2020-07-31 Fri

2018年制作 邦
監督:高坂 希太郎
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
交通事故で両親が他界した小学6年生のおっこは、祖母が営む旅館「春の屋」に引き取られる。ライバル旅館の跡取り娘で同級生の真月や、昔から旅館に住み着いているユーレイのウリ坊たちと交流しながら、若おかみの修業に奮闘するおっこ。彼女は、失敗を重ねながらも訪れた客を懸命にもてなそうとしていた。
≪感想≫
アニメ作品。
本作は令丈ヒロ子原作の人気児童文学シリーズが原作。
原作本はなんと20巻も出ているんですって!!
なるほどねぇ・・・。
そして本作の巷での評判が尋常じゃなく良くってね。
これは観なきゃなぁと思いいざ鑑賞。
さてさて・・・。
問答無用に泣かされた一人の少女の成長譚でした。
まず、お話が凄くって。
アニメーションは子供子供しているんですが、ストーリーがヘビー級。
交通事故で両親を亡くしたおっこちゃんがおばあちゃんが経営する旅館で、
若女将の修行をしていくっつーお話。
進んでいく中で自分の両親を殺してしまった原因を作ったドライバーが出てきたり。
謎の占い師が出てきたり。
おっこだけしか見えない幽霊や小鬼が出てきたり。
原作が20巻もあるので、そこからピックアップして詰め込んだと思うんですが、
ジェットコースター感が否めなくって。
もちろん一人一人、ひとつひとつのお話はしっかりと完結しているんですが、
ちょっと展開が早すぎて引っかかったりしたのも事実。
そこはもう少し丁寧に描いてくれても良かったのかなと感じました。
なんだか、ゴールありきでどんどん進んでいく感じがちょっとね。
まぁまぁまぁ。
ただね・・・。
やっぱり、両親を亡くしたおっこちゃんがいろんな人と出会って、
成長していく過程はやっぱりグッときて。
しかも彼女の場合、色んな人に成長させられていると言うか、自分自身で成長していって、
周りを成長させていく感じがなんとも健気でね・・・。
決して悲観的ではなく、いつも楽しそうに過ごすおっこちゃん。
そういや、周りの大人はそこまで気遣ってくれない。
クライマックスの自分の現状をふと思い出し号泣するシーンは本当に痛かったですよ。
キャラ的に子供達がみんな素敵でした。
例えば幽霊のウリ坊やらみよちゃんやら小鬼やら。
あと、僕的MVPがピンフリこと真月ちゃんが素晴らしかった。
なんとなく、この手のキャラって意地悪で鼻に付きそうなもんですが、
彼女は彼女で悲しみを背負っていたり、努力家で家業のことを第一に考えていたりと
大人な女の子。
思い返すと、本当の悪人は本作には出てこなかったな。
ある種、人間の綺麗な部分のみを映し出す感じ。
しかも、それがテンポ良く、ちょっと強引に進んでいくもんだから、
無条件でグッと来させられてね。
いやぁー、なるほど、素晴らしい!!
巷の噂に違わぬ良作。
ただ、僕的にはちょっとだけノリきれない部分もあったり。
それは、物語の詰め合わせ感。
おっこの気持ちを置いていってびゅんびゅん進んでいく展開は少しだけ引っかかったかな。
まぁそれでも泣けちゃう良作だったんですけどねぇ・・・。
老若男女、全ての人にオススメできる作品でした!!
原作を探してみよっと。
≪点数≫
8点
(20.04.19鑑賞)

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2020-07-29 Wed

2018年制作 米
監督:ピーター・ファレリー
≪キャッチコピー≫
『行こうぜ、相棒。
あんたにしか
できないことがある。』
≪ストーリー≫
1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、クラブの改装が終わるまでの間、黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として働くことになる。シャーリーは人種差別が根強く残る南部への演奏ツアーを計画していて、二人は黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに旅立つ。出自も性格も違う彼らは衝突を繰り返すが、少しずつ打ち解けていく。
≪感想≫
実話を基にしたお話。
黒人差別が根強く残る時代に、黒人ピアニスト・ドクター・シャーリーが
ツアーのために全米縦断。
イタリア人の荒くれ者トニー・リップを用心棒兼ドライバーとして
雇う事にする。
ドクとトニーのロードムービーが始まる。
何よりドクとトニーのキャラクターが素晴らしかったです。
黒人ながらも実力は折り紙つきのピアニストのドク。
博学でジェントルな彼は黒人ならではの差別に悩み、
かつ通常の黒人よりは裕福な暮らしをしているため、
ひたすら孤独を感じる日々。
そんな彼はゲイでもあり、さらに自分の存在価値について日々もやもやと過ごしていて。
演じたのはマハーシャル・アリ。
「ムーンライト」では荒くれ者を演じていて、最近観た「アリータ: バトル・エンジェル」では
悪役を演じていました。
本作の彼の佇まいは本当に素晴らしかった。
中盤の自らの思いを吐露するシーンは本当にグッときました。
そのドクのドライバーとなるイタリア人のトニー。
僕的にはこいつがやっぱり好きだったなぁ。
観る前はこのトニーがめちゃくちゃ差別主義者で、徐々に成長していくのかと思いきや。
そこまで差別主義者な男ではなくって、心根は綺麗なヤツでした。
腕っ節も強くって、嘘はつかず冗談を言う的な論理。
彼が差別や偏見を受けるドクに対するフォローは、無神経ながらも
根っこが綺麗なもんだからめちゃくちゃ好感持てたんですよね。
この二人が徐々に友情を育みながらそれぞれが成長していく。
序盤の車でのフライドチキンの食すシーン。
中盤のドクがトニーに手紙の文面を教えてあげるシーン。
最後は一人で書けるようになるトニー。
奥さんがドクに手紙のお礼を言うシーン。
この流れも最高。
お話は、まあそこまで大きな抑揚もなく、良くも悪くも淡々と
流れていて。
もちろんそこに映る差別や偏見は不快に感じることも多々あったりしたんですが、
目を背けたくなるほどではなかったので、楽しく鑑賞できてね。
そうそう。
本作、演出が少し不思議だったような。
僕の勝手な思い込みなんですがひたすら不穏な空気が流れていたように感じました。
幸せなシーンもたくさんあったんですが、時折、ふとこの後、とてつもない不幸が
待ち受けてんじゃないかなぁってゾワっとしたんですよね。
もちろん、その後少しだけ事件が起こったりしたんですが、そこまで
大きな事件は起こらなくって。
それはそれでホッとしたのですが、ちょっとだけ不思議な空気感が流れていました。
ラストシーン。
ドクはニックを送り届け、一人孤独なお家へ帰る。
一人になったドク。
恐らくニックからの
「寂しい時は自分から動くことだ」
的な言葉を思い出したんでしょうね。
ニックの家のベルが鳴る。
現れたのは、笑顔のドク。
なんでしょう、無条件で涙腺崩壊させられて・・・。
僕的にベストエンディングだったなぁ・・・。
その瞬間を観れただけでも大大大満足。
実話がテーマの作品ではお約束の、エンドロールの本人登場。
やっぱりグッとくるよね。
本作はアカデミー作品賞を受賞。
なるほどねぇ・・・。
センシティブな問題ながらも軽やかなコメディタッチで描いた良作。
子供でも楽しめる作品に仕上がっておりましたよ。
オススメです!!
≪点数≫
8点
(20.04.18鑑賞)

