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映画のレビューをつらつらと・・・。

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No.867 『ゲット スマート』
No867 『ゲット スマート』

2008年制作 米
監督:ピーター・シーガル

≪キャッチコピー≫
『「世界を救う」って・・・誰が!?』

≪ストーリー≫
アメリカ極秘スパイ機関“コントロール”が国際犯罪組織に襲撃され、
スパイたちの身元が明るみになってしまう事態が発生。
そこでコントロールのチーフ(アラン・アーキン)は、
分析官のスマート(スティーヴ・カレル)をエージェントに昇格させ、
整形したばかりの美女、エージェント99(アン・ハサウェイ)とコンビを組ませる。

≪感想≫
本作、1960年代にアメリカで製作され日本でも放映された同名の
人気テレビドラマ『それ行けスマート』が原作。
ふーん、聞いたことないなぁ・・・。

さて作品について。
掘り出し物みっけ!!
ジャンルはコメディアクション。

基本的に洋画のコメディ(特にアメリカ)って、なかなか受け入れにくい部分もあるんですよね。
笑いのツボがズレているというか。
本作もまぁ、そんな感じだったんですが、所々笑える部分もあって○。
ゲラゲラとまではいきませんがクスリクスリとね。

主演のスティーヴ・カレル。
実は、以前「エンド・オブ・ザ・ワールド」を観た時も少し思ったのですが、物語中盤ぐらいまで、
なんだかスティーブ・カレルの顔を受け入れられないんですよね。
表情とか動きとか・・・本作で言えばコメディシーンを頑張っている時とか・・・。
だけど終盤になると好きになっているから不思議だなぁと。
本作で言えば、最終的には応援しちゃっているんですよね。
なかなか面白いじゃねーかってね。

アクションシーンについて。
コメディ色が強いから、あんまりアクションには期待してなかったのですが
これがまた良かったです。
クライマックスのカーチェイスシーンは意外にド派手で良かったですね!!
大好きなロック様ことドウェイン・ジョンソンも出ていたからかな。
彼のアクションはちょっとの動きでも豪快に見えるから見応えあるんだよなー。
さすがプロレスラーですな。

ストーリー展開について。
先日、「ブラインドマン その調律は暗殺の調べ」を観た時に、
終盤の展開のしょっぱさにちょっとガッカリしたのですが・・・。
本作はまったくその逆。
序盤中盤はイマイチ乗り切れなかったんです。
笑いも時折訪れるクスリ笑いだし、派手さにも欠けていたしね。
ただ終盤になると・・・。
いやぁー面白い!!
尻上がりに良くなるとはこの事か。

以前観たコメディ映画「ペントハウス」の感じに近いかな。
ストーリー、アクション、笑いのバランスがとても良い感じ。
構成が巧いんでしょうね。

とにもかくにも何気に、そして意外に楽しめた本作。
こういうご褒美があるから映画観賞がやめられない。

余談ですが。
サブキャラクターで人気ドラマ「HEROES」のマシ・オカが出演していましたね。
彼と相方のネイト・トレンスとのスピンオフ作品があるらしいです。
なるほど納得。
確かに良い仕事してたもんなー。

≪点数≫
  8点
                                           (13.11.23鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
その13 『2013年 読書録-⑧』
つづき
映画と並行して読書も少々。
忘れないための忘備録。

36冊目
死神の浮力/伊坂 幸太郎

大好き伊坂作品。
本作はシリーズ物で全作「死神の制度」は金城武主演で映画化もされましたね。
さて本作。
前作の短編連作と違って本作は長編小説。
少し間延びしたかな。
無理矢理長くした感が・・・。
それでも楽しめたのはやっぱり伊坂印全開だったから。
良い良い。


37冊目
ジヴェルニーの食卓/原田 マハ

好きな作家さん。
以前「楽園のカンヴァス」を読んだ時も思ったのですが作風が好きと言うか。
本作はモネ、マティス、ドガ、ゴッホ、ピカソ等々。
画家、美術にもっと詳しければなぁ・・・。
残念。
こんな作品を読むと少しだけ高尚な人間になった気がする。
そんなこたないのに(苦笑)


38冊目
鏡の花/道尾 秀介

むむむ・・・。
パラレルな話の短編連作。
アイディアは良いがなんせ読みにくい。
読んでいて少し沈む感じ。
もちっと爽やかな空気が欲しかったかな。

-これにて2013年読書録はおしまい!!-


雑記 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.866 『ブラインドマン その調律は暗殺の調べ』
No866 『ブラインドマン その調律は暗殺の調べ』

2012年制作 仏
監督:ザヴィエ・パリュ

≪キャッチコピー≫
『盲目の暗殺者と、犬を連れた孤高の刑事――』

≪ストーリー≫
交通事故で妻を亡くしたのを機に、すさんだ日々を送っている
ベテラン刑事ラサール(ジャック・ガンブラン)。
ある日、高級マンションで若い女性が殺害されるという事件が発生。
事件の捜査を任されたラサールは、事件前日に被害者の家を訪れていた
盲目のピアノ調律師ナルヴィク(ランベール・ウィルソン)に関心を抱く。
盲目である上に、確固たるアリバイがある彼の関与を周囲は信じようとしないが、
ラサールは刑事としての直感に従って捜査を続けることに。
やがて、新たな殺人が起こり、ナルヴィクの意外な素顔が明かされる。

≪感想≫
むむむ・・・惜しいというかもったいないというか・・・。

落ち着いた大人の雰囲気。
設定、作りはとても興味深く面白そうでしたが・・・。

まず各キャラクター達。
盲目の殺し屋ナルヴィク。
見た目も謎めいていてイカツ過ぎず、よわそ過ぎず。
良い塩梅で惹かれる感じ。
次に妻を不慮の事故で失った刑事ラサール。
こちらは渋くてなかなか魅力的なキャラクター。
ラサールの相棒の女刑事エロイーズ。
陰ながらナルヴィクを支える素敵なキャラでした。
そしてそして、上司の女警察署長も良かったですね。
何だかんだで部下を労い助けてくれる姿に、
「おっ、こんな上司素敵かも。」
なんてね。
とにかくキャラクター達は良い感じでした。

