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No.1373 『新感染 ファイナル・エクスプレス』
No1373 『新感染 ファイナル・エクスプレス』

2016年制作 韓
監督:ヨン・サンホ

≪キャッチコピー≫
『何があっても、守り抜け!』

≪ストーリー≫
別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)。夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。異変に気づいたソグは、サンファ(マ・ドンソク)とその妻ソンギョン(チョン・ユミ)らと共に車両の後方へ避難する。やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り……。

≪感想≫
韓国発ゾンビ映画。

昨年、私的ベスト作品に邦画「アイアムアヒーロー」というゾンビ映画がありました。

そん時は邦画でゾンビ映画にも素晴らしい作品が
出てきたんだと一喜一憂しておりましたが、韓国にも
ついに誕生しましたよ!!!!!!

大傑作の誕生です!!!!

最後の最後まで緊張感を保たせた傑作。

まずはゾンビについて。
本作のゾンビは大量のダッシュゾンビ達。
噛まれたら数秒後には感染されてゾンビになっちゃうという即効性もあって、
どんどん増殖していく。
これがまた、大迫力で怖くって怖くって。
ドミノ状に現れてくるゾンビや終盤のちっちゃい電車を追っかけてくる大量のゾンビども。
少しブラッド・ピット主演の「ワールドウォー・Z」を思い出したり。

視覚的にもとっても怖くって最高でした。
あの、ゾンビならではのカクカク気持ち悪い動きをする辺りとかなんとも。
あと、意外に無敵感はなく1対1なら何とかなるあたりも良い塩梅でした。
実は、本作の設定やお話、キャラクター的には結構ベタ気味で、既視感ありありだったりもしたんです。
ただ、それぞれがとてもエンタメ的に立っていて、素晴らしかったなと。

キャラクターについて。

釜山行きの乗客達には色々な人たちが乗っていて。

コミュニケーションが不足している父娘。
妊婦さんとその旦那。
野球部の学生達。

今、挙げた人たちは良い奴らだったんですが、それぞれに共通したテーマがありまして。

それは、

「守るべき人間」

がいるということ。

父親は娘を。
旦那は妊娠している奥さんを。
野球部の男の子はマネージャーを。

こいつらが、相方を守るためにゾンビから逃げながら、立ち向かっていく。

これがまたグッとくるんですよね。

特に娘を守る父親・ソグは最初は自分本位の嫌な奴だったんです。
それが、娘や周りの奴と共闘することによって成長していくんですよね。
そこら辺も丁寧に描かれていてよりグッときました。

キャラ的には奥さんを守る無頼漢のサンファ。
こいつは恐らく鑑賞したみんなが惚れてまう程の「漢」っぷり。
ボッコボコとゾンビをなぎ倒して離れた奥さんを助けにいく件。
クライマックスの立ち振る舞いもメチャクチャシビれました!!!!

野球部の少年の最後のあの感じとかもベタっちゃあベタなんだけど、
それまでの描き方が上手いせいかやっぱりグッとくるんですよね。

他にも謎の浮浪者や年老いた姉妹等々。
名も知らぬキャラもしっかりと立っていて素晴らしかったです。
謎の浮浪者も最期はグッと来たなぁ。
ただのお豆的キャラじゃなかったんですね。

乗客達には嫌な奴らもたっくさん。

その筆頭がバス会社のお偉いさん。
メチャクチャなクズでゲスで最低最悪の男。
自分が生き残るためなら、周りの奴をも犠牲にして逃げ回る。
こいつを観ているだけでもう腹が立って腹が立って。
本当に憎ったらしい野郎でしたよ!!!!
不謹慎ながら早くゾンビに襲われちまえって思っちゃいましたもん(苦笑)
あー、思い出したらまた腹が立ってきた。
こいつは人間のダメな部分にだけ焦点を当てた素晴らしいキャラクター。

そういや、キャラについて1つ苦言をば。
上に書いた悪い奴以外の乗客も実はひどい奴らばっかで。
この描き方が少し納得がいかないというか違和感を感じたんですよね。

中盤、ソグ達がゾンビ達から命からがら、安全な車両に逃げてくるシーンがあるんですが、
安全な車両の乗客達はソグ達を見捨てようとする。
その時の、みんなの行動がすっごい嫌な感じだったんです。
いくら何でも、みんながみんなそこまで非情になれますかね。
そういう状況になりかねない、そういう心理状況になりかねないのは重々承知だし、
自分もそうなりかねないのも分かっているのですが、幾ら何でも、
あんなにも一斉にソグ達を排除する方向になるのかなって。

そこは観ていてすっごい不快になっちゃいましたよ。

まぁ、作り手は人間の悪い部分を描きたかったんでしょうから大正解な演出だったんでしょうが・・・。

人間の嫌なところを描いたゾンビ映画「28週後・・・」のゾンビも人間も一緒くたに撃ちまくる
軍隊を思い出しました。
あれも、人間の嫌で弱い部分を描いた傑作でしたね。

演出について。

フレッシュな演出はありませんでしたが、最後の最後まで飽きることなく鑑賞。
目まぐるしく展開していくお話。
緊張感あふれるゾンビとのやりとり。
あの手この手で観ているこっちを飽きさせない展開。
ひたすら続く緊張感。
正直、ずっと握り拳を握っていたような気がします。
ひとつ乗り越えたらまた次の展開が、それを逃れたらまた次の展開が。
それが最後まで続いていたんです。

本当に堪能させていただきましたよ。

総括。

キャラクター、ストーリー、演出。

全てにおいてクオリティの高い作品。

日本では「アイアムアヒーロー」。

韓国では本作。

アジアのゾンビ映画もここまできました!!!!!

最高です!!!!!

≪点数≫
  9点
                                           (17.09.02鑑賞)
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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)