2017-07-03 Mon

2010年制作 米
監督:ダーレン・アロノフスキー
≪キャッチコピー≫
『純白の野心は、
やがて漆黒の狂気に変わる…』
≪ストーリー≫
ニューヨーク・シティ・バレエ団に所属するバレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)は、踊りは完ぺきで優等生のような女性。芸術監督のトーマス(ヴァンサン・カッセル)は、花形のベス(ウィノナ・ライダー)を降板させ、新しい振り付けで新シーズンの「白鳥の湖」公演を行うことを決定する。そしてニナが次のプリマ・バレリーナに抜てきされるが、気品あふれる白鳥は心配ないものの、狡猾(こうかつ)で官能的な黒鳥を演じることに不安があり……。
≪感想≫
バレリーナが念願の主演をゲットするも、そのプレッシャーに
押しつぶされ徐々に心が崩壊していくっつーお話。
主演は「スター・ウォーズ」シリーズや「クローサー」の
ナタリー・ポートマン。
彼女は本作でアカデミー女優賞を受賞されたようで。
その受賞の名に恥じぬ素晴らしさ!!
本作は圧倒的に彼女の魅力、というか圧巻の存在感が抜きんでておりましたよ。
徐々に壊れていく女性。
というか、すでに壊れている女性、少女を見事に演じておりました。
エロス的なシーンも文字通り体当たりで演じておられました。
クライマックスの黒鳥のシーンは本当に素晴らしかったです。
バレエを知らない僕でもバレエを魅力的に感じてしまいましたもん。
本当に圧巻の一言。
彼女だけでも観れただけで良しとしたいぐらい。
さてさて。
ストーリーについて。
先に書いたように、徐々に崩壊していく一人の女性。
幻聴が聞こえたり、幻覚が見えたりと迫り来るプレッシャーに押しつぶされていく。
ただ、彼女の場合は原因は役のプレッシャーだけでなく、母親からの過度な期待や
束縛、少しだけ歪んだ愛情も強く影響されているようで。
バレエダンサーってそもそもが華奢で線が細いルックなので、余計に弱々しくて
痛々しく見えたんですよね。
この母親がまた怖かった。
彼女は、昔、バレエダンサーでニナを妊娠したから夢を諦めた女性で。
彼女自体がそこまで上に上がれていないからか、実際にニナが主演をゲットした際に、
上手に喜んであげきれない。
ニナの心が壊れてしまった際に、あっさり、役を手放すよう仕向ける。
ここら辺が、実は娘への愛情と、バレエダンサーとしてのプライドみたいなものが実は、
ぶつかっていたんじゃないのかなと。
娘が主役をとって嬉しいんだけど悔しいみたいな・・・。
この母娘の関係もなんともホラーで怖かったです。
演出について。
本作ってジャンルで言えばホラー・サスペンスなのかな。
カメラワークもニナのすぐ側からの視点で撮っていて、すっごい臨場感が溢れていたし。
他にも、幻覚シーンを多用していたし。
正直、内容については少しアートチックな部分もあって、よくわかんなかった部分もあったり。
ただ、こういう分野、感性で戦っていくアーティストの方達にはあるあるなのかな。
昔観た「π」という作品をを少し思い出したり。
と思ったら、こちらもダーレン・アロノフスキー監督でした。
理詰めで生きる平凡な僕には分からない世界です・・・。
とにもかくにも。
本作のナタリー・ポートマンには本当に脱帽です。
特にクライマックスの黒鳥シーンは圧巻ですぞ!!
エロスシーンも含まれているので万人にはお勧めしませんが、彼女のファンには
おススメです!!
≪点数≫
8点
(17.04.29鑑賞)

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