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No.853 『ゼロ・ダーク・サーティ』
No853 『ゼロ・ダーク・サーティ』

2012年制作 米
監督:キャスリン・ビグロウ

≪キャッチコピー≫
『<9.11>から10年――彼女を駆り立てたのは、使命か、執念か。』

≪ストーリー≫
ビンラディンの行方を追うものの、的確な情報を得られずにいる捜索チーム。
そこへ、人並み外れた情報収集力と分析力を誇るCIAアナリストのマヤが加わることに。
しかし、巨額の予算を投入した捜査は一向に進展せず、世界各国で新たな血が
次々と流されていく。
そんな中、同僚の一人が自爆テロの犠牲となって命を落としてしまう。
それを機に、マヤの中でビンラディン捕獲という職務が狂気じみた執心へと変貌。
ついに、彼が身を隠している場所を特定することに成功するが……。

≪感想≫
9.11全米同時多発テロが起こって、その後、首謀者と言われる
ビン・ラディンを殺害するまでの過程を描いた本作。
フィクションですがこれはかなり純度の高い作品なのでは。
テーマがテーマだけに、もっとドラマティックに、それこそアメリカ万歳的に
撮ってもいいはず。
だけど本作はそうじゃない。
淡々とその過程を映し出す。
限りなくリアルな作風はドキュメンタリーを観ているよう。
きっと本当にこういう事が行われていたんだろうなぁって。

クライマックスの突入シーンの臨場感もハンパない。
そこまでの過程もリアルに描かれていたから緊張感も倍増。

エンタメ調を期待していると肩透かしを食らう。
意外に長尺だし、先に書いているように淡々と描かれていたから。

ただ、やっぱりこの撮り方で良かったんじゃないでしょうか。
観終わってもずーっとしこりが取れない。
はたしてこの結果何が生まれたのか。
テロや戦争に対する思考がつらつらつらつら・・・。

ストーリーを追いつつお話すると・・・。
冒頭CIAのマヤは拷問にも顔を背けるまだまだ若手の捜査官。
それが時間の経過、そして仲間の死を受けてマヤにも変化が。
本作のキャッチコピー「彼女を駆り立てたのは、使命か、執念か。」。
僕的にはどちらにも当てはまったからこそではと。
テロが起こって数年間、ずーーっと真相を追い続ける。
過ぎていく時間の中で犠牲者は増えていくばかり。
果てなく続く緊張感。
疲弊していくハート。
その中での友人とも言えた仲間の死。
個人的感情と、国家人としての使命。
その両方が際限なく積もり積もって。

環境がどんどん人を変えていく。

そして使命を果たしたとき彼女は何を感じたのか。
それでも戦争は無くならない。
それでもテロは無くならない。
何が生まれたのか。
何を失ったのか。

観る者にすべてをゆだねる。
何が正しくてどこへ向かうのか。
ズシリとくる良作。
必見です!!

≪点数≫
  9点
                                           (13.10.13鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(1) | コメント(4)