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No.1027 『歓待』
No1026 『歓待』

2010年制作 邦
監督:深田 晃司

≪キャッチコピー≫
『踊れ!世界家族!』

≪ストーリー≫
東京の下町で若い妻・夏希(杉野希妃)、前妻の娘・エリコ(オノ・エリコ)、出戻りの妹・清子(兵藤公美)と暮らしながら印刷屋を営む小林幹夫(山内健司)は、何も事件が起こらない平和な日常に満足していた。そんな小林家に無礼な加川花太郎(古舘寛治)という流れ者が突然現れて、一家の平和をかき乱す。その上次から次へと来訪者が訪れ、一家は対応に追われるのだが……。

≪感想≫
おぉーーー掘り出し物発見。
単館系でDVDレンタルもされていないマイナー作品。
たまたま観る事ができました。

確かに低予算っぽい作りで、調べると予算があまりなかったため数日で撮ったとの事。
なるほどねぇ、それでこの満足度は凄い。

何が満足だったかと言うと。
まず、物語の作りというか、語り口と言うか、進め方。
冒頭、主要登場人物が出てくる。
この家族、何やら普通の家族構成じゃないみたい。
奥さんかと思えば、出戻りの妹だったり。
居もうとかと思えば、こちらが奥さんだったり。
娘かと思えば、別れた奥さんとの子供であったりと。
結構複雑な構成になっていて。
ただ、その複雑な家族構成も、何気に発したセリフや行動で、綺麗に整理してくれている。
ちょっと分かりにくそうな、人間関係もスッキリ語ってくれているのだ。
しかも、それが妙に押しつけがましくなくって、観ているこっちがちょうど分かるぐらいの
ニュアンスで巧みに。
良い塩梅とはこの事。
この語り口のおかげで、一気に面白みが増えて、釘づけにさせられた。
良いですねぇ・・・。

ストーリーも面白かったんです。
ブラックっぽいんだけどちょっとクスリとさせられたり。
本作のキーポイントとなる人物、加川と言う男。
コイツが最初から最後までかなり胡散臭い!!
演じた方(古舘寛治)は初めて観ましたが、不思議なキャラクターを見事に
演じてくれていました。
発する言葉、行動が嘘くさいんだけど、なんか説得力があったり。
こちらも良い塩梅で、小林一家に寄生していくんです。
徐々に徐々に見えてくる加川のおかしさに気づいた時にはもう遅い!!
こんな奴、なかなかいないよなぁ・・・と思いつつも、やっぱいそうだよなぁなんて・・・。
ある意味、魅力的なキャラクターでした。
本当に少しずつ沈んでいく小林一家。
最後の最後までモヤモヤと。

上手な語り口もあってとても観やすく面白かったです。

ただし、それだけに少し惜しいなと思った点もあったり。
一つは、妻・夏希の腹違いの兄の存在。
中盤、この兄が登場する辺り、今後の展開に含みを持たせていたのですが、
その後、あまりストーリーに大きく関わる事もなく、またそれを言及する事も無かったので、
少し肩すかしを喰らってしまって。
ちょっと残念でしたね。
もう一つは、この小林家のそれぞれの背景の描き方が少し薄かったかなと。
もう少し元嫁との別れた原因だとか、現妻との馴れ初めだとか、もう少し描いてくれていれば、
もっと面白さが増えたかなって感じです。
まぁ、そこら辺は短い時間という事で難しかったのかもしれませんが。
クライマックスも、これまでの展開とはうって変わって、ちょっと「無理矢理ドン」的な盛り上げ方だったのも
少しザラッとしました。

・・・まぁまぁまぁ。

何だかんだで、楽しめたのも事実。
もし掘り出し物を探しているなら必見!!
たまにこういう作品を見つけると嬉しいですよねぇ・・・。


≪点数≫
  7点
                                           (14.11.21鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)