2016-02-22 Mon

2014年制作 英/ブラジル
監督:スティーヴン・ダルドリー
≪キャッチコピー≫
『ぼくたちはゴミ山で、世界の"希望"がつまったひとつのサイフを拾った。』
≪ストーリー≫
ブラジル・リオデジャネイロ郊外でゴミ拾いをして暮らす3人の少年は、ある日ゴミ山で一つの財布を見つける。その財布には世界を揺るがすとんでもない秘密が隠されていたことから、警察も総力を挙げて捜索に乗り出す。少年たちは「正しいことをしたい」と財布に隠された謎を解明すべく、警察のしつこい追跡をかわし命懸けで真実を追い求めていくが……。
≪感想≫
ブラジルのゴミ山で暮らす少年たちがとある重要なものを拾って事件に巻き込まれていくお話。
本作を観ながらある一つの作品を連想しました。
2008年アカデミー作品賞を受賞した「スラムドック$ミリオネア」。
あれも貧困に悩み苦しむ青年が色々な事件に巻き込まれながらっつーお話でしたが。
本作もそんな感じ。
「スラムドック~」に比べたら少しこちらの方が重めかな。
さてさて。
まず本作の主役である3人の悪ガキたち。
こいつらがまた素直で生意気で可愛い奴らだったんですよね。
それぞれが自分の役割を的な語りがあったように、3人がそれぞれキャラ立ちできていて
良い感じ。
非常に好感が持てましたよ。
僕的には、ラット少年が良かったな。
時折見せるお調子者っぽい動きがなんともね。
不条理な世界に生きる彼らにはとにかく幸せになって欲しかったです。
ラストシーンの海辺でのはしゃぎっぷりは本当に胸がすきました。
ストーリーについて。
正直、ツッコミ所もなかった訳ではなかったんです。
例えば、ラストにやっと出てきた女の子はそれまでどうしていたのか?とか、
父親の事はお話しなくてもいいのか?とか。
とにかく勝手にお話が進んでいっているような気がして。
例えば、ラファエルが警察に拉致られたとき。
神父さんは有無を言わさずに警察に乗り込み訴えかける。
あたかもこいつらが拉致したことを疑わないがごとく。
なんとなく、通常なら先に他の方法を考えたり、熟考しそうなものなのだが。
まぁ、本作はブラジルの社会問題を盛り込んだ作品なので、ブラジルでは
当り前の事として認識されているのかな。
腐敗した社会や警察についてもそういう問題が実際にあるんでしょうね。
だからこそラストはあの終わらせ方で、少し夢のある感じに仕上げていたのかなって。
とても気持ちの良い終わらせ方でした。
謎解きや緊迫感あふれる演出も巧みでとても見応えがありました。
警察から追われながらギリギリの所での攻防戦。
ハラハラドキドキしながら子供たちのワンパクな所も見え隠れさせながら映し出す演出は◎。
見応えたっぷりの本作。
監督はスティーヴン・ダルドリー。
「リトル・ダンサー」の監督さんで。
なるほど通りで子供を撮るのが巧い訳だ。
後味の良い良作でした。
そうそう。
悪ガキたちを助ける女性役でルーニー・マーラさんが出ていましたね。
どこかで観たことあるなと思ったら「サイド・エフェクト」で怪演していた女優さんだ!!
≪点数≫
7点
(15. 12.26鑑賞)

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