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映画のレビューをつらつらと・・・。

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No.1750 『ブリグズビー・ベア』
No1750 『ブリグズビー・ベア』
2017年制作 米
監督:デイヴ・マッカリー

≪キャッチコピー≫
『僕には、君(ブリグズビー)がいる。』

≪ストーリー≫
25歳のジェームスは、物心ついたときから外の世界を知らず、小さなシェルターで両親と一緒に生活してきた。毎週ポストに投函される教育ビデオ“ブリグズビー・ベア”を見て成長してきた彼は、映し出される世界の研究に没頭する。ある日、突然ジェームスは警察に保護され、衝撃的な事実を知ることになる。

≪感想≫
赤ちゃんの頃に誘拐されていた男が、急に保護され
外の世界に放り出されるっつーお話し。

どこかで聞いたことあるなぁと思ったら、以前観た
ブリー・ラーソン主演の「ルーム」だ。
あれも、生まれてこの方外に出たことのない男の子が
外界を知るってお話だったような。

さて本作について。
いやぁ、とてもグッとくるお話でした。

まず、周りの人間の寛容な心がとても素敵。
根っからの悪党があまり見当たらなかったんですよね。
家族にしてもそうだし、何なら誘拐犯もそんなに悪く描かれていなくって。
病院の女医さんがちょっと嫌な奴だったくらいかな。
もちろん、そこに悪意とか悪いことは見え隠れしているんだけど
全体的にふわりとした空気感で描かれているので、そんなに
重々しく見えなかったんですよね。
ジェームスに対する好奇な目とかもあったりしても、
それに打ち勝つ他者の優しさが◎。

なんだろう、人の優しい部分を上手く抽出して描いていたので、
クライマックスは自然とほろりとさせられて。
ちょっとだけ泣いちゃいました。

あと、映画を作るという一つのゴールがあったのも良かったな。
映画(ブリグズビー・ベア)を制作する過程で、徐々に縮まっていく
ジェームスと世界との距離。
友達ができ本当の家族との距離も一層縮まる。
主人公が成長し、周りの人間も一緒に成長していく。
どんどん一つになっていく過程はやっぱり観ていて気持ちが良くって。

キャラクターでいうと主人公のジェームス。
彼はとてもピュアなんだけど、しっかりと新しい世界を違和感なく
受け入れる心を持っていて。
これって、誘拐犯が彼に観せていた「ブリグズビー・ベア」と
育て方が生んだ賜物なんだよなぁと。
ちょっと複雑な気持ちになっちゃいましたよ。

他にも一緒に映画を作るメンバーはもれなく気のいい奴ら。
分け隔てなくジェームスとつるむ姿にはグッとくるものがあります。

そんな感じで。
ミニマムな世界観ながらもとても素敵な良作。
あの、ブリグズビー・ベアのチープさもまた素敵なんだよなぁ。
ちょっと、最初から最後まで観てみたいかも!!

おススメです!!

≪点数≫
  9点
                                           (20.02.06鑑賞)

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No.1749 『ブラック・クランズマン』
No1749 『ブラック・クランズマン』
2018年制作 米
監督:スパイク・リー

≪キャッチコピー≫
『黒人刑事KKKに潜入捜査』

≪ストーリー≫
アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署に、初の黒人刑事として採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、捜査のために電話で白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバー募集に応募する。黒人であることを隠して差別発言をまくし立てた彼は、入会のための面接に進み、彼の代わりに白人の同僚刑事フリップ・ジマーマン(アダム・ドライヴァー)が面接に向かう。

≪感想≫
実話を基にしたお話。

時は1970年代。場所はアメリカ・コロラド州。
黒人初の警察官がユダヤ人警察官とコンビを組んで
KKKに潜入操作するっつーお話。

スリリングな展開は◎。
フリップの潜入がバレるかバレないかの展開は素晴らしかった。
あのサイコ野郎フェリックス・ケンドリックソンのキャラも良かった。
あと、あのおデブも気色悪くって最高でした。
どこかで見た事あるなぁと思ったら「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」の
あいつじゃん!!
これまたサイコ野郎キャラかよ!!
最高かよ!!

あと最後の演出もなるほどねぇって。
最後に現在の社会を映し出す。
なんだろう・・・観ている間はこんな酷いことが
昔はあったんだよなぁなんて思っていたら、
現在も変わっていないじゃん!!
むしろ酷くなってやしないかなぁ・・・。

本作でも描かれていましたが、過度な白人主義者は
黒人を忌み嫌い、ユダヤ人を忌み嫌う。
そして、その負の連鎖は黒人たちが白人を忌み嫌うという
状況を招く。
その連鎖はどこかで断ち切らなきゃいけない訳で。
人種の差別だけを焦点に置いていますが、
その他の社会問題についても思い起こさせられて
モヤモヤっとさせられました。

監督のスパイク・リーはこの手の作品を多々
手掛けていて、社会に対しても色々とメッセージを
送り続けているお方のようですね。

本作はアカデミー脚色賞を受賞したようで。
なるほど骨太なテーマとエンタメが巧く融合された良作でした。

≪点数≫
  7点
                                           (20.02.02鑑賞)

