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No.1040 『ヤング≒アダルト』
No1040 『ヤング≒アダルト』

2011年制作 米
監督:ジェイソン・ライトマン

≪キャッチコピー≫
『あなたは、ワタシを、笑えない。』

≪ストーリー≫
37歳でバツイチ、恋人もいない、執筆中のヤングアダルトシリーズは終了間近で新作の予定も決まっていない自称作家のゴーストライター、メイビス (シャーリーズ・セロン)は、うかない日々を過ごしていた。そんな中、高校時代の恋人バディ(パトリック・ウィルソン)の妻から子どもが生まれたという内容のメールが届く。バディとヨリを戻し青春時代の輝きを取り戻そうと考えた彼女は、故郷の町へ舞い戻るが……。

≪感想≫
いたたたた・・・。
痛ーーーーい!!
めちゃくちゃハートがチクリ、いや激痛のはしる作品でした。

主人公のメイビスは閉鎖的な田舎町から飛び出し、都会で働いていた。
しかし、現状に嫌気がさしていたその時、昔の彼から連絡が・・・。
メイビスは昔の輝きを取り戻すため、故郷に帰ってみる事にするが・・・。

主人公のメイビス。
まずこのキャラクターが抜群に嫌なヤツで・・・・。
高飛車で、プライドが高くって、過去の栄光をそのまま引きずるヤナ女。
昔の同級生や町の人も彼女を見てはしかめっ面。
放つ言葉は毒・毒・毒。
酒をかっ喰らっては毒・毒・毒。
観ているこっちも
「なんだよ、この女!!ほんっとにイタくて嫌なヤツ!!」
なんて。
彼女がうつ伏せで寝ているシーンは今年屈指のぐうたらシーンではないでしょうか(苦笑)

ただねぇ・・・。
観ているこっちも無条件でこのメイビスの事をけなすことができないんですよね・・・。
もちろんメイビスの行動に良い事なんて全く無かったりするんです。
昔の男を運命の人だと思って、その家庭を壊しに行っているんですから。
しかもそれを一切悪いとも思っていなく、さもそれが当然かのごとくね。
ただ、彼女は彼女なりに今の生活にどこか焦りを感じていて、このまま人生が落ちていくのを
何とか食い止めようとしていたんじゃないのかなと。
その方法は間違っていますが、その気持ちは誰にでも起こり得るし、彼女の行動や言動は
いききっているだけで、その感情は誰の心にもあるもんじゃないのかなと。
もちろん、僕にも。
そんな事を思いながら鑑賞しているとあのシーン。
クライマックスで行われる元カレん家でのパーティーでの毒舌シーン。
あんなに空気が悪くなっていくのは、本当に観ていて辛い!!!!
心が痛ーーーーーい!!
「もう、止めてあげてくれ!!」
って心底思いましたよ。
とにかくこのメイビスに対しての不思議な感情。
共感なのか同情なのか。
イタタタタ・・・。

本作の終わり方もまた変わった終わり方でした。
僕の想像ではメイビスが田舎に帰って、傷つきまた立ち上がり成長して帰っていく
みたいな心温まる感じなのかなと思ったら大間違い。
結局、メイビスは更生しなかったんですよね。
見ようによっちゃあ、メイビスも革新的な物の考えでこの退屈な町を出て行った開拓者。
田舎町ならではのダメな部分も描き、多面的に物事を描く。
なるほどねぇ・・・。

メイビスは根本はきっと変わっていない。
恐らく、今後、会う事があっても嫌なヤツのまんまだ。
ただ昔よりはきっと成長している。
過去を清算し、今の自分を受け入れる事で良い意味で自己肯定力が非常に強くなった。
それはそれで悪くないのかななんて思ったり。
ただ、絶対に友達にはなりたくないけど(苦笑)

全体的に良くできた作品。
鑑賞直後は、正直胸くそ悪い映画だなと思ったのですが、色々思い返すと、
「なるほど・・・。」
と合点の良く、そして意外に後味も良い良作でした。


≪点数≫
  8点
                                           (14.12.21鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(1) | コメント(4)