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No.1503 『ムーンライト』
No1503 『ムーンライト』

2016年制作 米
監督:バリー・ジェンキンズ

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
マイアミの貧困地域で、麻薬を常習している母親ポーラ(ナオミ・ハリス)と暮らす少年シャロン(アレックス・R・ヒバート)。学校ではチビと呼ばれていじめられ、母親からは育児放棄されている彼は、何かと面倒を見てくれる麻薬ディーラーのホアン(マハーシャラ・アリ)とその妻、唯一の友人のケビンだけが心の支えだった。そんな中、シャロンは同性のケビンを好きになる。そのことを誰にも言わなかったが……。

≪感想≫
第89回アカデミー賞(2016年)作品賞受賞作品。
一人の男の3時代を描いた作品。

とても美しい作品でした。

黒人、貧困、ドラッグ、ゲイ、これらのテーマを描いたお話だったんですが、
重くなり過ぎず、暗くなり過ぎず。
かといって軽いわけでもない。

どこか詩的で美しい作風。

例えば、普通ならこれらのテーマならどこか押し付けがましいメッセージが
ふんだんに盛り込まれそうなものなのに、本作はそうじゃなくって。
描かれているのはセンシティブな問題で、そこに色々とある事が
当たり前かのように存在している。

言葉にすると安っぽくなるので嫌なんですが主人公シャロンの「愛」の物語。

例えば母親がドラッグ中毒になっている事実。
例えば自分がいじめにあっているという事実。
例えば自分は周りの友達とどこか違うと薄々感じ始めているという事実。

そこからアイデンティティを模索しながら成長していく。

何かを乗り越えていくというか、ひたすら削ぎ落とされてたどり着いた一つの答え。

基本的にシャロンは物静かで多くを語らない人間。
ただそこに映る彼の行動や表情、そして音楽や映像。
それだけで持っていかれる。

物語は3部構成。
幼少期。
少年期。
青年期。

少しづつ確立されていくシャロンという人間。
経験する事や出会う人間はヘビーなんだけど、救われる事もあり、
これまた、良い事と嫌な事が自然に調和がとれているように見えて。
もちろん、彼にとってはめちゃくちゃ嫌なことでヘビーな出来事なんだけど、
それでも生きていくシャロンから生まれる逞しさだったり、
哀しみや喜びが映し出されていました。

幼少期、彼が成長する上で欠かす事の出来ない存在であるフアン。
やっている事はヤクの売人で悪い事なんですが、人間の大事な部分は
しっかりと持ち合わせている芯のぶっとい人間。

彼の存在感も素晴らしかったなぁ。

母親の再生も描いているのも素晴らしかった。
母親は母親で息子に対する想いは持っていて、クライマックスのシャロンに対する
贖罪はグッときました。

音楽もとても良かった。
クラシカルな音楽から、時折、ブラックでいかにもギャングスタ的な音楽も差し込まれる。
これもまた、この映画の世界観にとてもあっていて、矛盾がない感じ。

これまたとても素晴らしかったです。

とにもかくにも。

とても美しくて素晴らしい作品。
一人の青年の人生の中からとても大切な事が映し出される。
ただ、その大事なことの他にも映し出される様々な問題。
そこをさらっと描かれているのは本当に秀逸。

アカデミー作品賞の名に恥じぬ良作でした。

≪点数≫
  9点
                                           (18.07.22鑑賞)

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)

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