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No.1748 『ザ・ファブル』
No1748 『ザ・ファブル』
2019年制作 邦
監督:江口 カン

≪キャッチコピー≫
『“伝説の殺し屋”が挑む究極のミッション! 誰も殺さず、一般人として暮らせるか?!』

≪ストーリー≫
標的を6秒以内に仕留める圧倒的な腕前から裏社会で恐れられる殺し屋、通称ファブル(岡田准一)は、ボス(佐藤浩市)から「殺し屋を1年間休業し、大阪で一般人として普通の生活を送る」というミッションを命じられる。1人でも殺したら処分されるという条件のもと、佐藤アキラという偽名を使い相棒のヨウコ(木村文乃)と兄と妹という設定で、生まれて初めて普通の生活をすることになる。

≪感想≫
人気漫画が原作の本作。
私、この原作漫画が大好きで。
現在は、一区切りついたのでお休み中。
夏頃の再開を楽しみにしている真っ最中。

そんな大好きな漫画がV6の岡田君を主演に迎えて
制作されると言うことでとても楽しみにしておりました。
岡田君と言えばアクションが達者で僕的に、
ミッション・インポッシブル」シリーズのトム・クルーズや
ジョン・ウィック」シリーズのキアヌ・リーブス的
アクションスターになれる逸材なんじゃないかって思っていて。

しかも本作は、プロの殺し屋のお話。
それこそ「ジョン・ウィック」みたいにアクションシーンを
繰り広げられるんじゃ!?
なんて期待をしつつ・・・。

さてさて・・・。

むむむ・・・ちょっと肩透かしをくらったかなぁ・・・。

まずは良かったところ。
大好き岡田君力大爆発。
岡田君の体技はやっぱり素晴らしくってね。
調べてみると本作のアクションは殆どスタントマン無しで
演じていたんですって。
ガンアクションや格闘アクションなどとてもカッコ良く
映し出されていました。
壁をひょいひょいと登っていくパルクール的アクションとか
凄かったっす。

ただなぁ・・・。
なんか物足りなかったんですよねぇ・・・。
お金の問題なのかなぁ。
撮り方の問題なのかあぁ・・・。
例えば、冒頭のファブルのアクションシーン。
洒落た字幕をバンバン出した演出。
確かにフレッシュな演出なんですが、その字幕があるせいで
肝心のアクションが見にくい!!
あと、クライマックスの大勢ヤクザ軍団との大立ち回り。
さすがにガチャガチャしすぎだし、ファブルが勝てる見込みが
まったくない状況にも関わらず、なんとなく勝っていくのには
ちょっとなぁって。
何度も出てきますが、「ジョン・ウィック」の見せ方は
多い敵相手にもしっかりと勝つ理由みたいなものを見せながら
描いているのでとっても気持ちが良いのにな。
本作は全然ダメダメでしたね。

あとね。
そもそもの漫画の抑えたアングラで大人な世界観と
違っていて、ちょっとコミカルで軽いタッチだったのも
ちょっとなぁ・・・。
ファブルの子供の頃のシーンもちょっといらなかったかな。
過去のファブルの言動や性格が現在のファブルに
繋がらなくってね。
ザラザラしちゃいました。
唯一笑えたのがジャッカル!!
彼(宮川大輔)のシーンはもれなく笑えましたよ。

とにもかくにも。
岡田君のアクションを観れたのは良かったのですが、
物足りない!!
これからもドンドンアクションスターへの道を
ひた走って欲しいなぁ・・・。
期待しております!!

≪点数≫
  6点
                                           (20.02.02鑑賞)


こちら原作漫画。
めちゃくちゃ好き!!

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No.1747 『守護教師』
No1747 『守護教師』

2018年制作 韓
監督:イム・ジンスン

≪キャッチコピー≫
『放課後に少女が消える。
   容疑者は、この町に住む全員――。』

≪ストーリー≫
暴力が原因でコーチの職を失った元ボクシング・チャンピオンのギチョル(マ・ドンソク)は、女子高の体育教師という新しい仕事を得るが、それまで接点のなかった女子生徒たちの扱いに困っていた。あるとき、行方がわからない同級生を捜しているユジン(キム・セロン)と出会う。ギチョルは、ほかの教師たちが単なる家出だと決めつけ、警察も本格的に捜査しようとしないことを不審に感じる。ユジンが何者かに襲われ、ギチョルは自分が彼女に代わって生徒を捜そうとする。

≪感想≫
大好きマ・ドンソク主演作。

マ・ドンソクと言えば以前観た『新感染 ファイナル・エクスプレス』で
その兄貴っぷりに心鷲掴みされた私。

その後も「犯罪都市」や「神と共に 第二章 因と縁」でその勇姿を観ては心踊った印象があります。

そんな兄貴の作品。

元凄腕ボクサーが片田舎の教師になって事件に巻き込まれるっつーお話。

兄貴無双大爆発!!とまではいきませんでしたが、
小爆発程度の活躍。

やっぱりかっこいいよねぇ・・・。

木訥で男気ある好男子のアニキ。
正義の人で曲がった事は大嫌い。
それでいて腕っ節もあるもんだから嫌いになるわけないじゃんってなもので。
もうねぇ・・・兄貴の爆発力を観ているのが楽しくってね。

