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No.1035 『孤高のメス』
No1035 『孤高のメス』

2010年制作 邦
監督:成島 出

≪キャッチコピー≫
『救えなかった命を、救える命へ。新たなる闘いは、始まっている。』

≪ストーリー≫
1989年、ある地方都市。市民病院に赴任した外科医の当麻(堤真一)は病院の体制に不満を感じながらも、次々と困難なオペに取り組み、医師としてやるべき仕事にまい進していく。しかしそんな中、病に倒れた市長のために、違法となっている肝臓移植手術を施すべきか否かの選択を迫られ……。

≪感想≫
物語のテーマは大きく3つ。
1つ目。
大きな大学病院と、小さな市民病院の現状。
小さな市民病院はお金もなく医療設備も整っていない。
それ故に人材も不足し、患者が来ても手術ができず大学病院へたらいまわし。
大学病院から医師を派遣されても、天下り的発想、腰掛け的発想で、負の連鎖は止まらない。
2つ目。
臓器移植の問題。
本作では、脳死状態の患者からの移植は法律で禁止されている。
それを本作で、法律を無視し手術を実行する。
マスコミ、警察、世間からの目をどう対応していくのか。
3つ目。
孤高の外科医当麻先生と、看護師浪子のロマンス。
これまでダメダメな医師しか見てこなかった浪子は当麻のその確固たる医師としての
志と魅力に惹かれ始める。

うーーーーん、全体的に薄っぺらく感じました。
色んな要素を詰め込み過ぎて、ピンとこなかったというのが正直な所。
もったいないない・・・。

観ていてグッとのめり込みそうになったら、外される。
また緊迫感でグッときそうになったら、外される。
とにかく良いタイミングでツッコミ所に引っかかる。

例えば、当麻先生は、これまで色んな病院を転々としてきたらしいんですけど、
結局その理由は語られなかった。
「それなら、その設定はいらないんじゃない??」
とか。
大学病院からの派遣医師にすっごいクズな奴が出てくるんですけど、あまりにもデフォルメされていて、
「いくらなんでもこんな悪い奴はいないでしょ!!」
もうちょっとキャラクターに深みを入れてくれればリアリティがあったのに・・・。
とかとか。
臓器移植の問題に関してもそう。
すっごい良いお話なんだけど、問題を浅く、それこそフワッと描いているせいで、
イマイチ乗りきれない。
法を犯してまでの行動なのに、そこまで大きな事をやらかしている感が全くない。
浪子の恋心のお話も別にいらなかったのでは。
お話にまったく関係なく、最後まで平行線のままだったので、ちょっと宙ぶらりんな感じ。
とにかく全部のお話が薄っぺらく感じたんですよね。
良いお話なんです!!
感動するお話なんです!!
ただ、物足りないというか、ノリきれないというか、胡散臭いというか。
とほほ・・・。

良かった所もあったんですよ。
主演の堤さんは、メチャクチャカッコよくって、誠実で少し抜けた天才医師を見事に演じてくれていたし。
手術シーンはとても緊迫感があり、ルックもリアリティがあって良かった。
特に肝臓が赤みを帯びて血色が良くなってくるところとか感動しましたもん。

これって原作本があるんですよね。
きっと原作の方がとても読みごたえがあるような気がします。
読んでみようかなぁ・・・。

だからこそ、物語をもっと丁寧に描いてくれれば・・・・。
無駄な部分を削ぎ落とし、テーマを集約して掘り下げる。
そうすればもう少し見応えのある作品に仕上がったかと。
大口叩いてしまいましたが、とにかくもったいない作品でした。


≪点数≫
  3点
                                           (14.12.06鑑賞)



こちら原作。
シリーズ化されているみたい。

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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)