2014-03-21 Fri

2010年制作 米
監督:ジョン・ウェルズ
≪キャッチコピー≫
『どんなときも、上を向こう』
≪ストーリー≫
ボストンに本社を構える総合企業の販売部長として必死に働いてきた
ボビー(ベン・アフレック)は、ある日突然リストラを宣告される。
すぐに再就職できると考えていたボビーだったが、現実は想像以上に厳しく
解雇手当は底をつき、車も家も手放すことに。
そんな中、工務店を営む義兄のもとで大工として働き始めた彼は、
自身の生き方を見つめ直していく。
≪感想≫
会社から突然解雇された3人の男。
ちなみにアメリカでは会社の都合で翌日にでも解雇ができるシステムなんですって。
ふざけたシステムですねぇ・・・。
この解雇された3人。
基本的に悪いことをした訳では無いんです。
仕事を頑張って頑張ってきたはずなのに・・・。
仕事ができなくってだとか、周りに迷惑をかけてだとかならまだわかるのですが、
この3人にはそれが無くって・・・。
会社には売り上げが大事で、株主さん達がいて、経営のためには解雇も厭わないのも、
まぁ分かるんです。
ただやっぱり、こういう一瞬のうちに目の前を真っ暗にされるのを見るとどうしてもモヤモヤっとね。
僕も勤め人なので無い話じゃないよなぁなんて・・・。
なんでしょう。
ミクロ的に見ると僕らもとても大事な存在なのに、マクロ的に見ると、
その存在は大したものじゃなくなったりして。
3人のうちの一人、一番若手のボビー。
彼は、家族もありプライドもあり、解雇になっても仕事なんてすぐに見つかるさなんて
鷹をくくっていたのですが、これがやっぱり現実の壁は高く、なかなか決まらない。
そこで義兄の所で肉体労働を手伝う事になる。
そこで感じる、現場の空気感。
今まではデスクの上でそろばんをはじいて高給を貰っていたのに、
今や現場で汗水をたらし頑張っている。
富だけを求めていたあの頃との違い。
ボビーは転落して転落して見つけたとても大事なもの。
先ほど書いたマクロ的な生き方からミクロ的な生き方へのスライド。
最終的に彼はその現場仕事から離れてしまいますが、きっとこの経験は凄い糧となる。
彼の将来を想像しても今度心が折れる事はきっと無い。
とてもとてもタフな心を持つことができたのではないでしょうか。
グッときましたねぇ。
あと何と言っても、ボビーの家族がとても良い家族だったんですよね。
奥さんもすっごい優しくて、突然解雇された夫に対しても決してなじることなく
一緒に前を向こうと励ましてくれる。
理想の奥さんだなぁなんて思ったり。
息子や娘もグレることなく父親を応援する。
この家族があったからこその再生だったんじゃないでしょうか。
例えば解雇通告されてしまったら。
その時守るべき家族がいたのなら。
その時高齢で再就職なんて夢のまた夢なんて環境に追い込まれたら。
そうならないためには。
そうなったときは。
色々とモヤモヤと考えさせられる。
終わり方は希望の光は満ち溢れていてとても好感が持てる作品。
何だかんだで生きる事へのモチベーションを上げてくれる作品でした。
≪点数≫
8点
(14.02.02鑑賞)

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