しかもしかも。
本作ってお話、展開がとても楽しくってね。
中盤、同僚の美術教師が悪党として登場。
落ち着いたかと思うと、またもや悪党として再登場。
その後も、実は親父が悪党だったてきな展開。
ベタっちゃあベタなストーリなんだけど、物語は
二転三転飽きさせない構成に脱帽。
黒幕と思っていたやつには、上が上がいて。
僕的に、先が全然読めなくて楽しかったんですよね。
ドンソク兄貴が振り回されながらも、無双っぷりを発揮する。

なんて楽しいドンソク祭り。

しいて不満を言えば、やっぱりアクションシーンが
足りなかったところかな。
もっとも〜〜っとボッコボコに敵をなぎ倒して欲しかった。

そうそう。
出演者で言うとヒロインのあの女子高生。
どこかで見たことあるなぁなんて思ったら、
アジョシ」のキム・セロンだ!!
大人になったなぁ・・・。

そんな感じで。
もうドンソク兄貴が出ているだけで大満足。
この調子でいろんな作品でその無双っぷりを発揮してくれぃ!!

≪点数≫
  8点
                                           (20.02.01鑑賞)

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No.1746 『ギャングース』
No1746 『ギャングース』

2018年制作 米
監督:入江 悠

≪キャッチコピー≫
『何があっても生き抜け』

≪ストーリー≫
親に虐待され、学校にも通えず青春期を少年院で過ごしたサイケ(高杉真宙)、カズキ(加藤諒)、タケオ(渡辺大知)は、生き抜くために犯罪者だけを標的に盗みを繰り返す「タタキ」稼業で生計を立てることにする。被害に遭っても表沙汰にできない裏稼業や、悪徳業種の収益金を狙って危ない橋を渡るうちに、いつしか三人は後戻りできないところに足を踏み入れていた。

≪感想≫
大好き「SR サイタマノラッパー」シリーズの入江 悠監督作品。

社会に適合できない凸凹三人組が、悪い奴を対象にした
窃盗・強奪活動に精を出すっつーお話。

本作は原作漫画がありまして。
すでに完結していて、僕も読んだことがあります。

本作は漫画が完結する前に制作されたのかな。
なんとなく、イメージと違った作品に仕上がっておりました。
漫画はカズキを中心に描いていてね。
これがまた重くも良い作品になっていて。

さて、映画版について。

う〜〜〜ん、ちょっと納得いかない部分が多かったかな。

まずは良かったところ。
キャラクター、演者さんが良かった。
僕的MVPはボスキャラの新井。
あのルック的にはヒョロくってただのイカれた野郎かと思いきや。
まさかの武闘派!!
クライマックスの3VS1の構図でも負ける気がしない。
最低最悪なやつなんだけど、魅力的な佇まいで◎。
演じたのは雅-MIYAVI-さんというミュージシャン。
勉強不足で申し訳ないのですが、僕、ちょっと存じ上げなくって。
すっごい有名な方なんですね。
しかもこの雅さん。
役者としても大活躍。
以前観た「キングコング: 髑髏島の巨神」にも出演されていて。
すごいなぁ・・・。
キャラでいうと、これまた敵キャラ軍団はほぼ良かったです。
なんとなくみんなに彩付けされていて、双子のあいつらとか、三人の少年院で
一緒だったあいつらとか。
その番頭役の加藤とかも良かったなぁ。

お話の展開もハラハラドキドキで見応えがありました。
最初は加藤が敵ボスなのかなと思ったら、さらに黒幕の新井の登場。
そして加藤も新井を裏切ってまさかの展開は素晴らしかったです。

ただね・・・。
ちょっとノレなかった部分もたっくさんあって。
そもそも主役の3人、サイケ、タケオ、カズキの行動にピンとこなくってね。
なんか行動の全てが粗っぽいというか。
もちろん彼らのキャラクターならそんな思考、行動に移るのは全然わかるんです。
ただ、それに対して見事に「結果」に繋がりすぎなんじゃないかなって。
例えば、中盤で敵ボスの新井をターゲットにするんだけど、町中で写真を見せて
聞き回るっつーシーン。
あれも、あんなに用心深い新井の事だったら、変な3人組に嗅ぎ回られているぞ的に
バレそうなもんなのになぁ・・・って。
あと、クライマックスの倉庫襲撃シーンも上手く行き過ぎじゃんって。
あんなに敵がたくさんいたのにいつの間にか新井1人になってたり。
なんかピンとこないなぁって。
3人組がやっている事にも、やっぱり良き事とは言わないまでもしょうがないよなぁ的な
気持ちにならなかったのもあったり。
彼らの環境が劣悪でそれは過去の環境からくるものというのも分かるんです。
そんで、敵たちも同じ穴のムジナで悪党だからやっつけるのはスカッとするはずなのに
そこまでスカッとしなかった。
やっぱりそこは、主役に入れ込むことができなかったっつーことなんですよね・・・。
結果、彼らや同じ境遇を持つ人たちに対する救いを感じることもできなかったし。

とほほ・・・。

そんな感じで。
良いところもたくさんあっただけに、ちょっと残念。
原作漫画の終わり方はもっとヒーロー的な着地で未来は明るい終わり方
だったような。
とりあえず原作を読み直そっと。

