2015-01-12 Mon

2013年制作 中
監督:チャウ・シンチー
≪キャッチコピー≫
『誰もが知っている「西遊記」 誰もが知らなかった「孫悟空」』
≪ストーリー≫
若き妖怪ハンター玄奘(ウェン・ジャン)は、“わらべ唄 三百首”を武器に妖怪たちの善の心を呼び起こそうとするがいつもうまくいかない。ある日、彼が半魚半獣の妖怪に襲われた川辺の村で、村人たちと協力して陸に上げた魔物が人間の姿に変身する。玄奘が歌うわらべ唄は全然効果がなく、逆に攻撃された彼を女性妖怪ハンターの段(スー・チー)が救う。
≪感想≫
上映当時、僕の周りでは話題になった「少林サッカー」のチャウ・シンチー監督最新作。
僕の「少林サッカー」体験。
映画館で鑑賞し、劇場は満席。
鑑賞中、ドッカンドッカン笑いが起こって、映画館で観る楽しみの一つにはこんな体験もあるんだなぁって
思わせてくれた作品。
とにかく面白かった印象。
さて本作。
進化したシンチー節!!
最高、極上のエンタメ作品でした!!
誰もが知っているであろう「西遊記」。
三蔵法師がいて悟空、八戒、悟浄。
遥かなる天竺へと旅立つお話。
本作はその三蔵法師がそれぞれと出会うまでの話。
そう。
はじまりのはじまりのお話。
まずこのストーリー、そして展開がとっても楽しい。
と言うか、先が全く読めなくって良くも悪くもハチャメチャでワクワクが止まらない。
僕は前情報を全く入れていなかったのもあるんですが、こんなお話かなって予想していると、
見事に外される。
あれ?あれあれ??なんだこの展開は(面白!!)
それでも収まるところに収まる。
ツッコミ所はありそうなものなのに勢いがあるので気が付かない。
この映画の吸引力にやられて、のめり込んで鑑賞できる。
もう、最高でしょう!!
キャラクター達。
軟弱玄奘(三蔵法師)に、オッサン悟空、美男子八戒に根暗悟浄。
まずこの時点でイメージと違うキャラクター達にニンマリ。
そして、初めて聞くキャラクター達。
たくさんの妖怪ハンター。
ゲンショウに恋するハンターの段(スー・チー)。
これがまた猛烈に綺麗で可愛らしくってカッコいい!!
いっきにファンになってしまいましたよ。
他にも、ライバルハンターの足じぃ、軟弱そうな空虚王子、拳法使いのアニキ。
登場シーンはさほど多くないのですがキッチリとキャラ立ちできていて◎。
本作、色々なキャラクターが出てくるんですが、ごちゃごちゃしていなくて、
全てが立っているんですよね。
とても見やすいというか、分かりやすいというか。
これまた最高!!
演出について。
本作は基本的にはコメディタッチのアクションエンタメ作品。
まずこのコメディ部分が、僕的に結構、ハマったんです。
外国映画のコメディってなかなか文化的な違いもあって違和感がある場合もあるのですが、
本作(チャウ・シンチー作品)は別。
ベタな笑いなので普通に楽しい。
ちょっとドリフ的、志村的お笑いを見ている感じと近いかも。
そして、緊張と緩和を巧く使っているから、思わず笑ってしまうんですよね。
アクションもド派手でとっても楽しい。
クライマックスの悟空とのバトルはメチャクチャあがりましたもん。
うーーーん、なんでしょう。
全体的に、子供っぽさがふんだんに残ったエンタメ作品というか。
少年ジャンプ的な作品というか。
そういえば、本作をあのドラゴンボールの鳥山明先生が絶賛されていました。
ほんと、ドラゴンボールの実写版をチャウ・シンチー監督で撮りなおして欲しいぐらい(苦笑)
あと、凄く個人的な事なんですが、僕の少年期はキョンシーが流行っていて。
もれなく僕も大好きで、「霊幻道士」シリーズや「幽幻道士」シリーズをメチャクチャ楽しみにして
観ていたんです。
本作を観ていたとき、ふとその感覚に戻りまして。
その時代の古い感覚も残しつつ、全く新しいエンタメ作品。
これはやっぱり凄いです。
そしてそして。
恐らく殆どの方が引っかかるであろう、ラストのあのテーマソング。
日本人なら、なんとなく一度は耳にしたことがあるであろうあのテーマソング。
思わず吹き出しましたがカッコよかったー!!!!
何だかんだでベタ褒めの本作。
唯一、心残りなのが残酷描写。
もちろんこれが良いのは分かっています。
これがあってこその完成ですもんね。
ただ、老若男女、全ての人に見せるためにも、もう少し抑えても良かったかなと。
特に冒頭の老若男女平等に惨殺されていくところなんてギョッとね。
だって、本作がPG12って本当にもったいないですよ!!
このエンタメ感は子供にも観てもらいたい!!
チャウ・シンチーの作品は本作で2本目の鑑賞ですが、確実に「少林サッカー」を越えました。
監督には、ぜひ続編を作って欲しい!!
最高のエンタメ作品でした。
おススメです!!
≪点数≫
9点
(14.12.05鑑賞)

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