的でちょっと笑っちゃいましたよ。
もう一人のヒロインのスカイ。
彼女はルックがとにかく素敵でした。
フリーダムな佇まいとかイケていてこれぞアーティストってな感じでしたね。

インド映画特有の長尺で、正直、途中ダレてしまった部分もなきにしもあらずだったんですが、
その分、クライマックスのライブシーンはそれまでのストレスからの解放が
爆発されて無条件に泣かされましたね。
そこからエンドロールまでの、ムラドの成功譚はやっぱり気持ちが良くって。
後味がとても良い作品に仕上がっておりましたよ。

本作は、実在のラッパーをモデルにした作品なんですって。
へぇーへぇーへぇー。
要チェックや。

そんなこんなで。
久しぶりのインド映画でしたが、作り手の期待通りに泣かされてしまいました。
他の作品も探してみるかな・・・。

≪点数≫
  8点
                                           (20.06.06鑑賞)

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No.1814 『EXIT』
No1814 『EXIT』
2018年制作 韓
監督:イ・サングン

≪キャッチコピー≫
『登れ、跳べ、走れ!』

≪ストーリー≫
母親の古希を祝う会場で、大学時代に好きだった山岳部の後輩ウィジュ(ユナ)と再会した無職の青年ヨンナム(チョ・ジョンソク)は、すっかり浮かれていた。一方街では有毒ガスが発生し、道行く人々が次々と倒れ大混乱に陥る。やがてガスは上昇し、ヨンナムたちがいる会場も危険な状態になる。ヨンナムとウィジュは、命綱なしで地上数百メートルにおよぶ高層ビル群を飛び移り、ガスがまんえんした街から脱出しようとする。

≪感想≫
韓国映画。

ダメ男がピンチに巻き込まれてこれまでの経験を
活かしながら奮闘するパニックムービー。

良かったところ。
全体的な作風が楽しかった。
キャラクターもそうなんですが、全体的に良い意味でダサいんだけど
楽しくって。

主人公のヨンナムのルックも良かったな。
これまたダサいんだけどやるときはやるし、心根は良い奴で
決してヒーローヒーローしていないんだけど、
彼の行動は立派なヒーローそのものでね。

ライトな作風の中に緊張感がしっかりと持続させていたのも素晴らしかった。
ちょっとこう、テレビゲームのような感覚もあったかな。
ヨンナムとウィジュがテンポよく難関をクリアしていくあたりが。
最初のヨンナムが向かいのビルに飛び込むシーンは、
ミッション・インポッシブル」のトム・クルーズも真っ青な
アクションシーンでしたよ。
その後も、フリークライミングのつるべ打ちで、どんどん緊張感が
高まっていく作りになっているのも好印象でした。

キャラでいうと、これまた全体的にあか抜けていない感じが最高。
ヨンナムのいとこたちのフェイスも素晴らしかったな。
あのパーティーの時ヨンナムと同席していた奴らとの駄話や
その後の彼らの行動とか◎。
ウィジュのクソ上司も良い味出していて、ある意味期待通りの
ダメ上司っぷりが素晴らしかったです。
最後に制裁を加えられたあたりもスカッとしましたよ。

もちろん、気になった点もいくつかあったんです。
例えば、そもそも、このテロ事件ってめちゃくちゃ犠牲者が
出ているんじゃないかと気付いた時ちょっと、引っかかったり。
作風的にはライトでとても好きだし、主人公たちだけに焦点を
あてている作りなので、これはこれで全然、問題ないし間違いないとは
思うんですが、ふと周りの事を考えるとむむむって。

まぁまぁまぁ。

あとは、一番最後のヨンナムとウィジュが助かる件を描いていなかったところ。
エンドロールでさらっと教えてはくれたんですが、一番大事なところ
を見せてもらえなかったのは残念無念。
とほほ。

ライトでポップなパニック映画。
シリアスになりすぎず笑いを交えた作り。
本当に軽く観れる極上のエンタメ作品と言ったところ。

万人におすすめできる良作でした。

≪点数≫
  8点
                                           (20.06.05鑑賞)

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No.1813 『バーニング 劇場版』
No1813 『バーニング 劇場版』
2018年制作 韓
監督:イ・チャンドン