≪点数≫
  4点
                                           (20.01.26鑑賞)


こちら原作漫画。
久しぶりに読まなきゃ。

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No.1745 『ジョジョ・ラビット』
No1745 『ジョジョ・ラビット』

2019年制作 独/米
監督:タイカ・ワイティティ

≪キャッチコピー≫
『愛は最強。』

≪ストーリー≫
第2次世界大戦下のドイツ。10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)は、青少年集団ヒトラーユーゲントに入団し、架空の友人であるアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)に助けられながら一人前の兵士を目指していた。だがジョジョは訓練中にウサギを殺すことができず、教官に“ジョジョ・ラビット”というあだ名を付けられる。

≪感想≫
とても素晴らしい作品に出会いました。

戦争映画なんだけど、ちょっと描き方がスタンダードとは違っていて。
普段の生活に突然訪れる悲劇。
例えば、微笑ましいシーン。
例えば、クスクスと笑えて温かい気持ちになるシーン。
そんなシーン、ジョジョの生活のすぐそばにある戦争という悲劇が映し出される。
以前観た、大傑作アニメ「この世界の片隅に」を思い出したり。

キャラクターも素敵な奴らばかり!!

スカーレット・ヨハンソンの魅力爆発!!
実は私。
本作の予告編でスカーレット・ヨハンソン演じるお母さんがウインクするショット。
あのショットを死ぬほど観てたんですよねぇ・・・。
そのシーンももちろんですが、子を想う母親、そして真っ当な心を持った
人間としてのキャラクターは本当に素晴らしくって。
スカーレット・ヨハンソンは本作でアカデミー助演女優賞にノミネートされたみたい。
ここ最近の彼女の躍進は本当に目を見張る。
一気に大好きになってしまいましたよ!!

キャプテンKを演じたサム・ロックウェルも素敵でした。
彼もゲイというマイノリティの中で生きてきて、恐らく迫害されてきた立場。
ユダヤ人への想いもそれはもう柔らかく優しくて。
そして、ジョジョに対してもとても温かい目で見守っていて。
クライマックスのジョジョへの対応。
問答無用でグッとこさせられる。
いやぁ・・・まいった。

ジョジョの実在の友達であるヨーキー少年もキュートで素晴らしかったな。
彼はとても純粋無垢で、子供の心ってこういうもんなんだよなぁと映し出されていて。
彼が話す言葉は僕らが忘れている純粋さそのもの。
ユダヤ人に対しても差別心はなく、思ったことを発しているだけ。
そこに善も悪もなく、ただ自らの気持ちを前に出している感じ。
ルックもまたキュートで愛らしいんですよね。
友達にしたいキャラNo.1!!

他にも、レベル・ウィルソン演じるフロライン・ラムも楽しいやつだったなぁ。
ジョジョのイマジナリーフレンドのヒトラーもいい味出していたし。
ユダヤ人のエルサも当然のごとく素晴らしかった。

ジョジョの成長記としても素晴らしかったな。
ポップに、そして少しアーティスティックに。
オシャレなんだけど、訴えたいことはきっちりとドスンと放り込む。
何よりジョジョのルックが良かった。

とにかくキャラクターに関しては言うことなし!!
また会いたいキャラクターばかりでした。

本作は演出、画作りも素晴らしかった。
上手く言えないですけど、シンメトリックな画とか、全体的にオシャレな画は
どこか、ウェス・アンダーソン風味。
飽きることなく観ることが出来ましたよ。

音楽も素敵だったな。
オープニング数分の音楽とあのジョジョの演出は一気に心奪われました!!

本当に全体的に巧みという印象。

これまでの戦争映画、子供目線の戦争映画とは少し印象が違った作品。
僕的に戦争映画ってやっぱり生々しくって痛々しさを前面に出してくる印象があって。
それはそれでもちろんズシンと来るものがあるからとても素晴らしいんですが、
本作のようにユーモアを交えながら、後々考えたり、時にズシンと響く作品も
これはこれでとても素晴らしいなと。

序盤中盤までは笑いを交えた日常。
すぐそばでは戦争があるなんて思いもしない。
そしてある事柄が起こってから一転。
観客の僕らに現実を突きつける。
すぐそばにあった戦争が牙を剝く。
ズシリと重くのしかかる現実は、その悲惨さと愚かさを映し出す。

最後の着地。
また日常は続いていく。
生きている限り幸せと不幸、光と陰は紙一重なんだよなぁと。
だけど、ジョジョやエルサの未来は希望に満ち溢れている。
もしかしたら悲しい事も待ち受けているし、過去の悲しさも消えはしないんだけど、
それでも笑顔や幸せも同じように待ち受けているんだよなぁと。

いやぁ。
本当に素敵な作品。
早くも今年ベスト級の作品。

本作ではヒトラーを演じているタイカ・ワイティティ監督。
本作はアカデミー作品賞にノミネートされていて。
むむむ・・・僕的には本作がとってほしいなぁ・・・。
楽しみ!!

<追記>
アカデミー賞が発表されました。
作品賞はなんと「パラサイト 半地下の家族」!!
これはこれで素晴らしい!!
本作は脚色賞を受賞。
おめでとうございます!!!!
 
