2018-01-12 Fri

2016年制作 邦
監督:大根 仁
≪キャッチコピー≫
『 ― 』
≪ストーリー≫
写真週刊誌「SCOOP!」に所属し、数々のスクープ写真を撮ってきたカメラマンの都城静(福山雅治)。しかし、今ではギャンブルに溺れている上に借金に追われつつ、フリーランスのパパラッチとして生活していた。そんな中、「SCOOP!」に配属されてきた新人記者・行川野火(二階堂ふみ)とタッグを組むことに。情報屋のチャラ源(リリー・フランキー)からのネタと場数を踏んできて培ったベテランならではの勘を武器に次々とスクープをものにする静たちだったが、やがて大きな事件に関わることになり……。
≪感想≫
福山雅治主演作。
監督は「バクマン。」の大根仁監督。
福山氏がゲスいパパラッチ役をやると宣伝されていて、なんとなく気にはなっていたんですが
やっとこさ鑑賞。
パパラッチを描いた作品といえば以前観た
「ナイトクローラー」という良作がありましたね。
本作もその手の作品なのかなと思って観てると・・・なんか違いました。
正直、本作が何を伝えたいのかちょっとわかんなかったなって。
序盤、福山演じる静が新人の野火と芸能人のスクープを撮りまくる。
ここら辺が結構ゲスくって。
そもそも、僕的に、この芸能人のスクープを撮って食いもんにするっつー行為が、
あまり好ましくない行為な訳で。
それでも読者がそれを求めていて、需要と供給が成り立っている世の中なんですが、
その形に、何かアンチテーゼ的な投げかけがあるのかなと思ったらそうでもなかったし。
社会にとって、僕たちにとっての芸能スクープの必要性の答えみたいなものを
提示してくれるのかなと思っていたんですけどね。
結局は、芸能記者の必要性みたいなものがピンとこなかったんですよね。
序盤、新人記者の野火は
「この仕事ってサイッテー・・・。」
なんて言いながらスクープを撮った後は
「この仕事ってサイッコー!!!」
に変わるんですが、別に観ているこっちは、これが最高の仕事に見えなかったんです。
そして、そのまま物語が進んでいくんですが、中盤は
やっぱり芸能スクープばっかりするのもなんだかなぁと言うことで、
社会派スクープを撮りましょうって言うことになるんですが、これもまた、
その意義みたいなものがぼんやりしていて・・・。
連続殺人犯の顔写真を撮るぞってなことになるんですが、それが、なんのために、
どう言う意義があって撮るのかが描かれていなくって。
単に発行部数を増やしたいがだけの行動にしか見えなかったんですよね。
それなら、ただの野次馬と変わんねーじゃねえかって。
やっぱりもやもやしちゃってね。
そしてそして、クライマックス。
これまた突然の展開にびっくり!!
ネタバレですが静のツレのチャラ源がヤク中になって
拳銃を持って街を徘徊するんです。
それを静が止めに入るんですが、なんとなんと。
ラストは静が撃たれて死んじゃうという衝撃の結末に・・・。
観ていて口あんぐり・・・。
さすがにこの展開はないだろう・・・って。
いくらなんでも警察の対応も周りの奴らの対応もずさん過ぎるだろうって・・・。
現実味がなさすぎて萎えちゃいました。
なんか、最後のオチをやりたいがために無理やり物語を持っていった感がね。
とにかく物語にはピンとこない部分が多々ありましたよ。
そして、キャラクターにも不満が。
主役の静はまぁ良いでしょう。
こんなゲスいやつも実際にいてもおかしくないし。
後、クライマックスは別としてチャラ源も良かったな。
最後の気が狂うあたりはちょっとなぁ感がありましたが、中盤のボクシングで
輩をボッコボコにしたりする辺りはめちゃくちゃシビれましたもん。
これをまたリリー・フランキーが演じたのも良かったですね。
気が狂った演技は素晴らしかったですよ。
滝藤賢一演じる馬場ちゃんも良かった。
最初は嫌なやつなのかなと思ったら、ただの真面目な常識人でした。
僕が不満を抱いたキャラは二階堂ふみ演じる新人記者の野火。
こいつの行動にはイライラしっぱなし。
まず社会人としてなっていないと言いますか。
勝手にガンガン行動して、結果的にいろんなところに迷惑かけすぎ。
それが、静のように自分がやっていることがクズ行為っていうのを知っていての
行動ならまだしも、ただのわがままで動いているからタチが悪い。
例えば、序盤、自分勝手に取材を進めて集団強姦に合いそうになるし。
あのシーンなんて観ていて
「いや、そうなるでしょう」
って、イラっとしながら観ていましたもん。
後、これは一番腹が立ったんですが、最後の大オチの部分。
結局、この野火のせいで静は撃たれちゃったんですよね。
静は野火に車に残ってろって言ってましたよね。
それを無視して静を追うのは100歩譲って良しとしましょう。
なんでカメラを持って追っかけるんだって。
なんであの状況で撮り続けるんだって。
そもそも、野火はカメラマンではないんですよね。
もっと違った対応があったんじゃって思ったんです。
この野火の行動には本当に辟易しました。
最後も、野火がいっぱしの記者になっているシーンがあるのですが、
あんな事件があってこんな成長の仕方ってあるのかなぁって納得もいかないし。
先に書きましたが、そもそも本作が何を伝えたいのか分かんないので、
正直、どうでもいいやってなっちゃったんですよね。
福山の汚れ役を見せたかっただけなのかな。
それは確かに狙い通りではありましたが・・・。
カーアクションもあったんですが、それもいくらなんでも感が半端なかったし。
政治家のSPがスクープを撮ったカメラマンとああやって追っかけっこになるのかなって。
もっと別の方法でもみ消したりするんじゃないのかなって。
なんだか、そこもただカーアクションを撮りたかっただけじゃないの感がねぇ・・・。
むむむ・・・。
う〜〜〜ん・・・。
本当にピンとこない。
残念!!
≪点数≫
3点
(17.10.29鑑賞)

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