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
小説家を目指しながらアルバイトで生計を立てているジョンス(ユ・アイン)は、幼なじみのヘミ(チョン・ジョンソ)からアフリカ旅行へ行くのでペットの猫を預かってほしいと頼まれる。帰国したヘミに旅先で出会ったベン(スティーヴン・ユァン)を紹介されたジョンスはある日、ベンに秘密を打ち明けられ、恐ろしい予感が頭から離れなくなる。

≪感想≫※ネタバレご注意
韓国映画。
村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作とした映画。

何となく現代社会の犠牲者っぽい主人公ジョンスが幼馴染のヘミと出会う。
ヘミはヘミで闇を抱えていて、本質的な部分が見えない女性で。
そんなヘミが旅行先で知り合ったインテリな男性ベン。
ベンはベンで謎々しい空気ビンビンの男。
ジョンスの周りでは不穏な空気が流れ込む・・・。

主となるキャラクター3名。
ジョンス。
小説家を目指してバイト中。
父親が起こした事件のせいで実家に帰ることに。
父親の事件とはキレて傷害事件を起こしたっぽくて。
そんなジョンスもバーニングの素養を持っていて。
クライマックスのその瞬間は爆ぜましたねぇ・・・。
彼のキャラクターは現代の若者像を描いている感じ。
遠いようで近い存在でした。

ヘミ。
彼女も夢を追いかけて、何だか全てに満足していない感じ。
何を考えているのか分からないし、どこか物憂げで寂しさを醸し出す女性。
彼女を見ていると少し泣けたな。

ベン。
この人も特異なキャラクターでした。
ジョンスやヘミを心の底では馬鹿にしてオモチャのように他人を扱う。
彼とジョンス、ヘミの関係は持つ者と持たざる者。
神々の視点から一般ピーポーを見下ろす輩。
彼がビニールハウスを焼くんだ的な告白をするシーンと、
その後の行動や眼差しにはとてもゾッとしました。

主要三人に関しては掘り下げても掘り下げてもまだまだ
掴めない。
こういう奴なんじゃないか。
こんなこと思っているんじゃないか。
喜怒哀楽の一つ一つにぼんやりとした想いが生まれる。

原作は村上春樹先生の小説ということで。
なるほど納得。
村上春樹っぽさも出ていたな。
特にジョンスやヘミのキャラクターが村上春樹っぽかったなと。
ちょっとこう、自分に自信が持てなくて、踠き足掻いている感じがね。
鬱屈した若者像。
虚無の中で生きている感じがビンビンしていて。
僕もあまり村上作品は読んだことないのですが、世界観とか、
描いている人物とか村上作品のイメージと上手く合わさった印象を受けました。

クライマックスの展開について。
いろんな人の考察を読んだり聴いたり。
その中で一番しっくりきたのが、最後の展開はフィクションであるということこ。
ジョンスがベンを刺し殺す展開。
それは、一つ前のジョンスが失踪したヘミの部屋で小説をカタカタ書き綴るシーンが
あったのですが、そのシーン以降は全てジョンスが思い描くエンディング(小説)なのでは的なね。
ほぇ〜〜・・・なるほどねぇ・・・。
素晴らしい考察。
確かにそう思うと納得!!
本作は基本的に受けてにその後を想像させる作りになっていて。
全体的に謎に包まれていて、振り返ると、それぞれのキャラクターや行動にも
靄がかかっている感じ。
それがとても巧みで惹きつけられて余韻が半端ない。
素晴らしいっす。

むむむ・・・。
飲み込みづらい作品ですが、ズシリと何とも言えない想いが残る秀作。
もう一回観たいなぁ・・・。

そんな感じで。
後味は決して良くないですが、今、この感想を書きながらも答えは
出てこない。
もっともっと、色んな人の感想や意見を聞きたい。
そして、もう一回観たい。
とても素晴らしい作品というのは間違いない。
年末ぐらいに再度、鑑賞してみようかしら・・・。

監督はイ・チャンドン。
僕の周りでは良い評判しか聞かない素晴らしい監督さん。
他の作品んも追ってみるかな。

その前に、本作の原作である村上春樹の小説を読まねば・・・。

≪点数≫
  8点
                                           (20.05.31鑑賞)