≪点数≫
  10点
                                           (20.01.25鑑賞)


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No.1744 『スノー・ロワイヤル』
No1744 『スノー・ロワイヤル』

2019年制作 米
監督:ハンス・ペテル・モランド

≪キャッチコピー≫
『模範市民賞受賞直後に
             キレる。』

≪ストーリー≫
雪深い田舎町キーホーで模範市民賞を受賞した真面目な除雪作業員ネルズ・コックスマン(リーアム・ニーソン)の息子が、麻薬の過剰摂取で死んだように偽装される。地元の麻薬王バイキングの組織が関与していることを突き止めたネルズは、素手や銃、さらには除雪車を用いて敵を追い詰める。ところがバイキングは、敵対関係にある組織のしわざだと勘違いし、襲撃する。

≪感想≫
大好きリーアム・ニーソン主演作。

リーアム・ニーソンといえば「96時間」シリーズの
無敵親父爆発系。
その後の作品もこの手の作品が多くってとにかく
彼が主演している作品は無敵親父がどうやって敵を
なぎ倒していくのかを堪能すればいい的な。

さぁ、本作ではどんな無敵親父が観れるのでしょうか・・・。
さてさて・・・。

無敵親父っぷりも堪能できましたが、そもそもの作風が
とても愉快な作品でした。

模範市民賞を取るほどの除雪作業員、コックスマンが愛する息子を
裏組織に殺されて復讐に挑むっつーシンプルなお話。

何かとアイディアに富んだ作品。
例えば本作では人がどんどん死んでいくんですが、死んだ人間の名前が
字幕的に映し出す演出とか。
これがまたラストのオチにも繋がっていて思わずぷぷぷってね。
最後、死んだアイツには笑わせてもらいましたよ。
エンドロールにも特徴がありました。
字幕が雪のように消滅していく演出とか。
キャラクターの名前も裏家業の奴らは通り名がついていて、これまた
楽しかったり。

なんでしょう、お話の内容や描かれていることはバイオレンスな作風なのに
楽しく鑑賞できた感じ。

人が死んでいく場面もあっさりと緊張感無くやられていくと言うのも
ありますが、全体的にうっすらとユーモアが盛り込まれていて。
そこら辺のバランスが巧みだったなと。

お話も二転三転で楽しかったです。
最初はコックスマンが徐々に敵の本懐にたどり着くお話かと
思いきや、まさかの第三勢力登場!!
ネイティブ・アメリカン軍団の登場でタイトル通りスノー・ロワイヤル状態に。

クライマックスのバトルシーンもスカッとしたな。
少しタランティーノ監督の作風を思い出したり。

キャラクターも様々なキャラがいてそれぞれが立っている部分も
楽しかったですね。
コックスマン兄夫妻にはクスクスと笑わせてもらったし。
敵集団のタンクみたいなアイツと口数の多いアイツのカップルとか。
他にもネイティブ・アメリカン軍団それぞれの面構えも素敵だったし。
クズ殺し屋のエスキモーがきっちりと制裁を受けたり、
学校の用務員も制裁を受けたあたりも気持ちよかった。
思い返すとアイツもアイツも楽しい奴らだったなぁと・・・。

そんな感じで。
リーアム御大の無敵祭りを楽しむというよりかは純粋に
作品の楽しさに満足したなと。
ちょっと変化球気味の作品でしたが大満足の一作となりました!!

≪点数≫
  7点
                                           (20.01.24鑑賞)

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No.1743 『フォードVSフェラーリ』
No1743 『フォードVSフェラーリ』

2019年制作 米
監督:ジェームズ・マンゴールド

≪キャッチコピー≫
『絶対王者に挑んだ
     男たちの奇跡の実話。』

≪ストーリー≫
カーレース界でフェラーリが圧倒的な力を持っていた1966年、エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)はフォード・モーター社からル・マンでの勝利を命じられる。敵を圧倒する新車開発に励む彼は、型破りなイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)に目をつける。時間も資金も限られた中、二人はフェラーリに勝利するため力を合わせて試練を乗り越えていく。

≪感想≫
実話に基づいたお話。

フランスで行われるル・マン 24時間レースでバカにされたフォード社が
王者フェラーリ社に挑むっつーお話。

派手に楽しめるも切ない作品でした・・・。

さてさて。
先にちょっと苦言。
気になったところもあったりはしたんです。
レース中にシェルビーがフェラーリのストップウォッチをパクったり、
ボルトを落として的陣営に混乱を招いたり。
正々堂々ではなくって、狡猾な部分もあったので、そこはちょっと
スポーツマンシップではないですが、真っ向勝負でぶち負かして欲しかったなと。

着地も悲しかったなぁ。
ケンのあの選択。
ラストのふと何かに気付き速度を緩めるシーン。
なぜだか知らないですがめちゃくちゃ泣けてね。
そしてあの結果ですよ。
まさかの優勝じゃないっつーオチ・・・。
すっごいやるせなくってね。
それまでのあの副社長への恨みつらみが爆発して、どうかこいつに制裁を!!ってなもんですよ。
そしてケンの最期。
まさかああいう最期を迎えるなんて・・・。
事実は小説よりも奇なり。
本当にグッと歯を食いしばりながら鑑賞しておりました・・・。
現実ってこういう事もあり得るんだよなぁって。

