2018-02-09 Fri

2017年制作 米
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
≪キャッチコピー≫
『知る覚悟はあるか――。』
≪ストーリー≫
2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレス(ジャレッド・レトー)が遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)が突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカント(人造人間)の寿命に制限がなくなっていた。
≪感想≫
先日鑑賞した「ブレードランナー」の続編。
前作はSF映画の金字塔とも言われる作品で。
いろんな方がオールタイムベストの作品に挙げるぐらい。
僕も先日、初めて観て
「あぁ、これをリアルタイムで劇場で鑑賞したかったなぁ。」
って思ったくらい。
ちょっと難解なんですが、観終わってしばらく経つと、また見返したくなる
あの感じ。
実際、この文章を書きながらも見直したくなっている始末(笑)
さてさて。
なるほど納得の続編に仕上がっておりました。
まず世界観について。
前作の近未来感溢れるルックからしっかりとさらに時が経ったと分かるルックに。
前作は割とガチャガチャワイワイな雰囲気だったんですが、本作はもう少し
退廃して静かで壮大な世界感で。
それが、とても見応えがあって素晴らしかったんですよね。
無駄を省いた感じがね・・・。
あと前作は殆どが雨のシーンで切ないルックだったんですが、本作では
雨に加えて灰のようなものが降っていたり、雪が降っていたりと
さらに刹那的な雰囲気と切ない印象を受けるルック。
これがまた何となく幻想的で素晴らしかったんですよね。
ストーリーについて。
本作は前作に比べて丁寧に作られていたように感じました。
しっかりと前作の世界観やお話を受け継いで答え合わせをしているような。
前作って、実はお話自体は余白が多くって鑑賞後も色々と考えさせられる作品だったんです。
それが今作は、しっかりと物事に対して説明があって答えもあって。
それでいて、前作のような余白も残していて・・・。
そこも素晴らしかったです。
例えば、前作はレプリカントの背景や目的がイマイチ分からなかったんです。
それが本作では、レプリカントがどうしてこういう行動に出ているのかとかも
しっかりと描かれていて。
あと、レプリカントも前作に比べて進化しているので、本作からはレプリカントにも
ある程度の感情が芽生えているんですよね。
そのせいもあって、本作の主役のKへの同調が高まってね。
このKの生い立ちやその後の行動までも含めてとてもグッときたんです。
そこに、あの独特な雰囲気とルックがさらに切なくもさせるんですよねぇ・・・。
キャラクターもみんなしっかりと立っていて魅力的でした。
前作から登場のデッカード。
ものすご〜〜〜いネタバレなんですが、デッカードも実はレプリカントだったんですね!!
そうだとは言及していませんでしたが、恐らくそういうことなんですよね。
演じたのはハリソン・フォードで見た目も老けこんでいましたが、前作の朴訥な感じとか、
ちょっと無感情な感じとかしっかりと引き継いでいて良かったです。
敵キャラの女レプリカントのラヴ。
無敵感たっぷりでこちらも魅力的なキャラクターでした。
クライマックスのKとのバトルも見応えがあって◎。
あとはホログラムのジョイ。
彼女がまた良かった。
まぁ、人工知能なので当たり前なのですが、とっても献身的で癒し系で魅力的。
本当に彼女に恋をしてしまいそうになる程、素晴らしいキャラクターでしたよ。
終わり方なんですが、実はその後まで続いても良いような終わり方。
このままいくと「ターミネーター」的な。
「猿の惑星」的な感じで、人間対レプリカントの構図ができても良いような終わり方。
さて、どうなることやら・・・。
とにかく、前作に続いて素晴らしい出来栄え。
本作に関しては少し長尺だなぁと感じた部分もありますが、続編で、前作のファンも
納得させなければいけない作りにするとなるとこういう時間になっちゃうのかな。
それもまた良し!!
何度でも観たくなるシリーズ。
特に前作は本当に素晴らしくってすぐにでも観直したいなぁと思ったくらい。
「SF映画の金字塔的作品」その触れ込みに偽りなし!!!!
≪点数≫
8点
(17.11.25鑑賞)

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