次に映画のトーンについて。
序盤中盤まで落ち着いた雰囲気で質の良い作品を観ているよう。
フランス映画らしいというか。
派手さを押さえて、沁みこませる見せ方。
緊張感の持続も巧くてラストまでしっかりと継続させてくれる。
いやぁ、良いですねぇ・・・。

とまぁ、褒め褒めな点も多々あったんですが・・・。
いかんせんストーリーがイマイチでしたねぇ・・・。
先に書いたように序盤中盤までは良い感じだったんですよ。
さて終盤に向かっていざ蓋を開けてみると。
・・・・うーーーーん・・・。

もっとこの状況を巧く使って展開して欲しかったなぁ。
ちょっと上手く言えないんですが、ハードルが凄く高い所まで持って行ったのに
全然超える事が出来なかったみたいな。
小さくまとまっちゃったなぁという印象。

ナルヴィクとラサールの対決をもっと良い形で観たかったなぁ。
残念。

結局のところ、「盲目の暗殺者」と言うすげぇ面白そうな設定だけが印象に残った
作品になってしまったかな。
ドンマイドンマイ。

≪点数≫
  5点
                                           (13.11.23鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.865 『レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―』
No865 『レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―』

2009年制作 米/中/邦/台湾/韓
監督:ジョン・ウー

≪キャッチコピー≫
『戦いは、赤壁へ』

≪ストーリー≫
西暦208年、魏呉蜀が争う中国・三国時代。
孔明(金城武)の奇策で曹操軍を撤退させた孫権・劉備連合軍だったが、
食料不足と疫病のために戦意も尽きようとしていた。
そこに曹操軍の2000隻の戦艦と80万の兵士が逆襲。
司令官の周瑜(トニー・レオン)と孔明が作戦を仕掛けようとする中、
周瑜の妻・小喬(リン・チーリン)がある行動に出る。

≪感想≫
ジョン・ウーが贈る「三国志」の完全映画化。

あまりにも長かったため2部作になったという本シリーズ。

今回はいよいよ後編最終作。

前作はかの有名な「赤壁の戦い」までの助走でしたが、本作はいよいよクライマックス。

さぁさぁ感想を・・・。

うーーーん・・・・凄い所は凄いけど・・・。

前作でも書きましたが、ちょっと無駄と言うか必要なさげなシーンが多々あって。
もっとコンパクトにできたのではと思ったりして。
観ていて時折、
「なっがいなぁ・・・。」
って感じちゃったんですよね。
全体的に進み方が重かったかな。

例えば女性キャラをあえてピックアップしなくても良かったのでは。
前作レビューでも書きましたが小喬のシーンは丸々なくても良かったんじゃないかなぁ。
孫尚香も演じているヴィッキー・チャオは好きですが、イマイチ活かしきれて
いなかったかなとかね。

等々・・・。

ただね・・・。
実は本シリーズ、僕的にはストーリーや展開なんてどうでもよかったりするんですよね。
だって、前作のレビューで書きましたが、歴史的事実のお話だし、
それらの漫画等をメチャクチャ読み込んでいるせいで、
ある意味、固定的なイメージが出来上がっているから、
そりゃ文句も言いたくなるよってなもんでね。

じゃあ、どの部分に楽しさを求めるのか。
それは圧倒的映像力。
映画的映像力。

その期待には見事に応えていたかと。
戦闘シーンの迫力ったらないです。
映画館で観たら凄かったんだろうなぁと。

大勢の兵士たちがワーワーやっている迫力。
拳銃や戦車、戦闘機などが出てこない、原始的戦いの迫力。
知っているあの武将やあの武将達の戦い。
見応えあってそれだけで充分観たかいがありました。

全体的には不満足なんです。
ただやっぱり、前述した映像力のおかげもあってか満足した所も
あったんですよね。

もう少し頑張って欲しかったなぁというのもありますが、良しとしましょう!!

≪点数≫
  6点
                                           (13.11.17鑑賞)



こちら王欣太の漫画「蒼天航路」。
画力が凄くて読み応え抜群!!

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No.864 『レッドクリフ Part I』
No864 『レッドクリフ Part I』

2008年制作 米/中/邦/台湾/韓
監督:ジョン・ウー

≪キャッチコピー≫
『信じる心、残っているか。』

≪ストーリー≫
はるか昔の中国で絶大な権力を握る曹操(チャン・フォンイー)は、
その兵力にものをいわせて敵国を攻めたてていた。
彼の天下統一の野望を打ち砕くため、孔明(金城武)と周瑜(トニー・レオン)は
ともに協力し、連合軍を結成。
だが連合軍の数はわずか6万、片や曹操の軍勢は80万で、
その兵力の差は誰の目にも明らかだったが……。

≪感想≫
ジョン・ウーが贈る「三国志」の完全映画化。
あまりにも長かったため2部作になったという本シリーズ。
今回はその前編。

大まかながら誰もが知っているであろう「三国志」。
僕も大好きで横山光輝の漫画「三国志」。
本宮ひろしの漫画「天地を喰らう」。
最近で言えば王欣太の漫画「蒼天航路」。
等々、結構読んできました。
ゲームの「三国志」もやったかな。
とにかく、ゆかりが深い事は確か。

そんなこんなで映画版。
2部作の最初と言うことでまずは助走と言ったところか。
ただ、助走にしては長いなぁー・・・。
展開が重くってテンポも悪く感じました。
あまりにも長かったため2つに分けたと言っていますが、
「このシーンいるか?」
的な展開も多く、無理矢理長くして2部作にした感じ。
例えば、周瑜と小喬のシーンは丸々いらないような気もするし・・・。
冒頭の劉備たちの戦いもいらないような気がするし・・・。
「赤壁の戦い」というテーマなので、もーーーっとテーマに沿ってシンプルに
描いてくれても良かったのになと。

ただ良かった点も多々ありましたよ。

冒頭、劉備たちの戦いからスタート。
あまり訳の分からない展開と人物に、
「やべぇ、こりゃ地雷映画か!?」
なんて思いましたが、呉の周瑜演じるトニー・レオンが出てきた瞬間にグッと
作品がしまりましたね。
金城武もカッコ良かったですが、トニー・レオンにはグッときました。