良かったところへ。
本作は演者が素晴らしかったな。
キャロル・シェルビーを演じたのはマット・デイモン。
彼のラストカットは本当に素晴らしかった。
ケンとの思い出をグッと飲み込んで次へ向かう表情とかジンときました。
そしてケン・マイルズを演じたクリスチャン・ベイル。
めっちゃくちゃカッコ良かった!!
あのやさぐれ感とかルックも細身でスレスレのアウトロー感がビンビン。
この二人のイチャイチャキャッキャを観ているだけでもグッとくる。
まさに「相棒」という言葉がよく似合う。
脇を固める奴らも素晴らしかったです。
チームのメカニック部門の奴らとか。
シェルビーの右腕的存在のあの親父も良かったなぁ・・・。
そして僕的MVPはマイルズの奥さん(モリー)と息子(ピーター)!!
ピーターはどこかで見たことあるなぁなんて思ったら「ワンダー 君は太陽
のあいつじゃん!!
二人とも父親を愛し、支え、応援する。
とても素敵なキャラクターでした。
だからこそマイルズのあの最期にはやっぱり切なくなんだよなぁ・・・。

レースシーンやレースカー描写も良かった。
派手さもあるし、時折、静寂なシーンを挟み込むことで物語に
濃淡を付け加える。
こちらも握り拳を握りながら鑑賞することができました。
デイトナのレースシーンやクライマックスのル・マンのレースシーンは
本当に素晴らしかったっです。

そんな感じで。
個人戦と思わせといて企業の戦士として戦う世界のお話。
フォードVSフェラーリと見せかけてシェルビー&ケンVSフォードのお話。
何度も書きますが、これって実話なんだよなぁ・・・。
とても興味深く、エンタメとしても素晴らしい作品でした。
おススメです。

≪点数≫
  8点
                                           (20.01.23鑑賞)
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No.1742 『アウトサイダー』
No1742 『アウトサイダー』

2018年制作 米
監督:マーチン・サントフリート

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
元米兵のニックは軍を脱走後、日本の刑務所に収監されていた。ある日、脱走を図ろうとする清という男を助けたことにより、釈放後に清の導きのもと大阪のヤクザである白松組の世話を受け、後に正式な組員となる。そして、神戸の勢津会との抗争の中で、アメリカ人でありながら日本の闇社会であるヤクザの道を進んでいく。

≪感想≫
Netflixオリジナル映画。

ハリウッド発ヤクザ映画。
ダラス・バイヤーズクラブ」や「スーサイド・スクワッド」に出演していた
ジャレット・レトを主役に据え第二次世界大戦後の日本を舞台に
アングラな闇社会を描き出す。

日本の俳優さん達も盛りだくさん。
浅野忠信さんや椎名桔平さん、田中泯さんや
果てはお笑い芸人安田大サーカスのHIROさんまで。
他にも日本人役者さん達がたっくさん。
嬉しい限り。

そんな感じで嬉しい気分もつかの間・・・。

むむむ・・・。
何だか物足りないなぁ・・・。
と言うか、ちょっとザラザラしてんなぁ・・・。

海外が描く日本文化としては一定のクオリティは保っていたんですが、
なんか、ヤクザの描き方とか、そもそもストーリーがピンとこなくってね。

この手の作品と言えば、やっぱり韓国の裏社会映画の素晴らしさを知っているからか
物足りなくってね。
韓国映画のような泥臭さとは違って、本作は少しスタイリッシュで。
しかも、日本のヤクザ映画「アウトレイジ」の様なバイオレンスな感じも
抑えられていてね。
もちろん人を殺すシーンとかエンコ詰めるシーンとかは
目を背けたくなったりもしたんですが、
なんか違うんだよなぁって。

他にも。
そもそも主人公のニックが何故にここまで日本のアンダーグラウンドな世界に
入っていくのかがピンとこなくってね。
愛する人のためなのもわかるんですが、どんどん家族を作っていくのが
正直ピンとこなかったんですよね。

全体的に納得いかないまま終わっちゃったかな。

総括。
全体的にそこまで楽しめなかった本作。
ただね・・・。
こうやって日本の俳優さん達が海外に進出していくのは嬉しいな。
このNetflixと言う配信サービスを使ってどんどん、日本の文化や
役者を世界に発信していってほしいものです。
期待しておりますぞ!!

