2020-03-13 Fri

2016年制作 米
監督:デヴィッド・マッケンジー
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
ウェスト・テキサスの砂にまみれた廃れた町。離婚したばかりのトビーと、刑務所から出所したばかりのタナーは、貧しく希望のない生活から脱するために銀行強盗を計画する。それは富を手に入れる手段として思いつく精一杯の案だった。そんな彼らを、定年間際のテキサスレンジャーであるマーカスが淡々と長年の勘で追いつめていく。
≪感想≫
Netflixオリジナル映画。
テキサスの田舎に住む兄弟が銀行強盗を繰り返す。
それを追うのは定年を間近に迎えた男だった・・・。
何とも重厚な作品。
だいぶ昔に観た「その土曜日、7時58分」を少し思い出しました。
兄弟が犯罪に落ちていく感じとか。
あと「ノーカントリー」も思い出したなぁ・・・。
あれもテキサスが舞台だったような・・・。
とにかく重たい雰囲気を醸し出す世界観。
お話や演出も渋めで大人の男が大好きそうな世界観。
ならず者の兄弟は兄ターナー(ベン・フォスター)と弟トビー(クリス・パイン)。
クリス・パインがまたカッコ良くってね。
これまで「スター・トレック」シリーズのカーク船長のイメージが強く
やんちゃな生意気坊主な印象でしたが、本作の彼はすっごく渋くて
闇を抱えている感じが◎。
ベン・フォスターも良かった。
荒くれ者でクズな感じがまた最高。
彼の最期のシーンは少しグッときたな。
なんかこう、「成れの果て」感がビンビンでね。
そして彼らを追うテキサスレンジャーのマーカス役を演じるのはジェフ・ブリッジス。
彼とコンビを組むのが先住民血統のアルベルト。
この二人のやりとりも微笑ましかったな。
マーカスの哀愁漂うキャラクターが何ともね。
あと、何と言っても本作の肝は「テキサス」という場所なんじゃないでしょうか。
このどうしようもない状況を打破するには犯罪しかない的な環境が
当たり前のようにあって。
誰も彼もが少し鬱屈を溜め込んでいるような世界。
そして、間違った者が儲かっていくという負のスパイラル。
田舎ならではの閉塞感。
そこから生まれる渋みがまたグッと来るんですよね。
中盤のトビーとウエイトレスの会話。
ターナーとトビーのじゃれあい。
マーカスとアルベルトの何気ないやり取り。
派手さは無いんですが、落ち着いた雰囲気は見応えたっぷり。
ひたすらこんな作品を観るのはちょっと辛いけど、時折、こういう作品に出会いたくなる。
すでにもう一回観たくなっているのはなぜだろう。
彼らの哀愁をもう一度堪能したい・・・。
≪点数≫
7点
(20.01.03鑑賞)

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