そして長々と時間があるだけにキャラ立ちがしっかりできていました。
最初は、何だかよく分からない奴らも、何となく色分けが出来てきて、
終盤の陸上戦のあたりではキッチリ各キャラの役割が出来ていました。
中村獅童はちょっと浮いていましたが、活躍していましたねー。
チョイ役かと思ったら、意外に活躍していて驚きました。
他にも有名な劉備、関羽、趙雲等々。
イメージを崩さないカッコ良さでした。
一人だけ肉弾戦の張飛の戦闘シーンには思わず笑ってしまいましたが・・・。

あとは本作、大金をかけて制作されているだけにとにかく映像が凄いんです。
戦いのシーンは見応え抜群。
例えば、漫画や本ではなかなか感じる事の出来ないリアリティ。
終盤の八卦の陣を使った戦いは、見ていてアガりました。
過去に実際にこういう事が行われていたかと思うとスゲーなと。

ストーリーについては完結していないし、史実を基に作られているので
まぁこんなものかなと。

とにかくこのキャラ達と圧倒的映像をもう一作観る事が出来るのは楽しみですな。
さて後編へ・・・。

≪点数≫
  6点
                                           (13.11.16鑑賞)



こちら横山光輝版マンガ「三国志」。
読破しましたよ。

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No.863 『ダークナイト ライジング』
No863 『ダークナイト ライジング』

2012年制作 米
監督:クリストファー・ノーラン

≪キャッチコピー≫
『伝説が、壮絶に、終わる。』

≪ストーリー≫
ジョーカーがゴッサム・シティーを襲撃するものの、ダークナイトが死闘を繰り広げ
彼を撃破してから8年後。
再びゴッサム・シティの破壊をもくろむベイン(トム・ハーディ)が現われ……。

≪感想≫
今更ながらバットマンシリーズを全部観てみようと思って。
いよいよ今回は現時点での最新作となる第7弾。

そして「バットマンビギンズ」「ダークナイト」に続くクリストファー・ノーラン監督3部作の最終章。

バットマンシリーズとして色々語りたいのですがまずは本作について。
ちょっと苦言をつらつらと。

その1。
164分と結構長めの本作。
その割にはキャラクターの描き込みが少し物足りなかったかな。
特にキャットウーマン。
演じたアン・ハサウェイは言わずもがな素敵でしたがもっと内面を
掘り下げてくれても良かったのに。
そのせいで、いまいちその行動にピンとこなかったりしたもので・・・。
格闘シーンはしなやかでカッコ良かったし、バットポッドを乗りこなす姿も素敵でした。

その2。
演出に違和感。
クライマックスでベイン軍団と警察が全面対決をするシーンがあるんです。
まずその展開にざらつきを感じたのですが、画もちょっとショボく感じたんですよねー。
ライフル等を持っている割には、殴り合いのケンカがバンバン行われているみたいな・・・。
バットマンとベインのタイマンシーンもあまりカッコ良く見えなくって。
演じている方がアクション俳優さんではないので、もっとパッパッパッパ、カット割りをして
観客を騙す作りにしても良かったかなと。

その3。
悪役力。
前作の「ダークナイト」のジョーカーがあまりにも凄すぎて比較するのは可哀そうですが、
どうしてもハードルは上がっちゃう。
本作のベインはジョーカーには劣るけど結構魅力的で。
見た目のいかつさも好きだし、たたずまいもカッコ良かったりして。
ただ悪役力みたいなものが、やっぱり物足りなかったんですよね。
ジョーカーは人間のハートをえぐる感じでしたが、このベインは最終的には暴力に
ものをいわせるパターン。
あまり精神的な怖さがなかったんです。
そしてそして。
これはネタばれになりますが、実はベインは黒幕に操られていたんです。
この展開に、嫌な意味で
「えぇーーーーー!!」
アメコミ原作でもこんな展開なのでしょうか。
本作はベインに特化しても良かったんじゃないかなぁ。
もったいない、もったいない。

等々。
基本的に長い時間を使ったわりには描き込み不足。
違和感の残るストーリー展開や人物描写という印象。

うーーーん、もったいない!!

ただね。
それでも点数が高めなのは、やっぱり綺麗な着地をしてくれてたから。
ラストのロビンのくだりは思わずニヤリとしてしまったし、
ラストシーンのアルフレッドとのくだりもほほえましかったり。
あとは、メカもカッコ良かったんですよね。
特に、バットポッド。
あの変な動きをするタイヤにはシビれました。

何だかんだで、バットマンノーラン3部作は楽しめたし見応えも十分!!
もっと言うと、ノーランだけでなくティム・バートンから始まったシリーズも
観て良かったなぁと。

いずれまた新しいバットマンが作られるんでしょうね。
それまで楽しみにまってよっと。

≪点数≫
  7点
                                           (13.11.04鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(1) | コメント(2)
その12 『2013年 読書録-⑦』
つづき
映画と並行して読書も少々。
忘れないための忘備録。

31冊目
ロードムービー/辻村 深月

あたたかい着地。
負から正を見つけ出す綺麗な終わり方。
とっても良い作品でした。
ただね・・・。
本作の作家、辻村深月さんの作品は色んな作品間でリンクしているんだって。
やってもたぁーー!!
読む順番間違えたようです・・・。
ちゃんと順序良く読んでみよっと。

32冊目
シャイロックの子供たち/池井戸 潤

今が旬の池井戸作品。
本作も舞台は銀行。
一つの支店に働く様々な人々を追った短編連作集。
読みやすくって面白い。
ただエンタメ性が強いのでリアリティを感じないかな。
実際に銀行で働く人が読んだらどう思うのかなぁ。

33冊目
ブルー・ゴールド/真保 裕一

今や水さえも金蔓。
以前観た同名ドキュメンタリーのキャッチコピー。
「石油戦争から 水戦争の時代へ」
ゾゾゾ・・・。
ただ本作はそんなでかい風呂敷ではなくもうちょっとミクロなお話。
なかなか痛快なお話でした。
ただ、先に紹介した、映画をご覧になって欲しいな。

34冊目
ようこそ、わが家へ/池井戸 潤

またまた池井戸作品。
先に読んだ「シャイロック~」よりこちらがさらに面白い!!
銀行から出向した男の奮闘記。
ひょんなことからストーカーまがいの嫌がらせを受ける。
そして職場でも嫌がらせを受ける。
立ち上がれ誠実に生きてきたおじさん!!
展開も素晴らしく、読むスピードが落ちませんでした。
そりゃ人気もでるわなぁ・・・。

