2014-03-16 Sun

2011年制作 邦
監督:豊田 利晃
≪キャッチコピー≫
『その爆弾魔は、世界を愛してしまった。』
≪ストーリー≫
雪が降り積もった原野に囲まれた山奥。
そんな社会と完全に隔絶された場所に一人で暮らし、黙々と爆弾を作っては
さまざまな場所に送りつけている垣内良一(瑛太)。
日本の社会システムを粉砕しようともくろむ彼は、そのために作ってきた爆弾の
最後の一個を総理大臣に送りつけようと決意する。
だが、その夜に自殺したはずの兄(窪塚洋介)が彼の前に現れる。
困惑する良一だが、思いもよらぬ兄の出現によって、自身の運命に大きくかかわる
家族の意外な秘密を知ることになる。
≪感想≫
うーーん・・・言いたい事がよくわかんない作品。
いや、何となくぼんやりとは伝わるんだけど、全体的にピンとこない作品。
現代社会が嫌になって自らドロップアウトしていく作品と言えば以前観た「イン・トゥ・ザ・ワイルド」。
あれは良い作品でしたね。
本作もそんな感じの作品かななんて思いましたがぜーんぜん違いました。
冒頭、主人公のナレーションで現代社会への不平不満をつらつらと詩的に語る。
その語りがまず何を言いたいのか良くわかんなくって・・・。
すっごい大事なテーマで、大事なことを伝えようとしているはずなのに、頭に入ってこないというか
心に響かないというか。
現代社会が嫌になって、社会から隔離された山奥に住んで爆弾を作っては現代社会に送りつける。
それは何を意味しているのか。
良一は何を求めているのか。
中盤、一人黙々と暮らす良一の前に現れる死んだ家族の幻影。
浮き彫りになる良一の葛藤。
なんだけどいまいちピンとこない。
家族との会話もぼんやりしていてわからない。
色々な事柄や思い。
後にその理由や思考は判明するんだけどピンとこない。
とても抽象的な感じで何だかなぁといった感じ。
設定や、人物描写等が最低限しか映し出されていないのでこちらで噛み砕いて
理解しなければならない。
ただ、理解しようとしても爆弾魔の心の奥を読みとるなんてなかなか出来ることではなくって。
共感もできず、理解もできない。
与えられた情報だけで思うのは、この良一という男は「空っぽ」な人間なのかなと。
芯のない人間なのかなと。
ぼんやりと生きている人間なのかなと。
そんな感じですな。
本作はアメリカで実際にいた連続爆弾魔ユナ・ボマーの事件を基に作られたんですって。
しかも犯人の人間性や爆弾を送りつける手法など結構忠実に描いているようで。
むしろそちらの方に興味がある。
70分程度にまとめた本作。
その潔さや良しとするが、もう少しストーリーやキャラクターを色濃く描いてほしかったな。
≪点数≫
3点
(14.01.23鑑賞)

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