2020-01-10 Fri

2019年制作 米
監督:トッド・フィリップス
≪キャッチコピー≫
『本当の悪は笑顔の中にある』
≪ストーリー≫※とんでもないネタバレあり
孤独で心の優しいアーサー(ホアキン・フェニックス)は、母の「どんなときも笑顔で人々を楽しませなさい」という言葉を心に刻みコメディアンを目指す。ピエロのメイクをして大道芸を披露しながら母を助ける彼は、同じアパートの住人ソフィーにひそかに思いを寄せていた。そして、笑いのある人生は素晴らしいと信じ、底辺からの脱出を試みる。
≪感想≫
DCアメコミ映画。
ジョーカーと言えばバットマンの宿敵であるカリスマ悪党。
これまでも「バットマン」でジャック・ニコルソンが。
「スーサイド・スクワッド」でジャレッド・レトが。
そしてこれが一番有名「ダークナイト」でヒース・レジャーが。
それぞれ持ち味を活かしたジョーカーを演じ宿敵バットマンと死闘を繰り広げておりました。
そんなジョーカーを主役に据えた本作。
カリスマサイコパスのジョーカーがどのようにジョーカーになっていくのかを描いた本作。
実は、本作の予告編をしこたま観ていて、その鬱々した内容に結構、
ドスンと来ていて・・・。
しかも、評判ももれなく重々しい内容ばっかりなので、中々、観に行くのを躊躇していてね。
それでも観なきゃなぁと思い、いざ劇場にて観賞してまいりました。
さてさて・・・。
ひたすらボディブローを打たれた感じ。
重いんですけど沈む感じでもないんです。
エンタメ的な感覚にも陥ったりもしたんです。
ただ、ふと考えるとズシリと感じたり。
最後の着地の仕方を考えるとゾッと身の毛がよだったり。
キャラクターについて。
まずは俳優力爆発!!
本作のジョーカーを演じたのはホアキン・フェニックス。
もうねぇ・・・とんでもなく不気味で序盤、中盤は人間っぽい人間で。
なんて報われない男なんだって・・・・
ただ、そこから負のスパイラルが繋がって徐々に徐々に、僕が思い描くジョーカー像に
近づいていく。
なるほど、こうやってジョーカーが生まれたのかぁって。
実在感がバリバリで、そこら辺は彼(ホアキン・フェニックス)とジョーカーが見事に
融合されていたからだと思います。
あの馬鹿笑いとか、哀しく聞こえるあの感じとか。
あと、肉体のルックも凄まじかったですね。
一人間なんだけど、どこか別の人間とは違う雰囲気を絶えず醸し出す感じ。
素晴らしかったです。
あと、本作は音楽も素晴らしかった。
クラシックな感じとかロックな感じとか多種多様な曲をチョイス。
聞いたことのある曲もたくさんあって、しかもきっとその歌詞とかもしっかりと
本作とリンクしているようで。
特にクライマックスの「ホワイトルーム」は痺れましたね。
ちょっとサントラと、全曲の歌詞の意味を調べてみたいです。
ストーリーについて。
とんでもないネタバレなんですが、僕的に観終わって直後は、
「なるほど、本作はジョーカーがこうやって誕生したのか・・・。」
これまで語られなかったジョーカー。
彼の過去にはこういう事情があったんだなぁとちょっと寂しくもあったり。
そして、本作ではバットマンであるブルース・ウェインとの繋がりも深く描かれていました。
ここら辺も、なるほどねぇと。
今後、過去作のジョーカーを観るときは少し見方が変わってくるよなぁと思ったり。
なんて思いながら、最後のシーンを今一度思い返すと。
「ん??まてよ・・・。」
「実はこれって、精神病棟にいるアーサーの作り話って事も考えられるよな・・・。」
早速、ネットサーフィンで色々、皆様の感想を読み漁ってみると、やっぱりそういう感じで
皆さん捉えていて。
だとしたらですよ・・・。
そもそも、本作のお話は全て作り話でジョーカー(アーサー)の手のひらで踊らされていたってか??
どこまでが本当でどこまでが嘘なのか。
虚実が入り組んでいてあったま大混乱!!
ただ、このお話が嘘だろうが本当だろうが、悲しくもあるし哀しくもある。
一人の男が落ちていく悲劇=喜劇。
観ているこっちはそれをどう捉えるのか・・・。
まさにジョーカー的な投げかけ方。
それを考えると、
「うわ!!やられた・・・。」
なんて。
本当に巧みでしたよ。
内容的には「タクシー・ドライバー」を思い出しました。
ロバート・デニーロが出ていたのも興味深くもここら辺も巧いなぁって。
とにもかくにも。
正直、まだまだ気持ちが整理できていない状況。
もう一度観たいけど、それはそれで勇気がいるよねぇ。
DC映画もまた一つ素晴らしい作品を生み出してくれました。
万歳!!
≪点数≫
9点
(19.10.22鑑賞)

満足ならクリック!!
スポンサーサイト