35冊目
襲名犯/竹吉 優輔

オチはとても良かったけど少し読みにくい印象。
もうちょっとスッキリ描いてくれれば◎。

つづく


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No.862 『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』
No862 『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』

2011年制作 米
監督:トッド・フィリップス

≪キャッチコピー≫
『飛べ、異国の地へ!! 飛ぶな、昨夜の記憶!!』

≪ストーリー≫
フィル(ブラッドリー・クーパー)、ステュ(エド・ヘルムズ)、
アラン(ザック・ガリフィナーキス)、ダグ(ジャスティン・バーサ)の4人は
ステュの結婚式に出席するため、一路タイへ。
ラスベガスでのバチェラー・パーティーの二の舞を避けようと、
ステュはつつましいブランチを計画していた。
しかし、翌朝二日酔いで目覚めると部屋はメチャクチャ、
新郎の顔には入れ墨が刻まれ、花嫁の弟は行方不明、代わりに1匹のサルがいて……。

≪感想≫
大好きハングオーバーシリーズ第二弾。

前作が話題通り、いやそれ以上に楽しんで、いざ第二弾と挑んだわけですが・・・。

んんーーーー、何だか嫌いかも・・・。

作りは殆ど一緒なんです。
友人の結婚式の前日にバカ騒ぎして記憶喪失。
起きたら嫁の弟テディの失踪、顔にはタトゥーが、頭は坊主頭に。
そして見覚えのないチビザル君が・・・。
さぁこの散りばめられた謎をどう解き明かすか・・・。

そもそもこのシリーズはこの謎を解き明かしていくのが気持ち良いんですよね。
その中に面白おかしくサプライズを交えながらね。

本作でもそのサプライズは満載で。
まず謎のお坊さんとのくだりはニヤニヤしながら観ていたし。
前作でも出ていたチャウ。
こいつのキャラクターは最高に面白くってね。
前作に引き続き出演してくれたマイク・タイソンとのやり取りも楽しめました。
お荷物おバカのアランも、観ているこっちがハラハライライラしながらも微笑ましくみてしまう。
(空気の読めなさには多少腹立ちつつも(苦笑))
エンドロールの実はこんなことになってました的スライドショーも抜群に面白い。

基本的には前作に引き続き楽しめたんです。
ではなぜ「嫌いかも」になったかというと・・・。

何点か冗談が、遺恨を残しそうな冗談で笑えなかったんですよね。
むしろ、納得いかなかったというか。

まず、テディの指の件。
彼は結局指を一本失っているんです。
それを和気あいあいとバンコクのせいさで済ませちゃダメでしょう。
良い思い出だろうみたいに済ませちゃいけないでしょう。
なんかそこがすごーく軽んじられているようでモヤモヤっとね。

次に義父の立ち振る舞い。
お義父さんはステュの事あんなにも馬鹿にしてたんですよ。
それが急にステュの啖呵を聞いて許しちゃうなんて。
息子の指が無くなって、前日までなかった婿の顔にタトゥーが入っているのにもかかわらずですよ!!
普通はさらに激怒しそうなものですが・・・。

あとはニューハーフのくだりもあまり笑えなかったしね。
ちょっと品が無さ過ぎてひいちゃいました・・・。

その数点の引っ掛かりが一気に気持ちを萎えさせたんですよね。
後味があまり良くないなって。

まぁ全体的な作りはやっぱり好きなんです。
なので次回作は必ず観ようとは思っているし楽しみにもしています。

ただ本作に関しては、ちょっとなぁ・・・。
残念無念!!

≪点数≫
  3点
                                           (13.11.03鑑賞)


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映画 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.861 『シュガーマン 奇跡に愛された男』
No861 『シュガーマン 奇跡に愛された男』
2012年制作 スウェーデン/英
監督:マリク・ベンジェルール

≪キャッチコピー≫
『驚くべき人生に胸が震える──』

≪ストーリー≫
デトロイトの場末のバーで歌を披露しているところを著名な音楽プロデューサーに
見いだされたロドリゲスは、1970年代にデビューアルバムを発表するも商業的には失敗し、
音楽シーンから姿を消す。
しかし彼の楽曲は海を越えて南アフリカへ渡り、反アパルトヘイト運動を続けていた
若者たちの絶大な支持を得て革命のシンボルとなっていく

≪感想≫
アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞受賞作品。

いやぁーシビれました!!

色んな事にシビれた本作。

まず、ファンのその行動力にシビれる。
南アフリカで大ブームを起こしたロドリゲス。
ロドリゲスにほれ込み消息を探す男たち。
そのロドリゲスを追って追って追い続けた彼ら。
その心意気が素晴らしい。
その行動が後の奇跡を生む。

さぁさぁ、奇跡とは何か。
それはロドリゲスの現在(いま)を知ることができたこと。
ロドリゲスが求められている地に立つことができたこと。
ロドリゲスの過去に最高のスポットライトがあたったこと。
アメリカのデトロイトで産まれた曲が南アフリカで覚醒する。
その曲は皆の心を打ち、感動を生む。
南アフリカでのライブシーンは凄いの一言。
不覚にも涙してしまいました・・・。
色んな事や想いが昇華した。

他のアーティストのライブを見ても思うんですが、このたくさんの観客たちが
同じ方向を向く瞬間はグッときますね。
音楽って本当に凄いなって。
本当に鳥肌もんです。

そしてそして。
何と言っても、本作の主役であるロドリゲス氏の人間性にシビれる。
彼の思想、生き方がとてもカッコいい!!
カッコいいという言葉が適切かどうかわかりませんが、その佇まいが素晴らしい。
地に足がついた生き方をしているんですよね。

本作の中で仕事仲間の一人がこう証言する。
「普通の生活や会話が、彼が発すると高尚なものに変わるんだ。」
歌う唄は置いといて、彼自身の振る舞いや発言はとても穏やかで。
だけどそこに深みがあるんですよね。
周りの人を惹きつけるものを持っている。

この人は、報われるべくして報われた人ではきっと無いような気がするんです。
悪い意味じゃないんですよ。
地に足を付けて物事を俯瞰で見れて達観した生き方をする。
淡々とね。
そこにあまり欲みたいなものが全然見えないんです。
だから努力して報いを勝ち取った訳じゃなく、奇跡を与えられたというか。
音楽の神様がいるとするのなら
「こいつは何の欲もないから俺がスポットライトを充ててやるか。」
みたいなね。
そんな彼だからこそ、今でも普通の生活に戻り質素に生き、
地に足を付けて歩いているんじゃあないかなと。

いやぁー、カッコいいっす!!
誠実に生きるってこういう事なんだなとつくづく思いました。

本当に良作ドキュメンタリー作品。
アカデミー賞を取るのもうなずけますね。
おススメです!!