こちら原作小説。
興味あります。

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No.1812 『アウト&アウト』
No1812 『アウトアウト』
2017年制作 邦
監督:きうちかずひろ

≪キャッチコピー≫
『七歳の少女の相棒(パートナー)は
元ヤクザの男。』

≪ストーリー≫
元ヤクザの矢能(遠藤憲一)は、小学2年生の少女・栞と二人で探偵事務所を営んでいた。ある日、1本の依頼電話が入り指定された場所へ行くと、依頼主は拳銃で撃たれて亡くなっていた。矢能は、犯人にされかねない状況をなんとかしようとするが、思いがけないことが起こる。

≪感想≫
ヤンキー漫画の金字塔「BE-BOP-HIGHSCHOOL」の作者である
きうちかずひろ先生の監督作品。

私、「BE-BOP-HIGHSCHOOL」は大好きな漫画の一つ。
終盤はギャグチックになっていったけど、色んな高校とのバトル的シリーズは
とっても楽しくってね。
ちなみに、仲村トオル、清水 宏次朗、中山美穂出演の映画シリーズも大好き。
何となくですが、よくテレビで放送されていた印象。
何度も観てきた記憶があります。

そんなビーバップジェネレーションの私。
きうちかずひろ先生は小説も色々書いていて。
以前読んだことのある「藁の楯」は実写化もされていましたね。
今回はこれまた小説が原作となっている作品を本人が監督も兼任して実写化ということで。

さてさて・・・。
アングラでいぶし銀。
オヤジ世代が喜びそうなちょうどいい塩梅の良作でした。

イメージ的には哀川翔さんや原田龍二さん、小沢仁志さん等々で作られている
Vシネマ(オリジナルビデオ)等々のような作品に感じました。
一部マニアに熱狂的に愛されそうな作品のようなね。

僕的にもとても楽しませていただきましたよ。

お話について。
元凄腕ヤクザが今は幼い少女を預かって探偵業をしていて。
そこにきな臭い依頼が舞い込んできて、ヤクザやら警察やら政治家やらを
巻き込んで一悶着っつー感じ。
う〜〜〜ん、良いですねぇ・・・。
何でしょう、作風、登場人物、描かれている世界観。
もっと悪くなっても良い環境なのに、決してそうならない。
意外にポップでライトに描かれているし、それでいて渋く濃厚な雰囲気も
薄れていない。
とても良い塩梅。
例えば主人公が預かるしおりちゃんも、この雰囲気ならめちゃくちゃピンチになったり、
もっと胸糞悪い展開にもすることができるはずなのに、そうはならない。
単純に癒しとしての位置付けにしていて。

キャラクターについて。
遠藤憲一力爆発。
行動の一つ一つ。
言動の一つ一つに無駄がなくってとにかく渋い!!
関わりたくはないけど、彼をずっと追い続けていきたい!!
しおりちゃんに対しての不器用ながらも優しい眼差しや行動もこれまた
グッときてね。
スーパーカッコ良かったです!!

サブキャラも色とりどりで楽しい奴らだったな。
僕的MVPはヤクザの工藤ちゃん。
演じている役者さんはどなたなのでしょうか。
すっごい良い味出していました。
他にはプロレスラーの中西学が警察役で出ていたのには笑っちゃった。
良い意味で演じきれていない感じがコミカルで最高(笑い)
大満足でしたよ。

クライマックスのスッキリした終わり方。
安っぽいんだけど、いろんな問題が集まって一気に解決していく感じ。
これまたちょうど良い塩梅の展開で楽しくなっちゃったんですよね。
とても気持ちが良かったです。

そんな感じで。
めちゃくちゃ楽しめた作品。
ほんと、シリーズ化してほしいなぁ。
例えば他の依頼を受けるお話でも良いし、しおりちゃんとの出会いを
描いたお話でも良い。
何なら、工藤ちゃんや他のキャラのスピンオフでも観たいくらい。
楽しみに待っておりますので是非に!!!!

