2023-09-28 Thu

2023年制作 米/英/スペイン
監督:ジュリアス・エイヴァリー
≪キャッチコピー≫
『悪魔は存在する。今でも――』
≪ストーリー≫
1987年7月。アモルト神父はローマ教皇から悪魔祓いの依頼を直接受ける。変わり果てた姿の少年に、誰も知らない過去を言い当てられたアモルト神父は悪魔の仕業だと確信する。若い相棒のトーマス神父と共に調査を始めた彼は、異端審問の記録にたどり着く。
≪感想≫
何気に巷で評判の良い本作。
劇場にて鑑賞してまいりました。
王道のオカルトホラー映画。
主演は「グラディエーター」等のラッセル・クロウ。
いやぁ・・・おデブちゃんでおじさんになりましたねぇ(笑)
ただ、このルックが本作のエクソシストにマッチしていて
とっても魅力的なキャラクターに。
ちょっとはねっかえりで破天荒気味の主人公を見事に演じていました。
原付に乗って移動する姿は日本で言う和尚感があって最高。
バディムービーとしても◎。
新人エクソシストのトーマスとの許しあいや支えあい。
何気に最後はコンビで戦ってやっつけるから何とも気持ちいい。
そして何やらトーマス神父と二人で今後は活動を続けていくようで・・・。
シリーズ化の匂いがするぞ。
ふふふ。
オカルト描写もちょうど良い感じで最高。
実はこの手の作品はあまり観てきていない私ですが、悪魔が乗り移った描写とか
子どもの姿をした悪魔の声とかおどろおどろしくてめちゃくちゃ怖かったです。
理を度外視した悪魔の能力には顔をしかめながら鑑賞。
クライマックスのバトルも勢いがあって素晴らしかったです。
そんなこんなで。
久しぶりのホラー映画。
このようなオカルトチックな作品を劇場で観るのは初めてかも。
めちゃくちゃ楽しめました。
そうそう。
本作の主人公であるガブリエラは実在の方なんですね。
悪魔祓い・・・。
どこまでが真実なのかは分かりませんが興味深く、そして恐ろしいですなぁ。
≪点数≫
7点
(23.07.21鑑賞)

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2023-09-26 Tue

2022年制作 英/米
監督:シャーロット・ウェルズ
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
11歳のソフィは、夏休みに離れて暮らしていた31歳の父カラムとトルコのリゾート地へ行く。カラムが手に入れたビデオカメラを向け合い、ふたりは親密な時間を過ごす。20年後、父と同じ歳に成長したソフィは、懐かしい映像の中から父の記憶を呼び起こし……
≪感想≫
特に大きな出来事があるわけでもない。
淡々と映し出される父娘の交流。
ただ、それはとても微笑ましい映像のはずなのに、どこか物憂げで切なさを感じる。
何か「死」の匂いを感じる。
何か「生きづらさ」を感じる。
カラムは父親でありながらも不完全で不安定な人間なのでしょう。
もちろん完璧な人間なんているわけじゃないのは分かっている。
どこか不安定さを感じる父親。
一方のソフィも少女から女性へと変わるために背伸びをしているお年頃。
彼女は彼女で心の成長速度が加速していく。
クライマックス。
現在のソフィの姿がカラムと重なり合う。
やはり彼女も不安定な印象を受ける。
いま彼女は何を思うのでしょうか・・・。
演出について。
水面に映る姿、鏡越しの姿、カメラ越しの姿。
とにかく何かを通して人物を映し出す手法を多用していたような。
そこも、どこか過去の物として描かれているようで、やっぱり
エモーショナルな気分にさせられる。
所々、LGBTQが浮き彫りになる演出やお話がちらほら。
カラムもまた当事者だったのかなと思ったり。
あくまでも僕の解釈ですが、カラムは自死を選んで今は生きていないんじゃなかろうか。
なんなら、終盤、自ら海へ消えていくシーン。
あれは時系列的にソフィが帰ったあとのお話なんじゃないのかなとすら思えました。
そんなこんなで。
何を描いているのか、どういうお話、どういうゴールに向けて進んでいるのか
分かりにくく、受け手の解釈にゆだねるとても幅の広い作品。
とても柔らかく暖かなお話なのにとても切なく悲しい気分に。
今の社会問題やワイドショーを賑わせている出来事とリンクしていて
少しくらっちゃいました・・・。
ふぅ~・・・。
そうそう。
父娘を演じた役者さんは二人とも◎。
とても素晴らしかったです。
≪点数≫
5点
(23.07.16鑑賞)