≪点数≫
  9点
                                           (13.11.03鑑賞)



こちらサントラ。
欲しーーー!!

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No.860 『フッテージ』
No860 『フッテージ』

2012年制作 米
監督:スコット・デリクソン

≪キャッチコピー≫
『8mmフィルム(フッテージ)の<呪い>が、こころを狂わせる――。』

≪ストーリー≫
作家のエリソンは、妻と子どもの一家4人で郊外の家に転居してくる。
そこは一家が首をつるという残酷な事件の現場となった家で、
エリソンは事件に関する新作を書くために越してきたのだった。
その夜、エリソンは屋根裏部屋で映写機と8ミリフィルムを見つける。
フィルムには楽しそうな家族が、一転して首をつられていく様子が記録されていた。

≪感想≫
未だホラー映画の見方が分かっていないわたくし。
絶賛とまではいきませんが良い作品でした。

以前観た「インシディアス」に少し似ていたかも。
ある一家が引っ越した先で謎の現象が起こり始める的な。

「インシディアス」よりはこっちの方が作りが上手だったように思います。
緊張の持続が続く作りで良かったです。

主人公が屋根裏で見つける8mmフィルムの数々。
そこには、様々な一家惨殺のシーンが映し出されていて。
そのシーンが段階的に怖くなっていたんです。
エグくなったと言ってもいい。
まずは絞首から始まり、車に閉じ込め放火、プールの中に沈める、喉元への刺殺。
観ていてどんどんいやぁーな気分になったり。
ここら辺の作り、見せ方が巧いなと。

そして中盤。
これは恐らく誰もがツッコむであろうあのシーン。
ドリフ世代が観たら思わず吹き出すあのシーン。
「志村、うしろーーー、うしろーーーー。」
ならぬ
「イーサン、うしろ、うしろーーー。」
的な。
あそこだけは僕にとってはコメディ、と言うかパロディでした(笑)

さあ終盤。
途中、パロディシーンで思わず吹いたにしろ、それまで良い緊張感を保ってのクライマックス。
うーーーん・・・。
ちょっと、盛り上がりに欠けたかな・・・。
もっとドンガラガッシャン、やって欲しかったですね。
綺麗に着地はしたのですがもう少し歪さがあっても良かったかなと。

ホラー作品を少しずつ観てきているのですが。
めちゃくちゃ絶賛作品に出会っていない。
時々、僕のレビューで出てくる「キャビン」はすっごい好きなんですが、
あれはどちらかと言うとホラーじゃないもんなぁ。

基本的に幽霊や超常現象を体験したことが無いからかな。
ピンとこない部分もあったりして。
驚く部分も視覚的な見た目の部分であったり、聴覚的なシーン・・・からの「ドン!!」だったり。

うーーん。
もうちょっと色んな作品を観てみようかな。


≪点数≫
  6点
                                           (13.11.02鑑賞)


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その11 『2013年 読書録-⑥』
つづき
映画と並行して読書も少々。
忘れないための忘備録。

26冊目
沈黙の町で/奥田 英朗

スッキリしないなぁ。
重い・痛い・もやもやもやもや。
いじめという題材を多面的に描く。
とてもリアルで苦々しい。
そう感じる僕はどこか納得している部分もあるから。
ズルいなぁ。

27冊目
刑事のまなざし/薬丸 岳

これまたスッキリしないなぁ。
切なすぎんぞこの作品。
罪の償い方について考えさせられる作品。
はたして死を持ってして償わなければいけない人間はいるのか。
殺されてしかるべき人間はいるのか。
負の連鎖が生みだす悲劇。
良くできた作品でしたが、後味は決してよくない作品でした。

28冊目
往復書簡/湊 かなえ

ドラマ化、映画化されやすい湊作品。
本作も映画化されましたね。
ただ本作は映画のニュアンスは数%でした。
手紙のやりとりで過去の事件を解き明かす中編3作品。
なるほど、一つの事件が人によってこんなにも違うのか。
やっぱり物事を多面的に見ると楽しい。
とは言え本作のストーリーはどれも重め。
やっぱり湊作品はちょっと暗い・・・。

29冊目
ガソリン生活/伊坂 幸太郎

大好き伊坂作品。
ここ何作か、初期作風に戻った感じがします。
伏線をいっぱい作って綺麗に回収。
軽やかなストーリー展開と軽やかな会話。
新刊が出るのが本当に楽しみな作家さんです。

30冊目
愛に乱暴/吉田 修一

あーぁ、やだやだ。
結婚って、恋愛って。
なんか、ちょっと凹みました。
と思っていたらラスト数ページ。
希望の光が少し差し込む。
それで少しだけ救われました。

つづく


雑記 | 08:00:00 | トラックバック(0) | コメント(0)
No.859 『プレミアム・ラッシュ』
No859 『プレミアム・ラッシュ』

2012年制作 米
監督:デヴィッド・コープ

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
マンハッタンでバイク・メッセンジャーとして活躍するウィリーは、
一通の封筒の配達を依頼されたことから、悪の組織や悪徳刑事、
そして自転車に乗った警官たちに追われる羽目に。
人や自動車がひしめくマンハッタンの渋滞を駆け抜け、
ウィリーは無事に荷物を運ぶことができるのか!?