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2020-07-27 Mon

2018年制作 香港/中
監督:ユエン・ウーピン
≪キャッチコピー≫
『詠春拳、再び。』
≪ストーリー≫
1960年代の香港。詠春拳の正統をめぐる戦いでイップ・マンに破れたチョン・ティンチ(マックス・チャン)は武道家を辞め、小さな食料品店を営みながら息子フォンと一緒に暮らしていた。ある日ティンチは、犯罪組織の幹部キット(ケビン・チェン)の手下に追われていたナイトクラブの歌手ジュリア(リウ・イエン)らを救う。手下を打ちのめしたティンチは、キットの怒りを買う。住居を兼ねた店に火炎瓶を投げ込まれてフォンが火傷を負わされ、さらに父子は殺し屋(トニー・ジャー)に襲われる。
≪感想≫
大好きドニー・イェン兄貴の「イップ・マン」シリーズのスピンオフ作品。
近々、シリーズ最新作が上映されるということで、
外伝ながら本作を観賞。
さてさて。
ありゃ、本作はドニー兄貴は出てこないんですね。
残念無念。
ただ、その代わりに主役である詠春拳の使い手、ティンチの佇まいが
また凛々しくってカッコ良くって。
ティンチは「イップ・マン 継承」でクライマックスでドニー兄貴と
バトルした猛者。
ルックもスマートですっごいカッコ良い!!
性格は少しだけ難ありでしたが・・・(苦笑)
ただ、今回、ティンチはただ事件に巻き込まれただけで・・・。
たまたま、人を助けたら警察に捕まって、彼だけ取り調べ。
かつチンピラどもに復習されて家を放火される。
あれよあれよと事件の中心にいるっつーめちゃくちゃ可哀そうな展開。
ほんと、同情しちゃいました。
家を失ったティンチ親子をかくまってくれるホー兄貴。
ティンチを一社会人として成長させようとかまってあげる件とか、素敵でしたね。
やんちゃな兄貴感が半端なくって最高。
ただ、ホー兄貴の最期。
結局、彼もなんてことない巻き込まれただけの男。
最期の散りざまにはグッときましたよ。
彼もまごうことなき「漢」の一人でした。
そうそう。
本作ってお話が結構、バイオレンスで酷いお話。
敵キャラのキットがめっちゃくちゃ嫌な奴でろくでもない男。
久しぶりにこれでもかってほどの最低クズ野郎に出会いました。
あの、相棒を平気で殺しちゃう件とか。
あの、ナナにヘロインを無理やり与えて殺しちゃう件とか。
ザ・自己中&甘えん坊。
こいつの一挙手一投足には呆れと怒りが沸き上がりまくり。
しかも、最後の最後までイマイチ改心しなかったのもスッキリしなかったな。
香港警察のアイツらもまぁ体たらく。
最後の最後は面目躍如しましたが、それまでの行動を考えると
やっぱりスッキリしなくって。
外国人上司の命令だから仕方がないんだ的な理由は分かるんですが、
なんか、もう少し彼らなりの葛藤を描いてくれればなぁと。
ただの傀儡にしか見えなかったのは残念でした。
アクションについて。
アクションはもう、期待通り!!
ともかく詠春拳がカッコ良い!!
敵をバッタバッタとなぎ倒すのも素敵でしたが、僕的にはやっぱり
クライマックスのデイブ・バウティスタとのバトルが◎。
いや、中盤のトニー・ジャーとのバトルも◎。
いやいや、ミシェル・ヨーとのお酒グラスを与え合いバトルも美しくって◎。
ホー兄貴との屋上バトルやミシェル・ヨーとのチャンバラバトル。
そうういや、ホー兄貴とでイブ・バウティスタのバトルも良かったなぁ・・・。
なんだかんだでアクションは素晴らしかったっす(笑)
そんな感じで。
アクションやキャラクター、どれも素晴らしくって大満足。
ただ、お話が少しだけいやぁな気分になっちゃった作品
少しだけ救いがない部分もあってね。
満足しつつももやもやもや。
さぁ、ドニー兄貴のイップ・マンの新作を観るぞ!!!!
【追記】
新型コロナウイルス蔓延のせいで、新作映画が次々と延期。
どころか、映画館が閉鎖となっている状況。
兄貴の「イップ・マン」新作ももれなく延期。
コロナのバカヤロー!!!!
≪点数≫
7点
(20.04.17鑑賞)

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2020-07-25 Sat

2018年制作 米
監督:シェーン・ブラック
≪キャッチコピー≫
『一番強いヤツは、どこだ。』
≪ストーリー≫
家に届いた箱の中に入っていたもので遊んでいた少年は、謎めいた装置を起動させてしまう。装置からシグナルが発信され、さまざまな惑星で生物をハンティングしてきた地球外生命体プレデターがやって来る。地球に到着し狩りを始めて人々を震え上がらせるプレデターに傭兵(ようへい)たちが対抗しようとするが、人知を超越した格闘や殺害のスキル、異種交配を経てきたことで遺伝子レベルであらゆる能力がパワーアップした彼らに苦戦を強いられる。
≪感想≫
「プレデター」シリーズ最新作。
本作を観るために色々と復習。
1作目のシュワちゃん祭りは最高に楽しめて、あとはまぁまぁまぁ。
実はスピンオフの「エイリアンVSプレデター」シリーズも2作品鑑賞していて。
こちらもまぁまぁまぁ。
そんなこんなで最新作。
いやぁ〜、好きです!!
なんとも楽しい作品に仕上がっておりました。
まずキャラがみんな立っていて素敵な奴ら。
本作、僕的に知っている俳優さんが出ていなくって。
例えば1作目のシュワちゃんのような主役級が出てこなくって、
それだけにみんな平等に愛らしいというか。
特に主人公のクイン・マッケナとその仲間たち(ルーニーズ)!!
最初出てきた時は、またお約束で一人一人あっさりと殺されていくんだろうなぁと
眺めていると・・・。
それぞれのキャラがしっかりと立っていて、彼らのイチャイチャワイワイを
見ていると、死んでほしくないよぅ・・・って思う始末。
案の定、死んでしまうんですが、しっかりと見せ場を作ってくれていたし
メチャクチャ名残惜しかった。
僕的MVPはやっぱりネブラスカかな。
あの散りざまはすっごいイカしてました。
でも、癲癇持ちのバクスリーも良かったな。
あのプレデターにナイフ一つで突撃する件も最高!!
相棒との最期の件もグッときたなぁ・・・。
とりあえずこのルーニーズのスピンオフ映画を作って欲しいぐらい素敵なメンバーでした。
お話や世界観は結構バカ映画っぽくて(褒め言葉)。
あまりにもバカバカしい展開も勢いとイキきった演出でニコニコ鑑賞。
例えば、クライマックスのプレデターの宇宙船に3人のルーニーズが飛び乗る件とか。
いくら何でも振り落とされるだろうって(笑)
例えば、ヒロインっぽいケイシー博士が異常に戦闘能力が高い件とか。
いくら何でも一般ピーポーの彼女が銃をガンガン扱える乗ってどうよって(笑)
他にも、バイオレンス描写がメチャクチャイキきっていてスッキリ!!とか。
プレデター犬の扱いも都合良すぎて楽しいなぁとか。
クイン・マッケナの息子の天才少年の件もB級展開っぽくて最高じゃん!!とか。
ラストシーンのプレデター・キラーのスーツがメチャクチャカッコ良くってこれまた最高!!とか。
子供の前でバンバン人が殺される件は、トラウマ作っちゃうぞ・・・とか。(苦笑)
とにかく、全てが楽しくって素晴らしい。
そんな感じで。
ちょっとお馬鹿映画っぽい作りでしたが、少年の心が付着したままのおじさんには
楽しい作品に仕上がっておりました。
僕的には、1作目に次ぐ、いやほぼ同等なぐらい好きな作品になりました。
この終わり方だと、続編も作れそうだぞ・・・。
期待して待っております!!!!
≪点数≫
8点
(20.04.12鑑賞)

