2014-10-10 Fri

2010年制作 スウェーデン/仏
監督:オーラ・シモンソン, ヨハンネス・ファーネ・ニルソン
≪キャッチコピー≫
『―街を楽器に! 音楽で世界を変革する―』
≪ストーリー≫
音楽一家に生まれながら幼いころからオンチで、音楽を毛嫌いする警察官アマデウス(ベンクト・ニルソン)は、職場でかかっている音楽であっても我慢できない。ある日、事件現場に残されたメトロノームをヒントに捜査に乗り出す。一方その頃、日用品をはじめ、街中のあらゆる場所でいろいろなものを楽器代わりに音楽を作り出す謎の6人組が、何と音楽テロを起こすと予告し……。
≪感想≫
音楽は自由だ!!
6人の音楽テロ集団があらゆる所で、あらゆる物を使って音を奏でる。
例えば病院の手術室。
例えば銀行。
例えば鉄塔の送電線。
うーーん、なんでしょうか。
純粋に音を奏でるというか視覚的にも楽しませるエンターテイメント的要素も強いですね。
本人たちの、この器具を使った、この音が凄いんだ的なこだわりがあまり見えなかったので、
音楽と言うか芸術性の強い、アートを感じる集団でした。
本作を観ていて少し前に、巷で話題になった、とある事件を思い出した。
それは、ある芸術家が自らの局部の3Dデータを配布して捕まったというお話。
詳しくは知りませんが、その芸術家はそれも芸術の一つだと思っているんだよなぁ。
それを法律で抑えるっちゅうことはまぁどうかと。
個人的にはその発想、作品自体は嫌いで感動も共感もすることもありませんが、
作品としてはアリなのかなとも思ったり。
線引きが難しいなぁ。
すいません・・・ちょっと脱線しました。
作品に戻りますが、自分たちが思っている芸術の枠をぶっ壊そう的な本作のテロ集団。
第1ステージの病院、第2ステージの銀行辺りの発想は楽しかったです。
お金をシュレッダーにかけるところなんて、なんて思い切りのいい発想だ!!なんて思ったり。
さぁ、次はどういうお遊びをしてくれるんだなんて思っていると。
あれ?
あれあれ??
急に物語の質の方向転換。
オンチだったアマデウスの「音への覚醒」へと繋がる。
元々、音楽嫌いでオンチなアマデウス。
テロ集団を追っかけているうちに、彼らが作った音は自分にとってとても心地良い
「無音」になるという事を知る。
そこでアマデウスは自ら作曲した楽譜を彼らに演奏させることに。
この世の音楽を「無音」にしてしまおうと言う訳だ。
むむむ・・・なるほどねぇ。
最初のテーマとは少し変わった着地。
想像していた作品とは少し違いました。
もう少し、音楽、音楽しているのかなと思ったら肩すかし。
もちろん、音楽性も強い作品ではあったのですが、先にも書いたように少し芸術よりと言うか。
その芸術、音楽が少し物足りなかったのも事実な訳で・・・。
ただその実験的な感じ、芸術とはなんぞや的な投げかけ。
嫌いじゃないです。
余談・・・ポスターはシャレていてかっこいいなぁ。
≪点数≫
6点
(14.08.28鑑賞)

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