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2023-09-22 Fri

2021年制作 邦
監督:城定 秀夫
≪キャッチコピー≫
『真っ直ぐで厄介で、
否定できないこの想い。』
≪ストーリー≫
古書店を営む多田は、昔のバイト仲間の一花のことが忘れられない。そんな多田に、常連の女子高生、岬は片思いしていた。一方、結婚の準備に追われている一花は、婚約者がウェディングプランナーの女性と男女の関係になっていることを知らずにいるのだった。
≪感想≫
「愛がなんだ」「ちひろさん」等々の今泉力哉監督脚本作品。
相も変わらず秀逸な脚本。
本作は監督が別の方という事でテイストは少し違ってました。
ベッドシーンも多く少しポルノチックな映画。
これまでの今泉監督では描かなかった部分を城定監督の特性を活かした
作品に仕上がっているという印象。
お話について。
キャラクターの実在感が半端ない。
どこかで実際にやり取りしてそうな人々。
あのダメ旦那のダメダメ加減は思わず笑っちゃったり。
どこかにいそうなこの男。
その場しのぎの言い訳でのらりくらりとやり過ごす。
実はこの奥さんもなかなかのキャラクターで。
この手の奥さんも絶妙にありえる行動。
もうねぇ・・・終始苦笑い。
ダメ旦那のある意味制裁を喰らう浮気相手からの告白には
スカッと笑わせてもらいましたよ。
多田と純愛女子高生、岬の両親とのやりとりも最高。
「愛を否定するな!!」
というパンチラインには見事にくらわされました。
その前の母親がめちゃくちゃ不気味でね・・・。
岬の高校の同級生の男の子も最高でしたね。
岬にふられて花束を投げ捨てた後に少し後悔するシーンや、
最後は違う女の子と仲良くやっている件。
あるあるな感じで◎。
そこらかしこに実在感のあるキャラクターが存在。
これぞ今泉印。
そんな感じで。
「愛」や「恋」や「性」についての人間賛歌。
「純粋」で「無垢」なる性質と「我儘」で「気持ち悪い」性質が混ざり合う。
振り返るとドロッとしていて苦いお話。
ただ、何でしょう・・・。
なんとも爽やかな後味。
多田と岬は今後、どんな関係になっていくのでしょうか。
気になりますねぇ・・・。
≪点数≫
7点
(23.07.09鑑賞)