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2020-07-23 Thu

2017年制作 英/仏
監督:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
タイでドラッグ中毒になってしまったイギリス人ボクサーのビリー・ムーア(ジョー・コール)は、警察の家宅捜索を受けて逮捕され、刑務所に収監される。汚職、殺人、レイプが公然と行われている劣悪な刑務所で、死の危険にさらされたビリーは、所内に設立されたムエタイチームの門をたたく。懸命にムエタイを習得することで、彼はこれまでの自堕落だった自分と決別し、生きる希望を見いだす。
≪感想≫
ヘビー級のどん底負け犬映画。
タイでジャンキーとなったイギリス人ボクサーのビリーが
警察に捕まって服役する事になる。
そこからビリーのどん底生活が始まる・・・。
なんと、本作は実話を基にしたお話だったんですね!!
僕的に本作が実話だという情報を全く入れていなかったので、
それを知るとまた思うことがグンと増えて。
本作での出来事や映る描写にさらに真実味が増す。
どよぉ〜〜〜ん。
いやぁ〜〜〜、これでもかって言うほどの掃き溜め感。
まずタイの刑務所のどん底感が半端なくって。
見たくない、考えたくもない現実がそこにはあって。
暴力、レイプ、ドラッグ、裏切りやいじめ。
例えば、これまでの刑務所の描き方はそこには仁義やら
友情やらが描かれていたイメージでしたが、
本作に映る刑務所は最低最悪。
どんよりどろどろした世界。
ひたすら陰々滅々とした気分に。
しかもねぇ、ビリーはもちろんの事、観ている僕もタイ語が分からない訳ですよ・・・。
本作ではタイ語にあえて字幕をつけないことで、よりコミュニケーションの
大切さが如実に表れる。
ジミーの置かれている状況が怖いのなんの。
何をしゃべっているのかわからない、ほんの少しの英語とジェスチャー、
周りの雰囲気で感じ取る。
本当に観ていて辛かったっす。
演出について。
本作はカメラワーク等も凝っていて。
ひたすらビリーと近いところから映し出していて。
これが没入感が半端ない。
なんども書きますが、そのどん底感がすっごい身近に感じる。
キックボクシングの試合のシーンもそう。
通常なら俯瞰で全体的に試合を映しそうなところをメチャクチャ
近い位置から映す。
最初は、見にくくって変なカメラワークだなぁとイラッとしたんですが、
最後まで緊張感、没入度の持続ができていて、この作品の内容、世界観には
この撮り方でOK!!ってな気持ちに。
あとね、本作を鑑賞後色々、調べたんですが、本作に出演している方々は
本物の元受刑者等を起用していたんですって。
通りで、そこに映る受刑者たちのひりつく顔や生々しい雰囲気。
泥臭くどん底感が溢れ出ていて。
こいつらとは絶対関わりたくない、ここには絶対に行きたくない。
強く思いましたよ(苦笑)
最悪な環境、恐怖の環境に加え言葉も通じないという極限の状況。
あえて、タイ語の字幕は最低限に抑えて、観ているこっちも
ビリーと同じ環境に投げ出す事で、さらに不快感倍増。
本当に怖かったです・・・。
ここら辺も演出の妙ですね。
主人公ビリーの成長譚。
もともとビリーの生活って荒んでいたんですよね。
罪を犯していたんだから、罰を与えられるのはしょうがないってなもんで。
地獄に落とし込まれてそこから再生するにはやはり簡単ではなくって。
刑務所内で薬はやるは、全く成長する兆候が見られないビリーに辟易していたら
クライマックスのあの展開。
本当に少しずつ少しずつ改善されていく彼の心。
掃き溜めの中にも気の良い奴らはいるし、何かに打ち込める環境はある。
結局、自らの気持ちがとても大切なんだなと思った次第。
もちろん、それだけではどうしようもない外圧もあったりするんだけど、
最後の最後は自分の意志で動かすことができるんだって。
最後は、逃げ出すことを止め踏ん張る事に決めたあの展開。
ビリーが線路で見た希望の光。
確かに彼は成長を遂げていたんですね・・・。
ラストカット、ビリー・ムーア本人が父親役としてビリーと向き合って
終わるんですけど、あの眼差し。
それが過去の自分に向けての眼差しだと思うとめちゃくちゃグッときてね。
とにもかくにも。
爽快さなんて微塵も感じさせない本作。
ドスンと突き刺さる一人の男の再生物語。
堪能させていただきました。
ふぅ〜〜〜、重たい・・・。
≪点数≫
9点
(20.04.12鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-21 Tue

