2017-08-17 Thu

2017年制作 米
監督:ジェームズ・マンゴールド
≪キャッチコピー≫
『少女と刻んだ、
最後の爪跡。』
≪ストーリー≫
近未来では、ミュータントが絶滅の危機に直面していた。治癒能力を失いつつあるローガン(ヒュー・ジャックマン)に、チャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)は最後のミッションを託す。その内容は、ミュータントが生き残るための唯一の希望となる少女、ローラ(ダフネ・キーン)を守り抜くことだった。武装組織の襲撃を避けながら、車で荒野を突き進むローガンたちだったが……。
≪感想≫
大人気マーヴェルコミック「X-MEN」シリーズの最新作。
しかも本作は「X-MEN」シリーズのスピンオフ「ウルヴァリン」シリーズの3作目。
もちろん前2作品は鑑賞。
もっというと、「X-MEN」シリーズはすべて鑑賞。
マーヴェルのもう一つの人気コンテンツ「アベンジャーズ」には
劣りますが、こちらも毎回、楽しみにしているシリーズです。
さてさて。
今までの「X-MEN」シリーズとは毛色の違った良作でした。
これまでの「X-MEN」の楽しみ方って、色んなミュータントが出てきて
どんな能力を見せてくれるのかが楽しかったりしたんです。
例えば、サイクロップスの目から光線だったり・・・。
例えば、ストームの天候を操ったり。
クイックシルバーの超高速移動もかっこよかったな。
多種多様なミュータントの能力は、人気少年漫画の「ワンピース」の悪魔の身の能力を彷彿とさせます。
そんな現実では起こり得ない、ワクワクな能力を見るのが楽しみだったシリーズですが、
本作は打って変わってちょっと現実よりの作品に仕上がっていました。
ミュータントも絶滅寸前で、最低限の人数しか出てきません。
本作では、ウルヴァリン、キャリバン、ローラ、プロフェッサーX。
あとは、新種のミュータントの子供たちが出てきたけど、そこまで
能力を駆使することはなかったかな。
ウルヴァリンやローラは、能力と言っても鉤爪と治癒能力だけなので、派手さは
ないし、キャリバンに関してもミュータント探索能力なので、見た目的には、
あまりパッとしないし。
この部分に関しては少し物足りなかったかな。
あとね。
アクションについて。
本シリーズは先の多様な能力も相まってアクションもド派手な印象だったり。
ただ、本作は肉弾戦ばっかり。
もちろんこれまでもウルヴァリンのアクションってあって、カッコよかったんですけど、
本作はもう少しカッコ良く撮ってくれてもよかったのかなって。
特にローラは「キック・アス」のヒット・ガールを彷彿とさせる素敵なキャラクターだったので、
もっとイカしたアクションをね。
ちょっと物足りない的な発言が続きましたが、もちろん、良いところもたっくさん。
むしろ、前作までのシリーズと一線を画した作品に仕上がっていたんじゃないでしょうか。
全体的に重めの雰囲気。
不死身と思われていたウルヴァリンの最期の旅。
孤独な立ち位置だったウルヴァリンが娘(ローラ)と父親代わりだったプロフェッサーXと繰り出す旅路。
ちょっとロードムービーテイストの作品に仕上がっていて。
これがまた全体的に物悲しげでワクワクというかどんよりといった感じ。
これが新鮮に感じたんですよね。
演出もそう。
本作はシリーズ初のR15+作品。
バイオレンス描写が結構えげつなくって。
首チョンパのシーンや鉤爪で顔面グサッとかふんだんに盛り込まれていました。
先に書いた、重めの雰囲気も相まって結構、観ているこっちも痛みが伴ってきて
なるほどねぇと。
あと、中盤ウルヴァリン達がお世話になる農場の家族の末路も悲惨だったな。
だって、あれはチャールズが泊まりたいなんて言わなければあの悲劇は
免れたわけで。
あの家族は、どう考えても巻き込まれた感がハンパ無くすっごい痛々しかったです。
ただ、このエグいバイオレンス描写が本作の重めのトーンをより引き立てて、
これはこれでアリだったのかなと。
キャラクターについて。
本作はウルヴァリンとローラ。
この二大キャラがあってこそ!!
僕は初期作品から観ているので
「ウルヴァリンも年を取ったなぁ・・・。」
と感慨深く感じ、終わりが近づいていくのがよりリアルに感じることができました。
本作ではアウトロー的立ち位置のウルヴァリンが、娘という存在を最後に
受け入れる。
ラストは本当にグッときましたよ。
そして、何といってもニューヒロインのローラ。
先にも書きましたが、大好き「キック・アス」のヒットガール(クロエ・グレース・モレッツ)を観たときを思い出しました。
動けるし、キュートだし言うことないです。
キャラ的にも今後は人間たちとどう接していくのか。
ぜひ彼女を主人公に続編を撮ってほしいです!!
とにかくこの2人のキャラクターに釘付けでした。
敵キャラで言うと、敵を統率するリーダー的な男も良かったですね。
初めてみましたが演じたのはボイド・ホルブルックというお方。
ちょっと、トム・ハーディーに似ていて、カッコ良かったです。
とまぁ、全体的に重めのテイストな本作。
本作でウルヴァリンのお話は終了となります。
今後、復活することも恐らくないであろう綺麗な着地でした。
十分に満足!!!!
お疲れ様でした!!!!
≪点数≫
7点
(17.06.09鑑賞)
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