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2023-09-20 Wed

2021年制作 フィンランド/ロシア/エストニア/独
監督:ユホ・クオスマネン
≪キャッチコピー≫
『空回りするわたしを捨てて、
列車に乗った――。』
≪ストーリー≫
モスクワに留学しているラウラは、世界最北端の駅へ向かう寝台列車の旅を恋人にドタキャンされてしまう。ひとりで列車に乗り込んだラウラが6号コンパートメントで乗り合わせたのは、粗野な炭鉱夫のリョーハだった。言葉の通じないふたりの旅が始まるが……
≪感想≫
ミニシアター系な本作。
フィンランドからロシアに留学してきた女性が、恋人に進められて観光に行くことに。
事情があって一人で旅行に行くことになったラウラ。
寝台列車に乗り込むも、同部屋の男は粗野なガキ大将的な男リョーハだった・・・。
初対面の二人。
お互いに印象も悪く仲良くなれっこなさそうな関係。
徐々に徐々に打ち解けていく二人。
2人の関係は恋なのか愛なのか友情なのかそれとも・・・。
とても気持ちの良い着地。
映し出される極寒の地での交流はとても寒々しく痛さすら感じるロケーション。
だけど最後に映るラウラの顔はとても幸せそうで。
観ているこっちもとても穏やかで温かい気持ちになって、
なんとも幸せな気分になる。
いやぁ、好きな着地でした。
全体的に、大きな事件が起こるわけでもない。
一人の女性の小旅行記。
リョーハのルック。
フランスの悪童K-1ファイター、シリル・アビディを彷彿とさせるルックは〇。
懐かしい。
あと本作の舞台はロシア。
ロシアという国についてもとても興味深かったし、そこに映る人間たちも興味深かった。
なんでしょう。
全体的なルックや世界観がとても特徴的。
そんなこんなで。
穏やかながらもロケーション、時代のおかげもあってとても印象深い作品に。
ちょっと一人で海外に旅行に行った時のことを思い出したり。
ちょっと寝台列車に乗って九州から関東に行った時のことを思い出したり。
懐かしき思い出。
「一期一会」な良作。
≪点数≫
8点
(23.07.02鑑賞)

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2023-09-18 Mon

2023年制作 米/邦
監督:アーロン・ホーヴァス/マイケル・ジェレニック
≪キャッチコピー≫
『 - 』
≪ストーリー≫
世界を支配しようとする大魔王クッパを、キノコ王国のピーチ姫は民たちと迎え撃とうとしていた。そんな中、マリオは双子の弟・ルイージをクッパに囚われてしまう。マリオは弟を助けるためにピーチ姫、キノピオたちと共に大魔王クッパを倒す旅に出るのだった。
≪感想≫
誰もが知っているであろうテレビゲーム「スーパーマリオ」をアニメ映画化。
昔、実写映画として制作されていたような。
結構不評だったような。
私、それこそファミコンのスーパーマリオをリアルタイムでやってきた世代な訳で。
そこからスーパーファミコンのマリオは死ぬほどハマった記憶が。
そんなマリオが満を持してのアニメ映画化。
しかもすこぶる評判が良かったりして。
これはと思い劇場にて鑑賞してまいりました。
さてさて。
なるほどとんでもなく楽しい作品。
物語序盤はゲームをやってきた世代のテンションを爆上げしてくれる
キャラクターや世界観、アクションシーンの数々。
期待通りの作品に仕上がっていてね。
何より音楽が良かった。
あの時聞いていた音楽の数々。
音響の数々。
そりゃ心躍るよね。
冒頭のルイージとマリオが仕事現場に向かうアクションシーン。
横スクロールのゴールまで向かう感じはまるでテレビゲーム。
そりゃ心躍るよね。
中盤くらいからどんどん勢いが増してきてクライマックスの疾走感たるや最高!!
丁寧に積み上げながらも勢いあるアクションシーンは観ていて楽しかったです。
マリオカート的な展開も最高だったなぁ。
そうそう。
ここは少しだけ不満点。
しっかし、マリオとルイージって何歳なんだろう・・・。
風体と性格があっていないんだよなぁ。
もっとおじさんおじさんしていても良いんだけど、ちょっと少年っぽいというか。
そこは少しだけざらっとしましたよ。
ここでサプライズ!!
調べてみるとマリオとルイジは26歳程度。
そんでもって双子なんですって!!
全然、知りませんでした(笑)
へぇー、へぇー、へぇー・・・。
もひとつそうそう。
ふと思ったのですが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2」でも流れてた歌も
最後の方に流れていませんでしたか??
どうなんだろう。
そんなこんなで。
老若男女どなたにも勧められるポップコーンムービー。
とても「ちょうど良い」エンタメ作品。
堪能いたしました!!!!
≪点数≫
8点
(23.06.29鑑賞)

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