2018年制作 米
監督:マリエル・ヘラー
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
かつてベストセラー作家だったリーは、今ではアルコールに溺れて仕事も続かず、家賃も滞納するなど、すっかり落ちぶれていた。どん底の生活から抜け出すため、大切にとっていた大女優キャサリン・ヘプバーンからの手紙を古書店に売ったリーは、セレブからの手紙がコレクター相手に高値で売れることに味をしめ、古いタイプライターを買って有名人の手紙の偽造をはじめる。さまざまな有名人の手紙を偽造しては売り歩き、大金を手にするリーだったが、あるコレクターがリーの作った手紙を偽者だと言い出したことから疑惑が広がり……。
≪感想≫
実話を基にしたお話。
売れない作家のリー・イスラエルはスランプ続きで新作も書けない。
生活は廃れ性格も荒み、上手くいかない日々を過ごしていた。
ある時、偶然彼女は昔の作家の手紙を贋作し、そこから
贋作手紙を書いては売りさばくという詐欺行為に手を染めていくのであった・・・。
いやぁ・・・なんとも。
実際に彼女は数百通の贋作を書いては売りさばいていたんですって。
凄いなぁ・・・。
本作を見ていて、本物と偽物の区別がつかなくなったというか、
そもそも、この手の手紙やらの価値ってよく分かんないし。
例えば、僕もこのレビューを書きながら、自分だけのオリジナル文体で
書けているわけでもなく。
人のレビュー読み聞きしては参考にしながら書いている部分もあったり。
そこら辺を思うと、ちょっとむず痒くなったり。
主人公のリーについて。
基本的にこのおばちゃん、すっごいろくでもない方で。
いっつもブーたれては酒を飲んでいる。
人嫌いで、プライド高くって観ていてすっごいイライラさせられる。
彼女がどんどん罪を重ねていって、転げ落ちる様は
「しょうがないよ、彼女なら・・・。」
なんて思わせて。
ただね・・・。
心底憎めないのは、なんとなく彼女がこうなってしまった理由が
少しだけわかってしまったから。
お金もそうだし、プライドもそうだし、徐々に削られていって
底へ底へ落ちていく。
ダメだとうっすら分かりつつも、そこにハマって抜け出せない人間の
愚かさみたいなものが見え隠れ。
腹がたつというよりかはちょっと哀れに見えちゃってね。
悲しい女性でした・・・。
リーの親友とも言える存在となったゲイのジャック・ホック。
彼もマイノリティの中で生きてきて、リーと同様の生き方をしてきた人間で。
落ちこぼれ仲間というか。
それだけにリーと心を通わし笑い合う。
ただ、やっぱりこの二人はダメダメではあるんですけどね(苦笑)
許されない行為をしていることは間違いなくってね。
むむむ。
とにもかくにも。
何とも重々しい作品。
一人の人間が徐々に転げ落ちていく人生。
その落ちる様に悲哀と共感が入り混じる。
堪能させていただきました。
そうそう。
リーを演じたメリッサ・マッカーシーとジャック・ホックを演じたリチャード・E・グランドが
素晴らしかった点も良かったなぁ。
二人ともグッとくる演技で見入ってしまいましたよ。
≪点数≫
7点
(20.04.11鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-19 Sun

2019年制作 米
監督:ロバート・ロドリゲス
≪キャッチコピー≫
『天使が
戦士に覚醒める』
≪ストーリー≫
数百年後の未来。サイバー・ドクターのイド(クリストフ・ヴァルツ)は、アイアン・シティのスクラップ置き場でアリータ(ローサ・サラザール)という意識不明のサイボーグを見つける。目を覚ましたアリータは、一切の記憶をなくしていた。だが、ふとしたことから並外れた戦闘能力を秘めていることを知り、なぜ自分が生み出されたのかを探ろうと決意する。やがて、世界を腐敗させている悪しき存在に気付いた彼女は、立ち向かおうとするが......。
≪感想≫
木城ゆきと先生の人気漫画「銃夢」を実写化。
日本の漫画がハリウッドで実写化なんて凄いですねぇ・・・。
「AKIRA」や「攻殻機動隊」みたいな感じで日本発の作品が
こうやって世界に広がっていくのは本当に素晴らしい。
さてさて。
本作の予告は結構いろんなところで観ていて。
主人公のアリータはなんとフルCG。
予告で観た時にそのぐりっぐりなお目々に違和感を感じていたのですが、
実際、観てみるとそんなに違和感なくって。
むしろキュートだなぁと感じたりしました。
キャラのせいもあるのかな。
アリータは廃材の中に埋もれていたサイボーグでドクター・イドに拾われ
生命を与えられる。
ピノキオ的な感じでしょうか。
その後、過去の自分を思い出しながら成長を遂げていく的な。
ストーリーに関しては結構、ざっくり進んでいって。
しかも次回に繋がる終わり方。
・・・またこのパターンかよ。
確かに、途中ぐらいで、こりゃ全ての謎が解けるのはこの作品内では
無理だぞって・・・。
ラスボスのノヴァとのバトルも結局なかったし。
最期の方の急いで物語を回収していくあたりがついていけなかったんですよね。
ヒューゴとの恋物語も、距離の縮め方が半端なかったし。
アリータがいきなり、自らの心臓をあげようとする件はちょっと
引いちゃいました。
これは、恐らく原作を読んでいれば納得できたのでしょうが、
僕的にストーリーの間がイマイチ読み取れなくってちょっとなぁって感じ。
話の目的もなぁ。
ヒューゴとの恋物語なのか。
自らの過去を思い出す物語なのか。
モーターボールで優勝を目指すお話なのか。
ノヴァとのバトルのお話なのか。
とにかく掴みどころがない感じ。
とほほ・・・。
とにかく物語はちょっと残念な印象を受けましたよ。
ただ、アクションやキャラクターのルック、世界観がとても見応えがありました。
例えば未来の世界観。
ディストピア感満載のルックは最近でいうと「レディー・プレイヤー1」を
思い出したり。
あとは、「マトリックス」シリーズや「エリジウム」あたりも
思い出しました。
モーターボールなる競技も楽しかったな。
とにかくバトルアクションがカッコ良かったんですよね。
アリータの戦い方(格闘術)も素晴らしかったし。
スローを多用した演出は今はベタな演出ながらも、やっぱり観ていて楽しくってね。
出てくるサイボーグ達のルックも最高。
中盤にハンターたちが集う酒場で出てくる奴らも、良い感じだったなだけに
もうちょっと活躍させてほしかったな。
これも原作では結構、活躍していたのかな。
そんなこんなで。
やっぱり原作を読んでいない僕にとっては正直、ついていけなかった部分が
多くって。
ただ、主人公のアリータのカッコ良さとキュートさ、純粋さは堪能できたので
良しとしよう。
続編は作られるのであろうか・・・。
もっと、も~~~っとアクションに特化した作品に仕上げてくれると嬉しいです!!
≪点数≫
6点
(20.04.11鑑賞)
こちら原作漫画。
読んでみたいなぁ・・・。