≪感想≫
バイク便ならぬ自転車便(メッセンジャー)のお話。

未見ですがそういや昔、SMAPの草薙君主演で「メッセンジャー」っていう邦画がやってたなー。
はたして面白かったのでしょうか・・・懐かしい。

まっ、それは置いといて・・・。

さて本作。
アイディアたっぷりの作品でしたよ。

自転車という、車やバイクに比べると1枚も2枚も派手さに欠けるパーツ。
それに色んな味付けをしてなかなか気持ちのいい作品に仕上げていました。

一つ、ストーリーテリング。
まず主人公の事故シーンから始まる。
そして30分前の物語。
戻っては、また別の時間帯の物語。
時間軸をいじくっていじくって、飽きのこない展開に。

一つ、自転車アクション。
カーチェイスならぬ、自転車チェイスの爽快感、疾走感。
渋滞の中自転車でスイスイスイスイ走り抜けていく自転車はやっぱり観ていて気持ちいい。
主人公のあの数秒先を予見して自分のルートを確立して行く様はちょっとアガりました。
そして街中疾走シーンが飽きてきたなぁって思った矢先のBMXの自転車アクション。
BMXを手足のごとく操ってピョンピョン飛び跳ねるアクションは、また一風違って見応えあり。

などなど。
なかなか良い作品でした・・・。

ん?んん??
点数が感想に反映してないな・・・。

その理由はね・・・。
なんかこう、手放しで絶賛はできなくって。
良い部分で書いた飽きのこないストーリーテリングも、それに見合ったパンチ力のある
展開には至らなかったかなと。
もっと、ド派手に展開してもよかったのではと。
ラストの決着の仕方も、ちょっとあっさりしててね・・・。
観終わって、やっぱり全体的に地味だったなぁという感想が・・・。

も一つ。
主演したジョゼフ・ゴードン=レヴィットがちょっとマッチしていなかったかな。
どうしてもひ弱な優男に見えちゃって・・・。
もうちょっと男くさぁーい、ガッチリした役者さんが演じても良かったかもね。

そんなこんな理由がありーの6点作でした。


≪点数≫
  6点
                                           (13.10.27鑑賞)


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No.858 『奇跡』
No858 『奇跡』

2011年制作 邦
監督:是枝 裕和

≪キャッチコピー≫
『あなたもきっと、誰かの奇跡。』

≪ストーリー≫
離婚した両親がやり直し、再び家族4人で暮らす日を夢見ている航一。
母親と祖父母と鹿児島で暮らしながら、福岡で父親と暮らす弟・龍之介と
連絡を取っては家族を元通りにする方法に頭を悩ませる航一は、
九州新幹線全線開通にまつわるうわさを聞きつけ、ある無謀な計画を立て始める。

≪感想≫
以前観た傑作「歩いても 歩いても」の是枝監督作品。

今作もとても良い作品でした。
この監督ってドキュメンタリーチックな撮り方がとてもお上手。

実際に歌手Coccoさんのドキュメンタリー映画
大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-
も撮っていますね。
あの作品も傑作でした。

さて本作ついて。
ストーリーに関しては特に抑揚がある訳ではないんです。
すっごいドラマチックな展開がある訳ではない。
退屈と言ってしまえばそうかもしれない。

ただね・・・。
この退屈と言われる日常の風景だけの映像。
主である子供たちの日常。
これがめちゃくちゃ自然に映し出されているため全然、退屈じゃないんです。
すっごい身近で起こっているかのよう。
こんな子供たちがあんなとこにも、こんなとこにもいるよう。
僕は子供がいませんが、それこそ甥っ子や姪っ子たちの日常を観ているような感覚に。

しかも、この子供たちがめちゃくちゃ良いんです!!
子どもらしい子供と言うか、とても澄んでいると言うか。
おにぃちゃんチームのメンバーも、弟チームのメンバーも。
とても自然でピカピカに輝いていて。

是枝監督って子供たちには脚本を渡さず撮っていくんですって。
だからこそのリアリティある映像。
そして、おそらくその演出に見合った撮り方もしていて。
何度も書きますが、彼らがとても身近な存在かのごとく映しているんですよね。
本当に本作は、子供たちが素晴らしかったです。

なんでしょうか。
日常の中で哀しい事やつらい事、腹立つことも多々ありますが、
「まだまだ捨てたもんじゃないよなぁ。」
なんて思わされました。

脇を固めるキャストも素晴らしかったです。
大人たちはもちろん脚本を渡されているので、これぞ役者力ですね。
橋爪功や樹木希林、オダギリジョーに夏川結衣、大塚寧々等々。
皆さんとても素敵にサポートしていました。
唯一、長澤まさみだけはちょっと浮いているかなと感じましたが・・・(苦笑)

とにもかくにも本当に素敵な作品。
「歩いても 歩いても」も傑作でしたが、本作も負けず劣らずの作品でした。

≪点数≫
  9点
                                           (13.10.26鑑賞)


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No.857 『顔のないスパイ』
No857 『顔のないスパイ』

2011年制作 米
監督:マイケル・ブラント

≪キャッチコピー≫
『 - 』

≪ストーリー≫
ある晩、ロシア寄りのアメリカ上院議員が暗殺され、その手口から
すでに死んだはずのソビエトの殺し屋「カシウス」の名前が挙がる。
CIA長官は、誰よりも伝説の暗殺者に詳しい元諜報部員ポールを呼び戻し調査を依頼。
カシウスに魅了された若手FBI捜査官ベンと手を組ませる。

≪感想≫
むむむ・・・何とも平板な印象。

インパクトが足りないと言うか派手さを感じなかったかな。

楽しくなりそうな展開も多々あったんですよ。
例えば、カシウスの正体が判明してから、
「さて、ここからどう面白くするんだい!?」
的な展開や、その後も、もう一ドンデン返しあった後に
「おぉーー、そうきたか!!」
的な展開。
だけどその面白くなりそうな展開から、その後が続かなかったんですよね。
全体的にのべーーーっとしている印象。
作品時間も100分程度で観やすいはずなのに。
もっとテンポ良くトントントーンと展開してくれればね。
なんでしょうか。
演出、脚本の問題っぽいなぁ・・・。
時折、無理のある粗っぽい展開に足元すくわれて、気分が萎えちゃってね。

んんーーー、惜しいなぁ・・・。

アガりそうでアガりきれない。
もったいない作品でした。

本作の主演リチャード・ギア。
そういやリチャード・ギアの作品ってあまり観たことないかな。
代表作は「愛と青春の旅だち」や「プリティ・ウーマン」とかでしょうか。
僕はどちらも未見。
僕的には寅さんのパロディCMのイメージが強いかも(苦笑)。

