2014-08-20 Wed

2012年制作 韓
監督:ムン・ヒョンソン
≪キャッチコピー≫
『宿命のライバルだった二人は、
勝利のためにひとつになった』
≪ストーリー≫
韓国に卓球ブームを巻き起こしたスター選手ヒョン・ジョンファ(ハ・ジウォン)は、強豪・中国を倒すことができずにいた。そんな折、日本で開催される世界卓球選手権大会で南北統一チームが結成されることが決定する。彼女は周囲の反対を押し切ってチーム参加を決意するが、南北の選手たちは練習方法や価値観の違いから衝突を繰り返し……。
≪感想≫
これぞ王道スポ根作品!!
本作、実話に基づいたお話。
時は1991年、日本で行われた世界卓球選手権。
韓国と北朝鮮は別々のチームではなく「統一コリア」として出場。
今まで別々のチームであった韓国と北朝鮮。
政治的にも分断されている国が統一チームとして戦う。
今ではあまり想像できませんが、この時代は東西ドイツの統合などもあり、韓国、北朝鮮にも
統一の風が少しずつ吹いていたみたい。
その一環として、本作のようにスポーツで一つのチームとして戦おう的な流れになったようで。
特に、卓球は中国と言う絶対王者がいて、韓国、北朝鮮にもそれぞれスター的選手を
抱えていたから、それなら一つにまとまって絶対王者(中国)を倒してやろう!!
みたいなね。
政治的要素は少し置いといて映画的にエンタメ的にとても優れた傑作でした。
スポーツ、恋、友情。
ベタと言っちゃあベタなんですが、問題ないない。
キャラクターについて。
主役の2人。
韓国側のエース・ジョンファ(ハ・ジウォン)、北朝鮮のエース・プニ(ペ・ドゥナ)。
ペ・ドゥナ演じるプニはクールな卓球マシーン的な役どころでしたが、相変わらず魅力的な
女優さんですね。
ハ・ジウォン演じるジョンファも熱血なスポーツ少女的な役どころ。
それぞれ丁寧にキャラ付けされていて二人の対決から徐々に仲間になっていく感じがとてもいい。
サブキャラ達。
韓国側のヨンジョンさんは恋愛担当で愛くるしいフェイス。
北朝鮮側のスンボクはプレッシャーに弱い若手。
彼女が最初の試合で周りの観客のプレッシャーに押しつぶされるも、最終戦では周りの観客を
味方に付けてプレッシャーに打ち勝つシーンは、最高でしたね。
やっぱり観客の力って凄いんだなって思ったり。
両チームの男性陣も良かったですね。
それぞれのお国柄を見事に描いていて、彼らがドンドン仲良くなっていくのは本当に素敵だなって。
監督さん達も良かったー。
韓国(おちゃらけ系)と北朝鮮(生真面目系)のコントラストはやっぱり観ていてムムムと唸ったり。
どちらも何かのために一生懸命なんだなって。
この「統一コリア」チームは背負っている物が違うんですよね。
特に北朝鮮チームは負けて帰ろうもんなら、何があるか分からない。
巷ではブラジルワールドカップが開催されていましたが、国を背負って戦うって本当に
大変な事なんだと。
本作を観て改めて身に積まされました。
ストーリーは王道パターン。
物語の中盤ぐらいからひたすらグッときまくり!!
クライマックスの決勝戦。
手に汗握る白熱した試合で観ているこっちも熱くなりまくり!!
ただ一つここで気になった事が。
最後の審判が謎の誤審らしき事をする展開はいらなかったんじゃないのかな・・・。
そこは少しザラッとして引っかかったかな。
まぁそこは置いといて・・・。
無事に試合も終了。
そして最後の別れ。
もうこの時点でポロポロど感涙。
韓国側の監督が北朝鮮側の監督に
「兄貴!!」
と。
ジョンファがプニに
「お姉さん!!」
と。
グーーーーっとね。
そしてラスト。
実際に残っている本人たちの写真が映し出される。
本作で描かれたことが実話だと改めて思い知る。
そこでまたグーーーーーーーっと・・・。
王道のスポ根ストーリーの中に韓国と北朝鮮の情勢について巧みに描きこむ。
それでいて重々しくならずに、爽やかな感動を生みだす。
いやぁ、本当に良い作品でした。
彼女たちが劇中多用する言葉
「ファイティング!!」
は僕的2大流行語大賞です!!
(ちなみにもう一つは「凶悪」の「ブッコむ」ね。)
≪点数≫
9点
(14.07.13鑑賞)

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