≪点数≫
  8点
                                           (20.05.30鑑賞)

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No.1811 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
No1811 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
2017年制作 米
監督:スティーヴン・スピルバーグ

≪キャッチコピー≫
『「今」を弾丸のように撃ち抜く、
真実の物語――』

≪ストーリー≫
ベトナム戦争の最中だった1971年、アメリカでは反戦運動が盛り上がりを見せていた。そんな中、「The New York Times」が政府の極秘文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を暴く。ライバル紙である「The Washington Post」のキャサリン(メリル・ストリープ)と部下のベン(トム・ハンクス)らも、報道の自由を求めて立ち上がり……。

≪感想≫
事実に基づいたお話。

監督は名匠スティーブン・スピルバーグ監督。

時は1970年代のアメリカ。
政府がつきつづけていたベトナム戦争の嘘を、新聞社が
暴いていくっつーお話。

ガツガツと進んでいくお話・・・。
難し気な会話達・・・。
正直、飲み込みづらい部分も無きにしもあらず。
ただ、これって僕の読解力の無さと教養の無さが影響しているような。
多くを語らず、多くを説明せず、受け手に理解させるような
作りになっていて。
しかもそこに無駄がないように感じました。

役者陣も素晴らしかった。
若手は殆どおらず、ベテラン感たっぷりのお方々。
主役級のトム・ハンクスとメリル・ストリープは言わずもがな
素晴らしかったな。
特にクライマックスのメリル・ストリープの決断と行動は問答無用で
泣かされましたよ。
そうそう。
僕的にはベン・バクディキアンというキャラがMVPかな。
あの、クールでプロフェッショナルないぶし銀感が素晴らしくって。
演じたのはボブ・オデンカークという俳優さん。
初めて観たかもしんないな。

政治の世界とマスコミの世界。
現代社会にも通じる「言論の自由」的なメッセージ。
そして人間たちの鋼鉄の意思と信念を描いた作品。

変化球なしのド直球のストーリーとメッセージ。
いやはや・・・やっぱりすごい監督さんです。

スピルバーグは今作と同時期に「レディ・プレイヤー1」も撮っていて。
こちらは超絶エンタメ作品。
むむぅ・・・やっぱりすごい監督さんです。

今後も出す作品はチェックしていかなきゃなぁ・・・。

≪点数≫
  7点
                                           (20.05.29鑑賞)

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No.1810 『ドッグマン』
No1810 『ドッグマン』
2018年制作 伊/仏
監督:マッテオ・ガローネ

≪キャッチコピー≫
『男は堕ちてしまった――。
     幸せな日常にあいた、
        不条理という名の穴に。』

≪ストーリー≫
イタリアの海辺の町で、犬のトリミングサロン「ドッグマン」を営むマルチェロ(マルチェッロ・フォンテ)は、愛する娘と犬と暮らし、仲間と食事やサッカーを楽しむ毎日にささやかな幸せを感じている。しかしその裏では、暴力的な友人シモーネとの従属的な関係に悩まされていた。ある日、シモーネからもうけ話を聞かされ協力を強いられたマルチェロは、それが原因でサロンの顧客や仲間からの信用を失う。彼はかつての穏やかな暮らしを取り戻すため、行動を起こす。

≪感想≫
イタリアのど田舎で犬のトリミングサロンを開く優男のマルチェロが
地元の暴れん坊のシモーネにぶんぶん振り回されるっつーお話。

本作のレビューを読み漁っていると出てくるワードが
「のび太とジャイアン」。
マルチェロがのび太でシモーネがジャイアン。
まさに!!
シモーネのルック。
めちゃくちゃごっつくてガキ大将感が半端ない。
一方のマルチェロ。
ガリッガリでヒョロくって人が良さそうで、
こりゃ利用されるぞ感が半端ない。
特にシモーネのジャイアンっぷりが半端なくって。
無理難題を押し付けて断ったら何されるかわかんないから、
とりあえずその場しのぎで引き受ける。
お前のものは俺のもの。
俺のものは俺のもの。
嫌なことがあれば暴力。
多少反撃されても暴力。
暴力・暴力・暴力。