≪点数≫
  5点
                                           (20.01.19鑑賞)
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No.1741 『グレタ GRETA』
No1741 『グレタ GRETA』
2018年制作 アイルランド/米
監督:ニール・ジョーダン

≪キャッチコピー≫
『拾っちゃいけない 届けちゃいけない』

≪ストーリー≫
ニューヨークの高級レストランでウエイトレスをしているフランシス(クロエ・グレース・モレッツ)は、地下鉄に置き忘れられたバッグを発見する。持ち主で夫を亡くしたグレタ(イザベル・ユペール)の家まで届けたことをきっかけに、二人は互いの孤独を埋めるように親しくなっていく。ある日フランシスは、グレタの家の戸棚を開くと自分が届けたものと同じ届け主の名前入りのバッグが大量に並べられているのを目にする。

≪感想≫
大好きクレア・グレース・モレッツ主演作。

久しぶりに見たけど大人になったなぁ・・・。
可愛らしいんだけど綺麗になっていて。
彼女の魅力がふんだんに出ていた作品に仕上がっておりました。

内容は、クロエ演じるフランシスが拾ったカバンの持ち主(グレタ)に
追い回されるっつーお話。

こわわわわ・・・。
とにかくグレタのサイコっぷりが怖くってね。
それは演出が素晴らしかったのが大きいのかな。
しっかりとグレタのサイコっぷりが映し出されていて。
演者(イザベル・ユペール)の貫禄もあるんだろうけど、めちゃくちゃ怖くってね。
例えば、フランシスのバイト先の前でひたすら立ってこっちを眺めている演出とか。
例えば、フランシスの友達(エリカ)を付けていく件とか。
グレタの一挙手一投足がめちゃくちゃ不気味で怖く描かれていたのは素晴らしかったです。
僕は本作を劇場で観たんですが、隣のおばちゃんが見事に驚きのリアクションを
取っていましたもんね。
あの、中盤に小躍りしながら探偵を殺すシーンは白眉のシーン。
すっごい怖かったです!!

とにかく描き方とかがホラーっぽくて見応えがありましたよ。

大切な人を亡くした似た者同士の二人(フランシスとグレタ)。
決定的な違いはエリカがいるかいないか。
救ってくれる、寄り添ってくれる親友がいたかいなかったか。
エリカは最初、やな奴っぽいと思ったんですが、そんなこたぁないない。
「正義」の友人でしたね。

しっかしグレタのやり口は賢いというか何というか。
餌をまきまくって、かかった獲物は逃さないやり口は、
こんな方法もあるんだなぁとちょっと感心させられたり。

ほんと、観ていて恐ろしくなりましたよ。

ちょっと不満に思った場所もちらほら。
グレタへの制裁の仕方が甘かった・・・。
あと、フランシスのグレタへの対応に穴があるのも確か。
フランシスやエリカ達の甘々っぷりにちょっとイラッとね。
単純な暴力でどうにかなりそうだったんだよなぁ・・・。

いやはや。
そんな感じでお話的にも楽しめた本作。
ただ、やっぱり大好きクロエ・グレース・モレッツかな。
彼女の魅力を久しぶりに堪能できて良かったです。
今後もどんどん出演作を増やしていってほしいなぁ。

≪点数≫
  7点
                                           (20.01.19鑑賞)
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No.1740 『マリッジ・ストーリー』
No1740 『マリッジ・ストーリー』

2019年制作 米
監督:ノア・バームバック

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
女優のニコール(スカーレット・ヨハンソン)と監督兼脚本家のチャーリー(アダム・ドライヴァー)は、かわいい息子がいる仲のいい家庭を築いていたが、夫婦の関係は少しずつ悪化していき、離婚を決める。円満な協議離婚を望んでいたが、ため込んできた相手への怒りを爆発させ、負けず嫌いの二人は離婚弁護士を雇って争う。

≪感想≫
Netflixオリジナル映画。

1組の夫婦が離婚していくまでのお話。

私、独身なもので・・・。

きっと結婚したことがある人にとってはとても刺さる
作品になっていたのかなぁと。

いつか、結婚することがあって時がたてば色々と
考えさせられるんだろうと。

ただ、独身の僕でも身につまされたりグッときたし刺さったのは確か。
内容も素晴らしかったですが、主演の二人の佇まいや存在感が素晴らしかったです。
中盤のお互いの感情が爆発して罵り合うシーンの痛々しさったらもう・・・。
しっかし、アダム・ドライバーが僕の中で株が上がりまくってるなぁ。
「スター・ウォーズ」での佇まいも素晴らしかったもんなぁ・・・。
スカーレット・ヨハンソンも同様。
大好きMCUでのブラック・ウィドウ役が印象深い彼女。
カッコいいヒーロー像の彼女も素敵ですが、これから観るであろう「ジョジョ・ラビット」。
予告編に映るスカーレット・ヨハンソンがまた素晴らしく魅力的でね。
本作の自立した女性像もまた素晴らしかったです。

物語について。
何だろう。
家庭を持つ、家族を作ることの意味というか、
そこに至るまでのエネルギーについて深く考えさせられたというか。
自分には無理だろうと思いつつもどこかでそれを求めていたりして。
最後のチャーリーの独唱シーンは本当にグッと来ましたよ。
基本的に結婚のあり方も昔とは変わっていてそれぞれが自分らしく生きていく中で
結婚があったり、離婚があったりするんだろうなぁと。
そこに映る色々な想いはとても尊いなぁと。
人の醜い部分もたくさん映っているんだけど、これも一つの在り方だし
一概に全てを否定、肯定ができなくって。
あのラストシーンを観ていると、それぞれがよりよく生きていくためには
この着地で良かったんじゃないかって。
そしてまた新しい家族像を作っていくんじゃないかって。
そこにまたエネルギーを注ぎ、生きる価値を見出していくんだろうなって。