満足ならクリック!!
2020-07-17 Fri

2018年制作 中/香港
監督:イップ・ワイマン
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
1624年、明朝末期。秘密警察・錦衣衛の武将ホー・インは無実の罪を着せられ、義兄弟であるユン将軍たちから追われる身となり、雪崩に巻き込まれて消息不明となった。あれから400年の時を経て、冷凍状態から目覚めたホーは、同じく現代に復活した義兄弟たちとの戦いが激化させていく。時空移動の呪文をホーから聞き出し、過去へのタイムスリップを成功させたユンは北条将軍と手を組み、権力を強大化していく。自身の冤罪を晴らし、皆殺しとなった故郷の人々を守るため、ホーは過去に戻ることを決意する。
≪感想≫
先日観た「アイスマン」の続編。
大好きドニー・イェン兄貴の主演作ということで前作を観賞したのですが、
まさかまさかの2部作と言うことで早速、本作を観賞いたしました。
さてさて・・・。
んん??
なんだこりゃ!!
無茶苦茶な作品だなぁ・・・。
とにかくお話や展開の意味が分からなかった。
なんでしょう。
昔、香港映画か何かを制作するとき、台本みたいなものはなくって
その日、その日に渡されるっつー話を聞いたことがあって。
それは、盗作防止的な意味合いもあったみたい。
本作の作りはそんな臭いがプンプンして。
セリフは別に良いのですが、展開が四方八方に飛び散っていて、
その日のノリでお話を作っていったんじゃないかと思うくらい、
良くわかりませんでした。
最期の着地も微妙な感じで、これは前作にも言える事なんですが、
終わった瞬間
「えっ!?」
って。
なんか、スッキリしない感じでしたよ。
例えば、本シリーズの悪党であるホー・イン(ドニー兄貴)の兄弟分である
ユン将軍も結局、どうなったんだ??
キャラとしても中途半端で目立っていなかったため、そこまで魅力を感じなかったり。
基本的に前作からの繋がりを感じなかったんですよね。
いきなり、テイストが変わっちゃっているし。
前作はもうちょっとコメディチックだったような。
それに対し、本作は結構残虐なシーンもあって。
しかもそれが、唐突に表れるもんだから物語として必要に感じなかったんです。
例えば村人を全滅させる件とか。
例えば4男坊のあいつが3男坊のあいつに殺される件とか。
例えばユン将軍が義父と妻を殺す件とか。
(ちなみに義父が殺される件はあまりにも過ぎてコントかよと思っちゃいました(苦笑))
終始、どの方向へ向いているのか分かんない状態。
そもそも、本シリーズって1作品にまとめることができたんじゃないでしょうか。
だって、本作って恐らく90分もなくって、しかも前作のダイジェストシーンも
結構流していたし。
お話もめちゃくちゃだったから、上手くまとめれば一つの作品に
まとめられたでしょうに。
とほほ・・・。
アクションもそんなにすごくなかったな。
クライマックスのドニー兄貴と侍とのチャンバラもそこまで見応えがなかったんだよな。
僕的に大好きだった四男坊も本作ではあまり活躍しなかったし。
アクションに関しては前作の方が見応えが抜群でした。
そんなこんなで。
観終わってこのレビューを書いているうちにだんだん腹が立ってきたな。
むむむ・・・さらにマイナス1点しちゃおう。
特に本作についてはドニー兄貴の無駄遣いじゃい!!
イキきった作品は大好きですが、本作はなんか違う・・・。
やだやだ。
≪点数≫
3点
(20.04.09鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-15 Wed

2014年制作 中/香港
監督:ロー・ウィンチョン
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
明朝末期。秘密警察の賀英(ドニー・イェン)は、身に覚えがない罪を着せられる。老大元龍(サイモン・ヤム)ら義兄弟たちから追われて雪山で戦っていたものの、彼らと一緒に雪崩にのみ込まれてしまう。400年後の香港。なぜか冷凍カプセルで保存されていた賀英は、ある事故が原因で目を覚ます。世界の変化に混乱するものの、ひょんなことから出会った小美(ホアン・シェンイー)のもとで現代について学ぶ賀英だが、同じように冷凍保存されていた義兄弟たちも覚醒(かくせい)していた。
≪感想≫
大好きドニー・イェン兄貴主演作。
明時代の戦士が現代にタイムスリップするっつーお話。
何でしょう、この現実離れ感(苦笑)
正直、ここまでイキきっているとストーリーや演出の粗さは
全然気になりませんでした。
テンションもコメディな感じだったので、
バカやってらぁってね。
何ならニヤニヤしながら鑑賞しておりましたよ。
アクションについて。
クライマックスの2対1のバトルアクションはやっぱり見応えがあって。
これを観たかったんです!!的なバトルは最高にアガりました!!
やっぱりワイヤーアクションでのカンフーはカッコいいですよねぇ・・・。
キャラも良かったな。
本作は全体的にコメディタッチな部分もあったので、出てくるやつらも楽しい奴が多くって。
僕的にはホー・インと一緒にタイムスリップしてきた弟分2人はルックも最高で◎。
根っこは国や主君のために動く「義」の漢たち。
やり取りも楽しくって、もっとこの2人のイチャイチャキャッキャを観たかったな。
そこに加わる警察副署長のチョン(サイモン・ヤム)。
ネタバレになりますが、最後まさか彼もタイムトラベラーだったなんて!!
次回作が楽しみすぎるでしょう!!
あと、ヒロインの子もとってもチャーミングでキュートだったな。
誰だろうと調べてみるとチャウ・シンチー監督の「カンフーハッスル」のヒロインじゃん!!
レビューを読み返すとしっかりと美人さんだなぁって触れている(照)。
相変わらず美人さんでした。
そんな感じで。
本作はまさかの2部作!!
全然知らなかったよぅ・・・。
しかも、意外におっ!!と思わせてくれる終わり方で・・・。
俄然楽しみになっちゃったじゃないですか。
ただ、これは知らなかった僕が悪いんですが、そもそも
こうやって続編ありきの終わり方はちょっと嫌なんですよね。
だって、この手のいわばB級な感じのお話は次回作が出るまでに
忘れちゃう可能性が高いんですよね。
そこはちょっと萎えちゃいました。
急いで続編を借りてこなければ!!!!
≪点数≫
6点
(20.04.05鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-13 Mon

2017年制作 中/米/英
監督:マーティン・キャンベル
≪キャッチコピー≫
『いま、孤独が最強となる。』
≪ストーリー≫
クァン・ノク・ミン(ジャッキー・チェン)は、特殊部隊に所属していた過去を封印し、ロンドンでレストランを経営していた。高校生になる娘の成長を見守っていたが、彼女は無差別テロによって命を落としてしまう。憤怒に駆られた彼は、特殊部隊時代に培ったスキルを駆使して犯人を捜し出し、リベンジしようと決意する。調査を進めていくと、北アイルランドの副首相リーアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)の存在が浮かび上がる。
≪感想≫
大好きジャッキー・チェン主演作。
ジャッキーももう60代かぁ・・・。
さすがに昔のようにバリバリと動けない・・・。
いやいや、そんなことたぁないない。
本作でのジャッキーもすっごい動けてめちゃくちゃ強かったっす!!
大満足の作品に仕上がっておりました。
大好きジャッキー・チェンについて。
最初は、ただの親父、いや下手すると初老に見えるロートルジャッキー。
それが、愛する娘の命を奪われ、犯人を探し始めた途端。
彼の本来の姿が徐々に映し出されてくる・・・。
中盤のジャッキーがブランクを取り戻すかのごとく自然の中で
自らの肉体を鍛えるシーン。
ちょっと「ロッキー4」のスタローンを彷彿とさせてテンションがガン上がり!!
ジャッキーの一つ一つの行動や所作がいかにもプロフェッショナル、
こいつをなめていたら大怪我する感がプンプンしていて。
森林で一人一人を各種トラップでぶっ倒していくシーンとかも素晴らしかったです。
格闘アクションについても、ジャッキーの「老い」もしっかりと踏まえた上での
アクションは見応えたっぷりで◎。
観たいジャッキー・チェンをしっかりと観れたので大満足。
しかも僕的に、ジャッキーはコメディチックなアクションスターというイメージもあったので、
本作のような抑えた、重厚な表情を見せるジャッキーも魅力的で◎。
本作はお話も良かったな。
良い意味で難解で。
敵が誰なのかを少しだけ隠していて、ジャッキーがどこまで追い詰めていくのかを描いていく。
ちょっとこう、ジャッキーだけに焦点を当てていなくって。
本作のもう一人の主人公とも言えるリアムという北アイルランドの副首相。
演じたのはピアース・ブロスナン。
彼の存在がまた良かったです。
悪いやつなのか良いやつなのか。
被害者なのか加害者なのか。
彼の行く末とジャッキーの行動に最後まで目が離せませんでしたよ。
物語の着地も良かったな。
ジャッキーの望むような形に着地してくれてほっとしました。
全部、しっかりと片をつけてくれたのもね。
そんなこんなで。
大好きジャッキー・チェンのアクションサスペンス作品。
ずっと追い続けていますが、また新たなジャッキーの魅力が詰まった
良作に仕上がっておりました。
大満足!!!
≪点数≫
8点
(20.04.05鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-11 Sat