何とも不条理な展開。
マルチェロがどんどん転げ落ちる様は観ていて痛くってね。
自らの選択で少しづつ最悪な展開になっていく。
何となくマルチェロの行動に共感してしまう作りになっていて。
めちゃくちゃダメなことなんだけど。
理由も定かではないんだけど。
シモーネに肩入れする気持ちがなんかわかるんですよね。
別にシモーネに魅力があるようにも見せていないんですけどねぇ・・・。
不思議な展開、人間描写でした。
転げ落ち方が派手ではなく地味に描かれていたのも逆に痛々しかったな。

なんかこう、中学校ぐらいの時代の自分を思い出したり。
僕もどちらかというとマルチェロ側の人間なので、
心の弱さを突かれた感じでドキッとすることもあったりね。

シモーネは絶対的な悪ではあるんですが、マルチェロや周りの
仲間たちも多少の悪を忍ばせているから、観ていて共感というか
断罪できなかったのかなぁ・・・。
もやもやもや。

そんな感じで。
これぞミニシアター系といった暗め短めの作品。
ちょっとぼんやりとした世界観は少し幻想的な物語にも見えたり。
ちょっとだけ昨年観た邦画「メランコリック」を思い出しました。
十分に堪能。

そうだ。
一つ印象的なシーンがあったな。
冷凍庫に閉じ込められていた犬をマルチェロが助けるシーン。
カッチカチになった犬を必死で助けるマルチェロ。
あそこは見応えがあったなぁ・・・。
マルチェロの人間性爆発でした。

≪点数≫
  6点
                                           (20.05.24鑑賞)

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No.1809 『愛を読むひと』
No1809 『愛を読むひと』
2008年制作 米/独
監督:スティーヴン・ダルドリー

≪キャッチコピー≫
『愛は本に託された』

≪ストーリー≫
1958年のドイツ、15歳のマイケルは21歳も年上のハンナ(ケイト・ウィンスレット)と恋に落ち、やがて、ハンナはマイケルに本の朗読を頼むようになり、愛を深めていった。ある日、彼女は突然マイケルの前から姿を消し、数年後、法学専攻の大学生になったマイケル(デヴィッド・クロス)は、無期懲役の判決を受けるハンナと法廷で再会する。

≪感想≫
ベストセラー小説「朗読者」を実写映画化。
もちろん原作は読んだことがありません。

主演のケイト・ウィンスレットは本作でアカデミー主演女優賞を
取ったんですって。
確かに文字通り体当たりの演技でしたもんね。

さてさて作品について。

ズシリときたなぁ・・・。

純朴少年マイケルが偶然出会った女性ハンナは、とても美しく一目見て虜に。
ハンナと恋に落ちたマイケルだが、ある時をきっかけに彼女は姿を消す。
数年後、再び会った時は裁判中で被告人となる彼女だった。
ハンナはナチスとしてホロコーストに加担している罪で問われていたのであった・・・。

なるほど、こんな重厚なテーマだったんですね。
油断しておりました。
なんともおも〜いお話。
そして官能的で甘美な演出。
万人が知る必要のある歴史なんだけど、大人向けのお話、演出に仕上がっておりました。

ただ、お話にのめり込むことができなかったような・・・。
引っかかった点がいくつか。

まずはマイケルについて。
なぜ、マイケルはハンナの嘘(識字ができない事)を公表してやらなかったのか。
なぜ、マイケルはハンナへ面会に行くのを拒んだんだろう。
マイケルの行動によって一人の女性、しかも初めて愛した女性の人生が激変してしまったのだから。
マイケルの行動によって自らの人生も激変してしまったのだから。
うっすらと、その行動へ移るのはわからないでもないのですが、
何とももやもやとしてしまいました。
最後も少しだけ報われた感はありますが、それが最良だとは
思えなくってね。

ハンナについて。
ハンナは良くも悪くも無垢な人間。
過去にホロコーストに関わっていたことも特に悪びれもなく、
それが当たり前の事かのように淡々と事実を話し出す。
ただ、彼女にも羞恥の心は持ち合わせていて。
彼女は自らが識字ができない事をひた隠しにする。
これもまた、彼女の無垢なる部分が出たのでしょうねぇ。

