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No.1311 『小さいおうち』
No1311 『小さいおうち』

2013年制作 邦
監督:山田 洋次

≪キャッチコピー≫
『あの小さな家に閉じ込めた、私の秘密』

≪ストーリー≫
健史(妻夫木聡)の親類であった、タキ(倍賞千恵子)が残した大学ノート。それは晩年の彼女がつづっていた自叙伝であった。昭和11年、田舎から出てきた若き日のタキ(黒木華)は、東京の外れに赤い三角屋根の小さくてモダンな屋敷を構える平井家のお手伝いさんとして働く。そこには、主人である雅樹(片岡孝太郎)と美しい年下の妻・時子(松たか子)、二人の間に生まれた男の子が暮らしていた。穏やかな彼らの生活を見つめていたタキだが、板倉(吉岡秀隆)という青年に時子の心が揺れていることに気付く。

≪感想≫
「男はつらいよ」シリーズの監督である山田 洋次監督作品。

「男はつらいよ」は娯楽性の強いエンタメ作品。
それを48作品も撮り続けた監督さん。
国民的邦画といっても過言ではないシリーズで巨匠と言っても過言ではないお方。

そんなお方の作品だから少しハードルが高くなっておりますが・・・。
ちなみに、以前「おとうと」と言う作品を鑑賞したのですが、むむむ・・・と言った感想。

さて本作はいかに。

丁寧な作品だなぁ・・・といった感じ。
描いている事は不貞行為なんですが品が良いなぁって。
時代が時代だからなのか。
描いている人たちが上流階級の方だからなのか。
とにかく上品な印象を受けました。

本作は、2人の女優さんが素晴らしかったです。
一人は、主役とも言える女中さんのタキちゃんを演じた黒木華さん。
彼女の目線で描いた本作。
まずルックがとっても良い!!
彼女の事を良く昭和顔だと褒める記事を読みますが、まさに本作は昭和のお話なので
見事にマッチしていました。
素朴なお顔がまたなんとも美しいんですよねぇ。
あと、タキちゃんってとっても繊細で複雑なキャラクターだったんですよね。
時子さんに対しての憧れ以上の感情を持ってしまう。
ただ、それは愛情なのか憧れなのか本人も分かっていない、と言うか分かりながらも
抑えている感じ。
とても純朴で純粋でグッとくるんですよね。
先に書いているように黒木華さんが見事に演じてくれているもんだから魅力倍増。
とても素晴らしかったです。

そしてもう一人は、タキちゃんが憧れる時子さんを演じた松たか子さん。
彼女もあの時代に不貞行為をする役どころを見事に演じてくれていました。
時子さんは、今で言うとちょっとした肉食系女子。
ただ、彼女はとても慎ましい感じも残しているんですよね。
先に書きました上品な印象と言うか。
不倫しているんですよ!!
もう少しドロッとしそうなものなのに、とても切なく感じたり。
もちろん、そこには時代背景があるからと言うのもあって。
時代は昭和初期。
戦争がすぐそばにあって、さらには第二次世界大戦まで始まった時代。
昨年「この世界の片隅で。」という大傑作アニメを鑑賞した時も感じたんですが、
戦争と言うとても大変な出来事が起こっている中でも普通に生活を送っているんだよなぁって。
本作でも、戦争は確かにすぐそばで起こっているんですよね。
そしてその爪痕は突然訪れるんですよね、
ベタなこと言いますが、やはり戦争って恐ろしいなぁって。

あと俳優さん達に関しては、他にも素晴らしい方々がたくさん。
現代のタキちゃんを演じた倍賞千恵子さん、時子さんのお姉さんを演じた室井滋さん。
妻夫木くんや、その彼女の木村文乃さん辺りも良かったなぁ。
一人だけピンとこなかったのが時子さんと恋に落ちる青年、板倉正治を演じた吉岡秀隆さん。
吉岡さんは上手くいえないけど、悪いやつに見えたんですよね。
誠実そうな青年なんだけど、ちょっとイラッとする感じがね(苦笑)
まぁこれはたぶん個人的な印象かとおもうんですが・・・。

そんなこんなで。
山田洋次演出と円熟した俳優さん達の丁寧な作品。
満足満足。

≪点数≫
  7点
                                           (17.01.04鑑賞)



こちら原作本とのこと。
未読です。

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)