2002年制作 米
監督:カーティス・ハンソン
≪キャッチコピー≫
『あらゆる瞬間にチャンスがある――』
≪ストーリー≫
1995年、デトロイト。中産階級の白人が多く住む郊外とは“8マイルロード”で分断され、貧困層が多数を占める都市中心部。ジミーはここで無職の母と幼い妹の3人でトレイラー・ハウスに暮らしていた。彼は昼間プレス工場で働き、夜はヒップホップ・クラブ“シェルター”で毎週行われるラップ・バトルでの優勝を目指し、プロで成功することを夢見ていた。だが、彼は才能がありながらその実力を発揮出来ないでいる。加えて母ステファニーとの確執に悩んでいたジミーはある日、モデルを夢見るウェイトレスのアレックスと出会い恋に落ちるのだが…。
≪感想≫
ラッパーのエミネムの半自伝的作品。
さてさて。
まず何といっても、曲がとんでもなくカッコいい!!
主題歌は今年のアカデミー賞セレモニーで披露されていて。
CMやテレビ番組でもよく流れていたので、馴染みのある曲。
すっごい素敵っす!!
ただ全体的に・・・。
僕がヒップホップについてそこまで深い知識がないからちょっと
乗れない部分もあって。
例えばこれが日本語ラップのお話。
それこそ、恐らく本作の日本版とも言える作品
大好き「SR サイタマノラッパー」シリーズだったらもっと
刺さる作品に仕上がっていたのかなって。
ヒップホップってライミングが重要な要素でもあるはずなので、
結局、言葉が分からない僕にとってはリズムとハートだけでしか
ノレないんです。
ちょっとここら辺は勿体無かったな。
以前、これまたヒップホップをテーマにした「パティ・ケイク$」なる
良作も、そこが少しだけ引っかかったような。
それでも、本作は物語の求心力が凄まじかった。
どん底のどん底。
社会の中の底辺の生活を送る主人公が愛するラップを通して立ち上がる。
確かにこのラビット自体も真面目なやつじゃないし、ろくでもないし、
やんちゃな性格で全面的に応援したくなるキャラではないいですが、
彼の生活環境や彼を取り巻く社会を見ていると、やっぱり
応援したくなっちゃうというか。
きっと、彼も環境が違えばとても希望に満ち溢れた青年に成長していたんだろうと。
周りの仲間たちも気のいい奴らだったな。
これまた基本的に社会のせいか、やっている事は悪いことばかり。
喧嘩はするわ、放火はするわ減らず口を叩いては負のスパイラルにはまり込む。
ただ、根っこはとっても無垢な奴らで、微笑ましく最高な奴ら。
彼らとラビットの友情は観ていてとても気持ちが良かったですよ。
「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」のベン・アフレックたちを思い出したり。
そうそう。
本作でラビットの敵役となる黒人ラッパー。
どこかで見たことあんなぁと思ったら、アンソニー・マッキー!!
「アベンジャーズ」のファルコンじゃん!!
何げに嬉しかったです。
ちょっと脱線。
最後の最後。
ラビットは殻を破りまた普段の生活に戻る事になる。
恐らく劇的にこの生活が変わる事はないだろう。
ただ、現在の彼の強さはきっとそのやさぐれた生活を打破できるハートを
持ち合わせている。
きっと、彼の未来は過去よりはよくなっていくはず。
そう切に願いを込めつつ感想を閉じます。
≪点数≫
7点
(20.04.05鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-09 Thu

2017年制作 韓
監督:チョン・シク/キム・フィ
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
大日本帝国から独立後の1947年のソウル。激しい雨が降る中、凄惨な殺人事件が発生した。死体を目撃したという匿名の通報で駆けつけた警察によって、資産家ナム・ドジンがお抱え運転手のチェ・スンマン殺害容疑で逮捕される。しかし、現場には切断された成人男性の人差し指だけが残され、遺体はすでに火炉で焼却されていた。無罪を主張するドジン側のベテラン弁護士と、証拠である指や証言から有罪に導こうとするエリート検事による法廷での激しい攻防戦が繰り広げられる中、容疑者、そして被害者のもうひとつの顔が次々と明らかになっていく。
≪感想≫
韓国映画。
一人のマジシャン(イ・ソクジン)が愛する奥さんを殺され、
その復讐をするために犯人探しをするっつーお話。
現在の法廷パートと過去の犯人探しパートのいったりきたりの演出。
過去編ではソクジンが事件に巻き込まれ犯人探しをしていく。
途中途中で現代の法廷パートが差し込まれ、そこでは
ソクジンの敵であるオカモトが被告として罪を問われている。
徐々に明らかになっていく真実。
そして未来がどうなっていくのか分からない展開。
先の読めない展開は前のめりで鑑賞。
最後まで飽きさせない演出はとっても良かったです。
ただね・・・。
ちょっとオチが弱かったなぁ。
悪党が制裁を受けたんですが、もっとガッツリ、バチを与えて欲しかった。
なんとなく法に任せて、牢獄にぶち込んだだけでは物足りなかったんですよね。
だってさ。
ソクジンが受けた悲しみや感じた憎しみを考えると、あの結果は
ちょっとなぁって。
もちろん、それはソクジン的には良い終わり方なんだけど、ちょっとその考えに至るまでの
過程がちょっと足りないように感じちゃったんですよね。
そこら辺は少しむむむな感想でした。
僕的予想では例えば「ユージュアル・サスペクツ」的に全ての
お話が作り話的なオチだったり。
まぁ、それはそれでゲンナリしてたかもね(苦笑)
そうそう。
本作は日本関係のお話でもありました。
所々日本語が出てきたり。
日本人俳優さんを使って欲しかったな。
あれ?そういやオカモトを探していたあのアベは
どうなったんだ??
まぁまぁまぁ。
そんな感じで。
一定量の楽しさ、驚きは味わえた本作。
やっぱり韓国映画って楽しいよねぇなんて改めて思わされた本作。
今後も追い続けていくぞ!!
≪点数≫
6点
(20.04.04鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-07 Tue