最後。
彼女は自らで命を絶ってしまう。
僕的に、この行動にいたるまでの思いがピンとこなくって。
これまたひたすらもやもやもやもやと考える。

つまるところ、彼女は恐らくですが通常の教育を受けてこなかったんですよね。
読み書きができないのと同時に、倫理観、道徳的な学びもしてこなかったのでは。
だからこそ「無垢」であり「無知」であるわけで。
それが、囚人生活の中でマイケルのおかげで書く事を学ぶ。
それと同時に、色々な本を聞く事で知識や倫理観を学んだのではと。
それによって、彼女が過去にしでかしたことの重さを感じ取ったからこそ、
罪悪感が膨れ上がってあのような結果につながったのかなぁと。
いやぁ〜〜〜辛いっす・・・。

この感想を書く中で、色々な方の感想を読んだんですが、
原作本の評判がすこぶる良くってね。
それだけに本作の評判は著しくないものも多々見受けられて。
むむぅ・・・まずは原作を探すべし!!

≪点数≫
  5点
                                           (20.05.23鑑賞)


こちら原作小説。
いずれ必ず・・・。

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No.1808 『海獣の子供』
No1808 『海獣の子供』
2019年制作 邦
監督:渡辺 歩

≪キャッチコピー≫
『一番大切な約束は
言葉では交わさない』

≪ストーリー≫
自分の気持ちをうまく言葉にできない中学生の琉花は、夏休みの初日に部活でトラブルを起こし、居場所がなくなってしまう。彼女が父親が働く水族館を訪ねると、ジュゴンに育てられたという不思議な少年・海とその兄・空と出会い、彼らを通じて見たことのない世界に触れる。同じころ、海の生き物たちが日本へ移動し始めるなど、地球上でさまざまな異変が始まる。

≪感想≫
アニメ作品。

同名漫画を映画化。
原作はどんな感じなんだろう。
気になるなぁ・・・。

とにかく映像が圧倒的!!
アートな感じというか芸術的というか。
美術を観ているような気に。
(語彙力が無くて申し訳ない・・・。)
正直、キャラクターのルックとかそんなに魅力的ではなかったんですが、
時折、グッとのめりこませる映像がババっと映し出されていて。
海中のシーンとか色彩鮮やかでとっても芸術的。
クライマックスのよく分かんないんだけど、海・人間・宇宙的な
映像はとにかく圧巻で。
こりゃ、映画館で観てたらもっと凄かったんだろうなぁと反省・・・。

そうそう、キャラでいうと謎のばあちゃん船長・デデという人物が
いたんですが、最初は声だけの登場で凄い落ち着いた感じの語り口。
最初に顔が映し出された瞬間!!
まさかのリアリティフェイス!!
思わず笑っちゃいました・・・。
まぁまぁまぁ。

お話について。
正直、お話はよく分かんなかったんです。
哲学的で思想が前面に押し出されていて。
現実とフィクションの境目があいまいで、のり切れない部分も多々あったし。
そもそも、ジュゴンに育てられた少年ってなんだ?
そもそも、主人公の琉花が海の中であんなにすいすい動けるのはなんだ?
海の中での呼吸はどうしてんだ?
全体的に一足飛びなお話はどういう事?
などなど。
お話だけでいったら、本当に理解できなくってね。
読解力不足・・・残念!!

ただ、先に書いた通りアニメーションや爆発力が凄まじくって、
最後まで飽きずに鑑賞できたってな訳で。
正直、もう一回観てみたいと思ったり。
ただ、画面に流していてぼんやり眺めてたいなぁとか。
そんな感じの印象です。

色々調べてみると、本作の制作会社はStudio4℃。
昔、「マインド・ゲーム」「鉄コン筋クリート」やらを制作していて、
僕も当時はこの制作会社の作品は追わなきゃ!!
って思っていたぐらい。
忘れちゃっていましたが、久しぶりに鑑賞したら
なるほど納得。
今後もチェックしなきゃなぁと思った次第。

そんな感じで。

お話については正直、まったくわかりませんでしたが、世界って、
宇宙って、人間ってそういうもんでしょう??
映像美に触れただけでも良しとしようじゃあありませんか(笑)
映画館の大きなスクリーンでもう一回観たいなぁ・・・。

とりあえず原作漫画も読んでみなきゃ。

≪点数≫
  6点
                                           (20.05.22鑑賞)


こちら原作漫画。
興味あります。

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