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No.1791 『グリーンブック』
No1791 『グリーンブック』
2018年制作 米
監督:ピーター・ファレリー

≪キャッチコピー≫
『行こうぜ、相棒。
     あんたにしか
       できないことがある。』

≪ストーリー≫
1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、クラブの改装が終わるまでの間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として働くことになる。シャーリーは人種差別が根強く残る南部への演奏ツアーを計画していて、二人は黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに旅立つ。出自も性格も違う彼らは衝突を繰り返すが、少しずつ打ち解けていく。

≪感想≫
実話を基にしたお話。

黒人差別が根強く残る時代に、黒人ピアニスト・ドクター・シャーリーが
ツアーのために全米縦断。
イタリア人の荒くれ者トニー・リップを用心棒兼ドライバーとして
雇う事にする。
ドクとトニーのロードムービーが始まる。

何よりドクとトニーのキャラクターが素晴らしかったです。

黒人ながらも実力は折り紙つきのピアニストのドク。
博学でジェントルな彼は黒人ならではの差別に悩み、
かつ通常の黒人よりは裕福な暮らしをしているため、
ひたすら孤独を感じる日々。
そんな彼はゲイでもあり、さらに自分の存在価値について日々もやもやと過ごしていて。
演じたのはマハーシャル・アリ。
ムーンライト」では荒くれ者を演じていて、最近観た「アリータ: バトル・エンジェル」では
悪役を演じていました。
本作の彼の佇まいは本当に素晴らしかった。
中盤の自らの思いを吐露するシーンは本当にグッときました。

そのドクのドライバーとなるイタリア人のトニー。
僕的にはこいつがやっぱり好きだったなぁ。
観る前はこのトニーがめちゃくちゃ差別主義者で、徐々に成長していくのかと思いきや。
そこまで差別主義者な男ではなくって、心根は綺麗なヤツでした。
腕っ節も強くって、嘘はつかず冗談を言う的な論理。
彼が差別や偏見を受けるドクに対するフォローは、無神経ながらも
根っこが綺麗なもんだからめちゃくちゃ好感持てたんですよね。
この二人が徐々に友情を育みながらそれぞれが成長していく。
序盤の車でのフライドチキンの食すシーン。
中盤のドクがトニーに手紙の文面を教えてあげるシーン。
最後は一人で書けるようになるトニー。
奥さんがドクに手紙のお礼を言うシーン。
この流れも最高。

お話は、まあそこまで大きな抑揚もなく、良くも悪くも淡々と
流れていて。
もちろんそこに映る差別や偏見は不快に感じることも多々あったりしたんですが、
目を背けたくなるほどではなかったので、楽しく鑑賞できてね。

そうそう。
本作、演出が少し不思議だったような。
僕の勝手な思い込みなんですがひたすら不穏な空気が流れていたように感じました。
幸せなシーンもたくさんあったんですが、時折、ふとこの後、とてつもない不幸が
待ち受けてんじゃないかなぁってゾワっとしたんですよね。
もちろん、その後少しだけ事件が起こったりしたんですが、そこまで
大きな事件は起こらなくって。
それはそれでホッとしたのですが、ちょっとだけ不思議な空気感が流れていました。

ラストシーン。
ドクはニックを送り届け、一人孤独なお家へ帰る。
一人になったドク。
恐らくニックからの
「寂しい時は自分から動くことだ」
的な言葉を思い出したんでしょうね。
ニックの家のベルが鳴る。
現れたのは、笑顔のドク。
なんでしょう、無条件で涙腺崩壊させられて・・・。
僕的にベストエンディングだったなぁ・・・。
その瞬間を観れただけでも大大大満足。

実話がテーマの作品ではお約束の、エンドロールの本人登場。
やっぱりグッとくるよね。

本作はアカデミー作品賞を受賞。
なるほどねぇ・・・。

センシティブな問題ながらも軽やかなコメディタッチで描いた良作。
子供でも楽しめる作品に仕上がっておりましたよ。
オススメです!!

≪点数≫
  8点
                                           (20.04.18鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)