2018-08-23 Thu

2015年制作 伊
監督:ガブリエーレ・マイネッティ
≪キャッチコピー≫
『街のゴロツキか? 救世主か?
日本カルチャーへのリスペクトから生まれた
イタリア発のダークヒーロー・エンタテインメント!』
≪ストーリー≫
テロが頻発するローマ郊外。チンピラのエンツォ(クラウディオ・サンタマリア)は、ひょんなことから人知を超えた力を手に入れる。ある日、エンツォが慕う“オヤジ”が殺害されてしまう。オヤジの娘のアレッシアは、エンツォを日本製アニメ「鋼鉄ジーグ」の主人公・司馬宙に重ね、二人の距離は少しずつ近づいていく。そんな中、闇の組織のリーダー・ジンガロ(ルカ・マリネッリ)の脅威が迫り……。
≪感想≫
タイトルにあるのは永井豪原作のロボットアニメ「鋼鉄ジーグ」。
放映されていたのは1975年とのこと。
僕が生まれる前なのでもちろん未見なのですが、イメージ的には
「マジンガーZ」「ゲッターロボ」的な感じかな。
興味があります。
本作の製作国はイタリア。
「鋼鉄ジーグ」はイタリアでも放送されていたようで。
そんな日本のアニメをリスペクトして取り入れた本作。
こういう日本の作品を取り入れた作品と言えば以前観た「マジカルガール」という
作品を思い出したり。
あれはスペイン製作で日本のアニメ「魔法少女ユキコ」という作品が
好きな少女が出て来ていました。
さて本作。
ちょいと暗めのヒーロー誕生物語となっていました。
主人公のエンツォはならず者でコソ泥をしては生計を立てていた。
警察との追っかけっこで川に逃げ込んだ時にそこに沈められていた不法投棄物(放射能物質?)に
まみれて謎の力を手に入れることに。
エンツォは謎の力を武器にさらなる悪行を繰り返すが・・・。
先に書いた通り本作はこのエンツォが闇を払拭し光の道へ進むというお話。
基本、このエンツォはダメなやつ。
口下手であまり他人とも相容れないためこのようなやさぐれた人間になったんでしょうね。
それが妙な力を手にいれて守る女性が現れて、戦うべき相手が現れる。
その段階を経てラストのあのワンカットに着地する。
僕的にこのラストシーンが大好きで。
あの手縫いのマスクを被って街に飛び出すカット。
あれで一気に本作のことを大好きになっちゃいましたよ!!
あと、キャラでいうと本作のヴィランであるジンガロ。
こいつもまたカリスマ性もないダメダメ男。
大物になりきれない感が半端ないんだけど自己顕示欲の量はとんでもなくあって、
自分をバカにしていると感じたら、暴力の嵐で。
そんなジンガロが最終的にエンツォと同じく謎の力を手に入れる流れとか、
物語として良くできているなぁって。
このジンガロがいい味出した悪役だったのも好印象でした。
アクションについて。
本作は恐らく低予算で作られたのでしょう。
アクションについては肉弾戦のみ。
ただ、見せ方のせいかこの塩梅がとても絶妙で。
妙にリアリティがあって良かったんですよね。
ボッコボコに殴る感じとか、タックルして敵を吹っ飛ばしたりとか、
あり得るはずもないのに、臨場感があって素晴らしかったです。
バイオレンス描写も意外とエグかったかな。
エンツォの足の小指ポロリシーンとか、ジンガロが火炎放射器で火だるまになるシーン。
ジンガロの部下が犬に食い殺されるシーンとかエグくて◎。
何度も書きますが全体的に暗めな雰囲気。
キャラにしろお話にしろ。
ただ、この世界観がとても見応えがあって。
ストーリーの流れ方とかも良くできていて素晴らしかったです。
そしてこれまた何度も書きますがラストの終わり方がとっても大好き。
エンツォの今後がとっても楽しみですな!!!!
今年のベストエンディング賞です!!!
≪点数≫
8点
(18.06.17鑑賞)

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