むむむ・・・。
色んな想いが錯綜してまとまんないですが、これから生きていく中で自分の将来を
もう一度考えさせられた良作でした。

ちょっと、色んな人の意見を聞いてみたいっす。

≪点数≫
  7点
                                           (20.01.18鑑賞)
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No.1739 『ROMA/ローマ』
No1739 『ROMAローマ』

2018年制作 米
監督:アルフォンソ・キュアロン

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
1970年代のメキシコシティ。ローマという地区で中流階級の家庭に奉公する若い家政婦クレオは、料理、掃除、洗濯、子どもの世話とせわしなく働いていた。そんなクレオの身にある出来事が起こる。

≪感想≫
Netflixオリジナル映画。

2018年にNetfrixにて配信されて、あれよあれよと
様々な映画賞にノミネート。
劇場で公開されていないにもかかわらず評判が評判を呼び大ヒット作品に。
配信映画の在り方に一石を投じた最初の作品なのではないでしょうか。

さてさて。

監督はアルフォンソ・キュアロン。
宇宙を舞台にした「ゼロ・グラビティ」。
とにかく映像が素晴らしかった記憶があります。

本作も圧倒的な映像美。
広い視点から撮る映像や長回しされた映像。
凝りに凝っていて一つ一つのシーンがとても見応えがありました。
モノクロ映像だったというのも一つの肝なのかもしれませんね。

懐かしさや切なさがふんだんに映っていて。
物悲しくなるんだけど、最後の最後は希望に満ちた着地。

とにかく作品の質がとても良質というか美しいという印象を受けました。

お話やキャラクターについて。
本作で登場したキャラでめちゃくちゃ印象的だった奴が一人いて。
それは、主人公クレオの彼氏のアイツ(フェルミン)!!
最初はめちゃくちゃカッコ良くって優しそうな男だったのに、
クレオの妊娠が発覚してからまさかの失踪!!
そしてクレオに見つかった後の、あの態度、恫喝。
「俺の居場所は誰から聞いたんだ!!」
「(教えたいとこを)ぶっ飛ばしてやる!!」
一周回って笑ってしまいそうなくらい清々しい程のクズ男でした。
強烈なインパクトを残してくれたキャラ。
ふと思うと、本作の男性陣ってそこまで良き人はいなかったような。
クレオの雇い主の主人も結局はダメダメな男だったし。
戦う女性像を描きたかったのかなぁと。

そんな感じで。
とにかく映像が素晴らしかったです。
これを大きな画面で観たらもっと感動的で素敵な映画体験になっただろうなぁ。
Netfrix作品は良作、傑作ばかり。
ちょくちょく映画館で上映しているらしいんだけど、
今後、Netfrix作品の取り扱い方を考えても良いかも。
上映館を限定しても良いのである程度上映してくれるとか。

期待しております。

≪点数≫
  8点
                                           (20.01.16鑑賞)
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No.1738 『クロース』
No1738 『クロース』

2019年制作 スペイン
監督:セルジオ・パブロス

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
寒くて暗いスミレンズブルクの町にやって来た落ちこぼれ郵便配達員のジェスパーは、なんとか手紙を届けて実績を作ろうとするが、この町には手紙を渡すという文化もなかった。そこで、無愛想ななおもちゃ職人・クロースと友達になり、町の住民におもちゃを配り始める。その行為は、やがて長年争っていた住民たちのわだかまりが解けるきっかけになっていく。

≪感想≫
Netflixオリジナル映画。

アニメ作品。

先日、鑑賞した「失くした体」とは打って変わって王道アニメ作品。

サンタクロースの誕生譚。
お話はとてもシンプルでベッタベタな展開。
きっと、こうなるんだろうなぁという展開がどんどん続いていくんだけど、
そこに少しだけ楽しいスパイスを加えているもんだから
とても楽しくって。
クロースが徐々にサンタクロースになっていく件とか。
ジェスパーの鼻が赤くって、赤鼻のトナカイっぽいなぁとか。
子どもたちが良いことをしないとサンタはやってこないよ的な件とか。
アクシデントでトナカイが空を飛んでいるのを子供が勘違いする件とか。
所々、僕らが持っているサンタクロースあるあるがふんだんに
散りばめられていたんですよね。
ニコニコしながら鑑賞させていただきましたよ。

なんでしょう、キュートなルックの子供たちがたくさん出ているせいもあって、
時折、うるっとさせられたりもしてね。
サーミ族の彼女との交流シーンからの、プレゼントを渡してそりにのって
楽しんでいる姿は本当にグッときました。

キャラクターのルック。
本作はアニメーションがとても素晴らしくって、何度も書きますが、特に
子ども描写が楽しかったな。
僕的にあのサーミ族のあの子がとってもキュートで最高でした。

短めレビューとなりましたが。
とにかく、素敵な作品。
クリスマスシーズンにはもってこい。
老若男女、特にお子さんには激押しできる一作です!!

本作も、アカデミー長編アニメーション賞にノミネートされているみたい。
「失くした体」もそうですがNetflix作品がどんどん映画界を席巻しつつある。
凄いなぁ・・・。
ちなみに僕は「失くした体」より本作派です!!

≪点数≫
  9点
                                           (20.01.15鑑賞)
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