2010年制作 米
監督:ニムロッド・アーントル
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
ある惑星にやって来た傭兵(ようへい)のロイス(エイドリアン・ブロディ)。ロイスをはじめとする囚人や軍人、工作員などから成る集団は、地球外生命体に選ばれた戦闘のエリートたちだった。しかし、実は自分たちが新種のプレデターに狩りの獲物として呼ばれたこと知り……。
≪感想≫
「プレデター」シリーズ第三弾。
1作目はシュワちゃん祭りで大好き。
2作目はプレデター街に繰り出す的な展開でまぁまぁまぁ。
さて本作。
本作は人間がさらわれ異星でバトルロワイヤル的なお話。
様々な場所からプレデターの住む星に放たれた人間たち。
そのタイプは様々。
傭兵やら殺し屋やら犯罪者やらスナイパーやらサイコパス等々。
そして僕的におっ!!と思ったのがなんと日本代表「ヤクザ」!!
そんな兵たちが蛮族プレデター集団とバトルする。
何とも心躍る設定ではないでしょうか。
ただねぇ・・・。
なんでしょう、一定の楽しさを超えることがなくって。
良くなりそうなんだけどテンションがガン上がりする事がなかったんですよねぇ・・・。
例えば、先に挙げたヤクザがプレデターとチャンバラタイマンを張るシーンとか。
決着の仕方とかも良かったんだけど、もっとカッコ良く見せてほしかったな。
例えば、異星でプレデター以外の猛獣がたっくさん出てくるシーンとか。
ここもイマイチ盛り上がりに欠けるというか。
例えば、あの医師がなぜこの惑星に呼ばれたのかが判明したシーンとか。
おぉ!!まさかのサイコ野郎!!
この展開は読めなかったぞ!!
と思いきやちょっと中途半端な展開。
もったいないない。
全体的に中途半端に感じちゃいましたよ。
あと、これは僕の集中力の無さのせいでもあるんですが今回、プレデターが何名が
出てくるんですが、それぞれ見分けがつかなかったのもとほほ・・・。
ローレンス・フィッシュバーンやダニー・トレホが出てきて嬉しかったんですが、
これまたもっと見せ場を作ってもらえると嬉しかったな。
特にダニー・トレホがかわいそすぎたなぁ・・・。
ただ、ロシアの傭兵の最期のシーンとかカッコ良かったぜ。
ヒョロガリ囚人のナイフ一本でプレデターに立ち向かうのもカッコ良かったぜ。
良きキャラもいたんですよ。
ただ、なんでしょう。
キャラが結構、立っていただけにもっとカッコ良く撮って欲しかったなと。
そんな感じで。
それなりに楽しめた本作。
素敵な設定なだけに、もっと楽しく仕上げて欲しかったなと。
まぁ、満足できたから良しとする・・・か。
さぁ、次でいよいよ今のところの最終作。
いざ!!!!
≪点数≫
6点
(20.04.03鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-05 Sun

2019年制作 米
監督:ロブ・レターマン
≪キャッチコピー≫
『全世界待望の
ハリウッド感電超大作』
≪ストーリー≫
子供のころポケモンが好きだったティム(ジャスティス・スミス)は、ポケモンに関する事件の捜査から戻らないままだった父親のハリーが、事故で亡くなったと同僚のヨシダ警部(渡辺謙)から知らされる。人間とポケモンが共存する街、ライムシティにある父親の部屋を訪れたティムは、人間の言葉を話す名探偵ピカチュウに遭遇。ピカチュウは、ハリーが生きていると確信していた。
≪感想≫※大いなるネタバレあり
私とポケットモンスター。
私、年齢的にポケモン世代では無くって。
その存在はもちろん知っているのですが、僕が大人になってから
ブームになったので、ゲームやアニメ、映画に殆ど
手を出してこなかったんです。
それが最近、スマホで「ポケモンGO」なるゲームをやり始めるという
めちゃくちゃ後のり人間。
だから、ポケモンたちにもそこまで思い入れはないかな。
ってな具合のポケモン弱者の私。
そんな私が、ハリウッドにて実写化された本作を観賞してみました・・・。
さてさて。
ルックは言わずもがな楽しかったです。
あのポケモンやこのポケモン。
色々なルックのポケモンたちが実写化されていて。
ポケモンと人間が共存している世界観を見事に映像化しておりました。
いたるところに見た事のあるポケモンたちが所狭しと登場。
お目目キラキラしながら鑑賞してしまいましたよ。
僕的MVPはもちろんピカチュウ!!
なんともキュートな見た目でずっと見ていたいぐらい。
あとは、バリヤードも楽しい奴だったな。
ほかにもワンリキーやらカビゴン、エイパム、コダックあたりも
見ていて楽しかったです。
お話の着地が意外に楽しめました。
全体的には子供向けな感じだったので、そこまで驚きは
無かったのですが、最後のオチだけは予想していなくって◎。
実はピカチュウが父親だったなんてね。
ピカチュウだけが喋れるという件にも納得がいって、
全体的に腑に落ちました。
そもそも、本作のお話って原作アニメや映画にあるお話なのかな。
ちょっと気になりましたよ。
ミュウツーのアニメ映画とか人気あるしなぁ。
ちょっと観てみようかしら。
そうそう。
キャラについてですが、本作には世界の渡辺兼さんが出ていましたね。
アクが強くって、悪人感がバリバリ!!
こいつがきっと黒幕なんだろうと最後まで観ていたら、全然そんなことなくってね。
ちょっと肩透かしを食らっちゃいましたよ(苦笑)
そんな感じで。
テンションガン上がりとまではいきませんでしたが、
そこそこ楽しめたという印象。
これが、ポケモンファンにはどう映ったのかな。
気になるなぁ・・・。
≪点数≫
6点
(20.03.29鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-03 Fri

