2015-03-04 Wed

2013年制作 韓
監督:チャン・ジュナン
≪キャッチコピー≫
『「父さん、なぜ僕を育てたのですか・・・」』
≪ストーリー≫
男児誘拐事件を起こした犯人グループは、身代金受け取りに失敗して逃走する。リーダーのソクテ(キム・ユンソク)は手元に残された男の子を生かすことにし、ギテ(チョ・ジヌン)をはじめ5人で彼の面倒を見る。やがて17歳になったファイ(ヨ・ジング)と名付けられた少年は自分の過去も忘れ、彼らと共に暮らしていたが……。
≪感想≫
誘拐犯5人に育てられた少年ファイ。
逃走術、格闘術、銃撃、思考、あらゆるものを叩きこまれたファイは
いつしか少年から青年へと育つ。
・・・なんて興味深いプロット!!
そして、陰鬱ドロッとした韓国特有の空気感。
これは面白くない訳ないでしょう!!
さて、いざ鑑賞・・・。
むむむ・・・相変わらずの重めのお話、ドロリと、のしかかる重い空気。
これぞイメージ通りの韓国映画。
韓国作品でいつも思う事はキャスティングの妙。
そして韓国俳優さん達の演技の質の高さ。
本作でもそれがバチッと表れていて、まずファイを育てた5人の親父たち。
銃器使いのボムス(パク・ヘジュン)、副リーダー的なジンソン(チャン・ヒョンソン)。
少し寡黙で二枚目担当の2人。
残酷なんだけどファイを思っている感が少なからず伝わってきて○。
三枚目担当の二人。
カーチェイス担当のギテ(チョ・ジヌン)。
コイツはすこし知的障害っぽいんだけど一番純粋で、一番ファイと仲良くって。
ラストの彼との別れは、観ていて本当にイタかったです。
ナイフ使いのドンボム(キム・ソンギュン)。
彼は最近良く見ていますな。
「隣人 -The Neighbors-」「悪いやつら」にも出演。
「隣人 -The Neighbors-」では殺人鬼を怪演されていましたが本作でも、
あまりスポットライトは浴びないものの、さすがの佇まい。
とても良い味出していました!!
そしてそして・・・。
大ボスのソクテ(キム・ユンソク)。
いやぁーーー、やっぱり渋い!!
昨年鑑賞のベストに入れた「10人の泥棒たち」や2013年に鑑賞した良作
「哀しき獣」「チェイサー」。
顔はあっさりしているんですが物凄いコクのある役どころと、逆に重厚感がある佇まいで、
めちゃくちゃ魅力的なんですよね。
本作のキャラは少し嫌いなタイプでしたが、やっぱり目が離せないキャラクターでした。
お話について。
本作は125分と結構長尺。
欲を言えば上に挙げた5人の犯罪者たちのワイワイキャッキャをもう少し観たかったなと。
少し物足りなく感じました。
本作の主人公はファイなんですけど、それぞれの父親代わりの犯罪者たち同士の
やり取りや、交流も描いてくれてても良かったのに・・・。
そこは少し不満。
実はそれもあってか、最後の方は少し退屈と言うか、長いなと感じてしまったんですよね。
少し尻すぼみ感と言うか。
盛り上げ不足と言うか。
クライマックス。
廃れた工場で敵味方入り乱れての銃撃戦。
正直、ここが本作の一番のピークだと思うんです。
ただ、そこから少し話が続いて少しミニマムなやり取りに・・・。
ここら辺がもったいなかったなぁと。
それでも役者たちの妙と、つかみの設定で楽しめた本作。
やっぱりこの手の韓国映画は嫌いになれません!!
≪点数≫
7点
(15.01.28鑑賞)

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