2013-11-02 Sat

2004年制作 韓
監督:キム・ギドク
≪キャッチコピー≫
『この痛みを抱いて生きる』
≪ストーリー≫
父と二人暮らしの女子高生・ヨジンの親友・チェヨンは援助交際をしていて、
ヨジンはそれを嫌いながらも、彼女が心配で見張り役として行動をしていた。
しかしヨジンが見張りを怠ったすきにホテルに警官の取締りがあり、
その手から逃れようとチェヨンは窓から飛び降りてしまう……。
≪感想≫
以前観た「弓」のキム・ギドク監督作。
「弓」も独特な作品でしたが本作も案の定独特。
鑑賞後、色々なサイトでお勉強。
本作は3つの章に別れていて
第1章『バスミルダ』
第2章『サマリア』
第3章『ソナタ』
という流れ。
<バスミルダ>:インドの伝説の娼婦の名前
<サマリア>:聖書に登場する“サマリアの女”
<ソナタ>:交響曲の三部形式のこと、そして、韓国の一般的な自動車の名前
インドの説話集の中に出てくる交わった相手を仏教徒にする娼婦の「バスミルダ」、
新約聖書に登場する差別の対象となる民であるサマリア人の「サマリア」、
韓国の一般的な乗用車の名前の「ソナタ」 。
それぞれ、仏教的なニュアンス、キリスト教的なニュアンス、
社会常識を持った韓国の成人を表しているとのこと。
こんなにもメッセージ性のあった作品。
うーーーん正直、僕にはよく分からなかったかな。
もちろん思う所、感じる事は多々あったんです。
ただ、その想いがぼんやりしていて上手く伝えられない。
そもそも、この援助交際をする女子高生を描いているのですが、
声高に、それはいけないだとか、それが及ぼす影響みたいなものを
強く描いてはいなくって。
先に書いた、各章のタイトルが持つ意味を知って
「あぁ、なるほどね。」
と思ったくらい。
僕が感じたのは、「親友への想い」とか「子供への想い」とか「贖罪」とか。
ただ、やっぱり援助交際という反社会的なテーマを基に描いているので
終始モヤモヤしっぱなし。
それと同時にキム・ギドク監督が描くドラマに目を奪われて。
うーーーん、やっぱり上手く書くことができない。
その思ったことに対しても上手く着地をすることができないんですよね。
なんだかなぁ。
なんて思っていると、「弓」のレビューもいまいちピンときていないようで(苦笑)。
この監督の作品をもう何作か観てみようかな。
≪点数≫
4点
(13.09.16鑑賞)

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