fc2ブログ
 
■プロフィール

ゆず豆

Author:ゆず豆
映画のレビューをつらつらと・・・。

■最新記事
■最新コメント
■最新トラックバック
■月別アーカイブ

■カテゴリ
■カウンター

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■ブロとも申請フォーム
■QRコード

QR

No.1787 『ある女流作家の罪と罰』
No1787 『ある女流作家の罪と罰』
2018年制作 米
監督:マリエル・ヘラー

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
かつてベストセラー作家だったリーは、今ではアルコールに溺れて仕事も続かず、家賃も滞納するなど、すっかり落ちぶれていた。どん底の生活から抜け出すため、大切にとっていた大女優キャサリン・ヘプバーンからの手紙を古書店に売ったリーは、セレブからの手紙がコレクター相手に高値で売れることに味をしめ、古いタイプライターを買って有名人の手紙の偽造をはじめる。さまざまな有名人の手紙を偽造しては売り歩き、大金を手にするリーだったが、あるコレクターがリーの作った手紙を偽者だと言い出したことから疑惑が広がり……。

≪感想≫
実話を基にしたお話。

売れない作家のリー・イスラエルはスランプ続きで新作も書けない。
生活は廃れ性格も荒み、上手くいかない日々を過ごしていた。
ある時、偶然彼女は昔の作家の手紙を贋作し、そこから
贋作手紙を書いては売りさばくという詐欺行為に手を染めていくのであった・・・。

いやぁ・・・なんとも。
実際に彼女は数百通の贋作を書いては売りさばいていたんですって。
凄いなぁ・・・。
本作を見ていて、本物と偽物の区別がつかなくなったというか、
そもそも、この手の手紙やらの価値ってよく分かんないし。
例えば、僕もこのレビューを書きながら、自分だけのオリジナル文体で
書けているわけでもなく。
人のレビュー読み聞きしては参考にしながら書いている部分もあったり。
そこら辺を思うと、ちょっとむず痒くなったり。

主人公のリーについて。
基本的にこのおばちゃん、すっごいろくでもない方で。
いっつもブーたれては酒を飲んでいる。
人嫌いで、プライド高くって観ていてすっごいイライラさせられる。
彼女がどんどん罪を重ねていって、転げ落ちる様は
「しょうがないよ、彼女なら・・・。」
なんて思わせて。
ただね・・・。
心底憎めないのは、なんとなく彼女がこうなってしまった理由が
少しだけわかってしまったから。
お金もそうだし、プライドもそうだし、徐々に削られていって
底へ底へ落ちていく。
ダメだとうっすら分かりつつも、そこにハマって抜け出せない人間の
愚かさみたいなものが見え隠れ。
腹がたつというよりかはちょっと哀れに見えちゃってね。
悲しい女性でした・・・。
リーの親友とも言える存在となったゲイのジャック・ホック。
彼もマイノリティの中で生きてきて、リーと同様の生き方をしてきた人間で。
落ちこぼれ仲間というか。
それだけにリーと心を通わし笑い合う。
ただ、やっぱりこの二人はダメダメではあるんですけどね(苦笑)
許されない行為をしていることは間違いなくってね。

むむむ。

とにもかくにも。
何とも重々しい作品。
一人の人間が徐々に転げ落ちていく人生。
その落ちる様に悲哀と共感が入り混じる。
堪能させていただきました。

そうそう。
リーを演じたメリッサ・マッカーシーとジャック・ホックを演じたリチャード・E・グランドが
素晴らしかった点も良かったなぁ。
二人ともグッとくる演技で見入ってしまいましたよ。


≪点数≫
  7点
                                           (20.04.11鑑賞)

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
満足ならクリック!!

スポンサーサイト



映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)