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No.1594 『密偵』
No1594 『密偵』

2016年制作 韓
監督:キム・ジウン

≪キャッチコピー≫
『日本警察vs義烈団
     運命の歴史に名を刻め!』

≪ストーリー≫
日本統治下の1920年代の朝鮮半島、朝鮮独立運動団体「義烈団」を監視する特命を受けた朝鮮人の日本警察官イ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)は、義烈団のリーダー、キム・ウジン(コン・ユ)に近づく。一方、義烈団は主要施設を破壊するため爆弾を京城へ輸送する作戦をひそかに進めていた。義烈団と日本警察の諜報(ちょうほう)戦が展開する中、爆弾を載せた列車は京城に向かい……。

≪感想≫
韓国映画。

監督はキム・ジウンというお方。
調べてみると、以前観たシュワちゃん主演の傑作「ラストスタンド」や
韓国版西部劇の良作「グッド・バッド・ウィアード」をとった監督さんで。
上記2作品ともエンタメ性が強くってアクションもカッコいい印象。
両作とも大好きな作品です。

そんな監督さんが撮った本作について。

時代は1920年代の韓国。
日本の統治下にあった朝鮮では、独立運動をする革命軍が活発に活動していた。
日本軍にて働く朝鮮人と革命軍との攻防を描いた作品。
タイトルの通り密偵が暗躍しまくるお話で。

緊張感バリバリの手に汗握る良作でした!!

序盤、中盤は登場人物の紹介や舞台の描き込みに力を入れていて。
誰が味方で誰が敵か。
敵の中に味方がいて、味方の中に敵がいて。
じっとりとした舞台の中でどんよりとしたスパイ映画が描かれる。
日本統治下の時代なので日本語を喋るお役人がいたり英語を喋る革命軍がいたり、
韓国語はもちろん日本語、英語、中国語もあったかな。
色んな言葉が飛び交って、さらに緊張感が増す状況。
誰がどこまで把握しているのか的なね。

緊張感がビンビンに伝わったのは演者さんが素晴らしかったのもあって。
まずは大好きソン・ガンホ(イ・ジョンチョル)。
日本警察にて働くジョンチョルは革命軍の二重スパイとして日本軍に
立ち向かう事になるんですが、彼も最初は日本のために働く男で。
最後の最後までどっちにつくのかという葛藤の中奮闘する姿に
グッときたりね。
日本語も上手だったなぁ。
字幕が付いていましたが、彼の話す日本語はそこまで違和感なく聞くことができましたよ。
革命軍(作中では義烈団)の中心人物であるキムを演じたコン・ユ。
新感染 ファイナル・エクスプレス」「サスペクト 哀しき容疑者」にも出ていましたね。
爽やかフェイスの中に折れない心を持った戦士を演じておりましたよ。
彼とジョンチョルの一連の絡みは、鑑賞後、色々思うところがあってグッときましたよ。
日本軍役で日本の俳優さんである鶴見辰吾さんが出ていました。
彼も憎たらしい日本軍役を見事に演じていました。
あの拷問シーンの仕打ちはねぇ・・・。

そしてそして。
僕的本作のMVPはハシモトを演じたオム・テグさん!!
あのフェイスがなんともね。
野心バリバリでどんな事でも見逃さないぜ的な鋭い顔つきは
とっても見応えがあって、彼のおかげで緊張感がさらに増しましたよ。

中盤からは、キム・ジウン節炸裂なのか、アクション的な
エンタメシーンが登場。
列車内でのハシモト達とのバトルシーン。
これまでの静かで重々しいシーンからいきなりの展開。
メチャクチャ派手ではないんですが、振り幅のデカさでやられてしまいました。
その後の駅での銃撃戦や、山小屋からの逃走銃撃戦。
中々見応えがあってよかったです。

演出についてはもう一つ。
韓国映画の拷問シーンはやっぱりエグい。
すんごい痛みを伴った痛々しいシーンでしたねぇ。

そして終盤はまた少し落ち着いたトーンに。
それぞれの生き様の魅せ方に特化したシーンの数々。
それぞれが自らの志に従って生きていく。
数々の犠牲も厭わずに行動していく男達。
痺れますねぇ・・・。
僕的にちょっと歴史的な背景が知らないという無知な部分もあって、
勿体無いことをしていますが、グッとくる着地に仕上がっておりました。

とにもかくにも。
ある程度史実に基づいた作品で、かつ日本が悪者に描かれている作品。
ただ、完全な悪としても描いていなかったので、心がキュッとなることはありませんでした。
どの時代にもいる革命戦士達の生き様を十分に堪能させていただきました!!

≪点数≫
  8点
                                           (19.01.20鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)