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No.1624 『ぼくの名前はズッキーニ』
No1624 『ぼくの名前はズッキーニ』
2016年制作 スイス/仏
監督:クロード・バラス

≪キャッチコピー≫
『この世界で、ぼくはひとりぼっちじゃなかった。』

≪ストーリー≫
9歳の少年イカールは突然の事故で最愛の母親を亡くし、同年代の子供たちが共同生活を送る施設で暮らすことになる。母がつけてくれたニックネームの“ズッキーニ”を大事に思っている彼は、最初は新しい生活に慣れずにいた。だが、それぞれ問題を抱えた子供たちと接するうちに、イカールも彼らと少しずつ打ち解けていき……。

≪感想≫
フランス発ストップモーションアニメ。

そんなに前情報を入れずに鑑賞。
そのキュートなルックとストップーモーションアニメと言う
ジャンルが楽しそうだなぁということで選んでみると・・・。

なっかなかシリアスな物語。
主人公のズッキーニは自らの過失により母親を亡くしてしまう。
アル中で恐らくネグレクトをしていた母親でも失った寂しさを抱えるズッキーニ。
その後、児童養護施設で暮らすことになったズッキーニは、同じ境遇を抱えた
子どもたちと共に過ごしていくっつーお話。

・・・うん!!
めちゃくちゃ素晴らしい、素敵な作品でした!!!!

ストップモーションアニメで言えば最近観た「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」や「犬ヶ島」。
児童養護施設もので言えば「ショート・ターム」。
あと、ドキュメンタリー作品の「隣る人」などがありますが、
挙げた作品どれも素晴らしい作品ばかり。
本作はこれらの作品に負けない傑作に仕上がっておりました!!

ストップモーションアニメについて。
この手の作品を作るのには相当な労力が必要で。
事細かに作っていく工程で、1日に数秒分しか出来上がらない場合もあるとのこと。
それを知っちゃあ文句なんて言えるはずもありません。
製作者の方々には惜しみない拍手を捧げたくなるわけです。
そもそもアニメーションはとってもキュートで。
雪山でのはしゃぐシーンだったり。
テクノっぽい音楽で踊りまわるシーンだったり。
子どもたちの動きとか表情は実在感バリバリ。
本当に素晴らしかったです。

そして何より。
お話とキャラクターが素晴らしかった。
シンプルでド直球。
とにかくグッときました。
まず子供たちがそれぞれキャラクター付けされていてとってもキュート。
その子供たちの描き方が素晴らしい。
純粋無垢と言うか、まだ何色にも染まりきっていない感じで。
そこには喜怒哀楽を素直に表現する子どもたちが写っていて。
それがゆえに時折ハッとさせられる。
すっごい楽しそうで幸せそうにしているんだけど、数秒後には
彼らの過去や心の傷みたいなものを突き付けられる。
浮き彫りになるのは子供たち、もっと言うと人間がこの社会で生活、成長していくうえで
必要なのはやっぱり「愛情」なのだろうって。
なかなか具体的には表すことのできないもやっとしたもの。
誰かが誰かを想う気持ちが人には必要なんだろうって。
子ども達はそれぞれキャラ立ちできているんですが、僕的MVPは
もちろんちょいワル坊主のシモン。
彼の最後の立ち振る舞い。
めちゃくちゃ泣けましたよ。
子どもの清い部分をまざまざと見せつけられてグッとね。

児童養護施設に住む彼らはそれぞれが補い合って生きている。
周りの大人(職員)も彼らを支えながら生きている。
それぞれの成長。
彼らの未来は幸せであって欲しいと切なる願いがこみ上げるのと同時に
きっと幸せになるんだろうなぁという確信的な想いもこみ上げる。

最後の子供たちの記念撮影のシーン。
ほんの数秒のシーンでしたがとても微笑ましくって、ちょっと笑い泣き。
本当に素晴らしかったです。

そんなこんなで。
アニメだからって侮るなかれ。
シンプルでとてもグッとくる大傑作でした!!

≪点数≫
  10点
                                           (19.04.05鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)