2014-08-25 Mon

2013年制作 米/英
監督:ダニー・ボイル
≪キャッチコピー≫
『ここは、誰も見たことのない<記憶のその先>――。』
≪ストーリー≫
アート競売人のサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)はギャング一味と協力し、オークション会場から40億円の名画を盗み出すことに成功する。しかし計画外の動きを見せた彼はギャングのリーダー(ヴァンサン・カッセル)に暴行され、それが原因で絵画の隠し場所の記憶をなくしてしまう。リーダーは絵画のありかを聞き出すため、催眠療法士(ロザリオ・ドーソン)を雇うものの……。
≪感想≫※ネタバレあり
「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督最新作。
うーーーーん、あまり後味の良い作品ではなかったかな。
記憶を無くした強盗団の男サイモンが催眠術を駆使して、盗んだ絵画のありかを
探し出すというお話。
設定や映像、テンポと、とても楽しい作品だったんです。
特に映像は観ていて夢見心地になるというか、ぼやぁーっとなるというか・・・。
どこからが現実でどこからが催眠状態で・・・。
ただ、そこの境界線は巧くスパッと切り替わりを描いていたから観やすくって。
作品の時間も100分程度とちょうどいいサイズ。
先に書いたように設定はとても興味深い作品だったので最後までググイと鑑賞。
テンポ良く明かされる真実の連続に
「おっ!?おっ!?」
の連続。
良いですねぇ・・・。
ただねぇ。
なにが後味悪かったかって、それはストーリー。
ここから大きなネタバレしますね。
サイモンは記憶を取り戻すために、催眠療法士エリザベスの助けを借りる。
実はこのエリザベスこそがこの犯罪の真の黒幕だったんです。
かつてギャンブル狂だったサイモンは治療のために催眠療法を受ける事に。
そこで出会ったエリザベスとサイモンは付き合うことに。
元々嫉妬深いサイモンはエリザベスに暴力を受けるようになり、身の危険を感じたエリザベスは
自分を忘れさせるよう催眠術を使う。
そしてそれが成功したところ、昔受けた暴力の復讐のためにこの絵を盗ませる。
その後、サイモンは記憶喪失。
記憶を取り戻すためにエリザベスの所へ。
みたいな・・・。
そもそもサイモンは根っからの催眠術のかかり屋。
もっと、いい方法でサイモンを構成させることはなかったのかなぁ・・・。
例えば、暴力をふるったらスイッチが入ってバチ的症状が出てきたりだとか・・・。
例えば、ギャンブルをすると以上に気持ち悪くなっちゃう的な・・・。
あんな出会って数分で催眠状態にかかる男なんてなかなかいないぜ(笑)
エリザベスは確かにかわいそうで、暴力をふるう男なんてクソ野郎だ!!
なんて思ったりするのですが、その後の行動にイマイチ共感ができなかったんですよね。
最後の大オチを考えるとヴァン・サン・カッセル演じる強盗グループの意味ってなんじゃろ?って。
本作の唯一の正義役とも言えるエリザベスがちょっと嫌な奴に思えちゃってねぇ・・・。
ちょっと不満が残るストーリーでしたよ。
という事で、冒頭に書いた後味の悪い作品に繋がりましたとさ。
やれやれ。
≪点数≫
4点
(14.07.18鑑賞)

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