2017年制作 邦
監督:荻上 直子
≪キャッチコピー≫
『カタチなんて、あとから合わせればいい』
≪ストーリー≫
母親が家を出てしまい置き去りにされた11歳のトモ(柿原りんか)が、おじのマキオ(桐谷健太)の家を訪ねると、彼は恋人リンコ(生田斗真)と生活していた。トランスジェンダーのリンコは、トモにおいしい手料理をふるまい優しく接する。母以上に自分に愛情を注ぎ、家庭の温もりを与えてくれるリンコに困惑するトモだったが……。
≪感想≫
職場の方に勧められた作品。
調べてみると本作の監督は荻上直子さん。
「かもめ食堂」や「めがね」の監督さん。
僕的に上記2作品は好きな作品で。
あの独特な空気感。
お話はピンときませんが、その独特でゆるぅ〜い世界観が◎。
そんな監督さんの最新作。
さてさて。
ん?
んん??
思っていたのと全然ちがぁう!!
新たなる荻上ワールド作品の誕生です。
まずは良かったところ。
これはこれまでの荻上監督作品にも言える事なんですが、
ご飯がめちゃくちゃ美味そう!!
「かもめ食堂」のおむすびとか美味しそうだったもんな。
本作でいうとリンコさんが作る食事の数々がとっても美味しそうで。
観終わったら母親が作った料理を食べたくなりました。
本作はLGBTやネグレクト等をストレートに描いた作品で。
観た事ありませんが「チョコレートドーナツ」的な感じかな。
本作って結構分かりやすく声高にそれを訴えていたように感じました。
これらの事に色々と考えさせられる作品に仕上がっていたのではないでしょうか。
多様化。
本当にマイノリティの方々が肩身の狭い思いをしないような教育をしていって、
その存在が当たり前になるような社会にしていかなければなぁと
強く感じましたよ。
あと、画も綺麗でしたね。
特に中盤くらいで映る桜並木のシーンは、そこだけでも観て良かったなぁと感じたり。
全体的に、ふわりとしていて美しいルックに仕上がっておりました。
ここら辺は「かもめ食堂」を思い出したり。
ここからはむむむな所。
まず、嫌なやつががすっげぇ嫌なやつで。
善人とのコントラストがはっきりし過ぎていてあまり中間の人間がいない。
もうねぇ・・・。
本作に出てくる嫌なやつらには本当に制裁を加えて欲しかった。
せめて成長、反省させて欲しかったな。
例えばリンコさんの中学校時代の教員たちだったり。
例えばリンコさんが入院する事になった病院の看護師さんだったり。
例えばトモちゃんの同級生のカイくんのお母さんだったり。
トモちゃんのお母さんもちょっとダメダメだったなぁ。
トモちゃんのお母さんに関しては少しだけ成長が見られましたが、
それ以外の人たちに関してはダメなまんま終わってしまっていて。
すっごいもやもやしたまま終わってしまいましたよ。
そもそも、彼ら彼女らが発する言葉や行動の数々はとても信じられないような
事ばかり・・・。
今時、ここまで差別的な人っていないよね・・・。
製作された時代のせいだったりするのかなぁ・・・。
すっごい不快に感じちゃいましたよ。
何気にリンコさんのお母さんもとんでもない母親だったな。
我が子の事を愛する強さはとても素晴らしい事だと思うんですが、
マキオくんの両親に対してのあの発言は何ともしっくりこなかった。
ここでも度を超えた差別の描き方をしていてむむむって。
あと何となくサイコちっくに感じた場面も。
リンコさんが男性器を煩悩の数だけ編んで供養するっつー、そもそものお話。
それを少しだけふわりと包んでほっこりとしたお話に仕上げる感じとか
ちょっと戸惑いましたよ(苦笑)
性にまつわる話をああいうテイストでお話するのも、少し笑えるような。
何だろう・・・ある意味フレッシュに感じました。
終わり方もちょっとしっくりこなかったな。
トモちゃんだけが成長しただけにしか見えなかったんですよね。
元々、マキオくんとリンコさん夫妻に関しては「善」なる人だったので、
彼らに関しては成長というよりかは少しだけ悲しみを改めて感じちゃった的な
終わり方でね。
もちろん彼らの未来は幸せに満ち溢れているとは思いますが、ちょっとだけ
もやっとしましたよ。
も一つ。
本作では「父親」が殆ど登場しなかったな。
いなくなっていたとしても「父」の存在が今にどう繋がっているのかを
描いて欲しかった。
少なくとも0ではないでしょうから・・・。
ちょっとそこももやもやっとね。
そんな感じで。
最初に新たなる荻上ワールドと書きましたが、
これまでの独特な世界観から直球の世界観に戻った感じ。
お話は分かりやすくなったし、訴えたい事に対してド直球で描き出す姿は
新境地といったところではないでしょうか。
今後はどういう作品を撮ってくれるのでしょうか。
楽しみにしております。
≪点数≫
5点
(20.03.28鑑賞)

満足ならクリック!!
2020-07-01 Wed

2000年制作 韓
監督:ポン・ジュノ
≪キャッチコピー≫
『絶対、あたしが
助けてあげる』
≪ストーリー≫
中流家庭の住む閑静なマンション。うだつの上がらない大学の非常勤講師ユンジュは、出産間近の妻ウンシルに養われながら教授を目指している。だが最近、飼うことを禁止されているはずの犬の鳴き声がマンション内に響き渡り、なかなか出世できない彼をイラつかせていた。そしてある時、彼はたまたま犬を見つけると地下室に閉じこめてしまう。一方、マンションの管理事務所で働くヒョンナムは、平凡で退屈な毎日を送っていた。そんな時、団地に住む少女の愛犬ピンドリがいなくなったと知り、正義感を燃やしてビラ貼りを手伝い始めるのだった…。
≪感想≫
今年のアカデミー賞で歴史的偉業をたてた作品「パラサイト 半地下の家族」。
監督であるポン・ジュノの長編デビュー作品。
僕的に本作はいつか観ないとなぁと思っていまして。
理由としてはポン・ジュノ監督!!!!ってな訳ではなくって、
大好きぺ・ドゥナが出演しているから。
いつかいつかと思いつつ、ポン・ジュノ監督がアカデミー賞を
受賞したこの際に鑑賞してみました。
さてさて。
むむむ・・・お話的にはちょっと嫌い寄りかも。
まずは良かったところから。
展開が楽しかった。
一つの事件からいろんな人が繋がっていく感じが楽しかったな。
あるきっかけから物語は悪い方向へ悪い方向へ。
さぁこれはどういう着地を迎えるんだ!?的な。
ハラハラドキドキしながら観賞させていただきましたよ。
次に大好きぺ・ドゥナがやっぱり魅力的だった!!
本作が制作されたのが2000年か。
まだまだ青臭くって可愛らしいキャラクターで、ずっと応援したくなるキャラ。
最高にキュートでしたよ。
お酒に酔っ払った赤ら顔とか友達のあいつとのワイワイキャッキャとか◎。
良いとこはこんな感じかな。
ここからはダメダメなところ。
何と言ってもオチがなんともスッキリしなかったかな。
結局、悪いことした主人公ユンジュがあまり制裁を受けなくって、
落ち着くところに落ち着いた感じがもやっとね。
だって、ユンジュは1匹の犬は殺したわけですから。
そこから、飼い主は亡くなっちゃうし、ヒョンナム(ぺ・ドゥナ)はクビになっちゃうし。
直接は関係無いけど、奥さんもクビになっちゃうし。
裏金で教授になっちゃうし・・・。
なんか、ダメとわかりながら、そして本人も犬にやった事の罪を背負っている事を
自覚しているのになんか成長しきれていない、精算できていない着地が
なんとも納得のいかない感じに。
かといって制裁を加えたら奥さんがなぁ・・・。
産まれてくる子供がなぁ・・・。
さらにもやっとね。
とにかくお話に納得がいきませんでしたよ。
本作って全体的にみんな嫌な部分が見え隠れしたりしたんですよね。
そもそも団地ではペット禁止だし。
それを守っていないからユンジュの罪が生まれた訳で。
犬を食している警備員も文化とは言えなんとも嫌な気分になるし。
浮浪者も恐らく、社会から阻害されてきた人間だろうし。
ペットを亡くした子供も、数日経つと新しいペットを飼ってたりするし・・・。
ここら辺の描き方はポン・ジュノ監督っぽいなぁって。
あと本作では犬に対して色々と可哀想な展開が待ち受けていて。
いくらフィクションとはいえ、ちょっとだけ見づらかったです。
そんな感じで。
ポン・ジュノ監督長編デビュー作品。
ちょっと全体的に苦味を感じた本作。
むむむ・・・僕的にあまりノレませんでした。
残念無念。
≪点数≫
5点
(20.03.25鑑賞)

満足ならクリック!!