≪点数≫
  5点
                                           (13.10.25鑑賞)


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No.856 『ボーン・レガシー』
No856 『ボーン・レガシー』

2012年制作 米
監督:トニー・ギルロイ

≪キャッチコピー≫
『ジェイソン・ボーンは氷山の一角に過ぎなかった。』

≪ストーリー≫
最強の暗殺者を生み出すCIAの極秘プログラム、トレッドストーン計画とブラックブライアー計画。
その最高傑作として生み出されたジェイソン・ボーンが、失った記憶を追い求めながら、
自身の人生を大きく狂わせた同計画を白日のもとにさらそうと、CIAとの戦いに挑んでいた。
その裏で、ボーンと匹敵する能力を秘めた暗殺者アーロン・クロスを巻き込むようにして、
さらなる戦いと陰謀が動き出していく。
そして、CIA上層部ですら認知していない2つの計画を上回るプログラムの存在があり……。

≪感想≫
大人気アクション映画「ボーン」シリーズの最新作。
前3部作でジェイソン・ボーンがガチャガチャやっている裏ではもう一つのドラマが。

前3部作はもちろん鑑賞。
ジェイソン・ボーンのカッコよさにシビれました!!
あの危機回避能力と言うかスーパーマン的行動がイケていて。
96時間」のリーアム・ニーソン演じるスーパー親父にも通じる所もありますね。

そんなジェイソン・ボーンに代わるニューキャラの誕生。
本作の主人公アーロンもジェイソン・ボーンに負けないカッコ良さ。
格闘技やらカーアクションやらバイクアクションまで。
なんでもござれのスーパーマン。
本シーズはこの主役のカッコ良さをいかに伝えるかに重きを置いた作品ですね。

さて本作について。

まずアクションシーン。
前3作品にも共通するのですが、格闘シーンのカメラワーク、
カット割りが速すぎて目が追い付かない。
もちろん肉弾戦は俳優さんのスキルが必要なので、
そこでごまかすのはしょうがないのですが、最初は新鮮だった、
映し方も4作目となるとちょっとねぇ。
しかもこちとら「ザ・レイド」やら「チョコレート・ファイター」やら本格的アクションを
観てしまっているからねぇ。
まぁ、しょうがないか。
ただ、バイクチェイスシーンはイケていました。
車道だけでなく階段とかも駆使して逃げ回るシーンは、これぞスーパーヒーロー。
観ていてアガりましたよ!!

次にストーリーについて。
ふと思ったのですが、これって前3作と絡める必要あったのかな。
ストーリー的に特に必要がある訳でもなかったし。
別にジェイソン・ボーンとの絡みもそこまである訳じゃないしね。
それとも僕の記憶力の無さか??
確かに何となくしか覚えていないもんなぁ(苦笑)。

ただ期待を込めた予想をさせてもらうと。
もし本作もシリーズ化されるのであれば、そこへの布石か!?
そうすると、夢の競演もあり得るのかい!?
それはそれで嬉しいです!!

とまぁ、色々書いてきましたが僕的にはすこーし物足りない作品でした。
もうちょっと短めでテンポ良く描いても良かったかもね。

さて余談。
アーロンを追う敵No.3と呼ばれる男。
ブラックレイン」の松田優作を意識したのかな。
そっくりで、ちょっと「ブラックレイン」を思い出したりしました。
ただ、あの作品の松田優作は凄かったぞー・・・。


≪点数≫
  5点
                                           (13.10.20鑑賞)


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No.855 『ダークナイト』
No855 『ダークナイト』

2008年制作 米
監督:クリストファー・ノーラン

≪キャッチコピー≫
『最凶の敵が、来る』

≪ストーリー≫
悪のはびこるゴッサム・シティーを舞台に、ジム警部補やハービー・デント地方検事の
協力のもと、バットマンは街で起こる犯罪撲滅の成果を上げつつあった。
だが、ジョーカーと名乗る謎の犯罪者の台頭により、街は再び混乱と狂気に包まれていく。
最強の敵を前に、バットマンはあらゆるハイテク技術を駆使しながら、
信じるものすべてと戦わざるを得なくなっていく。

≪感想≫
今更ながらバットマンシリーズを全部観てみようと思って。
今回は第6弾。

実は本シリーズを改めて観始めたのも、本作のジョーカーを見たかったから。
何かと話題、伝説的悪役、故ヒース・レジャーの演じたジョーカーを。

さてさて感想を。
やっぱり本作はジョーカーなしでは語れない。
と言うか、もうジョーカーが凄すぎて他のものが霞んじゃうくらい。

確かにノーランの描くバットマンの世界観。
登場人物のキャラクター力。
新しいメカの気持ちよさ。
脚本もしっかりしている。

世界観について。
以前までのバットマンシリーズは本当にこれぞアメコミ作品という感じでしたが、
本シリーズからよりダークに、そしてよりリアルに描かれている。
実社会に近づけた世界観。

脚本について。
本作からタイトルにバットマンの名前が消えている。
本作の鑑賞後、その理由が明らかになる。
バットマンはダークヒーロー。
影のヒーローは光の当たるところに出てはいけない。
そこら辺を巧く描き出していて。
綺麗な着地で、この事に気付いた時思わず、
「なるほど!!」
なんて。

ただね・・・。
色々良かった点を挙げても、やっぱりジョーカー力のハンパなさには勝てません。
昔、「羊たちの沈黙」シリーズを観て、悪役ハンニバル・レクターに魅力を感じたりしたのですが。
このジョーカーにはそれを感じなかった。
インテリジェンスを微塵にも感じさせないその風貌や性格。
彼の中から出る絶対的な「悪」に「怖さ」や「戸惑い」を感じたりして。

ジョーカーはいつも投げかける。
どちらを選択しても生まれるのは「後悔」や「憎しみ」のようなものを。
彼はお金が欲しいのではない、名声が欲しいのでもない。
他人の中にある「悪」なる部分を引き出すことに快感を得ているのだ。
観ていて本当にゾッとする。
呑みこまれそうになる。

