2014-10-31 Fri

2014年制作 仏
監督:リュック・ベッソン
≪キャッチコピー≫
『人類の脳は、10%しか機能していない』
≪ストーリー≫
マフィアの闇取引に巻き込まれたルーシー(スカーレット・ヨハンソン)は、特殊な薬が入った袋を体に埋め込まれ運び屋にされてしまう。しかし、体内で薬が漏れたことで彼女の脳機能は驚異的に覚醒。脳科学者ノーマン博士(モーガン・フリーマン)が見守る中さまざまな能力が超人的に目覚める一方、少しずつ人間性が喪失し、自らを制御できなくなっていく。
≪感想≫
フランスの映画会社ヨーロッパ・コープの作品。
このヨーロッパ・コープと言う会社は本作の監督であるリュック・ベッソンが立ち上げたとのこと。
主な作品は「96時間」シリーズや「コロンビアーナ」等々。
まぁ良くも悪くもリュック・ベッソン的作品だらけというイメージ。
本作について。
鑑賞直後の感想。
「なんか変な映画だったなぁ・・・。」
大まかなあらすじ。
主人公のルーシー(スカーレット・ヨハンソン)が謎の薬を体内に混入され、
脳が爆発的に覚醒し無敵状態になるというお話。
冒頭、学者(モーガン・フリーマン)が人間の脳は10%しか使用されていなくって、
100%使用できるようになればえらい事になる的なお話をする。
そもそも、この説は間違いらしく、実際は人間の脳って100%使っているらしいんです。
同時には使っていないけど、それぞれの役割を担いながら活動しているみたいな。
まぁ、これはフィクション(映画)なので、そこら辺の話は蛇足的にツッコまないでもいいとして。
最初の舞台は台湾。
中国かと思っていたけど台湾だったんですね。
そして出てくる悪役が韓国人たち。
そして物語の舞台はフランスへ。
とにかく色んな国が入り混じっていてこんがらがるばかり。
韓国語が飛び交ったり広東語が飛び交ったり、英語、仏語・・・。
なんの説明もなく当たり前のように進んでいく。
テンポ良く勢いだけで物語は爆走。
その勢いや良し!!
ツッコミ所もツッコむ暇さえ与えず違和感を残してポンポン進行。
物語中盤、ルーシーが覚醒してから物語は何やら変な方向に・・・。
想像では悪党どもを淘汰したり、自分の能力に飲み込まれたりなんてお話になるかと思えば、
物語のベクトルは急旋回。
急に哲学的なお話になります。
「時間」についてのお話や、人類の「進化」についてのお話。
とにかく訳の分からない展開に・・・。
そしてクライマックス・・・。
ひたすらCGを駆使した映像だけを流してセリフ無しで最後まで引っ張る・・・。
鑑賞後。
「なんじゃ、こりゃ・・・。」
もうねぇ・・・ツッコミ所が満載なんです。
思い返すと苦笑いの連続。
例えば、ルーシーが体内に薬が混入して覚醒するシーン。
コントかと思うくらい暴れまわり、しまいには壁を伝い、天井へ伝いとわちゃわちゃわちゃ(苦笑)
例えば、演出で動物の交尾や、動物の弱肉強食的な映像の差し込み。
「なんかダサいなぁ(苦笑)」
例えば、クライマックスの韓国ギャングが、バズーカを打つシーン。
「壊れるのはドアだけかい!!いくらなんでも威力なさすぎ(苦笑)」
などなどなど・・・他にもったっくさん。
そもそも脳がメチャクチャ覚醒したからってその能力はさすがになんか違うような気がする(苦笑)。
ここまで来たらコントですな・・・。
・・・とまぁ、苦言的な事をつらつら書いてはおりますが。
実は、僕的には本作、嫌いじゃないんです。
むしろ印象は良かったり。(へへへ)
まず、先に少し書きましたが勢いが良かった。
中盤、カーチェイスシーンがあったのですが、そこはいかにもリュック・ベッソン風味
満載で楽しかったり。
次に映像。
ルーシーが携帯電話の電波を拾って、指でスッスッスって扱う画とか気持ち良かったり。
あとは、何と言っても敵役にチェ・ミンシクが出てくれたこと。
そこまで爆発的な活躍はしませんでしたが、やっぱりこの人が醸し出す悪そな感じはたまりません。
あと、ずーっと苦言的に書いてきたツッコミ所も、別に腹がっ立ったりしなかったんですよね。
「変な映画だからしょうがないか(苦笑)」
みたいな。
とにかく、今この文章を書いていて、ツッコミ所は際限なく溢れ出る始末ですが、
それは悪い気分じゃないんです。
多分、殆どの人はあまり好印象を覚えないであろう本作。
おススメはしませんが、個人的には珍作として好きな作品でした。
あっと、そうそう。
脳の覚醒物と言えば以前観た「リミットレス」。
あの作品も脳の働きが100%というお話。
あの作品の理論はリアリティがあってなるほどと思って楽しんだ記憶が。
終わり方は好きじゃないけど。
≪点数≫
7点
(14.09.14鑑賞)

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