2018-05-28 Mon

2017年制作 邦
監督:石井 裕也
≪キャッチコピー≫
『透明にならなくては息もできないこの街で、きみを見つけた。』
≪ストーリー≫
2017年東京。看護師の美香(石橋静河)は病院に勤める傍ら夜はガールズバーで働き、漠然とした不安や孤独の中で日々過ごしていた。一方、工事現場での日雇い仕事に従事する慎二(池松壮亮)は、常に死の気配を感じながらも何とか希望を見いだそうとしていた。排他的な都会で生きづらさを抱えつつも、懸命に生きるすべを模索する二人が出会い……。
≪感想≫
原作は最果タヒさんの同名詩集。
詩集が原作なのでストーリー自体はオリジナルなのかな。
監督は「船を編む」「川の底からこんにちは」等の石井裕也監督。
どちらも好きな作品です。
さてさて。
心にじわりと幸せが滲んでくる良作でした。
生い立ちや環境のせいで、日々に不安を抱えている二人の男女が、徐々に
近づいて惹かれ合うと言うお話。
何といっても主役の二人が素晴らしかった。
特に美香を演じた石橋静河さんがとんでもなく素晴らしかった!!!!
めちゃくちゃ美人さんと言う訳ではないのですが、佇まいが凄い素敵で。
本作のキャラクターは世の中を斜めから見て不安だらけの感情を、見ないふりをして強がる。
その辺の繊細な感情を見事に演じられていて。
何でしょう、この応援したくなる感じ。
一方の慎二も良かったですね。
演じたのは池松壮亮くん。
彼はこの手のキャラクターを演じると安定の素晴らしさ。
影のある佇まいとか、ちょっと何を考えているのかわからない感がプンプンしていて
良かったです。
この二人が本当に徐々に近づいていく過程がまた良い感じで。
しかも、本作は詩集を基に作られているので、言葉や演出もどこかポエティックで。
ちょっと難解なんだけど、分からせたい部分はとても直球。
ラストシーンは本当に素晴らしかったな。
どんなにつまらくっても、くだらなくっても、悲しくっても、腹立たしくっても、
生きていると良い事が起こるかもしれない。
とてつもない悪い予感がしても。
とてつもない良い予感がしても。
この二人を見ているととても応援したくなるし、まだまだ生きる事に希望を
感じる事ができたというか。
周りのキャラや環境を観ていると、重たく感じそうな作品なのに、
どこか希望を感じる作品。
おススメです!!
≪点数≫
7点
(18.02.25鑑賞)
こちら原作。
詩集なんて読んだことないかも・・・。

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