いやはや本当に映画史に残る悪役です。
こりゃ忘れられないなぁ。

さぁ次回作でいよいよノーラン版バットマンも終わり。
楽しみですな。

≪点数≫
  9点
                                           (13.10.19鑑賞)


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No.854 『モンスター上司』
No854 『モンスター上司』

2011年制作 米
監督:セス・ゴードン

≪キャッチコピー≫
『立ち上がれ、世界中の部下よ!』

≪ストーリー≫
毎日のようにウンザリする仕事をしているニック、カート、デイルの3人は、
それぞれのどうにも耐えられない上司を葬り去れば、
少しはマシになると考えるようになる。
彼らは怪しい雰囲気の酒好きな元詐欺師のアドバイスを受け、
絶対に成功する“上司排除計画”を遂行するが、
最高の計画だったはずなのに穴だらけで……。

≪感想≫
ヤな上司をもったニック、デイル、カート。
それぞれ、パワハラ上司にセクハラ上司、バカハラ上司。
これがもう本当にひどい奴ら!!
耐えきれない3人は、そんな上司を殺してしまおうと画策するが・・・。

んんーーー、なんだかなぁ・・・。
殺してしまうって短絡的やすぎないかい??

まぁ、物語上面白くするためと言えばしょうがないのですが・・・。
それでも殺したいと思うまでに至った過程をもっと丁寧に描いても良かったのになぁと。

確かにめちゃくちゃ最悪な上司なんです。
思いだすだけで腹が立って腹が立って。
だからと言って、まず「殺意」には繋がらないような。
まず動機づけの部分でノリきれなかったです。

そしていざ殺害計画を進めていくと・・・。
案の定、ニック達はヘマばっかり。
殺人を犯そうとしているのに緊張感がまったくない。
観ていて、こいつら3人も決してデキる部下ではないんだろうなぁなんて。
いまいち共感とか応援ができなかったんですよね。
かといってそのヘマが笑えるかと言ったらそうでもないし。

どうせならコメディ色をもっと強くしても良かったかもしれませんね。

途中、面白くなりそうなキーワードはたくさん出ていたんですけど、
上手く活かせる事ができていなかったかな。
例えば、携帯電話を忍び込んだ上司の家に落としていくくだりとか・・・。
例えば、忍び込んだ上司の家での歯ブラシごしごしのくだりとか・・・。

キャストも豪華だったんですよ。
ダメ上司役のコリン・ファレルやケヴィン・スペイシー。
特にケヴィン・スペイシーは嫌なやつでしたねー。
自分の上司だったらと思うとゾッとしました。
セクハラ上司役のジェニファー・アニストン。
これは失敗です。
だってあんなに綺麗でセクシーな人にセクハラされているのを見ていても、
そこまでねぇ(苦笑)。
もっとオバちゃんで、体型もでっぷりしていたら同情できたかな。
あらら、男ってやつぁーよぅ・・・。

物語の締め方もあまり好みじゃなくって。
ハッピーエンドではあるのですが、無理やり着地させた感がね。
スッキリはしなかったです。

とにもかくにも、あまり好きじゃなかった本作。
この手の作品では、以前観た「ペントハウス」の方が良かったな。
あの作品はコメディ的にも面白いし、エンタメ的にも良い感じ。
何より主人公達キャラクターがカッコ良くて気持ちが良い!!
と言う事で「ペントハウス」がおススメです!!

≪点数≫
  4点
                                           (13.10.14鑑賞)


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No.853 『ゼロ・ダーク・サーティ』
No853 『ゼロ・ダーク・サーティ』

2012年制作 米
監督:キャスリン・ビグロウ

≪キャッチコピー≫
『<9.11>から10年――彼女を駆り立てたのは、使命か、執念か。』

≪ストーリー≫
ビンラディンの行方を追うものの、的確な情報を得られずにいる捜索チーム。
そこへ、人並み外れた情報収集力と分析力を誇るCIAアナリストのマヤが加わることに。
しかし、巨額の予算を投入した捜査は一向に進展せず、世界各国で新たな血が
次々と流されていく。
そんな中、同僚の一人が自爆テロの犠牲となって命を落としてしまう。
それを機に、マヤの中でビンラディン捕獲という職務が狂気じみた執心へと変貌。
ついに、彼が身を隠している場所を特定することに成功するが……。

≪感想≫
9.11全米同時多発テロが起こって、その後、首謀者と言われる
ビン・ラディンを殺害するまでの過程を描いた本作。
フィクションですがこれはかなり純度の高い作品なのでは。
テーマがテーマだけに、もっとドラマティックに、それこそアメリカ万歳的に
撮ってもいいはず。
だけど本作はそうじゃない。
淡々とその過程を映し出す。
限りなくリアルな作風はドキュメンタリーを観ているよう。
きっと本当にこういう事が行われていたんだろうなぁって。

クライマックスの突入シーンの臨場感もハンパない。
そこまでの過程もリアルに描かれていたから緊張感も倍増。

エンタメ調を期待していると肩透かしを食らう。
意外に長尺だし、先に書いているように淡々と描かれていたから。

ただ、やっぱりこの撮り方で良かったんじゃないでしょうか。
観終わってもずーっとしこりが取れない。
はたしてこの結果何が生まれたのか。
テロや戦争に対する思考がつらつらつらつら・・・。

ストーリーを追いつつお話すると・・・。
冒頭CIAのマヤは拷問にも顔を背けるまだまだ若手の捜査官。
それが時間の経過、そして仲間の死を受けてマヤにも変化が。
本作のキャッチコピー「彼女を駆り立てたのは、使命か、執念か。」。
僕的にはどちらにも当てはまったからこそではと。
テロが起こって数年間、ずーーっと真相を追い続ける。
過ぎていく時間の中で犠牲者は増えていくばかり。
果てなく続く緊張感。
疲弊していくハート。
その中での友人とも言えた仲間の死。
個人的感情と、国家人としての使命。
その両方が際限なく積もり積もって。

環境がどんどん人を変えていく。

そして使命を果たしたとき彼女は何を感じたのか。
それでも戦争は無くならない。
それでもテロは無くならない。
何が生まれたのか。
何を失ったのか。

観る者にすべてをゆだねる。
何が正しくてどこへ向かうのか。
ズシリとくる良作。
必見です!!

≪点数≫
  9点
                                           (13.10.13鑑賞)


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